一方通行達はめんどくさそうな顔をしながら一応何があったのかを聞いてみる。そして分かった事は、オルクス大迷宮に潜っていた勇者達の前に突如魔人族が現れ勇者達がピンチだと言う事だ。その話を聞いていたら冒険者ギルドの奥からギルド長を名乗る男が現れ、その話は奥で聞くと言い、そのまま応接室に入って行った。一方通行達もギルド長に目を付けられたので渋々ついて行く。
「・・・大体の話は分かってた。それで君はどうしたい?」
青年から話を聞いたギルド長、ロアは打開策を聞き出す。
「冒険者ランクが高い人に助けて貰おうと・・・」
「そして偶然、金ランクの彼等が現れ、騒いでいたと・・・」
「・・・はい」
「まあ、騒いだ事に関したは不問にしよう。今回は緊急事態だからな。・・・そして君達はどうする?」
ロアは一方通行達にこれからどうするか聞く。
「どうするか、ねぇ。ミサカ的にはどっちでも良いんだけど。アンタは?」
「・・・ここで動かねェと後で面倒くせェ奴が出て来る」
「・・・なるほど、感謝する。では早速行ってくれ。出来るだけ早く勇者一行を助けてくれ」
一方通行達に面倒事を持ってきた張本人である遠藤はこれからが不安だった。幾ら金ランクの冒険者とはいえ相手はチート能力を持った勇者一行を追い込んで行った魔人族。勇者を助けに行くと言っても正直戦力にならなそうだった。
男の方は戦闘に向いてなさそうな体つきをしていて女性2人も大した武器を持っている様には見えなかったからだ。
「おィ、勇者一行ってのは何階層にいる?」
「え!?・・・えーと確か・・・八十九階層だったと思う・・・」
遠藤は突然質問されたので少しテンパりながらも答える。迷宮に入ってすぐだと言うのに何故こんな質問をしたのかを考えていたら一方通行が足を振り上げ落としていた。
すると一方通行の目の前に大きな穴が現れた。そしてそのまま一方通行達は穴の中に入っていった。遠藤は困惑しながらもその穴に入っていった。
香織は動けない雫を抱き抱えると次に来るであろう衝撃に備えていた。今自分達はオルクス大迷宮に潜っている最中に魔人族に会い、攻撃を受けている最中であった。既に他のメンバーも満身創痍だ。此処で全員殺されてしまうかも知れない。それでも、香織に後悔は無かった。いや、一つだけあった。
迷宮の奈落に落ちていった同級生であり、最愛の人であろ南雲ハジメの生存を確認出来なかった事だ。奈落に落ちた時点で助かる見込みはほぼゼロだが100%絶対に死んだかと言われれば答えはノーである。そもそも香織は初めの死体を見たわけでもない。だったら生きている確率は0%では無い。
しかしアハトドが香織と香りが抱きかかえている雫に向かって拳を振り下ろしている。せめて最後にハジメを見たかったなと思い眼を閉じる。
その瞬間、ダァアン!!!という音がここら一帯に響いた。
その音にびっくりした香織は驚きの余り眼を開ける。そこには頭部がなくなったアハトドが首から血を流して倒れていた。香織がそれを下だと認識すると共に香織達がいる後ろからカツカツと数人が歩く様な音が聞こえる。自分達を殺そうとしていたアハトドが眼を瞑った間に死体になっていて動揺していたが何とか首を後ろに回し誰かいるのかを確認する。
そこにいたのはとても迷宮攻略をする様な格好をしていない数人の男女のグループだった。そのうちの一人は見覚えがある。自分達のピンチを地上に知らせ、援軍を要請しようと地上に戻った遠藤だった。
それ以外の男の子一人と女の子二人は見覚えが無い。
白髪で肌も白く目は赤い。右手で杖を突き反対の手はズボンのポケットに手を入れている。
いかにもこれが女子中学生みたいな服を着てそれでいて肩にはその容姿には似つかない大きなスナイパーライフルを担いでいる。
着物を着ていてとても戦闘をする様な格好をしておらずそれなのに武器も持っていない。
もしかして一般人が紛れ込んでしまったのかと思う程彼らの場違い感はハンパなかった。慌てて香織は逃げろと言おうとした。しかし先に口を開いたのは白髪の青年だった。
「つーかよ、勇者サマが苦戦をしているって聞いてわざわざ来てみれば、何だァ?とんだ三下じゃねェか。来て損したぜ」