万丈「俺は普通に遊びまくってたけどな!水がブシャー!!!ってなってるところにも行ったし、カプセルみたいなのが空に浮いててそれに乗ったり。とにかく満喫したな!」
戦兎「そんな中、俺たち3人はヒーローアイテムが展示されている博物館のような場所でなんとA組の女子三名と、カフェで男子三名と遭遇!」
万丈「マジかよ!A組のやつ結構来てんだな!B組のやつは誰一人来てねえから正直ちょっと寂しいぜ」
戦兎「そしてヴィランアタックというパビリオンでさらに切島、爆豪とも出会い万丈にも再会。万丈に勧められて俺と緑谷は共にヴィランアタックに挑戦することとなった!」
万丈「今は俺がトップで13秒だな。流石に戦兎にもこの記録は抜けねえだろ!」
戦兎「何言ってんだよ。余裕でできるに決まってるでしょうが。ってなわけで俺の天ッ才的な記録が叩き出される第37話をどうぞ!」
『さて、飛び入りで参加してくれたチャレンジャーその1!一体どんな記録を出してくれるのでしょうか!?』
万丈に誘われて急遽戦兎と緑谷も参戦することになった。初めは緑谷からやるようだ。
緑谷は全身にワン・フォー・オールを張り巡らせてフルカウル状態になった。
『ヴィランアタック!レディーゴー!!!』
その合図と同時に猛スピードで崖に向かって走っていく。岩の崖をまるでマリオの壁キックかのようにピョンピョンと蹴って上がり、一体目のヴィランを殴って撃破。勢いに乗ってそのまま2体目、3体目と倒してゆく。
戦兎「流石は緑谷。力を抑えた状態でも強いな」
「アイツの強さと成長速度には散々驚かされるよ」
緑谷の様子を控え室で見ていた戦兎の後方から誰かやってきた。万丈の後の本来の挑戦者らしい。その人物とは…
戦兎「轟!お前もヴィランアタックに来てたのか!」
轟「ああ。なんか楽しそうだったからな。」
元より轟がここに来ていることは知っていたため、そこまで驚きはしなかったものの、この広いI・エキスポの敷地内でヴィランアタックにだけ雄英生が集まっていたことに少しだけびっくりした。
『これはすごい!16秒!第3位です!』
話しているとどうやら緑谷の挑戦が終わったらしい。そのアナウンスを聞いた戦兎はふと
戦兎「そうだ。急に乱入して悪かったな。次お前だろ?」
と言った。爆豪が緑谷たちを半ば強制的に参加させたような感じなのですこし罪悪感を感じていたのだ。
轟「そうだな。俺もお前に負けないように頑張ってみるよ」
そして轟はステージの方へと歩いていった。
戦兎「さてっと、それじゃあ俺も準備しますか。どのボトル使おうかな〜」
鼻歌混じりでノリノリになりながら使うボトルを選出していく。と言っても他のチャレンジャーが15秒程度でチャレンジを終えていることを踏まえるとそこまで選ぶ時間はないのだが…。
『すごいすごいすごーい!!!14秒!!!第二位です!!!』
やはりすぐに終わってしまった。ロボットごと会場を氷漬けにしたらしい。
爆豪「おい半分野郎!!!いきなり出てきてすげえアピールか!!!」
万丈だけでなく轟にまで追い越されてしまった爆豪はジタバタと暴れるが万丈と切島、飯田になんとか止められてしまう。それでも雄英の恥となることは変わりない。そんな様子を見ながら戦兎はステージへ歩いていった。
『次のチャレンジャーは飛び入り参戦チャレンジャーその2!果たして今までの記録を打ち破れるのでしょうか!?』
今までの爆豪たちの活躍と彼らの映えのある"個性"の登場により会場は歓声に包まれていた。
戦兎「よし、さっき採取したボトルで行くか。」
ポケットから2本のボトルを取り出すと、シャカシャカとボトルを振って成分を活性化させる。
【Kuma!Televi!Best Match!!!Are you ready!?】
戦兎「変身!」
【ハチミツハイビジョン!!!クマテレビ!!!イェーイ!!!】
そして戦兎は仮面ライダービルド、クマテレビフォームへと変身する。実際にラビットタンクフォーム以外に変身するところを初めて見たメリッサと新フォームを見た緑谷は戦兎並みにテンションが上がっていた。
『それではヴィランアタック!レディーゴー!!!』
その掛け声と同時に左腕部のケーブルラッシュアームからケーブルを射出。全ロボットに絡みつくと右足のチャージスタンシューズで高電圧の電気を一気に放電。するとロボットたちはあまりの電圧に耐えきれずに爆発してしまった。
『これまたなんと新記録!11秒です!!!』
これまで以上にないくらい声援が上がった。流石戦兎と言ったところだろう。
メリッサ「お見事!雄英体育祭で見てたのと本物とじゃやっぱり迫力が違うわね!!!」
緑谷「っていうかあの新フォーム、結構強そうだな…。クマテレビって音声鳴ってたから今回の電気とケーブルはテレビ側のみっぽい…。となるとクマ側はどんな感じなんだろう?多分パンダと似たような感じになるんだろうけどおそらく差別化されてるだろうし…」
興奮のあまりいつものブツブツが出てきてしまったのだろう。しかし女子3人と男子たちはいつもの光景であまり驚かず、メリッサもデヴィッド博士にあった時の彼の様子を覚えていたのでフフッと笑うだけだった。ただしそれが癪に触ったと言う人物がいた。爆豪だ。
爆豪「クソデク!ブツブツすんなや!俺は今すこぶる機嫌が悪いんだよ…!!!」
万丈、轟、戦兎にまでも抜かされて記録は第4位。もはや怒髪天を突くと言った様子だ。
爆豪「おいボトル野郎!!!なんでテメェが新記録打ち立ててんだ!!!」
ついに我慢し切れず、ヴィランアタックを終えたばかりの戦兎の元へ爆破で直進。戦兎の胸ぐらをガシッと掴んだ。
戦兎「そうムキになるなって。今回はたまたま俺が…」
爆豪「うるせぇ!!!なんだろうとテメェが勝ったのは事実だろうが!」
大衆が見ているにも関わらず大声で怒鳴り散らかす爆豪。ステージの上で怒鳴っているため、なかなか次の試合が進められない。
『あの…次の方が待って…』
爆豪「うるせえ!!!次は俺だ!!!」
注意しようと思った司会役のお姉さんにさえも噛み付く始末。これはみんないけないと思ったのだろう。『爆豪くんを止めるぞ!』と飯田が中心になって男子みんなで一斉に止めにかかった。
メリッサ「ふふふっ、雄英高校ってなんだか楽しそうね」
八百万「少なくとも退屈は…してないですわね」
彼らの行動を見て、微笑んだメリッサと恥じらいからシュンと縮こまっている麗日、耳郎、八百万だった。
『本日は18時で閉園になります。ご来園ありがとうございました。』
峰田「プレ・オープンでこの忙しさってことは…明日からどうなっちまうんだ一体…」
上鳴「やめろ!考えたくない…!」
あまりの接客量の多さとならない場所でヘトヘトになった峰田と上鳴。閉まった入り口前で座り込んでため息をついていた。
緑谷「峰田くん!上鳴くん!お疲れ様!」
そんな2人の目の前からメリッサ、緑谷、飯田、戦兎、万丈、八百万、麗日、耳郎がやってきた。ちなみに切島は爆豪を抑え込みながら彼とホテルへ、轟も先にホテルに戻っている。
飯田「労働、よく頑張ったな!」
飯田はそう言って2人にチケットを差し出した。
八百万「レセプション・パーティーへの招待状ですわ。メリッサさんが用意してくれましたの。せめて今日くらいは…と。」
メリッサ「余ってたから…。よかったら使って!」
彼女の言葉に2人は目に涙を浮かべ、互いに抱擁し合いながら彼女らの施しを受けいれた。
飯田「パーティーにはプロヒーローたちも多数参加すると聞いている。雄英の名に恥じないためにも正装に着替え、団体行動でパーティーに出席しよう!18時30分にセントラルタワーの7番ロビーに集合!時間厳守だ!では解散!」
彼はそう言うとすぐにダーッと走って行ってしまった。
戦兎「さて万丈、俺たちも行くか」
万丈「え?いや俺正装とか全く用意してねえけど…」
つい先日ここに行くことを知らされたため、全く用意をしていなかった。マスターの分のチケットを使って来ているので一応レセプション・パーティーへの招待状も付いている。よって万丈もパーティーに参加できるのだ。
戦兎「って言うと思ってお前の分も一応持ってきてやったんだよ。だから行くぞ」
戦兎はそう言って万丈の腕を引っ張るようにしてホテルで着替えさせた。なにやら万丈はガサゴソしていたが、別に問題はないと判断した。
そして約30分後、予定通りセントラルタワーの7番ロビーにやってきた。
飯田「おっ、2人ともやっと来たか。スーツ、似合ってるぞ」
戦兎はワインレッドを基調としたスーツ、ネクタイはサインポールのように赤と青と白が縞々に混ざったネクタイで、万丈は紺色基調のスーツ、黄色のネクタイをしていた。
飯田「にしても遅いな…。もう集合時間は過ぎているというのに…。」
ここに来ているメンバーは緑谷、爆豪、切島を除く男子のみ。緑谷、麗日、耳郎、八百万、メリッサがまだ来ていない。
緑谷「ごめん遅くなって!」
そう言いながら自動ドアを通過しながら小走りで緑谷がやって来た。飯田は少し愚痴をこぼす。そしてすぐに麗日、八百万、耳郎も来た。
八百万「申し訳ありません…耳郎さんが…」
どうやら耳郎はあまりこういうのに慣れていないらしく準備に手間取ったらしい。そんな耳郎の姿を見て『女の殺し屋みてぇ…』などと言い放った峰田と上鳴は超音波を聞かされていた。
戦兎「来てないのはあと爆豪、切島、それとメリッサか。」
ちょうどそういった時だった。メリッサが駆け足で自動ドアを通過して来た。
メリッサ「デク君たちまだここにいたの?もうパーティーは始まってるわよ!」
どうやらメリッサはもう先にパーティー会場にいたようだが、中々彼らが来ないのを危惧してこちらにやって来たのだろう。
飯田「メリッサくんも来たことだし、あとは爆豪くんと切島くんだが…」
万丈「どうせ爆豪が拗ねてんだろ。あんだけキレてたしな〜」
緑谷「あり得る…」
爆豪がこちらに来た時も切島が爆豪を半ば強引に引っ張り出すような形になっていたという。レセプション・パーティーなら尚更だ。
飯田「とにかく2人に連絡してみよう。慣れない土地だから迷っているのかもしれない。」
そう言って2人に電話をかけるが2人とも出ない。爆豪は性格上わざと出ない可能性もあるが、切島が出ないのは何かおかしい。携帯を忘れでもしたのかもしれない。
戦兎「しょうがない。先に行くか。」
戦兎が軽くそう言ったその瞬間、ビーッ!と警告音がI・アイランド全域に流れた。
万丈「お、おい!?なんだよこれ!」
戦兎「落ち着け。パニクっても意味ねえぞ。」
万丈や上鳴、峰田などは完全にパニックに陥っている。
『I・アイランド管理システムよりお知らせします。警備システムにより、I・エキスポエリアに爆発物が仕掛けられたという情報を入手。現時刻をもって厳重警戒モードに移行します。また、主要施設は警備システムによって強制的に封鎖されます。』
その無機質なアナウンスと共に窓やドアの上部からシャッターが降りて封鎖された。完全に閉じ込められてしまったのだ。
戦兎「ダメだ。携帯は圏外。当然ネットにも繋がらない。」
耳郎「エレベーターも反応ないね。うちら完全に閉じ込められてる。」
メリッサ「爆発物が設置されただけで警備システムが厳戒モードになるなんて…。」
シャッターが降りるだけならまだしも、ネットや携帯が圏外になるのは不自然である。第三者の意図があるのかもしれないと思う者も少しずつ出始めた。
緑谷「飯田くん、パーティー会場に行こう。会場にはオールマイトが来てるんだ。」
峰田「なんだ、それなら心配いらねえな」
戦兎「メリッサ、パーティー会場に行く道は他にないのか?」
メリッサ「非常階段を使えばいけると思うけど…」
幸いにも非常階段はシャッターが降りておらず、使用可能のようだ。
飯田「とはいえ流石に全員で行くのはリスクが伴う。常に最悪を想定し、隠密行動が出来る少数精鋭で行くんだ。そしてオールマイト先生に会ったら伝言を聞いて来てくれ。」
轟「だったら戦兎と耳郎が妥当だろ。透明になればもしヴィランがいたとしても見つかるリスクはねえ。」
戦兎「わかった。」
そう言うと彼はビルドドライバーを取り出し、腰に当てがい、ボトルを2本取り出して挿入した。
【Dog!Keshigomu!Are you ready!?】
戦兎「変身!」
トライアルフォームの音声が流れ、戦兎は仮面ライダービルド、ドッグレイサーフォームへと変身した。
耳郎「それじゃあ行こう。」
戦兎「ああ。」
こうして事件は始まってしまった。果たして彼らにどのような受難が降り注ぐのだろうか。