アイネスフウジンが、ウマ娘派遣会社に登録してアルバイトをする話です。
pixivには先行投稿しています。

1 / 1
フウジンちゃん、派遣会社に登録する

私はとある会社のアルバイト面接に来ていた。

普通のビルの中にある普通の会社。

私は妹達に誕生日プレゼントをする為に、アルバイトを増やそうと探していた。

たまたま求人サイトに見つけて、ポチっと面接予約。

即日採用された。どうやら人手不足だったみたいで。

あとは登録完了を待つだけだった。

 

「はい、こちらウマ娘派遣会社『トゥインクル』です。派遣のご希望ですね。あら、奥様丁度ご指名の方が登録されましたのですぐに、はいはい!かしこまりました!では今すぐ向かわせますのでよろしくお願い致します!」

 

そう、私が入社した会社はウマ娘派遣会社。

家事や子供の遊び相手などなど、ニーズに応えて色々提供する。

非合法な事もありそうな雰囲気があったけど、「そんな事はありませんよ。基本的に家事代行が多いですね」と非合法はキッパリ否定されたから大丈夫だと思うの。

それに、家事なら得意分野。

それで稼げるなら、本当に嬉しいし。

 

今回の派遣の期間は一日。

 

派遣の内容は、家事育児。

 

妹達の為に頑張るの!

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

私は、白く乾いた道をスマホのナビに従い歩いていた。

今日の日照りは正直厳しく、時々クラクラするけど何とか気を入れ直して歩いていく。

十分程歩いていくと、目的の家に到着したとナビが教えてくれる。

ナビって便利なの!

私はアプリを消して、スマホをポケットに入れた。

 

私が顔を上げると、そこには二階建ての家がそびえ立っていた。

見た感じ新築間もない感じ。

私の家はあまり裕福では無いから、こういう家を見ると偶に羨ましく感じる時もあるの。

でも、私の家族は世界一。

双子の妹達も可愛いし、両親の事も大好きなの。

私がトゥインクルシリーズで勝って、いずれはこういう家を建てて皆で住みたいな、と思う。

 

私は表札を見た。

『森』

うん、ここだね。

私は少し深呼吸をして、表札下に備え付けられているインターホンを押した。

 

すると森さんの奥様が私を出迎えてくれた。

笑顔が可愛い奥様が、家に入る道すがら軽く家族の事を話してくれたの。

 

現在旦那様は出張中で、今は奥様と四歳の娘さんだけがいるらしい。

 

リビングで奥様は今回ウマ娘派遣会社を使おうと思った経緯を教えてくれた。

ちなみに奥様は、私のファンだったらしくサインと写真撮影を頼まれたの。

 

........恥ずかしかったけど、嬉しかったの。

 

あ、奥様紅茶ありがとうございます。

 

「フウジンさん、今回貴女を呼んだのは明日夫が戻るまでの間娘の遊び相手をして欲しいの」

 

「旦那様の代わりに、でしょうか?」

 

「ええ、夫がいなくて私だけじゃ体力がもたなくて」

 

「なるほどですの........」

 

確かに奥様一人では心許ないかもしれませんね。

私達ウマ娘は人間より身体能力は高いですし、娘さんのお守りなら問題なしです。

私がうんうんと頷いていると、私の横にちょこんと立っていた娘ちゃんが私のマネをしてうんうんと頷いている。

 

........か、可愛いの!

 

思わず娘ちゃんを抱っこしてみる。

 

「フウジンお姉ちゃん、美優と遊ぼ?」

 

口に指を当ててお願いしてくる美優ちゃん。

 

何この子........天使なの!?

 

私は思わず美優ちゃんの頬に頬ずりをした。

 

あー、美優ちゃん可愛すぎるの!

 

奥様が微笑んで「美優、良かったね。テレビで見ていたフウジンお姉ちゃんが来てくれて」と美優ちゃんに言っている。

美優ちゃんは私に頬ずりされてくすぐったそうな顔をしながら「うん!」と返事していた。

 

........もしかして、お守りは二の次で私に来てほしかったのかな?

 

美優ちゃんが「お姉ちゃん、くすぐったいよ~」とニッコリ笑ってる姿を見ていると何となくそう思った。

 

 

☆☆☆☆☆☆☆

 

 

それから私と美優ちゃんは一緒に遊んでいた。

おままごとやお人形さん遊び、テレビゲーム、絵本とか本当に色々。

最初は「子供のお守りくらい楽勝なの!」と思っていた私も、小さい美優ちゃんの体のどこにそんな体力があるのかと思うくらい底なしだったの。

妹達と遊び慣れていた私でも、最後の方はもうヘロヘロだったの........。

わ、若いって本当に凄いの........。

 

そんな事をしている内に夜になり、美優ちゃんは私と一緒に眠った。

私のパジャマの袖を握って幸せそうな美優ちゃんを見ていると私も自然に笑顔になっていたの。

頭をゆっくり撫でてあげると、くすぐったそうにもにゃもにゃしていて可愛いかった。

やっぱり子供は好きなの。

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

私もいつの間にか寝ていたみたいで、美優ちゃんが私を起こしてくれた。

何か嬉しそうな美優ちゃんが、旦那様が帰って来た事を教えてくれた。

私は旦那様にお会いして、「美優が本当にお世話になりました」と頭を下げられたから私は手をパタパタ振りながら「大丈夫なの」と伝えておいた。

その後四人で遅い朝食を食べて、美優ちゃんと遊んだり旦那様や奥様とお話したりして楽しい時間を過ごせた。

 

 

────そろそろ帰る時間なの........。

 

私はそろそろ帰る旨を伝えると、森さん家族がお見送りしてくれた。

別れ際美優ちゃんが、私に抱っこしてとお願いしてきたから抱っこして優しく抱きしめてあげた。

何か遠くにいる妹達に会えたみたいで、嬉しかったの。

妹達、元気にしているかな?

 

「フウジンお姉ちゃん、また美優のうちに遊びに来てね!」

 

「うん、また来るの!」

 

私は美優ちゃんを地面に下ろすと、手を振りながら帰途に着いた。

旦那様も奥様も美優ちゃんも、私の姿が見えなくなるまで手を振ってくれていたから。

 

私も感謝を沢山込めて、手を大きく振ってお別れをした。

 

私が空を見上げると、オレンジ色の太陽が微笑んでくれてるように感じた。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。