天才物理学者と筋肉バカのヒーローアカデミア   作:いぷしろん

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戦兎「天ッ才物理学者で仮面ライダービルドの桐生戦兎と筋肉バカの万丈龍我は、雄英体育祭の壮絶な予選を勝ち抜き、見事本戦へと出場することになる。」

万丈「そして俺はついに仮面ライダークローズに変身!ようやく解禁だぜ!」

戦兎「選手宣誓の時とかわざわざ意味深な言い方してカッコよく登場できるようしてやったんだから、決勝前に負けたりなんかしねえよな?」

万丈「今の俺は戦兎にすら負ける気がしねえな!実際にあの足速いやつにも余裕で勝てたし。」

戦兎「飯田な。ライダーシステム使ってんだからむしろ負けたら恥ずかしいからな言っとくけど。」

万丈「そう言う戦兎はどうなんだよ。」

戦兎「それは第19話を見てからのお楽しみってやつだな。ってなわけでどうなる第19話!」













arcsin(0.32556889)≈19°話

プレゼント・マイク『さあ息つく暇もなく第六試合といこうじゃねえか!全知全能!出来ないことの方が少ねえんじゃねえか!?ヒーロー科桐生戦兎!VS万能創造!推薦入学とあってその才能は折紙付き!?ヒーロー科八百万百!』

 

観客が一斉に歓声をあげる。今大会No.2の成績である桐生戦兎の戦いに期待する人たちが多いのである。戦兎もそれに応えるようにラビットとタンクのフルボトルをシャカシャカと振っている。

 

八百万(戦兎さん…。戦法が多すぎて少ししか対策が思いつかなかった…。何をすればわかりませんわ。でも一つ、どのフォームでもボトルを挿してレバーを回す瞬間を狙えばいい…はず…。)

 

プレゼント・マイク『START!!!』

 

その瞬間、戦兎はニヤリと笑い、()()()()八百万の方へ突っ込む。ラビットフルボトルのおかげで速度は上がっているものの反応できない速度ではない。

しかし八百万にとっては予想外の事態。そのことが八百万を狼狽させる。

 

八百万(変身しなかった…!?と、とにかく盾を…!)

 

盾の生成は対応が遅れたがなんとか間に合った。しかしその時には戦兎はもう目の前に来ている。戦兎はタンクフルボトルを握りしめた左腕で思いっきり盾を殴った。

 

八百万「つ、強いッ!?」

 

盾で防いだものの、無茶な体勢で受けたのと、タンクフルボトルで強化された弾丸が如き戦兎のパンチによって八百万は思いっきり後ろへのけ反る。

 

プレゼント・マイク『ヒーロー科桐生戦兎!まさかの変身せずに猪突猛進で八百万をぶっ飛ばした!舐めプかァ!?』

 

相澤『アレも立派な戦術だ。"桐生戦兎は変身する"という八百万の固定概念を逆に利用した。焦っている八百万を見ると想定外だったんだろう。』

 

さらに戦兎は猛攻を続ける。八百万はそれを防ぐのに精一杯で、鉄の棒などの武器を生成する余裕がないようで、目は今にも泣きそうなほどうるんでいる。

 

八百万(このままでは場外で負けてしまいますわ!急いで反撃を…)

 

もう武器なんか創っている余裕はないと、右腕を前に出してなんとか戦兎を振り払おうとするが戦闘経験で先をいく戦兎に華麗な動きで避けられてしまう。そして体勢を崩した八百万の右腕をガッと掴み、以前に岸田立弥に行ったような背負い投げを八百万に仕掛けた。

八百万はマズいと思ったがもう遅い。八百万の足は既に場外へと出てしまっていた。

 

ミッドナイト「八百万さん場外!桐生くんニ回戦進出!!!」

 

プレゼント・マイク『変身せずに八百万を圧倒!これが入試主席の力!!!』

 

戦兎「投げ飛ばして悪かったな。怪我とかないか?」

 

戦兎は八百万に手を差し伸ばす。八百万はその手を握り、ゆっくりと立ち上がった。

 

八百万「…教えて下さい。変身しなかったのは変身するまでもないと判断されたからでしょうか?例えそれが戦術だとしても、恐らく轟さんや爆豪さんには通じないことはあなたもお分かりのはず…。」

 

戦兎「確かに轟や爆豪たちには通じないだろうよ。でもそれだけじゃない。俺には今のお前は自信がなさそうに見える。つまるところ迷ってたって感じだな。だからより混乱を誘うように変身せずに戦ったんだ。そして考える隙を与えさせないようにした。ちゃんと考えさせたら負ける可能性があったし。」

 

八百万「自信…。今の私にはそんな言葉は全く似つかわしくありませんわ。現に第二種目では格上の轟さんに頼り、そして今、格上の貴方に完敗して…」

 

戦兎「格上とか気にすんなよ。つっても俺が偉そうに言える事じゃないけどさ。いつも通りのお前でいりゃいいんだよ。お前はお前だ。それだけは忘れんな。」

 

壮大な過去が判明し、自身のアイデンティティを失っていたかつての自分と今の八百万の姿とを無意識のうちに重ねてしまった戦兎。

今も昔も変わらない。俺はただ、自分がこうありたいと思う姿で、自分が正しいと思ったことをして生きていくだけ。

 

軽く話を終えた戦兎は八百万の肩をポンポンと軽く叩いて去っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

プレゼント・マイク『さぁ気をとり直して、第二回戦出場権を獲得したのはコイツらだ!!!』

 

第七試合、第八試合はそれぞれ切島、爆豪が勝ち上がり、第二回戦の組み合わせが決定した。その第二回戦の組み合わせは以下の通りである。

 

 

 

第1試合

緑谷出久VS轟焦凍

 

第2試合

塩崎茨VS万丈龍我

 

第3試合

常闇踏影VS桐生戦兎

 

第4試合

切島鋭児郎VS爆豪勝己

 

 

 

プレゼント・マイク『早速始めようか第二回戦第一試合!2人とも今大会ほぼトップの成績!ヒーロー科緑谷出久!VSヒーロー科轟焦凍!』

 

2人の間には冷たい空気が流れている。片方はみんなの期待のため、片方は自分の復讐のため、この試合には勝たねばならない。

 

プレゼント・マイク『START!』

 

開始の合図と共に氷と爆風が発生。轟の氷を緑谷が100%スマッシュで指を犠牲に突破し、轟を近づけさせないようにしている。轟はそれに対してさらに氷を生成、それを緑谷がさらに迎撃というような感じで、何度も何度も凍える風が観客に当たる。もう両腕がボロボロだ。

 

轟「その両手じゃもう戦いにならねえだろ。終わりにしよう。」

 

そう言ってトドメの氷結を緑谷に放つが、緑谷はさらにそのボロボロの指で100%スマッシュを放つ。もう指は紫色に変色し、腫れあがっている。

 

緑谷「皆本気でやってる。勝って、目標に近付く為に…一番になる為に!半分の力で勝つ!?まだ僕は君に傷一つつけられちゃいないぞ!全力でかかって来い!!!」

 

ボロボロになった右手をぐっと握って拳を作り、そう叫ぶ。

 

戦兎「今本気出させようとしてんのかアイツ。」

 

麗日「ボロボロになって、なんであんなことできるんやデクくん…。」

 

無茶苦茶に戦っているわけではなく、今やれることを全力でやっている緑谷。

 

緑谷「期待に応えたいんだ…!笑って応えられるようなかっこいいヒーローになりたいんだ!!だから、僕が勝つ!!!君を超えてッ!!!」

 

緑谷のその言葉を聞いた時、脳裏に幼い頃に母から言われた言葉を思い出す。

 

冷『でもヒーローにはなりたいんでしょう?いいのよ。おまえは強く想う"将来(ビジョン)"があるなら…』

 

轟「俺は…俺は親父をー」

 

戦兎『半端な気持ちで正義のヒーローになろうなんて思うな。』

 

どうして今になってアイツの…戦兎の言葉を思い出してしまうのか。分かってる。自分がただ、親父の復讐にしか目がなかったから。でも俺にはこれしか…

 

緑谷「君の!力じゃないか!!!」

 

轟の脳内にビリっと強い電流が流れた。エンデヴァーに締め付けられた鎖を解き放つかのように。

 

冷『いいのよお前は。血に囚われることなんかない。なりたい自分になっていいんだよ。』

 

いつしか忘れていたその言葉が、轟に左側(灼熱)を使わせた。

 

轟「俺だって…ヒーローにッ!!」

 

2人は向かい合い、ニッと笑った後、一気に力を解放する。身体の激痛も、今後の展開も、何もかも関係ない。ただこの時は全力でぶつかり合いたかった。

緑谷の100%デトロイト・スマッシュと、轟の灼熱がぶつかり合う。セメントスがコンクリートのクッションを作るが意味はなく、冷やされた空気の膨張によって巨大な爆発が起きた。

 

プレゼント『オイオイオイなんだ今の爆発!何にも見えねえよ!一体勝負はどうなって…』

 

次第に煙幕が晴れて全貌が明らかになってきた。轟は自身の氷で吹き飛ばされずに済んだものの、緑谷は爆風で場外へ吹き飛んでいた。

 

ミッドナイト「緑谷くん場外…。轟くん、三回戦進出!」

 

あまりの迫力に、皆唖然としている。

 

プレゼント・マイク『さて次の試合…っつーわけにもいかねえから、しばらく補修タイムに入るぜ!楽しみに待っててくれよなリスナー諸君!』

 

相澤『寝る。』

 

こうして緑谷はベスト8敗退となった。

しかし残念だからと気分を沈めたままではいけない。なぜなら次の試合、出場するのは…万丈だからだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

プレゼント・マイク『お待たせしたぜ!ようやくステージ補修が終わったんで第二試合だ!なんとまさかのB組同士の対決!B組も凄いんだぞってところを見せてくれよ!ヒーロー科塩崎茨!VSヒーロー科万丈龍我!』

 

拳藤「頑張れー塩崎〜!!!万丈〜!!!」

 

多くの歓声に囲まれながら入場する2人。

 

万丈「塩崎。言っとくが女だから手加減とかそんなことしねえからな!」

 

塩崎「ええ。存じております。ただ私は導きに従うのみ…。」

 

万丈と塩崎たちが軽く会話をした後、万丈はビルドドライバーにクローズドラゴンをセットした。

 

Wake up!Cross-Z Dragon!!! Are you ready!?

 

万丈「変身!」

 

Wake up burning!!!Get Cross-Z Dragon!!!Yeah!!!

 

再び万丈は仮面ライダークローズへと変身する。

 

緑谷「万丈くん…。見る限り近接格闘が基本の戦闘スタイルだから遠距離主体の塩崎さんじゃちょっと不利…いや、もしかしたらさっきの戦兎くんみたいに何か他の隠し玉もあるのかも…!」

 

そわそわする緑谷を横目に『負けたら承知しねえからな〜!』と応援する戦兎。万丈はその声に親指を立てて反応するほど余裕があるようだ。

 

プレゼント・マイク『START!!!』

 

と声がかかった瞬間、塩崎のツルが万丈を襲う。しかし万丈はベルトからクローズ専用の剣型武器(ビートクローザー)を召喚。そのツルを容赦なく斬りまくる。

 

プレゼント・マイク『まさか万丈も武器を召喚!ってか“個性"で武器召喚はチートすぎるぜおい!』

 

塩崎「武器!?」

 

万丈「手加減はしねえぞ塩崎!」

 

そう言うと万丈はビートクローザーのグリップエンドに付いているグリップエンドスターターを二回引っ張る。

 

【ヒッパレー!ヒッパレー!Million Hit!!!】

 

力が溜まった刀身から放たれる波形上の衝撃波が、無数に襲ってくるツルを切断する。ツルを切断しながら塩崎に急接近。拳や脚を使えばツルに捕縛されてしまうためあくまで剣しか使えない。しかし塩崎を倒すにはそれで十分だ。

 

塩崎「近いっ!」

 

ギュッと目を瞑りながらもツルで盾を作り万丈の攻撃を防ごうとするが、腕の装甲に付いている白刃のファングオブレイドでツルを一刀両断。

 

しかし塩崎もやられっぱなしではいられない。盾で攻撃を防ぐ一方で、地面に図太いツルを這わせて万丈の脚を掴み、そのまま場外へと引きずろうとする。万丈は転倒し、なすがままに引っ張られていく。切断しようとしても太くて斬れないのだ。

 

塩崎「始めこそおどろきましたがやはり哀れ…。」

 

戦兎「あのバカ、何やってんだよ…。」

 

ふざけているのか真剣なのか、どちらにせよこのまま場外なんてみっともない。

 

万丈「クソッ、マジで斬れねえ!こうなったら…!」

 

【ヒッパレー!ヒッパレー!ヒッパレー!Mega Hit!!!】

 

万丈は刀剣に力を溜め、一気に解き放つようにビートクローザーを振り下ろした。硬かったツルもようやく切断できた。

 

プレゼント・マイク『万丈、ギリギリ場外ならず!危ねえなぁオイ!』

 

塩崎「できる限り太くしたのに断たれるとは…。」

 

塩崎は少しガッカリしているが、万丈を遠くに引き離せたことにより再び自分が有利になる。しかも相手は場外ギリギリ。このまま押し込めば勝てると考え、全てのツルを万丈の方へ襲われる。

 

万丈「そろそろ終わらせに行くか!」

 

そう言うと万丈はロードラゴンフルボトルを取り出し、活性化させる。そしてキャップを正面に合わせ、フルボトルスロットにセットする。

 

【Special Tune!ヒッパレー!ヒッパレー!Million Slash!!!】

 

二回グリップエンドスターターを引っ張ると、刀身は蒼炎を纏う。自身に向かってくる大量のツルを、刀身から放たれる蒼炎の火球で一気に燃やし尽くしていく。ロードラゴンフルボトルのため威力は低いが、元がドラゴンフルボトルであるためか、それなりに強い。

 

プレゼント・マイク『塩崎のツルに対して万丈の火球!てか髪の毛燃えたら危なくね?』

 

相澤『気にする所そこかよ。』

 

どんどんと燃えて炭になっていく塩崎のツルだが、彼女のツルは切り離し可能である。引火して焦りに焦っていた塩崎だったが、髪の毛を切り離したことでなんとか事なきを得る。

 

塩崎「助かった…」

 

と気を抜いた瞬間にはもう、万丈はまた近くにまで来ていた。火球に気を取られている隙に近づいていたのである。

 

万丈「これで終わりだ!」

 

万丈は腹を思いっきり蹴り飛ばす。少しは盾を作ったものの、ツルが燃やされていたためロクなものができずに場外まで蹴り飛ばされた。

 

ミッドナイト「塩崎さん場外!万丈くん第三回戦進出!」

 

勝者が決まった瞬間、一斉に歓声が上がった。

 

万丈「腹大丈夫か?思いっきり蹴っちまったからな…。」

 

塩崎「だ、大丈夫です。まだ痛みますが…。」

 

万丈「なら良かったぜ。次の試合、お前の分まで頑張るから見とけよ。」

 

万丈は手を差し伸べ、塩崎を立ち上がらせる。そして変身を解き、スタスタと観覧席へと戻っていった。

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