天才物理学者と筋肉バカのヒーローアカデミア   作:いぷしろん

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戦兎「仮面ライダービルドで天ッ才物理学者の桐生戦兎は職場体験を終え、授業の一環で特別実習としてやってきた勇学園たちと一緒にサバイバル訓練をすることになった。そんな中、勇学園の生徒の一人が"個性"を発動。ゾンビウイルスガスが蔓延し、周囲にはゾンビが徘徊することになった。」

万丈「なんか映画みてえな感じになってんじゃねえか!俺も参加したかったなぁ…。」

戦兎「気楽な訓練だったら良かったんだけど、そうじゃなかったんだからな?ゾンビに噛まれても感染するし、全身が真っ白くなるし。」

万丈「マジかよ…。割とリアルでちょっと怖えな…。」

戦兎「そんな中で蛙吹がゾンビに噛まれそうになり俺は仮面ライダービルド、ホークガトリングフォームへと変身。危機一髪のところでゾンビに発砲して蛙吹を救助する。その時、一定以上の衝撃でゾンビ状態が治ることに気づいた戦兎は仮面ライダービルド、ドッグマイクフォームへ変身!大爆音でみんなの治療に成功したのだった。」

万丈「んで結局誰が勝ったんだよ。」

戦兎「そりゃ俺のチームが勝った…って言いたかったんだけど時間切れで引き分けだな。ま、もうすぐ期末試験だからそこで白黒つけようってな感じで第31話どうぞ!」



















期末試験編
6#+1=31話


相澤「えー、そろそろ夏休みも近いが、もちろん君らが30日間一ヶ月休める道理はない。夏休み、林間合宿やるぞ」

 

「「「知ってたよやったー!!!」」」

 

肝試し、カレー、花火にお泊まり。ワクワクが止まらないみんなはHR中にも関わらず大はしゃぎしていた。あまりのテンションの上がり方に相澤が"個性"を発動。一瞬髪が逆立ち、みんなを静かにさせる。いつものテンプレだ。

 

相澤「ただし、その前の期末テストで合格点に満たなかった奴は学校で補習地獄だ」

 

切島「みんな頑張ろうぜ!!!」

 

相澤の発言に期末試験のモチベーションが上がる。絶対に期末試験を乗り越え、幸せの切符を手にするんだとみんなが意気込んでいた。

しかし来たる六月最終週。期末試験まで猶予は一週間しか残されてない中、

 

「「「全く勉強してねー!!!」」」

 

と、上鳴を始めとするノー勉組が嘆いていた。しかも彼らは成績があまり芳しくない。さらに中間試験の時よりも試験範囲が広く、実技試験も課されている。このままだと彼らは補修地獄間違いなしだろう。

 

緑谷「芦戸さん、上鳴くん、が、頑張ろうよ!やっぱ全員で林間合宿行きたいもんね!」

 

飯田「うむ!」

 

轟「普通に授業受けてりゃ赤点は出ねぇだろ」

 

と中間の成績五位、三位、六位の高成績ボーイズが慰めるが、その優しさがむしろ傷口に塩を塗るほど辛くなってくる。

そして成績不良と言えばもう一人。その名は…

 

万丈「戦兎!助けてくれ!!!」

 

万丈だ。A組のドアを勢いよく開け、戦兎の元へと駆け込んできた。

 

万丈「戦兎!一生のお願いだ!勉強教えてくれ!どうしても林間合宿行きてえんだ!!!」

 

話をよく聞くと中間試験の成績は赤点ギリギリ。当然順位は最下位で、このままだと林間合宿に行けないと戦兎に頼りにきたらしい。

 

戦兎「まあ良いけど…」

 

芦戸「だったら私にも教えてー!」

 

上鳴「俺も!つか全教科満点とか天才通り越して狂人だよ狂人!」

 

戦兎は高校の化学、物理、数学はもちろんのこと、論文を書くのに使う英語、論文を書くのに必要な国語力、そして"個性"を勉強するのに必要だった歴史や地理など高校の範疇の科目はほとんどを網羅している。

そんな彼の頭脳を頼りに耳郎や瀬呂、尾白なども勉強を教えてくれと頼みにきた。さらに…

 

八百万「私も教えてもらってもいいでしょうか…?」

 

と意外な人物まで頼りにしている。

 

戦兎「構わねえけど、八百万はこれ以上勉強する必要ねえだろ?クラス二位なんだし。」

 

八百万「常に下学上達!戦兎さんにも負けるわけにはいかないと思っていますわ。ですが実技の方が良くなくて…。少し"個性"について、もっと言えば戦闘に使える化学物質やその分子構造についてご教授してもらいたいのです。」

 

戦兎「なるほど。にしてもこんな大人数にもなると俺ん家だと入りきらないな…。」

 

万丈に始まり上鳴、芦戸、耳郎、尾白、瀬呂、八百万が参加。戦兎含め計8人が居座れるスペースなど戦兎の家には存在しない。

 

万丈「それなら良いとこあんぞ。もう話もつけてあるしな」

 

芦戸「さすが言い出しっぺ!話が早い!」

 

戦兎「だったら今週末の土日、朝9時くらいに校門前集合ってことにするか」

 

みんなは戦兎の案に賛成。というわけで期末試験前最後の週末はみんなで勉強が催されることになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

期末試験前最後の土曜日。朝9時から校門前に私服でみんながやってきた。戦兎は緑の薄いフードトップ、万丈はいつもの革ジャンである。

 

万丈「みんな揃ったな。それじゃあ行くぞ!」

 

「「「おー!!!」」」

 

みんなのやる気を向上させ、自分についてくるように言う万丈。戦兎にとってその道のりは妙に見覚えがある。というか完全に見知った道だ。不思議に思いながら歩くこと数分。目的地に到着した。

 

戦兎「ってここ『nascita』じゃねえか!!!」

 

なんと万丈が来たのはカフェ『nascita』だった。通りで見知った道のりのはずである。

 

美空「あっ!来た来た!さっ、入って入って!」

 

美空はドアからひょっこりと顔を出し、入るように手招きする。みんなは『お邪魔しまーす』とドアを開けて言われるままに席に座った。

 

戦兎「なんか流れで座っちゃったけどなんでここなんだよ…」

 

万丈「広いしコーヒー出るし、マスターに頼んで貸切にもしてもらってるからここ以上いい場所なんてないだろ?」

 

惣一「貸切料金は全部万丈持ちだけどな〜」

 

みんな分のコーヒーを淹れながらそう言うマスター。万丈は戦兎に出会う以前に出た格闘技の大会の賞金の一部を使って今日一日ここを貸切にしてもらったらしい。

 

上鳴「うわっ、何このコーヒー超美味え!」

 

八百万「店長さん!このコーヒーとっても美味でございますわ!コーヒー豆はどこのものをご贔屓で?」

 

惣一「実は自分で栽培してんだよ。やっぱ美味いコーヒー作るには豆からこだわらなきゃ〜」

 

惣一の作るコーヒーにほっぺたが落ちそうになっているA組。その美味しさに驚きが隠せない様子だ。戦兎たちもしばらくコーヒーを嗜んでいると、

 

美空「そうだ戦兎〜。新しいボトルできてるよー」

 

戦兎「マジか!」

 

美空が発した言葉に戦兎の後頭部のアホ毛がピョンと逆立った。そして急いで美空の元へと駆け寄る。

 

美空「これがそのボトルね」

 

黄緑色のボトルを美空から受け取る。戦兎は『最ッ高だ!』と頭をわしゃわしゃと掻き上げながらボトルをじっと眺めた。

 

八百万「あの戦兎さん、そろそろ勉強の方を…」

 

戦兎「あぁ、そうだった」

 

ボトルに夢中になっていたが本来の目的は勉強会。ここにいるみんなは戦兎に勉強を請うために来ていることを忘れてはいけない。

 

万丈「つってもこんだけの人数をどうやって教えんだ?」

 

瀬呂「そうそう。流石にみんな一般に授業とかだとちょっとなぁ〜」

 

戦兎「当然個別指導に決まってんだろ?この時のためのビルドだ。」

 

と言ってベルトを腰に巻き付け、ボトルを2本取り出し挿入。そしてハンドルをグルグルと回した。

 

Ninja!Comic! Best Match!!!Are you ready!?】

 

戦兎「変身!」

 

忍びのエンターテイナー!!!ニンニンコミック!!!イェーイ!!!】

 

さらに戦兎はベルトから四コマ忍法刀を召喚。トリガーを一度引く。

 

【分身の術!!!】

 

すると戦兎が人数分出現した。これで個別指導ができる。

 

戦兎「さ、それじゃあ勉強開始だ!」

 

その言葉と共に早速個別授業が始まった。時にBLDシグナルを用いた空中投影を、時に左手のリアライズペインターで物体の実体化を行うことで分かりやすく指導した。

 

万丈「あーもう何にも分かんねえ!!!」

 

戦兎「愚痴こぼすんじゃないよ!手を動かしなさいよ手を!」

 

しかし万丈は例外なようだ。かれこれ2時間教えてるにも関わらずなかなか戦兎の言うことを理解出来ずに一向に進まない。一体どうやって雄英に入ったのだろうか。

 

戦兎「はぁ…。お前そんなに駄々こねるんだったらスクラッシュドライバー渡してやんねえからな?」

 

万丈「うるせえ!…ってスクラッシュドライバー出来てんのか!?」

 

戦兎「当たり前だろ?お前が実技でも落ちないように作ってあげたんだよ。ほら。」

 

そう言うと戦兎は鞄の中から大きな工具箱を取り出した。中には丁寧にスクラッシュドライバーとドラゴンスクラッシュゼリーが置かれてある。

 

戦兎「それで今のお前のハザードレベルは…3.5。全然足りねえな…。」

 

計測器で万丈のハザードレベルを調べながらそう語る戦兎。それに対し万丈は言い訳するように

 

万丈「そりゃ職場体験終わってから勉強やってたんだから仕方ねえだろ」

 

と供述する。しかし戦兎は思った。これほどまでに試験内容を理解していないのならハザードレベル上げに勤しんだ方が良かったんじゃないかと。

 

瀬呂「おっ、それもしかして新しいベルト?すげえ!!!」

 

さらに戦兎が取り出したベルトにA組メンバーも集まってくる。なんだかんだで集中力がみんな低下していたようで勉強を放り出していた。

 

戦兎「しょうがない。休憩取るか。みんな疲れてきただろうしな。」

 

2時間ぶっ続けてやってきたため集中力が切れたのだろう。持ってきたお菓子や惣一のコーヒーなどを食べながら休憩。しばらくして再び勉強を始めた。

ちなみにこの時の個別指導がとても分かりやすいとA組内で評判になり、試験前だけでなく授業終わりに分からないところを戦兎に尋ねるという風習ができたのだがそれは後の話である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

相澤「えーそれではヒーロー科一年A組期末考査実技試験に関する会議を始めたいと思います」

 

期末試験前の最後の会議。ここでは実技試験のペアや生徒たちが対戦する先生を決めていた。

 

相澤「組の采配についてですが、まず芦戸・上鳴の二人。良くも悪くも単純な行動傾向にありますので、校長の頭脳でそこを抉り出して頂きたい」

 

根津「オッケー!久々に胸が高鳴るのさ!」

 

相澤「轟、一通り申し分ないが全体的に力押しのきらいがあります。そして、八百万は万能ですが咄嗟の判断力や応用力に欠ける。よって俺が個性を消し、近接戦闘で弱みを突きます。次に緑谷と爆豪ですが…オールマイトさん頼みます。この二人に関しては能力や成績で組んでいません。偏に仲の悪さ。緑谷のことがお気に入りなんでしょう?上手く誘導しといて下さいね」

 

相澤はオールマイトと緑谷に何かしらの関係があると睨んでいるようで、オールマイトに上手くやるようにと念押しした。

 

相澤「次は桐生ですが、彼は逸材と呼べる人物でしょう。頭脳明晰、実力は申し分ない上にサポートアイテムも自作出来る。我々プロヒーローでも倒すのは難しいでしょう。そこで人数の都合上どうしても1人余るため、彼は1人にしよう…と思いましたが、それはそれでフェアじゃない。」

 

ブラド「よって人数が1人余るウチの万丈と組ませます。実力はありますが、いかんせん単純で相手に攻撃が読まれやすい。そのため今回の試験では万丈がどれほどうまく立ち回れるかを」

 

相澤「桐生は万丈のカバーを上手くできるかを見ます。」

 

交互に話すブラドと相澤。これで戦兎のペアが決定した。

 

相澤「そして対決するプロヒーローですが…それは直前まで明かしません。というか彼は今この場にいないです。」

 

ミッドナイト「いないってどういうこと?もしかして外部からプロヒーローを呼ぶの?」

 

相澤「そういう事です。根津校長に掛け合って1人、プロヒーローを呼んでいます。昔同じ釜で飯を食った仲ですから信用出来ます。"個性"などの情報を知らない中での戦闘をいかにこなせるか。そこも審査対象にしたいと思います。そのくらいしないと合理的でない…。」

 

プレゼント・マイク「ああ、アイツか!」

 

相澤の言葉で同級生のプレゼント・マイクは誰が戦兎たちの相手をするのか察したようだ。

 

根津「元々雄英に勤めたいと言ってたんだけどね。オールマイトの勤務やヴィラン連合の出現も相まって色々と保留にしていたのさ!このまましばらく様子を見て何もなければ来年度には教師として雇うことにしてるけど、もしヴィラン連合が攻めてきたりすれば臨時教師として雇うことになるかもね。」

 

相澤「とにかく彼には今回のヴィラン役を務めてもらいます。それで良いですね?」

 

校長が認めているんだったら…ということでこの議題は終了した。

まだまだ期末実技試験会議は続く…。

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