俺らでジオウを神作にする!   作:鳴滝の■■

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2019:悪魔の証明

296:軍人さん

『ここは?……っっ!そうだ!ファム!!!!』

『むにゃむにゃ』←ゲイツのスマホの待機画面で惰眠を貪る絵

『……はぁ。またお前は下らないことを』

 

どうやら、スマホに避難したようやな。

 

297:俺らでジオウを神作にする

良かった。ネットワークに逃げられたってことは、破壊されるリスクも抑えられるだろう

 

298:俺らでジオウを神作にする

初めて会った時のことを思い出すな

 

299:俺らでジオウを神作にする

軍人さんも空気呼んでゲイツが目覚めるまで来なかった?

 

300:軍人さん

『おや?起きたのかい?』

 

安心したのもつかの間、頭上から声。

バッと起き上がると、そこに居たのは本を片手にこちらを見下げるウォズの姿があった。

 

『何故、お前がここにいる?オーマジオウの元に戻ったのではなかったのか?』

『私なりの義理立てだよ。これでも昔は一緒に戦った仲じゃないか』

『ふん。よくもぬけぬけと昔のことを言えたものだな。レジスタンスを裏切り、そして今回はジオウを裏切った。これ以上、気分屋のお前に付き合わされる筋合いはない。俺はアイツと違って、甘くないぞ』

『……別に裏切ったつもりはないのだが、安心してくれ。君に肩入れする気はない。だが、先達として忠告ぐらいはしても許されるだろう?』

『忠告だと?』

『この本によれば明光院ゲイツ。君はあの男に敗れ、そして最愛の女性を失うとされている。そして我が魔王やツクヨミと協力し、新たに手に入れた力『ジオウ・トリニティ』で辛くも勝利をおさめる…………だが、こんな展開はごめん被る、そうだろ?』

『前々から思っていたが、その本には未来のことが書かれているのか?』

『話をそらさないでくれるかい?』

 

寝起きなのもあるだろう。

空気を読もうとしないゲイツに釘を刺して続ける。

 

『どちらにしろ。そんなものを俺が鵜呑みにする性格じゃないことぐらい知っているだろう』

『あぁ。君は昔から占いとか運命だとかそういうあやふやな物は信じない主義だったからね』

 

幽霊は信じてるみたいだけど。

ウォズはそこで懐からジオウIIウォッチ。

 

これはダブル編で手に入れたセカンドでも龍騎編で裏の自分から手に入れたツーの方でもなく、原作でウォズからソウゴへと渡される筈だった本来のIIウォッチだ。

 

『本来ならこれは我が魔王がオーマの日に手に入れる力だった。だが、君やあの男という異分子のせい…………いや、違うね。この力は強力だが、同時に我が魔王が救うことが出来なかった負の遺産でもある。あの青年を救い、新たな次元に上り詰めた常磐ソウゴにこれはもう必要ない』

 

ウォズが力を込めてそれを握りしめると、ウォッチはブランク状態に変化してしまった。

 

『これは世界を滅ぼす力の一端だ』

『それを俺に渡すと?』

『いや?私としてはツクヨミ君を推しているが、これは少々特殊でね。持ち主は自ら決めるんだ』

 

試してみるかい?

 

ウォズの差し出したそれをゲイツは迷いなく掴み取った。

 

『それで、どうやって認めッ!?』

 

貰えるものなら貰う。そう掴み取ったゲイツだが、ウォッチに認めさせるとはどうすればいいのかと、ウォズに尋ねるまでもなく、ウォッチから不思議な渦が飛び出て、飲み込まれてしまった。

 

 

 

『……やれやれ。相変わらず、こうだと決めたら君は、一直線だ』

 

ウォズはゲイツを呑み込んだウォッチを見る。

そして、「もしそれを君が手にするようなことがあれば私も考えを改める必要があるかもしれないね」

 

廃工場の扉が大きな音を立てて宙に舞う。

ウォズが視線を上げると、そこには軍人さんとG5が銃を構えていた。

 

 

 

301:俺らでジオウを神作にする

まさかゲイツの最終?強化がジオウIIウォッチのリサイクルとは

 

302:俺らでジオウを神作にする

こうなるとてんこ盛りフォームにはならなそう

 

303:俺らでジオウを神作にする

元がIIだと火力足りるかな?

 

304:俺らでジオウを神作にする

これで正統性デザインのゲイツの強化形態が登場したら、いよいよトリニティの立つ瀬がない

 

305:俺らでジオウを神作にする

アギト編はやらないといけないことが多すぎたんだ。せめてツクヨミの変身だけでも次回に持ち越せればまた話も違ったろうが……あれ以上放置すると闇落ちしかねないからな

 

306:俺らでジオウを神作にする

そもそもトリニティを出さないといけない回で味方ライダーが二人しかいない状況がおかしかったのよ

 

307:俺らでジオウを神作にする

無理やり用意するなら飛流がいるけど、ジオウが二人になっちゃうからややこしいのよな

 

308:俺らでジオウを神作にする

しかし、ここまでお膳立てされてるってことはもうファムちゃんが救われることは確定として見ていいのでは?

 

309:俺らでジオウを神作にする

>>308

でもウォズの本によれば、ファムちゃんは死亡で、トリニティで軍人さんを倒すことになるって

 

310:俺らでジオウを神作にする

そこを覆せるかどうかがゲイツの頑張り次第

 

311:俺らでジオウを神作にする

そもそもイッチは今回でゲイツの強化フォームを出す予定はなかった()

だからトリニティ出たばっかなのにもう新しい強化フォームかよって、不満は寝耳に水の筈。

それにウォズも言ってたけど、軍人さんはトリニティでギリギリ勝てるみたい(接待勝負で負けてくれるのかもしれない)だし、恐らく今回の話はメンバーとの因縁を作るためだけで、大きく物語を進展させるつもりはなかったのでは?

またゲイツがオリチャー発動しやがったと頭抱えてそう

 

312:俺らでジオウを神作にする

イッチって定期的にゲイツのオリチャーに苦しめられてて草

 

313:俺らでジオウを神作にする

ソウゴのことは完璧に理解している節があるのに、何故かゲイツだけ頭が働かんのよな。

ソウゴが覚醒する時はどんな死にかけの状態でも後方師匠面してるのに、ゲイツの時だけ、ほんと大丈夫?助太刀しようか?って落ち着きないもん

 

314:俺らでジオウを神作にする

あんまりイッチのシナリオを乱し過ぎると、流石のイッチでも邪魔に感じるだろうし、神作の為の削除対象にならないといいけど……

 

315:俺らでジオウを神作にする

と言うか、ウォズに軍人さんを足止めとか出来るんか。

 

316:軍人さん

『ここは?』

 

ゲイツが再び目覚めると、そこは薄暗い廊下であった。

先には淡い光が見えている。

 

これがウォッチの試練なのか。

軍人さんのこともあり、逸る気持ちで足を動かしたゲイツ。

その目に飛び込んできたのは、

 

『おはよう。我が愛しの愛娘よ』

『…………』

『あー、やっぱり駄目か。おかしいなぁ。コアには殆ど手つかずだったんだが……シグマサーキュラーのデータを混ぜたのが悪かったのかな?……仕方ない。外付けでそれっぽく飾り立てるか』

 

白衣に身を包んだあの男、鳴滝と氷のように熱のない瞳をしたファムの姿であった。

 

 

317:俺らでジオウを神作にする

え?

 

318:俺らでジオウを神作にする

これってもしかしてファムちゃんの人生の追体験する感じ?

 

319:俺らでジオウを神作にする

よりにもよって絆される前か……

 

320:俺らでジオウを神作にする

……いや、だからさ。なんで!ファム要素が絡むの!?

イッチノータッチよね!?

 

321:俺らでジオウを神作にする

フラグが立って行く

 

322:俺らでジオウを神作にする

良かった。こう言うのってだいたい服着てないけど、ちゃんと手術服着てるわ

 

323:俺らでジオウを神作にする

イッチって素では猛者弁使わないんだ

 

324:俺らでジオウを神作にする

この頃はマジでロボットみたいな感じやな

 

325:俺らでジオウを神作にする

あれ?コアはノータッチって初情報か?

 

326:俺らでジオウを神作にする

ウォッチの試練って本人にとって大事な、あるいは向き合わなければならない話になるだろうし、やっぱゲイツの中でファムちゃんってそれだけ大きな存在になってるんだな

 

327:俺らでジオウを神作にする

しかし……コピーする前からもう人間態のこの姿なんだ。

 

328:俺らでジオウを神作にする

そもそもコピー対象いるのかな?

 

329:俺らでジオウを神作にする

>>328

裏設定で、クリムの事故で死んだ娘のデータを入力したとかありそう。

それ故に、直前で思いとどまり、封印したとか。

 

330:俺らでジオウを神作にする

この時はまだ命令通りに動くロボットだったけど、ゲイツとの関係を深めていくうちに真なる心に目覚めるんよね。

ロイミュードってそんな感じじゃなかった筈だけど、やっぱりイッチ産は心関連は未完成だったからなのかな?

それともアナザーファントムはその世界の悪意の集合体ってことで、ゴルドドライブとか、メガヘクスとかシグマサーキュラーのデータとか色々ぶち込んだせいでバグったとか?

 

331:俺らでジオウを神作にする

……でも、何故ファムちゃんの人生の追体験なんだ?

そりゃ辛いこともあったろうけど、現時点まではわりとハッピーだったやろ?

 

332:俺らでジオウを神作にする

今一度、ファムちゃんが自分にとってどれだけ大きな存在が再確認することで、新たに守りきる決意を固める的な話じゃね?

 

333:俺らでジオウを神作にする

もしかして今回ファムちゃんを失った絶望で闇落ちする?

 

 

 

 

 

 

自分に何をさせたいというか。

それから数時間、実際の時間軸では1ヶ月だろうか。ダイジェストで流れるファムのこれまでにゲイツは少々うんざりし始めていた。

 

絶対に守ると誓った相手だ。友人以上の相手だとは自覚している。

だが、これから先はともかくとして、これまでは俺はこいつの側で、ずっと守ってきたのだ。

自惚れではない。事実、こいつが作り出されてから数日もしないうちに俺はこいつと出会い、それ以降の殆どを共に過ごしている。

 

『行っていいってさ』

『は?』

 

「それにしても……よくこいつには連れ回された」

 

今流れているのは、俺がジオウ達の元を離れていた時の話だ。あの頃は大した力もないくせに、意地っ張りで、勝手に暴走して居心地が悪くなり、孤立していた。

自分が何をしたいのか。そして一人でいるのなんてレジスタンス時代からい(・)つ(・)も(・)の(・)こ(・)と(・)だったのに、胸を締め付けるような痛みに喘いでいたどうしようもない俺をアイツは手を引いて外に引っ張り出してくれた。

 

『ぐふふっ。ゲイツ君を足に使って、かなり交通費を節約出来きました。この金でドライブ様、等身大フィギュアを……いや、ドライブ様の銅像を建てたりすることも可能では!?』

 

その行動原理が如何なるものであったとしても当時の俺は彼女に救われていた。

それを自覚出来ておらず、アイツがスウォルツから身を呈して俺を守ってくれた時やっと気付いたというのだから自分という人間はつくづくどうしようもないらしい。

 

だが、あの日。

本当に大切なものは何かを知った俺は新たな力を掴み取ることが出来た。

 

『あ~もう!カッコよすぎですよ!ゲイツ君!そんなの見せられたらおちおち眠ってられないじゃないですか!』

 

俺は仮面ライダーになった。

 

アイツの為の、アイツを守る仮面ライダーに。

 

アイツはあぁ見えてお人好しだから、アイツが守ろうとするものも纏めて、アイツが笑って暮らせるそんな世界を、俺の手で。

 

──ブー。ブー。ブー。

 

 

「なんだ?」

 

今はジオウが龍騎のウォッチを手にした時の映像が流れていた。

スマホが鳴る。こんな時に?とそう言えばファムが入り込んでいたことを思い出す。

やっと起きたのか。大事はないか?

そんな言葉を描けようとして、目の前の光景に息を飲む。

 

『させない!』

 

王蛇のファイナルベントにより、吹き飛ばされるファムの姿。

 

それはゲイツが彼女を守れなかった瞬間だった。

 

言い訳は出来ない。

 

この時、彼女が生き残ったのは怪人だったからだ。

 

 

ただの人。一人の人間であったのなら彼女は死んでいた。

 

 

守ると誓っておいて何という体たらくだろう。

この件を機に一人で守りきることに限界を感じ、ジオウ達に歩み寄る切っ掛けになったとはいえ、全ては運が良かった、それに尽きるだろう。

 

ゲイツは半壊し、当時の彼女曰く、進化することで強引に肉体を治療したというシーンに立ち会っていた。

 

胸部の殆どを損壊し、人であったのなら間違いなく即死だったであろう痛ましい姿を戒めとして脳裏に焼き付ける。

 

 

ブー。ブー。

 

変わらず鳴り続けるブザー音。

 

 

『やだ……や…………』

 

 

何だ。何なんだこれは?

 

ファムの肉体は修復を始めている。胸の傷と、剥き出しになったコアの欠損をまるで新しく組成するように動いている。

 

こいつは助かった筈だ。何故、こんなにも……。今にも。

 

それでも彼女は弱々しく泣いていた。

 

笑っているアイツを見た。怒っているアイツを見た。些細なことに興味心身で、遊園地。あそこで心の底から楽しんでいたアイツを見た。

 

何故胸が締め付けられるのか分からない。だが、ゲイツの両頬には涙が流れていた。

 

 

もうすぐ修復が終わろうとする彼女。

ゲイツはこの幻影に触れることも出来ないことを理解していながら、それでも手を取るように彼女の元へ膝をついた。

 

『ゲイツ……君』

「……え?」

 

目があった、そんな気がした。

 

 

次の瞬間。まるで彼女の瞳はフレームが切り変わったかのように冷めたものとなる。

 

『状況を分析します』

 

起き上がり、周囲の情報を確認する為に首を動かす。

 

 

「………………」

 

それを見て助かったのだと、安堵出来るほどバカであればどれだけ救われただろうか。

 

 

違和感はあった。

 

この前の遊園地の日から……いや、ずっと前から気付いていて、知らないふりをしていただけなのかもしれない。

 

漠然と。しかし確信を持ってゲイツは理解した。

 

変わったのだ。

 

 

アイツとこのスマホの中にいるファムは、別人だった。

 

 

俺が守りたかった人は死んでいた。

 


 

「もうっ!やっぱりゲイツ君は最高の仮面ライダーですね!こんなに怖くて寒かったのに………アナタが来てくれただけで…こんなに……温かい…《消去》」

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