天才物理学者と筋肉バカのヒーローアカデミア   作:いぷしろん

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戦兎「天ッ才物理学者で仮面ライダービルドの桐生戦兎は、ついに実施される期末試験実技テストにて、なんと仮面ライダークローズこと万丈龍我とチームを組むことになった。」

万丈「ま、俺とお前なら誰が向かってきてもいけんだろ!」

戦兎「と思ってた万丈だったが、対戦相手は分かんないし、その対戦相手はビル倒してくるしでとんでもなかったわけで」

万丈「んまあ相手がまさかの幻さんだったからなぁ。今となっては理解できるけどよ…。ビル倒すはやりすぎだろうが!」

幻徳「ごめんね♡」

戦兎「うわびっくりした!突然出てくるんじゃないよ!それになんか気持ち悪い…」

幻徳「俺のどこが一体気持ち悪いんだ?全てにおいて完璧だろ?」

万丈「セリフに決まってんだろうが!ハートつけて可愛い子ぶってんじゃねえよ!」

幻徳「そうか。万丈、お前は俺に可愛さよりもカッコよさを追求して欲しいのだな。」

戦兎「全く動じてない…!こう言うところは前世と変わらずと言うわけか…。」

万丈「分析してる場合かよ!こりゃ軽く放送事故だろ!?さっさと第33話始めるぞ!」




















8866128975287528³+(–8778405442862239)³+(–2736111468807040)³=33話

時は少し遡り数分前。観戦室では緑谷、麗日、八百万、蛙吹が看護教諭のリカバリーガールとともに戦兎たちの戦いを傍観していた。

 

緑谷「あの、一つ気になったんですけど…戦兎くんたちの対戦相手、頑なに知らせなかったですよね?教員に聞いても『知らない』って返すだけで…」

 

戦兎たちは知らないが、実は緑谷や試験が終わったメンバーなどは戦兎たちの対戦相手について調べていたのだ。とはいえ返事はなく、誤魔化される。薄々特別な扱いを受けているのだろうと感じていた。

 

リカバリーガール「そうさね。でもそれは嘘をついているわけじゃなくて本当に知らないんだよ。知ってるのは根津とイレイザーヘッドと私だけ。というのも彼ら2人はみんなのような試験では生ぬる過ぎる。ヒーロー殺しや凶悪ヴィラン団体の長、ウルススなどとも戦ったと聞いていたからね。」

 

八百万「ウルススは万丈さんが、ヒーロー殺しはエンデヴァーさんが倒したと聞いてありますが…」

 

リカバリーガール「その通りだよ」

 

ヒーロー殺しに関しては真実を知るのはあの時あの場にいたものと雄英高校の教員数名のみ。リカバリーガールもその1人だった。

 

蛙吹「そう言えばウルススを輸送中の輸送車が襲撃されたと聞いたわ。ウルススも押収物も奪われたみたいだし、犯人も不明だとか…。」

 

緑谷「うん。それに関しては調査が進んでるってネットニュースでやってたし、大丈夫だと思うけど…」

 

麗日「ねえみんな!あれ見て!」

 

会話中、突然麗日が画面を指さす。まさにビルが倒れんとするところだった。

 

緑谷「ビルを倒すほどの強力な"個性"…。戦兎くんたちの対戦相手って誰なんですか?どの先生に聞いても知らないとしか言ってくれなくて…。」

 

ついにその質問をした緑谷。他のみんなも教えて欲しいと言わんばかりの眼差しでリカバリーガールの方をじっと見ている。

 

リカバリーガール「そうさね…。今回の試験、彼ら二人の対戦相手は本当に私とイレイザーヘッド、それと根津しか知らないからねえ。でも緑谷出久。あんたなら"個性"だけで判断できるんじゃないのかい?ワニのようなエネルギー体を操ったり、そのエネルギー体を全身に覆って身体を強化する"個性"、"クロコダイル"」

 

そのことを聞いた瞬間、緑谷はハッとして目を見開いた。

 

緑谷「も、もしかして相澤先生、プレゼント・マイクと同期の…!」

 

リカバリーガール「その通り、正解さね。今回彼らの相手をするのはイレイザーヘッドと同じメディア嫌いのアングラ系ヒーロー。その名も…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

幻徳「ローグ。それが俺の名だ。」

 

右腕にワニのエネルギー体を纏わせながら彼はクールに名乗った。

 

戦兎「まさか幻さんが対戦相手だったなんてな…」

 

幻徳「いやだからローグ…」

 

万丈「いや幻さんは幻さんだろ。今更ローグなんて呼べねえよ。」

 

幻徳「ローグだ!それかせめて氷室と呼べ!呼び捨てはやめろ呼び捨ては!」

 

戦兎「んじゃあヒムローグでいいか」

 

万丈「おっ、いいなそれ!俺もヒムローグって呼ぼうかなぁ〜」

 

幻徳「『呼ぼうかなぁ〜』じゃない!略すな!」

 

期末試験中にも関わらず、笑いながら呑気に会話をしている3人。断っておくが、幻徳に関しては前世界の記憶を有していない。

 

幻徳「…なるほど。そこまでして試験難易度を上げたいのなら上げてやろう。」

 

不気味な笑みを浮かべながら、幻徳はなんと超圧縮おもりを外し始めた。

 

万丈「おい、それ外しても良いのかよ!?ルール違反だろ!」

 

幻徳「相澤は俺に『本気で叩き潰せ』と言った。こんなもんつけてたら本気にならんだろ。」

 

カチャカチャと超圧縮おもりを外すとおもりを投げ捨てた。さらに自身の身体に紫電を纏って明らかにヤバそうな雰囲気を醸し出している。

 

幻徳「さぁ、戦争の始まりだ…!」

 

幻徳はガリッと地面を蹴ると、エネルギー体でワニの頭部のように武装した右腕で戦兎に殴りかかる。それをかわしつつカイゾクハッシャーの刃部分で斬りつける。それと同時に戦兎の向かい側から万丈も炎のパンチをするが幻徳は両方をしゃがんで避けた。かわされた斬撃とパンチは向かい合っていたそれぞれ万丈と戦兎にクリーンヒット。2人が怯んでいる先に両者の腹を殴って吹き飛ばした。

 

万丈「ガハッ…!何だこの強さ!"個性"強すぎんだろ!」

 

戦兎「それだけじゃない!戦闘技術もヒーローになったことで上がってる!以前の幻さんとは別人だ…!」

 

幻徳のパンチはビルドやクローズの硬い装甲でさえも貫通して吹き飛ばすほどの威力を誇る。今までとは別の強さだ。"戦い方"を熟知している。

 

万丈「一体どうすりゃ…あっ!良いこと思いついた!戦兎!幻さん引きつけといてくれ!」

 

戦兎「はぁ!?」

 

そう言うと一目散に遠くへ行ってしまった万丈。幻徳は万丈の方を追いかけようとするも、戦兎に止められた。

 

幻徳「何を企んでいるか知らんが…お前1人の足止め程度、どうにでもなる。」

 

幻徳が地面を強く踏み込むと幻徳から地面にエネルギーが伝導し、地面からエネルギー体のワニ10匹が口を開けながら出現。すぐにジャンプしたものの左足に食いつかれてしまった。

 

戦兎「しまったッ!」

 

そのまま戦兎は地面にビタンと叩きつけられた。

 

幻徳「しばらくそこでもがいてろ。後でまた相手をしてやろう。」

 

と言い残して走り出そうとするが戦兎はそれを許さない。カイゾクハッシャーのビルドアロー号を引っ張る。

 

【各駅電車〜!急行電車〜!快速電車〜!カイゾク電車!!!発射!!!】

 

カイゾクハッシャーから放たれたエネルギーの矢は走り去る幻徳に見事的中。幻徳は急いで腕をクロスして防いだものの、ダメージは逃れられなかった。また幻徳がダメージを受けたためか、少しだけワニの拘束が緩くなった。そのおかげもあってカイゾクハッシャーでワニを斬りつけるとすぐに脱出できた。

 

幻徳「こんなに早く抜けられるとは。良いだろう。まずはお前から…」

 

Ice Steam!!!

 

その時だった。幻徳の足元にピシャリと何かが当たった。その瞬間から幻徳の朝から腰までパキパキと凍りついてしまった。

 

万丈「しゃあ!当たった!」

 

上を見上げると近くのビルの屋上で大声を上げて叫んでいた万丈がいた。どうやら屋上からトランスチームライフルを使っていたらしい。

万丈は急いで屋上から降りて戦兎の元へと駆けつけた。

 

戦兎「やったな!万丈にしては良くやるじゃねえか」

 

万丈「一言余計なんだよ。」

 

幻徳は凍りつき動けない。コレで勝利はほぼ確実と言っても良いだろう。

 

戦兎「それじゃあ後はカフスをかけてと」

 

戦兎は幻徳にカフスをかけようとする。しかし幻徳は2匹のワニのエネルギー体を出現させ抵抗。そのワニは万丈と戦兎の顔に引っ付いて離れなくなった。その隙に1匹のワニに氷を食べさせて拘束を解こうという魂胆らしい。

 

万丈「このワニ!邪魔すんな!」

 

一生懸命なんとか顔からワニを引き剥がす2人。しかしその頃にはもう幻徳は解放されていた。

 

幻徳「残念、これで振り出しに戻った。もっとも、時間は刻々と過ぎているがな。」

 

万丈「マジかよ…。なあ戦兎、なんか考えねえのか…?」

 

残り時間は既に半分を切っていた。思っていたよりもずっと幻徳は強く、中々作戦が思い浮かばない。もちろん手段を選ばなければいくらでも思いつくが…。

 

戦兎「さっきみたいな方法しか思いつかない。が、やらないよりはマシかもな。」

 

万丈「でももう隠れる時間も隙もねえぞ?」

 

戦兎「いや、よく考えろ。当てさえすれば良いんだ。俺が援護射撃するからお前は行け。」

 

そう言うと戦兎は再びカイゾクハッシャーを構える。クビをクイッとして万丈に攻撃準備をする様に伝える。万丈はバルブを180度回転させ、長剣のようにスチームライフルを構えた。

 

幻徳「準備はできたか。さあ、かかってこい!」

 

幻徳の言葉を聞いた万丈は幻徳の元へ走り出す。それと同時に戦兎のエネルギー弾が幻徳に牙を剥く。

何度も何度も幻徳を斬りつけようと必死に剣を振り回すが、幻徳がワニを身代わりにしたり見事な身のこなしで避けたりして当たらない。斬っても斬っても避けられ、反撃される。

一度でも当たれば良いと言うがそれが中々できない。

 

幻徳「強いと聞いていたが武器に頼っているようじゃ突破できないぞ!」

 

幻徳は襲いくる万丈の右手首掴み、思いっきり捻った。万丈のスチームライフルを握る力が緩むと、幻徳はその隙を見てスチームライフルを奪い取って万丈を蹴飛ばした。

まさにその瞬間だった。突如として煙がスチームライフルからプシューっと吹き出した。蹴飛ばされた万丈はその煙を吸わなかったが、スチームライフルを奪い取った幻徳はその煙を吸引してしまった。

 

戦兎「おい万丈!何が起きた!?」

 

万丈「わかんねえよ!取り返そうとしたら急に煙が…!」

 

実は幻徳が万丈を蹴飛ばそうとした瞬間、万丈もスチームライフルを奪い返そうと咄嗟にスチームライフルに手を伸ばしていた。その際に誤ってバルブがグルッと一回転。その直後に万丈は蹴飛ばされ、さらに幻徳が誤ってトリガーを引いてしまっていた。

 

戦兎「最ッ悪だ…!このままだと幻さんがスマッシュに…」

 

幻徳「俺が…なんだって?」

 

もやもやと霧散していくネビュラガスから平然と幻徳が現れた。

 

戦兎「助かった…。スマッシュになってなくて良かった…」

 

万丈「良かったじゃねえよ!スチームライフル取られちまったんだぞ!?」

 

焦り散らかす万丈と妙に落ち着いている戦兎。というのも、戦兎はまだラビットタンクスパークリングを隠し持っている。これを使って圧倒してしまっては万丈の活躍が見込めず、欠点になる可能性があるとして使用を控えていたのだ。

 

幻徳「これでお前たちの作戦もおしまいだな。」

 

万丈「いや、終わりじゃねえ。俺たちが諦めなきゃな。それにお前、ボトル持ってねえから上手くそれ使えねえだろ?」

 

戦兎「おいバカッ!」

 

フルボトルについて言及してしまった万丈とそんな彼を咎める戦兎。実は少し前、紗羽に初めて出会った時からビルドメンバーがロストフルボトルを手に入れているんじゃないかと予想していた。それは幻徳も例外ではない。

 

幻徳「ボトル…か。あるな。これのことか?」

 

革ジャンのポケットに右手を突っ込み、案の定ロストフルボトルを持っていた。さらにそのロストフルボトルは………。

 

幻徳「拾った時は何のためのボトルかと思ったがこういうことだったのか。ありがたく使わせてもらう」

 

幻徳はロストフルボトルをシャカシャカと振ってキャップを揃え、トランスチームガンのスロットにセットした。

 

Bat…!

 

不気味な待機音が周囲に鳴り響く。緊迫感が漂い始めた。

 

幻徳「蒸血…」

 

Mist Match…!!!Bat…!Ba・Bat…!!! Fire…!!!

 

プシューッと黒い蒸気が噴霧し幻徳を包み込み、青白い雷が周りにバチバチ音を立てて帯電しだした。さらに肩のNRスチームショルダーから白い蒸気が噴き出し、ドカンという破裂音と同時にパチパチと火花が飛び散った。

 

戦兎「ナ…ナイトローグ…!」

 

彼が持っていたロストフルボトルは何の因果か、バットロストフルボトルであった。

ただでさえ難しい実技試験がこれ以上ないほどに難化。いったい彼らの合否はどうなることやら…。

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