Ace Combat the DESTINY 『シン・アスカが飛ぶ空』 作:アママサ二次創作
「う……」
薄暗いまどろみから解放され、目を開いたキラ・ヤマトは視界に入ってきた光景に驚き、慌てて仲間の体を揺する。
「アスラン! ラクス! カガリ!」
身じろぎ一つしない彼らに慌てて息を確認すると、息があることだけはわかった。
「何が起きてるの……」
ブリッジや艦内を見回っても、死んでいる者はいないようだが、キラしか目を覚ましている者はいない様子だ。ブリッジ近くの部屋を見回った後ブリッジに戻ると、丁度アスランが目を覚まして体を起こそうとしていた。
「アスラン!」
「キラ、これは、どうなって……」
「みんな眠ってるか気絶してるみたい、だけど……僕も今起きたばっかりで」
そうキラが言いながら、目を覚ます様子の無いラクスやカガリから目をアスランに戻すと、アスランが呆然とした表情でどこかを見つめている。
「アスラン?」
その視線の先を辿っても、動揺したキラは気づくことが出来なかった。
「ここは、地球、なのか……?」
「え? ……あっ!」
そのアスランの動揺は、そしてキラの認識した直後の驚きは当然のものと言えた。キラもアスランも、そして彼らの乗っているアークエンジェルも、プラントから月への移動、すなわち、『宇宙にいた』はずだからである。
「どうなって……」
絶句した様子のアスラン。キラも呆然とした様子でそれを見ていると、後ろからわずかにうめき声が聞こえる。今度はラクスとカガリが、そしてオペレーターらも次々に目を覚ます。
「キラ、私は何を……」
「ラクス……僕にもわからない。でも何故か僕たちは、地球にいるみたいなんだ」
「地球、ですか……?」
ラクスが同じように外を見ながらポツリと呟いた直後、より動揺した声が聞こえる。
「こ、ここは、アークエンジェル、なのか……?」
その内容は、キラやラクス、アスランの驚きとは全く違ったたぐいのものだった。
「カガリ?」
「おい、アスラン! 何故私はアークエンジェルにいるんだ! またお前たちが連れてきたのか!?」
「お、落ち着けカガリ。一体何を……」
カガリを落ち着けようとなだめている途中でカガリの言わんとしていることに気づいたアスランは、カガリと同じように慌て始める。
「カガリ! 何故ここに居るんだ!」
「私に聞くな!」
その2人の言い合いで、ブリッジ内で最後まで気を失っていたマリューが目を覚ます。
「一体、何が……?」
そうつぶやくマリューに、カガリやキラ、アスランが慌てて状況を説明する。キラやらクスは、何故か地球にいることを。そしてアスランとカガリは、アークエンジェルに乗っているはずのない、オーブにいたはずのカガリが何故かここにいることを。
「と、とりあえず連絡を取りましょう」
話を聞いたマリューは、とりあえず解決策として近くの基地に連絡することを提案するが、成果は芳しくなかった。無線通信にも、オーブやプラント当てのメッセージにも反応が無かったのだ。
「一体、何が起きてるの……?」
呆然とした様子でそう呟いたマリューは、全艦に向けて状況を説明するとともに、人員に欠けが無いか、全員目を覚ましているかを確認させる。すると、一緒に艦に乗っていたはずのムウ・ラ・フラガがいないことが判明した。
「ムウ……」
その安否をマリューは心配するが、艦長としてそれだけを考えるわけにも行かない。ブリッジ内でも、そして艦内の至るところでも乗員同士で話し合いが始まっていた。
マリューもキラやラクス、アスランといった艦を代表するメンバーと相談し、ひとまず陸が見える位置まで移動することを提案する。とはいえ、自分たちがどこにいるかすらわかっていない状態でどう移動すれば良いのかと、議論が紛糾し始めたところで。
「接近する機影2! IFF照合できません! アンノウンです! 速い……! この速度はデータにありません!」
マッハ2以上の速度で接近する機影。その対応に席を離れて話していたブリッジ要員が慌てて席につくものの、そのときにはアークエンジェルの懐まで踏み込まれていた。
接近してきた機影は速度を落とすと、アークエンジェルの周辺を旋回し始める。
「何なの、あの機体は……」
その異形を見たマリューは、思わずうめく。キラやアスランといった他のメンバーもその見覚えの無い機影に困惑していた。流線型に過ぎる体躯に、MSにしては小さすぎるサイズ。それはまるで、MSの出現によって廃れたという、旧来の――。
「所属不明機より無線通信です!」
オペレーター席に座っていたメイリンが声を上げる。
「……繋いで」
マリューがそう指示を出すと、映像が出ることはなく音声のみがブリッジに響く。
《――ちらの指示に従い、移動せよ。繰り返す。アークエンジェル。こちらオーシア軍……元ザフト軍所属、シン・アスカ少尉だ。貴艦は我が軍の基地に接近している。こちらの指示に従い、移動せよ。繰り返す――》
シン・アスカ。もはや生きたものとして聞くことは無いはずのその名前にアスランと、続けてメイリンが目を見開いて驚愕の表情を見せ、雑談の中でその名前を聞いていたカガリもありえないと言った表情をする。
この空が誰のものか。それは、まだ誰も知らない。
第一話は、プロローグから話の時間が2年ほど前に戻ります。
また、投稿はかなり遅いペースになる可能性が高いです。
理由は単純で、作者がまだエースコンバット7をカジュアルEASYで一周しかクリアしておらず、全く無線やブリーフィングの聞き込みが出来ていないからです。他作のエースの逸話みたいなのはネットで聞きかじってますが、あくまでその程度です。
感想が多いと元気が出るな!
トリガーの空を飛ぶ理由がエースコンバット7内で全くはっきりしないので、皆様のアイデアを頂きたいです。文章でいただける場合には活動報告の『エースコンバット アドバイス用』の記事へお願いします。 作戦中のトリガーの行動基準に関して(作戦任務達成のために犠牲はいとわない、とか、仲間と帰ることを目的とする、とか、周囲をよく見て動くべき所へ動く、とか)は、また後日お聞きします。
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飛ぶことが好きだから
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空が好きだから
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自分の出来る方法で軍に勤めているだけ
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戦いが好きだから