木ノ葉のお札屋さん   作:乙欄

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3枚目

 夜になってしまい、タイムリミットも近づいているにも関わらず、わたしたちは未だスズに触ることもできず。一旦カカシ先生から離れ、こうしてサクラちゃんに掌仙術をかけてもらったりして休憩こそできてはいるものの、状況は依然として悪いままです。

 

「あー、やっぱカカシ先生ってばムチャクチャ強えーってばよ。シカマル以上の頭、キバ以上の嗅覚、サスケ以上の写輪眼、ゲジマユ以上の体術、それにオレ以上の千年殺し……」

 

 はい……千年殺しは別に要らない項目だと思いますけど、それ以外は概ね同意します。もう本当に、総合的に見てもつよつよです、カカシ先生。

 

 ところで、木ノ葉隠れ秘伝体術奥義 千年殺しって。すっごくすっごーくどうでもいいことですけど、確かヒルゼン様曰く柱間様が開発した術なのだとか。柱間様からヒルゼン様が教わり、ヒルゼン様がカカシ先生のお父様に伝え、そこから先生が使い、ナルト君も習得したと。無駄に歴史ある技ですね……やはり一応は奥義、ということなのでしょうか。

 

 元々は体術奥義 超火遁(ちょうかとん)幻術斬(げんじゅつぎ)大手裏剣(おおしゅりけん)二段落としの術という名前だったそうです。ただそれでは言いづらいので体術奥義 千年殺しという名前になったと。

 

 うーん、柱間様の命名の意図は一体……火遁や幻術すら斬ることのできる、手裏剣の攻撃よりも強い技、ということでしょうか。いえ、自分で言ってみてなんですがよくわかりませんね。むしろ火遁の寅の印っぽい感じで指を立てるのも合わせて──たいていの火遁の術の最後の印は寅の印なのです──技名はブラフだった、とかでしょうか。

 

 でも火遁、幻術とつくあたり うちは一族っぽく、写輪眼は「1人で出くわしたら直ぐ逃げろ、2人だったら後ろを取れ」と言われているそうですし、背後から攻撃するこの技が写輪眼対策に有効なのやもしれませんね。奥義に指定されているのも納得……はできませんけど、もしかしたら千手とうちはの争いでこの技が使われていたのかもしれないと想像をすると、正直シュールな感じが……いえ、まあ、流石にそんなことはなかったでしょうけれども。

 

「そうね。ナルト以上の意外性もあったわよ、アレは」

 

「その通りですね……」

 

 わたしは深く深くうなずきました。

 

「意外と言えば、カタナは何で木遁を使えてたの? あれもあれでかなり驚いたんだけど」

 

 サクラちゃんの言葉に首を傾げるナルト君。まさか木遁をご存知でないのですか……? う、うーん、軽く説明してから話しましょうか。

 

「初代火影である柱間様のみが使えるとされる血継限界の木遁ですが……まず、先ほどのはわたしが木遁を使ったわけではないのです」

 

「木遁……初代火影ェ?」

 

「はい。木ノ葉の創設者のお一人、綱手様のお祖父様ですね。それで、あれは簡単に言うと忍術を封印するお札、という感じでして。起爆札などとはまた違った作り方をするもので、かなり手間はかかりますが……その封印した忍術である木遁を発動したのです、はい」

 

 このお札……といいますか元は巻物に書くものをお札へとコンパクトにまとめているんですけれども、ともかくこれは起爆札なんかと同様、改良を重ねているとはいえ昔からあるものなのですよね。それこそ柱間様がいた頃から。ただ、すごくプレミアムな品といいますか、そんな感じなのです、ええ。

 

 まず、血継限界や秘伝忍術という秘密を保たなければならない忍術を発動できるものである以上、忍識札(にんしきカード)と同じ感じで「そのお札にチャクラを登録した人物しか発動できない」という制約がつけられているわけでして。もしこれを持った人物が敵方に殺害されて装備を奪われたりしたとしても、敵が使うことはできないよう、情報漏洩を防ぐためです。わたしが持っているものはもちろんチャクラ登録してありますから、もし今ここでサクラちゃんやナルト君に渡したりしても発動はできないということですね。

 

 さらには、血継限界や秘伝忍術を使う忍びに協力してもらわないと作れないものなので、基本的に受注生産なのです。例えば影真似の術を使うシカマル君たち奈良家の方々もいい人ばかりなわけですけど、そこは『秘伝』忍術であるからしてそうやすやすとは協力してはいただけず。

 

 火影様が指示を出して、という形になり。そしてできたものは火影様に納品する、と。今回わたしが持っているのは作るのが初めてだったからですね。わたしが作ったお札に問題はないか、試運転という感じです。でも今度からも自分で使いたいのですが……うーん、シカマル君とか木遁使いの方とかに個人的に頼むしかないのですかね。

 

「え……すごい。じゃあ、他には何の術を使えるの?」

 

「木遁を一通り封じています。ええと、角材や木でできた分身・檻・家・壁・ドームみたいなもの、森や花なんかも出せますね。1枚ずつなので使ったらそれっきりになっちゃいますけど」

 

「…………それって本当に忍術なのか?」

 

「全部木遁です、木遁。バリバリの忍術です!」

 

 猫面の暗部の方に失礼ですよ、ナルト君。いえ、まあ、便利すぎるというのはわかりますけれども。

 

「へー、すごいんだな、木遁って」

 

 はい、すごいんですよ、それはもう。

 

「まあお札に関してはそんな感じでして。ともかく、カカシ先生の写輪眼、そしてあの素早く印を組む手をどうにかしませんと……」

 

「うん。だったら先生の弱点を突く、とか?」

 

「「「…………」」」

 

 サクラちゃんの一言にわたしたちは黙り込みました。

 

 うーん、カカシ先生の弱点、弱点ですか。たしか、食べ物ですと──

 

「天ぷらと甘いものがお嫌いですね」

 

「なんかそれ、まんじゅうこわいみたいな感じね。でもそれじゃ倒せはしないでしょうよ」

 

 ですよねぇ。

 

 再び考え込みます。うーん、弱点……天ぷら……油……火……あー、まあ、いけないこともないでしょうか。

 

 わたしがなんとなく作戦を考える中、ナルト君が目を見開いてポツリと呟きました。

 

「あっ……あった、弱点……!」

 

「え?」

 

「本当ですか、ナルト君!?」

 

 わたしとサクラちゃんの疑念と期待とが入り交じった視線に、ナルト君はニンマリと笑います。どうやらかなりの自信がお有りのようですね。

 

「ニシシ……それってばね────ー」

 

 

 

 ん、んー、あー、まあ、はい。

 

「なるほどね。まさかそんな弱点があるなんて……!」

 

「確かにそれでしたら両手も写輪眼も封じ込められるやもしれません……けど」

 

「けど?」

 

「失敗した時の作戦も練っておいた方がよいかと。もう夜明けまで時間もありませんし、こんな作戦タイムを先生がまたくださるとも思えませんから」

 

「えー、そんなことしなくても絶対イけるってばよ、この作戦で!」

 

 ナルト君……カカシ先生への負の信頼、強すぎやしませんか? 

 

 そう思ってサクラちゃんの方を見ると、サクラちゃんもナルト君の作戦の成功をかなり信じているようでした。え、ええと……わ、わたしがおかしいのでしょうか……? 

 

「と、とりあえず聞いていただきたいです。もしナルト君の作戦を実行してスズを奪いにいって失敗したら……まずサクラちゃんに周囲の木を殴り倒す、あるいは地面を割っていただき、それから逃げようとする先生に目潰しを仕掛けましょう」

 

「目潰しって……光とか?」

 

「いえ、光とかはおそらくそういった攻撃には慣れていらっしゃるでしょうし……サクラちゃん、唐辛子とかはありませんか?」

 

「ごめん、辛いの苦手だから……」

 

 あ、そうでした。激辛料理とかがお嫌いなんですよね。漢方ですしもしやと思ったのですが、でしたら持ってるわけないですね……うーん。

 

「ならオレのおいろけの術で──」

「やめなさい」

「ナルト君……」

 

「はい、申し訳ないってばよ……」

 

 それは、駄目です。

 

「こちらこそごめんなさい。目潰しは諦めましょう。よく考えると先生、ずっと右目を閉じていました……」

 

「あ、そうだったわね。目潰しして左目の写輪眼は閉じさせられても反対側の目は無事ってことになっちゃう」

 

 はい。隙が無さすぎます、カカシ先生……。

 

「ええと、戻りましょう。ではまずサクラちゃんに周囲の木を殴り倒していただき、カカシ先生とは一旦距離を置きます」

 

「ふむふむ」

 

「はい。それで、次にこのお札を投げます」

 

 取り出したるはもちろん木遁のお札。といいますかカカシ先生がお強すぎて……起爆札とか普通のお札だとよほどタイミングよく発動できない限りはダメージになんてならないんですよね。そもそも忍具を投げても当たらないんですよ。写輪眼で攻撃を見切ったり先読みしてきたり。水遁でお札を駄目にしてきたり……。

 

「それは?」

 

「木遁・花樹海降臨という……木と花とを出す術ですね。花からは花粉が出て、それを吸うと行動不能に陥るそうです。ただ敵味方の判別がないのでそこに注意ですね」

 

 一応、範囲が小規模なものらしいので大丈夫とは思いますけれども。

 

「なるほどね。でも先生の口と鼻、がっつり覆われてるけど……」

 

「………………呼吸はしてるからいけるかと……信じたいです」

 

「前さ、あのマスク二重だった気がするってばよ……?」

 

「………………わたしは木遁のポテンシャルを信じています、ええ」

 

 やってみないことにはわからないんです。花粉ですけど厳密には花粉ではない謎物質だと思いますし。

 

「まあ確かに初代様の秘術だものね。それで次は?」

 

「はい、ありがとうございます。ええと、ナルト君、蝦蟇油って出せます?」

 

「んー、ガマオヤビンなら出してたけど……」

 

「では口寄せしてもらって、親分さんに油を出していただき、わたしが火遁で燃やしましょう。木をくべ粉をかけ油を出して燃やす。名付けて天ぷら大作戦です!」

 

「天ぷらってより単に森への放火よね、これ……」

 

「それにガマオヤビン呼んだら演習場に乗っかっちゃうってばよ」

 

 大丈夫です。あとで木遁で直せますから。大丈夫です。

 

「まあ、もうできることはやりきったし。このくらい奇っ怪な作戦で丁度いいのかもね。予備のプランだし」

 

「奇っ怪……ですか?」

 

「「うん」」

 

 そうですか……口を揃えて言うほどですか……。

 

「カタナって時々ポンコツになるわよね」

 

「オウ。懐かしいなァ、あの初任務のお札回収」

 

「その節はご迷惑をおかけしました……!」

 

 わたしはふかぶかと頭を下げました。ごめんなさいです、あれは本当に。

 

「よォし、じゃあ先手必勝! こっちから仕掛けるってばよ!!」

 

 

 

 見つけた時には既にカカシ先生は迎撃体勢を整えていらっしゃいました。その嗅覚でわたしたちの接近を嗅ぎとっていたのでしょう。

 

「行くぞ! カカシ先生ェ!」

 

「!」

 

 目を合わせないようにしながらも真っ直ぐ突っ込んでくるナルト君に先生は油断することなく構えます……が。

 

「イチャイチャタクティクスの最後のオチはァ! 実は主人公がァ……」

 

「!!!」

 

 聞こえてくる大声に、ネタバレを防ぎたいらしい先生はバッと慌てて両耳を手で塞ぎ。

 

「!!」

 

 さらに写輪眼によって口の動きだけで言葉が分かってしまうようで、グッと固く目を閉じました。

 

 ……本当に、あんなに厄介だった両手と目と耳までもを防ぐことができちゃいましたね。ナルト君の発想力にはつくづく脱帽です。

 

 すかさず先生のもとに近づいて──そして。チリリーンと澄んだ音色が3つぶん、響きます。

 

「あっ」

 

 意表をつかれた顔で振り返った先生の目にはスズを手にするわたしたちの姿が。

 

「へへ、忍者は裏の裏を読むべし!」

 

「やっぱりナルトは意外性No.1だったでしょ、先生?」

 

「い、一応この作戦が失敗した場合も想定してましたよーとだけは主張させていただきます、はい」

 

「うーん、放火作戦はちょっと……」

「やってみないとわからないじゃあないですか。あと天ぷらです」

「まあ聞いてみて面白そうとは思ってたってばよ」

 

「……え、何? コソコソ喋って。気になるなぁ」

 

 まあ、こうして。2度目のスズ取り演習は、あっけない幕切れを迎えてしまったのでした。

 

 あ、ちなみにナルト君は『イチャイチャタクティクス』を読んだものの内容はきれいさっぱり忘れているそうで。つまりブラフだったというわけですね。

 

 せ、先生……いえ、何も言いますまい。

 

「あー、やられたやられた……師として立つ瀬がないなぁ」

 

「じゃあ座ればいいんじゃねェの?」

 

「あの……面目ない、とかそういう感じの意味の言葉ですよ、ナルト君……」

 

 そう言うも、カカシ先生は本当に座ってしまいました。

 

「先生? 疲れちゃった?」

 

「いや、ま、それもあるけどね。ぶっ通しだったし、少し仮眠でも取ろうか」

 

「確かに疲れて眠くなってきたなァ」

 

「はい、わたしもです」

 

 そう言うと、カカシ先生はわたしの方を見つめてきました。どういうご用件でしょう。

 

「カタナ、家出せる? 無理だったら大丈夫だけど」

 

「いえ! わたしも出してみたかったので……やらせてください!!」

 

 ゴソゴソと懐を漁ります。ええと、ありましたありました。

 

 そう。このお札に術を封じさせてくださるのは、直属であるからして火影様から任務を自由に振れる暗部の、猫面の木遁使いの方が多いのですけれども。その方、木遁・四柱家の術というとっても便利な忍術で家を作っちゃうんですよね、家を。

 

 昔はただ木を組んだ無骨なものだったのが、段々とちゃんとした小屋になっていき、ついには二階建ての旅館みたいな立派な建物まで作れるようになった時はその向上心と建築技能の高さに称賛の嵐だったのですが……兎も角。

 

 正直なところ、こんなに作るのに手間のかかるお札だと、使い捨ての攻撃手段にしちゃうよりも家を創造できた方が何倍もいいのですよね。わたしたち作り手側からしても、たぶん使う側からしても。先ほどカカシ先生に木遁・黙殺縛りの術のお札を使った際、頑張って作ったものが一瞬で消える様に密かに悲しくなりましたもの、わたし。起爆札も使えば爆発してなくなっちゃいますけど、こっちは作成もすぐですし。いえ、仕方ないことなんですけれどもね。

 

 使用にはチャクラを消費するとはいえ、いつでもどこでもお家を作れるというのはたいへん魅力的なのです、はい。というわけでこの木遁・四柱家の術を封じることが多いのですね、このお札では。何でも木ノ葉崩しの復興の際もこのお札のストックが役立ったのだとか。あの時は建物が倒壊したりしていましたからね。

 

「少し離れててください」

 

 みんなが離れてから──先生はお座りになったままですけど、屋根の上に座りたいという解釈で良いのでしょうか──わたしは手元のお札にグッとチャクラを込めました。

 

 ──────木遁・四柱家の術! 

 

 ズズズと地面から木……と言いますか角材が生えてきて。それらが複雑に組み合わさり。みるみるうちに木製の立派な家が建てられます。うーん、素晴らしいですね。柱間様も木遁で木ノ葉の建設を行ったのでしょうか? 

 

「すごーい」

 

「うわっ、二階建てだってばよ!」

 

「うんうん、成長したねェ」

 

 屋根からこちらを見下ろす先生にありがとうございます、と言おうとして、わたしは気づきました。

 

 カカシ先生には木遁のお札の説明、してませんのに。なぜ家が作れると知っていらしたのでしょう。

 

 可能性としては2つ。火影様から木遁のお札を渡されて使ったことがあるか、カカシ先生と木遁使いの方がお知り合いなのか。先生も暗部にいらっしゃったのですし……どちらもありえますね。謎です。

 

 

 

 

 

「いや~~、しかしお前らも強くなったねェ。まさか本当にスズ取られちゃうとはねェ」

 

 軽く休んでから演習場を出て。わたしたちはのんびりと朝の商店街を歩いていました。

 

 感慨深そうに言ってくださる先生に、とっても嬉しくなります。……とはいっても本を開きながらの台詞なんですけれども。先生、こういう時は本を閉じてからおっしゃってくださいな。

 

「へへ! オレってばカカシ先生追い越しちゃったかもよ」

 

「何言ってんのよエラそーに」

 

「まあまあ。でもナルト君も帰って来てそうそう、本当にお疲れ様でした」

 

 ナルト君、お家にも帰らず一楽にも行かず、演習場に直行でしたからね……あ、そうです。

 

「書類手続きの方は済ませておくので、3人で一楽にでも行ってきてはいかがでしょうか?」

 

「いいわね! 私も昨日からの演習でちょうどお腹空いてたし……でも、カタナは大丈夫なの?」

 

「はい。朝ごはんは適当に済ませますから、ご心配なく」

 

 そこらへんで肉まんでも買い食いしていきましょう。少々お行儀が悪いですけど……。

 

「サンキュー! よーし、じゃあここはカカシ先生におごってもらうってばよ!」

 

「あーっ! さんせーい!!」

 

 2人からとびきりの笑顔で見つめられた先生はちょっと戸惑うように立ち止まり。タイミングよくナルト君のお腹からもグゥ~と音が鳴っていました。

 

 教え子のキラキラした瞳に負けたらしく、先生はにこにこと微笑んで────

 

「……ハハハ、じゃあイルカ先生も誘おうか!」

 

 ──いえ、負けてませんね。イルカ先生に奢らせる気まんまんです。

 

 この攻防の行く末も気になりますが……ともかく。書類手続きへと行きましょうか。

 

 

 

 再び集合して、任務受付に来て。綱手様から言い渡された金塊輸送の任務にナルト君はだいぶご不満のようでした。なんといいますか、あの波の国の一件の時、ヒルゼン様の前で駄々をこねていたのを思い出しますね。これはこれで重要な任務だと思うのですが……。だってすごく多額のお金が絡んでいますよ、これ。

 

「え〜~~~~~!! そんな任務ノーサンキューだってばよ……」

 

「あん!? 何か文句あんのかコラ!」

 

 ひえっ。

 綱手様のお怒りの様子を見たわたしとサクラちゃんは直ちにナルト君を羽交い締めにし、口を塞ぎます……ナルト君、世の中には怒らせてはいけない方というのが存在するのですよ……綱手様はそのお一人です、筆頭ですとも、ええ。

 

「ハァ……。ナルト、お前……精神的には全然成長してないのな……」

 

 受付に座るイルカ先生も呆れ顔をしていらっしゃり……といいますか、結局イルカ先生がラーメン代をお支払いになったのでしょうか。だとすれば言い出しっぺとして申し訳ないです……。

 

「す、すみません、師匠! 私達がよく言い聞かせておきますんで……!」

 

「はい! 忍びとして、どんな任務でも誠心誠意対応する気持ちを教え直しますので……」

 

 なにとぞ、なにとぞお怒りをお鎮めください……! 

 

 わたしたちの必死のお願いが通じたらしく、ため息を吐きつつも綱手様は任務指令書をカカシ先生へと差し出し。よかったです、助かりました。

 

 久しぶりのみんなでの任務ですね、と思ったその時。バタンと荒々しく扉が開きひどく慌てた様子で女性が入って来ました。確か彼女は……暗号部の方だったはずです。

 

「た……大変です、五代目!」

 

「何だ? 騒々しい」

 

「砂隠れの風影が暁という組織の者に連れ去られたと……たった今、連絡がありました!」

 

 ………………

 

 …………

 

 ついに、暁が動いて…………我愛羅君が? あの、とってもお強い我愛羅君が、連れ去られた!? 

 

 そうです、彼には一尾、守鶴が宿っています。イタチたちがはやくに来たこともあって、てっきり狙われるならナルト君のいるこの木ノ葉の方が先と思っていたのですが……まさか、砂隠れを襲うとは。

 

 これはイタチと鬼鮫の仕業なのでしょうか。それとも他のメンバー? 

 

 …………うーん、情報がなさすぎてわかりませんね。

 

 ともかく。一刻も早く連れ去られた我愛羅君を取り戻し……そして。暁のメンバーから何らかの情報を得る必要があります。そのために、木ノ葉から砂隠れへ小隊を派遣することになるでしょう。

 

 できれば。どうにか。わたしたちが砂隠れに行きたいのです! 

 

 じっと綱手様を見つめます。どうかお願いしますと視線で訴えかけるように。

 

 しばし部屋が静寂に包まれます。誰かがゴクリ、と息を呑んだ音が聞こえました。

 

 緊迫した雰囲気の中。綱手様は瞑目すると、差し出していた任務指令書を引っ込めました。これは、つまり────

 

「……これよりカカシ班に改めて任務を言い渡す。直ちに砂隠れの里に行き状況を把握し木ノ葉へ伝達……その後、砂隠れの命に従い彼らを支援(バックアップ)しろ!」

 

 




体術奥義 超火遁(ちょうかとん)幻術斬(げんじゅつぎ)大手裏剣(おおしゅりけん)二段落とし
柱間が開発した技。原作では使用はされてないため詳細は不明だが、まあ同じ体術奥義だしこれを話すとき柱間が寅の印っぽい手をしてたしで本作では千年殺しと同一になった。

木遁・樹海降誕
テンゾウ使用。もそもそっと木が出て一瞬で森を作る。

木遁秘術・樹界降誕
柱間使用。ものめっそ木が出る。樹海降誕との違いとしては根っぽいのもニョキニョキしてる点。

木遁・花樹界降臨
樹界降誕ぽい感じで森が形成されて、さらに大きい蓮華っぽいのがいくつか咲く。この花粉を吸うと身体が動かなくなる。

と、いう感じなので。木遁・花樹海降臨があってもいいんじゃないかと思い。個人的には樹海降誕>花樹海降臨>樹界降誕>花樹界降臨の順にチャクラ消費が多いと考えています、はい。

天ぷら大作戦→自来也の火遁・蝦蟇油炎弾。アニオリではナルトもガマブン太に油を出してもらい、自身は起爆札を用いて使用していた。
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