天才物理学者と筋肉バカのヒーローアカデミア   作:いぷしろん

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戦兎「仮面ライダービルドで天ッ才物理学者の桐生戦兎と仮面ライダークローズで元格闘家の万丈龍我は、期末テストの実技試験でなんと氷室幻徳と戦うことになってしまった!」

万丈「しかも幻徳の野郎、俺のトランスチームガン奪ってナイトローグになりやがった!"個性"も持ってて無茶苦茶な強さなんだよなこれが。」

戦兎「そんな時、俺は仮面ライダービルド、ラビットタンクスパークリングフォームへと変身!万丈の言葉に本気を出した俺と万丈のライダーキックで見事勝利を収めたのであった!」

万丈「ま、なんとか筆記も赤点じゃなかったことだし一件落着だな!」

惣一「そうか万丈も赤点回避か!それじゃあお祝いってことで二人にプレゼントをやろう!」

万丈「マジか!」

戦兎「ちょっ、今あらすじ収録してるから入って来んなよマスター!」

惣一「良いじゃねえかよちょっとくらい。別に悪いもんじゃないぜ?」

万丈「もしかしてプロテインか!?」

惣一「ん〜全然違う」

戦兎「あ〜もうあらすじからズレちゃってるでしょうが!その話は第35話の中でしなさいよ!」




















2人の英雄編
P(1)=1,P(n+1)=P(n)+3n+1⇒P(5)=35話


雄英高校第一学期が修了し、林間合宿まであと数日。

夏休みを満喫している戦兎と万丈はカフェ『nascita』にいた。惣一からプレゼントがあると呼び出されていたのだが…

 

戦兎・万丈「「I・エキスポの招待状!?」」

 

2人は机をバンと叩いて思いっきり立ち上がった。

 

惣一「そう。それをお前たちにプレゼントしてやるって言ってるんだ。」

 

惣一は手に持っていた招待券を机に置いた。すると万丈が食い入るようにそれを眺めた。

 

万丈「良いのかよ!?招待された人しか行けねえんだろ!?」

 

戦兎「それ以前になんでマスターが持ってるんだよ!」

 

惣一「まあまあ落ち着けよ」

 

突然の出来事にドンドンと言葉が出てくる2人。質問攻めされる惣一はなんとか2人を再び席につかせた。

 

惣一「まずこれをもらった経緯だけど、ほら、俺元宇宙飛行士じゃん?それに火星文明の第一発見者だからその功績ってことで招待されたわけよ」

 

美空「それもう10年前の話だけどね〜」

 

4人分のコーヒーを持ってきながら美空はそう言った。

 

惣一「美空の言う通り実績は10年前のものだし俺はもう宇宙飛行士なんかやってない。もう現役引退した俺が行くより、未来あるお前たちが言った方がいいだろ?どっちにしろもう当日は予定入ってていけないから貰ってくんない?」

 

そういうと惣一は美空の持ってきたカップを手に取ってコーヒーを啜った。

 

戦兎「そう言うことなら万丈、お前が貰えよ」

 

万丈「良いのか?I・エキスポって見てる限りじゃお前が一番喜びそうなとかなのに…」

 

I・アイランドは世界中のヒーロー関連企業が出資し、個性の研究やヒーローアイテムの発明などを行うために作られた学術研究都市である。

ライダーシステムを構築、拡張してきた戦兎が興味を持たないはずがないと万丈は考えていたが、戦兎の次の言葉でその考えは全て消え失せた。

 

戦兎「そりゃ招待状持ってるからな」

 

コーヒーを優雅に飲みながらそう言う戦兎に、3人は『はぁ!?』と驚いた。万丈に至ってはコーヒーを噴き出していた始末である。

 

戦兎「アレ?言ってなかったっけ?昔アメリカにいた時の知り合いから招待状貰ったんだよ。それと雄英体育祭の優勝者って事でもう一枚な」

 

万丈「なるほど、通りでお前が行きたがらねえわけだ。」

 

惣一「なんだ戦兎も誘われてたのか〜。それも2枚あるんなら俺の気遣いは全くの無意味だったってわけか。」

 

戦兎「いや、実はそうでもない。って言うのもこの体育祭優勝者で貰った分は本来俺が受け取るべきもんじゃなかったからな。マスターがいらないって言うならそれを貰って本来優勝するはずだった奴にあげる予定だ。」

 

今いる世界は戦兎たちが元々いた世界とは異なっている。そのため戦兎や万丈が存在しなかった世界線も存在していたはずだと戦兎は考えている。

 

惣一「そもそも俺の分はお前たちにあげるつもりだけど…もう一枚のチケットは誰にやるんだよ。本来優勝するはずだった人って言ったら…」

 

万丈「轟か爆豪だな。確かにアイツらは強かったし勝ってもおかしくねえだろ!」

 

轟、爆豪、共に仮面ライダーである2人に善戦した数少ない腕前の持ち主だ。確かに貰って当然である。

 

戦兎「つーわけで一応一昨日轟にこのことを相談したんだけど…『俺は親父の代理で行くから爆豪にやれ』って言われてな。昨日緑谷に爆豪ん家の住所聞いて発送しといた。」

 

万丈「いや行動早えな!」

 

戦兎「まぁ、マスターから貰わなくても、付き添いってことでお前1人くらいなら連れて行けるからな。」

 

平然とすました顔でコーヒーを飲み干しながらそう言った戦兎。そんな彼に万丈は流石に呆れていた。

 

万丈「そういやI・アイランドにはいつ行くんだよ」

 

戦兎「ん?明日だけど?」

 

万丈「明日!?ちょっ、お前そう言うことは早めに言っとけよ!」

 

出発日を知らなかった万丈は慌ててコーヒーを飲み干し、『準備してくる!』と言ってnascitaを飛び出てしまった。

 

戦兎「んじゃあ俺もそろそろ出るとするかな。向こうに連絡入れなきゃならねえし。」

 

戦兎は机に2人分のコーヒー代を置くと、席を立って出ていった。

2人ともウキウキで明日の準備を進めていたが、2人は知らなかった。恐るべき脅威もそこへ向かっていることに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

万丈「おい!戦兎!見えてきたぞ!I・アイランド!」

 

学術人口移動都市、I・アイランド。世界最先端の科学技術と頭脳が集まる人工島だ。セキュリティーはとても厳しく、入国許可がなければ入れない。

 

『えー、当機は間もなくI・アイランドへの着陸態勢に入ります。ご注意下さい。』

 

戦兎「もうすぐ着陸だ。降りる準備しとけよ」

 

機械音声の案内を耳にし、荷物をまとめる2人。そして飛行機はI・アイランド空港へと着陸。大勢の乗客が飛行機から降りると検査場所へと連れて来られた。

 

『ただ今より、入国審査を開始します。』

 

合成音声が流れると、青いレーザーが2人の体を通過。入国許可を得ている人間かどうかを自動で判断しているようだ。

 

『入国審査が完了しました。現在I・アイランドでは、様々な研究・開発の成果を展示した博覧会「I・エキスポ」のプレ・オープン中です。招待状をお持ちであれば是非お立ち寄りください。』

 

万丈「うおおおおお!!!すっげー!!!夢の国みてえだな戦兎!!!」

 

空港を出るとそこはまるでアミューズメントパークのような場所が広がっていた。パンフレットによれば巨大な噴水や空飛ぶカプセル、"個性"を用いたアトラクションなどがあるらしい。日本と異なり"個性"が使用可能なこともあり、日本では見られないアトラクションが多く存在している。

 

戦兎「せっかくだし遊んでこいよ。俺知り合いと会ってくるからさ。」

 

万丈「そういや知り合いに招待されたって言ってたな。そう言うことなら遊んでくるぜ!」

 

そう言うと万丈はさっそく"個性"を用いたアトラクション施設が多く存在する『パビリオン』へと走って向かった。

 

戦兎「さてと。んじゃあ俺も…」

 

「せ、戦兎くん!?」

 

彼が目的地は歩もうとしたその時だった。後ろから何やら聞き覚えのある声がした。振り返ってみるとそこには…

 

戦兎「緑谷!オールマイト!」

 

なんと緑谷とオールマイトがいた。まさかいるとは思わなかったのだろう。とても驚いていた。しかしそれだけではない。

 

「2人とも…もしかして戦兎くんのこと知ってるの?」

 

彼ら2人のさらに後ろにはメガネをかけた金髪の美少女がいた。彼女の名前はメリッサ・シールド。I・アイランドの高校三年生だ。

 

戦兎「メリッサも一緒か!久しぶりだな。」

 

メリッサ「2,3年ぶりね!」

 

どうやら旧知の仲の様子の戦兎とメリッサ。初対面とは思えないほどよく話している。戦兎の招待状は彼女から貰ったようだ。

 

メリッサ「なるほど、戦兎くんもマイトおじさまの教え子なのね!私てっきりサポート科に入るのかと!」

 

戦兎「確かに向こうにいた時は研究開発ばっかりだったからな…。」

 

戦兎はアメリカでほとんど研究ばかりで忙しかった日々を過ごしていたようだ。彼女の言い草から当時からとても優秀だったことが窺える。当然と言えば当然のことだ。

 

緑谷「ところで戦兎くんとメリッサさんはどう言う関係で…」

 

彼らが仲良くしている様を見て不思議に思った緑谷は2人にそう尋ねた。

 

戦兎「俺がアメリカにいた頃、メリッサとデヴィットにお世話になってたんだ。"個性"の勉強とか研究とか、後はこのビルドドライバーとかの開発とかな」

 

そう言うと戦兎はビルドドライバーを取り出した。メインの目的は"個性"とフルボトルの関係性の研究のためだが、並行してビルドドライバーの作成にも着手していたのだ。作業道具が一通り揃っているため作成しやすかったらしい。

 

緑谷「そう言えば職場体験の時に昔アメリカにいたって言ってたね!」

 

ほぼ同じ年の3人。会話するにもちょうど良い人数で会話がどんどんと弾んでいく。そんな中、1人オールマイトゴホンと咳払いをした。

 

オールマイト「メリッサ、そろそろ行かないと…」

 

メリッサ「そうだった!3人ともこっちに着いてきて!」

 

メリッサに言われるがままについて行く3人。どうやら目的地は高いビル群の中でも一回り高いビルのようだ。

 

メリッサ「3人とも、パパを驚かせたいからここで待ってて」

 

メリッサはひそひそとそう伝えた。すぐ近くの部屋からはデヴィットとその助手、サムの会話声が聞こえてくる。

 

サム「たまにはお嬢さんとランチに行ってきてはいかがですか?」

 

デヴィット「メリッサなら今日もアカデミーに行ってるよ。自主的に研究してるんだ」

 

メリッサ「だってパパの娘ですもの!似ちゃったのね」

 

2人の会話に割って入って行くようにメリッサは声をかけた。

 

サム「こんにちはお嬢さん。」

 

メリッサ「こんにちはサムさん。いつも研究に明け暮れるパパの面倒を見てくれてありがとう!」

 

彼女がそう言うとデヴィットは

 

デヴィット「まいったまいった。」

 

と言って苦笑いした。

 

デヴィット「それよりどうしてここに?」

 

メリッサ「私ね、パパの研究が一段落したお祝いにある人に招待状を送ったの!パパの大好きな人よ!」

 

彼女はそう言うと後ろにチラッと目配せした。するとオールマイトは勢いよく飛び出し、

 

オールマイト「私が再会の感動に震えながら来たッ!!!」

 

と、ビル全体に響かんほどの大声で叫んだ。オールマイトの後ろにはちょこんと緑谷と戦兎も立っている。

 

デヴィット「トシ…オールマイト!!!」

 

まさかの展開にデヴィットもサムも茫然と立ち尽くしていた。そんなデヴィットをオールマイトはガシッと掴むとブンブンと抱き回した。

 

メリッサ「どう?驚いた?」

 

デヴィット「ああ。驚いたとも…。」

 

オールマイト「お互いメリッサに感謝だな。会えて嬉しいよデイヴ」

 

デヴィット「私もだ。オールマイト」

 

感動の再会に、2人は笑顔でグータッチをした。そしてクルッと戦兎たちの方へ振り返り、

 

オールマイト「緑谷少年、紹介しよう。私の親友、デヴィット・シールドだ」

 

と緑谷に紹介したところで緑谷は食い気味に

 

緑谷「知ってます!デヴィット・シールド博士!!!ノーベル"個性"賞を受賞した"個性"研究のトップランナー!オールマイトのアメリカ時代の相棒で、オールマイトのヒーローコスチュームの全てを制作した天才発明家!!!まさか本物に会えるだなんて…!か、感激です!!!」

 

感銘しすぎたのだろうか、緑谷の溢れるデヴィットの知識が爆発。いつものようにペラペラと話している様子にメリッサも『フフッ』と笑みを漏らした。

 

デヴィット「紹介の必要はないようだね」

 

緑谷「あっ、すみません…!」

 

興奮からふと我に返った緑谷はペコペコと頭を下げた。

 

デヴィット「それと桐生戦兎くん。君も久しぶりだね。2年ぶりかな?」

 

戦兎「確か中学二年の時に帰国したのでそうなりますね。久しぶりです」

 

2人はそう言うと握手を交わした。

 

デヴィット「いやぁ懐かしいよ。今でも覚えているさ。9年前、世界最年少でコスチュームライセンスを獲得した君が私の元へ電話をかけては勉強させてくれと頼み込んできたこと。"個性"の専門学的知識は乏しかったが、私たちでも知らないような技術を知っていたこと。君の技術から学ぶことも多かった。」

 

2人はしみじみと昔を懐かしむ。前世界の技術とはいえ、この世界にライダーシステムのような技術は存在しない。ましてや高度のエネルギーを生み出すビルドはこの世界にとって新技術になるほどだ。

 

戦兎「俺もたくさんあなたから学ばせていただきました。ありがとうございました。」

 

戦兎はペコリと礼をした。

"個性"とフルボトルの関係性について、完全に解明することは出来なかったが、それら二つには相関があることがアメリカでの研究で発覚した。完全に"個性"と成分が一致せずとも成分が回収できると言うこともである。ただ参考資料が乏しく、当時戦兎が持っていたラビットフルボトルとタンクフルボトルからしか解析できなかったため、研究成果があまりないのも仕方ないと言える。

 

オールマイト「ケホッ、ケホッ」

 

そんな時だ。オールマイトは軽く咳払いをした。それをデヴィットは見逃さなかった。

 

デヴィット「オールマイトとは久しぶりの再会だ。すまないが積もる話をさせてくれないか?メリッサ、緑谷君と戦兎君にI・エキスポを案内してあげなさい。」

 

メリッサ「分かったわパパ」

 

緑谷「いいんですか?」

 

メリッサ「未来のヒーローとご一緒できるなんて光栄よ!行きましょう!」

 

そう言うとメリッサの案内に従って3人は部屋を出ていった。

 

デヴィット「サム、君ももう休んでくれ。」

 

サム「し、失礼します」

 

少し驚き気味のサムだったが、空気を読んでその場を離れた。その瞬間、オールマイトから煙が出始めた。オールマイトがマッスルフォームからトゥルーフォームへ戻ってしまったのだ。

 

デヴィット「おい大丈夫かトシ!…メールで症状は知っていたが、まさかそこまで悪化しているとは…」

 

ワン・フォー・オールのことは親友のデヴィットにさえも伝えていないこと。症状の原因を知らないデヴィットはただただ、心配していた。オールマイトの体調と平和の象徴の消失について…。

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