木ノ葉のお札屋さん 作:乙欄
ここすき機能をいまいち使いこなせていないのですが……見てみたら投票していただいたところがあって嬉しかったです。ありがとうございます。特に水のないところで(ryが選ばれていたのはクスッときました。自分もあの暗部の人の台詞、好きです。
わたしたち7班にはまた新たな任務が言い渡されました。
「えー……また猫捕まえんのかよォ」
「ちょっと違うなあ。又猫じゃなくて猫又だ。その猫又の肉球スタンプをもらってくるのが今回の任務だ」
肉球スタンプ……随分と愛らしい任務です。ここは忍猫と契約している身として頑張らねば、と思うわたしとは裏腹にナルト君はだいぶやる気がないようでした。
「嫌ならお前らは来なくていい。これは うちはの……いや、オレの任務だ」
そう言うサスケ君は少し気負い過ぎていると言いますか……いつもとはちょっと様子が違って見えました。7班に来た任務のはずが、サスケ君の任務とは。一体どういうことなのでしょうか。
「何でェ?」
わたしたちは揃って頭上にはてなマークを浮かべるのでした。
空区。高い建物の並ぶ廃墟群が少々不気味なところです。どの国や里にも所属していない、空白地帯のような感じだそうで……色々な意味で怪しいと言いますか、不思議な場所ですよね。
そのうちの1つが今回の任務の目的地だそうで、サスケ君は迷いのない足取りで奥へ奥へと入って行きました。
「よく来たねえ。サスケのボーヤ」
「久しぶりだな、猫バア」
大きくなったねえと話す猫バアさんは、サスケ君とは古くからのお知り合いのようでした。そのやり取りは親戚のおばちゃんとの会話を想起させます。なんだかほっこりしました。
「ここは うちは一族が武器を用立てる時に使っていた店だ。猫バアは うちはの情報源でもあり、今回の依頼人でもあるわけだ」
確かに室内にはクナイや刀、起爆札などなど忍具が所狭しと並んでいます。……言い方は悪いですが、猫バアさんはいわゆる闇商人、とかそういった立場なのでしょう。国や里も関係なく忍具を売っているのならば、様々な人が買いに来るので情報も集まりそうです。
起爆札に書いてある術式は、ちらっと見た限り岩隠れのアレンジが近いようでした。爆遁使いのいた里ですね。うちのお札も置いてくれたりしないですかね……いえ、そうしちゃうと立場上まずくなりますか。あのお札、どなたが作ってるんでしょう。かなり腕のいい方のようですし、気になりますけど……こういうのの作り手の情報は秘密でしょうし、教えてはくださらないでしょうね。むぅ、残念です。
「タマキ。肉球大全を持ってきておくれ」
「はーい、おバアちゃん」
猫バアさんのお孫さんのタマキちゃんが、ピンク色の可愛らしいカバーのついた分厚い本を持ってきてくれました。肉球スタンプの台紙ということなのでしょうか。
「……あれを本にしたのか」
「サスケくん? 今回の任務のこと、色々と知ってるみたいだけど。どーゆーことなのか説明してくれない?」
サスケ君のことが気になっているらしいタマキちゃんの様子に、ちょっとご機嫌ななめのサクラちゃんが言います。ここは昔馴染みのお店のようですしタマキちゃんとサスケ君はいわゆる幼なじみ、という関係なのやもしれませんね。サクラちゃんにも新たな恋のライバル登場、といったところでしょうか。サスケ君魔性の男説がまた一段と深まりました。大蛇丸にも目をつけられてるんですよね、サスケ君……。
「ふっふふふふ……もともとこの本はサスケと兄のイタチ。2人の────」
「アイツの話はやめろ!」
サスケ君のあまりの剣幕に一瞬、場が凍ります。うちは一族滅亡の下手人、うちはイタチ……サスケ君の、お兄さん。うちは一族の使っていたお店ということは、彼も来ていたというわけで。何かフォローの言葉を、と思ったわたしよりも先にサスケ君が口を開きました。
「チッ……オレは任務の準備にかかる」
そう言って出ていくサスケ君をナルト君はちょっと怒り気味に、サクラちゃんとタマキちゃんは心配そうに見つめていました。猫バアさんの表情は読めません。おそらく、いえ絶対に彼ら兄弟のことを知っているはずなのですが……サスケ君よりも、イタチの方に同情的といいますか。幼い頃からの知り合いだったからでしょう。その口ぶりはS級犯罪者を語るようなものでも、わたしがイメージしていたような冷徹な人物像でもありませんでした。
「あの頃は仲がよかったんじゃがのう──」
サスケ君はおつかいにとよくここへ来ていたそうですが、いやいやだったそうです。そこで兄のイタチは一計を案じました。それがすばしっこい猫の肉球集めです。どんどんこなしていったサスケ君の肉球スタンプを肉球大全という本の形にしたらしく……すっごい大きい猫の肉球スタンプもあってびっくりしました。ただ2つだけイタチの残したノルマがあり、1つは雲隠れのニイさん?に了解してもらえたとか。最後の1つが今回の依頼の猫又だそうです。ハードルが高いと言ってイタチもサスケ君に行かせなかったのがその猫又で、なんでも無数の忍猫に囲まれ、難攻不落の砦にいるらしいのです。
「下忍の
そう言って締めくくる猫バアさんに、ナルト君はいつものごとく自信たっぷりに言ってくれました。
「オレ達に任せておけばまァ大丈夫だってばよ! なァ、サクラちゃん、カタナちゃん」
ええ! 頑張りましょう。
「口寄せの術!」
うちの忍猫さんたちはもともと木ノ葉で他の猫とともに気ままに暮らしていたのですし……とりあえず呼び出そうとしたのですが、今の状況を知ってか知らずか誰も出てきてくれませんでした。サスケ君からは「必要な時に来ないとか契約してる意味あんのか?」と辛辣な言葉をいただきました。いいんですよ、可愛いんですから。
「かわいいわよね、猫ちゃん。ねえ、カタナはどうやって契約したの?」
「わたしのはあまり参考にならないかもですけど……契約すれば鰹節とマタタビを好きなだけあげると約束したのですよ」
「確かにそりゃ難しいわ」
すごい力技ですからね……お役に立てなくて申し訳ないです。一応、仲良くして契約してもらおうと努力はしたのですが……気紛れな猫ちゃんはなかなか首を縦には振ってくれませんでした。熱烈な交渉の末、交換条件つきでの契約となったというわけです。他の忍猫さんたちはどうやって契約してるんでしょう……? 猫バアさんなんてあんなに慕われていて、本当にすごいと思います。はい。
ヤタを呼び出せれば逆口寄せの術で簡単に潜入できたのですけれど、できないとなると別の策を講じなければいけません。となると──
「よおし! 猫に変化して砦に潜入だってばよ」
ナルト君の言った通り、猫に変化できれば一番いいでしょう。ただ……
「変化の術!」
人間以外への変化というものはとても難しく、変化が得意なナルト君でも猫と蛙の相まった謎の生物にしか変化できないようでした。オレンジの蛍光色をしていて申し訳ないですけどとても猫には見えず……人間サイズですし。いえ、サイズは忍猫にとっては問題ないですかね。見た目がちょっと問題アリです。
「変化の必要はないフニィ。どうせ変化じゃ猫語はわかんないフニィ」
砦まで案内してくれている忍猫さんがそう言ってくれます。忍猫さんも普段は猫語でしゃべるんですね……そういえばうちの猫たちも他の木ノ葉の猫と話す時はニャーニャー言ってます。
「そこでじゃ。コイツさえつければ猫達には同族にしか見えんのさね」
「そんな便利なアイテムがあるんなら最初っから出せってんだよ!」
取り出されたのは……猫耳でした。わたしたちの分は白い猫耳なのですが、どうやら猫バアさんのつけている黒い猫耳も同じもののようです。つけると猫からは猫に見えるとは……人間からは猫耳をつけただけで人のままにしか見えないのですけれども。逆につけると人間からは猫に見える猫耳とかだったらかなり諜報向きだと思います、はい。こんな忍具、誰が発明したんでしょうか……?
ちょこんと猫耳をつけても、自分では何の変化も感じません。猫耳をつけたナルト君もサクラちゃんも可愛いのですけれど……猫には見えませんね。効いているのかちょっと疑問に思いましたが、忍猫さんたちが言うには完全に猫に見えるそうです。どんな猫に見えているのかちょっと気になりました。美猫になっていたら、このままニャンニャン頼んだら猫又もスタンプを押してくれたりしないでしょうか。
「肉球スタンプ集めってよくわからないんですけれども、倒してからでないと押してはいけないのですか?」
「そうじゃにゃいけど……肉球スタンプをとられること 自体、猫にとって恥ずかしいことフニィ。人間で言うなら身ぐるみ剥がされて写真を撮られるようなものフニィ」
「それは……駄目ですね」
自分だったら絶対に御免です。そうなると倒して気絶している間にやるのがお互いにとって一番でしょう。
砦の門の側まで来ると、忍猫さんたちとはここでお別れのようでした。
「さて。俺たちゃ顔が知られてっからここから先には行けないフニィ」
「猫又の素顔を見た忍猫はいにゃいフニャ。うまく探せるフニャ?」
猫耳をつけるのを嫌がっていたっぽいサスケ君でしたが、門を前にして覚悟を決めたらしく。ため息をはくと、すちゃっと頭に装着しました。……可愛いです、はい。
「コイツのおかげで潜入自体は簡単に済みそうだからな。潜入さえ成功できれば後はどうとでもなる。お前ら……急ぐぞ」
「次ニャ!」
砦はわりと管理がしっかりしているようで、門番がきちんと門の前に立っていました。報告書とか肉球スタンプで書いていたりするのでしょうか。謎です。
「お前ら……見ねえ顔だニャ。新猫かニャ?」
サスケ君はコクリと頷いて何かを差し出しました。あ、またたびボトルですね。猫ちゃんに大人気の一品です。おそらく準備すると言って出ていった時に入手しておいたのでしょう。用意周到です。
「新猫にしちゃあ随分と事情がわかってるニャ……」
またたびボトルを受け取った門番猫はそう言って武器に手を伸ばし……え、人間だともうバレてしまったのでしょうか? またたびボトルを仕事中に渡すのは禁止とかいうルールがあるとかだったりするのやもしれません。
「なんでバレたニャ?」
「知るか!」
臨戦態勢に入るわたしたちに対し、門番猫はその手の武器の先っぽを捻ると────
「そおれ、ご褒美だニャ! わかってる新猫にゃら大歓迎だニャ」
猫じゃらしを取り出したのでした。その武器、中身が空洞なんですか!? 武器として使いづらいような……といいますか、猫じゃらしを入れる意味とは……?
予想外の出来事に固まるわたしたちをよそに門番猫は猫じゃらしをふりふりしてきました。え、これに反応せねばならないのでしょうか。
「ほれ、遠慮はいらんニャ」
遠慮じゃあないんですけど……。でもじゃれるのはちょっと……人間としてのプライドが……。疑われないように断りましょう、ええ。
「すみません、ちょっと長旅で疲れていにゃして……門に入らせていただいてもよろしいにゃん?」
「そ、そうだったのニャ。それはすまんかったニャ。はやく入ってゆっくりするニャ」
や、優しい……ちょっと罪悪感です。でも、門番のいる意味がにゃいような気がするのですが……?
「
砦の中にはたくさんの猫たちがいました。みんな好き勝手に動いているようで、新顔のわたしたちを怪しむような猫もいないようです。のんびり屋さんですね。難攻不落の砦と言われたのはなんだったのでしょう。
2人ずつで行動、というのはよくあることですが……毎回特に決まった組み合わせはないんですよね。でも今回は、そうですね。
「でしたらわたし、今回はサスケ君と組みたいのですが……」
イタチ関連の任務だからか冷静さを欠いているサスケ君のフォローと、サクラちゃんにナルト君と話す機会の提供をしたいと思ってのわたしの言葉は──よかったことに普通に受け入れてもらえ、わたしとサスケ君は西の塔から探索することになったのでした。
「お前……口寄せ契約しているんだよな?」
「してますよ。見たでしょうヤタを」
確かに今回は口寄せ出来ませんでしたけど、気まぐれに拒否されているだけなのでどうしようもないことなのです。会話の意図を読めずに首をひねるわたしに、サスケ君は本題を切り出しました。
「ナルトの口寄せ……あれは何だか、わかるか?」
「親分さんのことですよね。たぶん、自来也様のご協力があって契約した蝦蟇蛙さんかと」
もしかしてサスケ君も契約したいのでしょうか? 強い口寄せ動物との契約はコネと言いますか、契約の巻物を持っている人と知り合えるかという運要素も絡んで来ますからね……。
「……オレにも同じことができると思うか?」
「それは……」
あのくらい大きい動物の口寄せとなるとかなりのチャクラを要求されます。サスケ君のチャクラ量も十分に多いのですが……おそらく今は無理、と言わざるを得ないでしょう。まあ、でも。
「やってみないとわからないんじゃあないでしょうか。ただ、口寄せ契約はきちんと責任もってやるべきだと思いますよ?」
「…………フン」
興味本位で契約するのはちょっと駄目だと思うのです。ましてやあんな格の高そうなガマさんとは。
納得してくれたのかはわかりませんが、サスケ君はそれ以上口寄せについての話はしてきませんでした。忍猫との契約もオススメですよー。
喋っているうちに塔の階段を上りきり屋上に出ると……さらにその上にはなんだか豪華そうな猫の顔をした建物がありました。見る限り一番高い建物ですし、あそこにいそうな気配がします。どうやらここが当たりですかね。
わたしとサスケ君は顔を見合わせて頷きました。
「何者ニャ? 見ない顔だニャ」
中に入っていくと、警備が段違いに厳重で明らかに道中とは雰囲気が違います。武器を持った兵士猫に取り囲まれる中、わたしは一応言い訳を試みました。
「あの……わたしたち、初めてここに来たので猫又さんにご挨拶をと思いまして……会わせてはいただけにゃいでしょうか?」
「ボスはそう簡単には新入りに会うことがないニャ。さっさと出ていくといいニャ」
「そこを何とかっ。お願いできませんかニャ?」
ちらりとサスケ君の方を見ます。またたびボトルがあれば渡してくれれば……というわたしの思いは通じなかったのか、単に一本しか持ってきていなかったのか。ともかくサスケ君は潜入をあっさりと諦めたようでした。
「さっさと倒すぞ」
可愛い猫ちゃんたちを倒すのは気が引けるのですが……うう、ごめなさい。任務なのです。
泣く泣く兵士猫をできる限り優しく倒していくわたしとは違い、サスケ君はテキパキと表情を動かすことなく片付けていっており……鬼ですか、貴方は。昔から肉球スタンプを集めていたので感覚が麻痺しているのかもしれませんね。あとでヤタにも、我愛羅君を追った時にサスケ君に意地悪されたりしなかったか確認しておきましょう。
猫ちゃんたちを全員気絶させて階段を上ると、そこは不思議な雰囲気のある一室でした。猫又の部屋に違いありませんね。
「ほう、侵入者がここまで乗り込んでくるとは……7年ぶりかニャ。さて、お前らは何者ニャ?」
猫又は御簾の奥にいて、顔は見えません。けれど強そうな気配は伝わってきました。下にいた猫たちとは違って簡単には倒せない、強敵のようです。しかしサスケ君はまったく臆することもなく言い放ちました。
「お前が猫又か。大人しく肉球を差し出すならよし。さもなくば痛い目を見ることになるぜ」
せめて名乗って上げましょうよ。
格好よく言ってますけど肉球を差し出すなら……って結構面白いセリフですよね。いえ、そのまんまなのでそう言うしかないんですけれども。
「フンフン。このわしに向かって啖呵を切るとはいい度胸ニャ」
「カタナ、手ェ出すんじゃねえぞ。あれはオレのノルマだ」
「わ、わかりました……」
猫又は御簾越しに印を組んだようでした。何か忍術を使うのでしょう。それを止める間もなく、サスケ君は一瞬硬直し……しかしすぐに持ち直しました。
「写輪眼は幻術を見破る。オレに幻術は効かない」
なるほど。どうやら猫又は幻術をかけたみたいですね。流石は化け猫と言うべきでしょうか。猫又は写輪眼を見て少し驚き、でもなんだか納得した様子でした。うーん……。
「ほほう。やるにゃあ。ならば……力づくでいくニャ!」
爪で襲い掛かってくる猫又に対しサスケ君はクナイを投げ……ん? あれって起爆札付きですかね。
天井に刺さったクナイをみるに、やっぱりそのようです。何だか起爆札を上手く使ってくれている姿を見るとほっこりするといいますか、作り手として嬉しくなりますよね。
サスケ君は写輪眼を使って見事に猫又の素早い攻撃を躱していきます。あの対我愛羅君戦に比べるとだいぶ安心出来る姿です。本人が言った通り、手出しはしなくて大丈夫でしょう。
といいますか、お互い殺意はないですしね。サスケ君も千鳥……雷切?は使わないつもりのようです。
いくらか攻防を重ねたあと、サスケ君が起爆札を爆発させたことによって天井が落ちてきて……猫又は瓦礫に埋もれて動かなくなりました。
「ミッションクリアだ」
遅れて来たナルト君とサクラちゃんと協力し、うんとこどっこいしょと腕を引っ張って肉球スタンプを押し──無事任務完了、となったのでした。
任務は完了したわけですが……わたしは少しばかり猫バアさんにお聞きしたいことがあり、1人残りました。
「あの……一つ、お聞きしてもよろしいでしょうか」
「なんだい?」
「うちはイタチ……さん、はどういう方だったのでしょうか」
「イタチ、ねえ。どうしてそんなことを?」
「……わたしのイメージと、お聞きした話にだいぶ乖離があって……どうしても気になってしまいまして。あまり木ノ葉の人に聞ける話でもないですから──」
「そうか……うむ。まあ、一言でいうならあのボーヤは。弟想いの、優しすぎる……いい子だよ」
猫バアさんはそう、とっても温かい声音でおっしゃいました。
その口ぶりはやっぱり──一族を皆殺しにした人物を語っているとは思えないものなのでした。
ただ2つだけイタチの残したノルマがあり、1つは雲隠れのニイさん?に了解してもらえたとか。
→二尾。人柱力の情報は隠されているはずなのでおそらく忍猫つながりで特殊に二尾だけは知っていたと思われる。
「ほう、侵入者がここまで乗り込んでくるとは……7年ぶりかニャ。さて、お前らは何者ニャ?」
猫又は写輪眼を見て少し驚き、でもなんだか納得した様子でした。うーん……。
→以前イタチが来たことあるのでは?と察した。大正解。
はじめはサスケと幻術に一緒にかかる感じで書いていたのですが、考えると無理があるなあと思って没りました。ただ、幻術の内容が好きだったので書きかけですが置いておきます。
わたしたちはいつの間にか先程までとは異なる空間に飛ばされたのでした。
「これは……」
長い長い廊下。ぼんやりと
ぴちゃぴちゃ、という音がする方を見ると行灯の油を舐めている和装の女性がいます。定番すぎてちょっと感動するくらいの化け猫っぷりですね。そんな女性の方へサスケ君はズカズカと進んでいきます。怖いものなしです……。手を出すな、と言われた手前どうしようか迷いましたが1人にされるとちょっと怖く……わたしも慌ててサスケ君を追いました。
「お前は?」
振り返った女性の顔はみるみるうちに猫の顔へと変貌していって、フニャーと鳴き声をあげて襲ってきます。うぅ、悪霊退散、悪霊退散です。
お札でも投げようかと迷っていると、舐めていた行灯の油がこっちに投げられました。危ないです……どうせ幻術でなのでしょうが、火事になるのが怖いので消しときましょう。
水を出して火の始末をしているわたしの側ではサスケ君が化け猫と戦ってくれていました。どうしましょう、援護してもいいものなのでしょうか。と言いますか、あの化け猫を倒したら幻術が解けるものなのかも疑問です。
「写輪眼!」
「消えろっ!!」