天才物理学者と筋肉バカのヒーローアカデミア   作:いぷしろん

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戦兎「仮面ライダービルドで天才物理学者の桐生戦兎は、"個性"強化合宿と称する林間合宿に来ていた!俺と万丈の訓練内容は雄英生徒やプロヒーローたちを相手に戦いまくること!これでハザードレベルを上げるらしいが…」

耳郎「ってか今あらすじやるんだ…」

戦兎「そりゃまあ飛行中だし暇だからな。きちんと前は向いてるから大丈夫。」

耳郎「それなら良いけど…。そだ、ずっと気になってたけどハザードレベルってなに?」

戦兎「あー…まあ話すと面倒になるから簡単に言うと強さの指標的なアレだよ。今は俺が4.3、万丈が4.4だな。」

耳郎「それすごいのかよく分かんないけど…」

戦兎「全盛期に比べたらまだまだかな。それでも訓練のおかげでハザードレベルは上がったし、結果オーライ。結構疲れたけどこの調子でハザードレベル上げてかなきゃな。つーわけでどうなる第四十五話!」















x²−Px+Q=(x-α)(x-β)=0,U_n(P,Q)=(α^n-β^n)/(α-β)⇔-U_12(1,2)=45話

ピクシーボブ「しっかり鍛錬した後は楽しいことがある!ってなわけで今からはクラス対抗肝試しをやるよー!!!」

 

午後4時までの鬼畜な訓練を終えて夕飯を終え、時刻は午後7時。林間合宿の醍醐味の一つ、肝試しだ。特に芦戸は楽しみにしていたようで訓練時よりも元気にはしゃいでいるが…

 

相澤「その前に大変心苦しいが、補習連中はこれから俺と補習授業だ。すまんな。日中の訓練が思ったより疎かになってたのでこっちを削る」

 

相澤のその一言で彼女は地獄に叩き落とされた。心苦しいが…致し方ない。無残な断末魔をあげているが彼女らを救うことはできないのだ。結局補習組6名は相澤らに監禁されることになり、残ったみんなで肝試しを実行することになった。

 

ピクシーボブ「はいというわけで脅かす側、先攻はB組、A組は二人一組で3分おきに出発!中間地点に名前の書かれたお札があるから持って帰ること!中間地点にはラグドールがいるからなんかあった時は言うんだよ!それじゃあくじ引こう!!!」

 

用意されていたのはそれぞれの番号が書かれたくじ。適当に手を突っ込んで中の紙を取った。

 

戦兎「えっと…俺は3番だから…」

 

耳郎「戦兎とペアじゃん。よろしく」

 

相棒になったのは耳郎だった。ちなみに緑谷のペアは葉隠である。

戦兎たちは三組目ということなので九分後にスタート。だがしかしいかんせん耳郎の顔が芳しくない。

 

ピクシーボブ「それじゃあ三組目!ボトルのキティとイヤホンキティ、レッツゴー!」

 

2人はピクシーボブの指示で険しい道を歩き始めた。普通に歩いているだけの戦兎とは対照的に耳郎はぶるぶる震えながら歩いていた。

 

戦兎「もしかして…オバケとか苦手?」

 

耳郎「そ、そんなんじゃないけど…!?」

 

戦兎「そんなに震えてて声も裏返ってるのにか?」

 

耳郎「…誰にも言わないでよ。」

 

戦兎「誰にも言わないって。A組以外には」

 

耳郎「それ言ってんじゃん!!!」

 

戦兎「冗談だって!」

 

怖さを紛らわせてあげるためか、はたまた耳郎をからかうためなのかは分からないが、2人はずっと話しながら歩く。

 

耳郎「も、もうそろそろ中間地点のはずだけど…」

 

耳郎がそう呟いた時だ。蒼白い魂のような炎がポツポツと出現し始めた。

 

耳郎「ひっ、な、なに!?」

 

思わず耳郎は戦兎の左腕にしがみついた。何かが来る前兆。耳郎がそう思っていると液状化した地面からオドロオドロしい黒髪の女性(小大唯)がゆっくりと這い上がって来て…

 

耳郎「ぎゃああああああああ!!!」

 

小大「んんっ!」

 

耳郎は戦兎の身体に抱きつくと同時にイヤホンジャックを小大の目にグサッと突き刺してしまった。咄嗟に小大は目を瞑ったため幸いにも怪我はなかったが、ダメージが強かったのか、グッタリと倒れてしまった。

 

戦兎「お、おい!大丈夫か!?」

 

小大「ん…」

 

耳郎「ご、ごめん…!あまりにびっくりしちゃって…」

 

万丈「2人は先行けよ。小大はこっちで診とくから」

 

木の影から隠れていた万丈がそう言って出てきた。あの火の玉は万丈がクローズになって出現させたらしい。

万丈は小大を担ぐと木陰に小大を休ませた。

 

戦兎「そろそろ半分だ。…大丈夫か?」

 

耳郎「う、うん…」

 

さっきのですっかり萎縮してしまっている耳郎。オバケが苦手な彼女には少し酷だったのだろう。

そうこうしているとお札が置いてあるであろう台があった。

 

戦兎「俺の名前は…あった。これだな。」

 

耳郎「ウチのもあったよ。…そういえばなんか違和感が…」

 

何か引っかかる。何か忘れているものでもあるだろうかと思案を巡らせた。そして解が出た。

 

戦兎「…()()()()()()()()()

 

耳郎「確かに…」

 

そういえばピクシーボブは『ラグドールが中間地点にいる』と言っていたはず。どうして彼女がいないのか。そんなことを考えようとしたその時だ。

 

マンダレイ(皆!!!ヴィラン二名襲来!他にも複数いる可能性アリ!動ける者は直ちに施設へ!会敵しても決して交戦せず撤退を!)

 

戦兎「ヴィラン…!」

 

脳内にマンダレイのテレパスが響き渡った。ヴィランの襲来。人数は不明だが少なくとも2名。しかしそれはあくまでマンダレイが確認した人数であり、ラグドールがいたであろうこの中間地点から広場まではそんなにすぐ移動できる速さじゃない。この近くにも1人、計三人はこの中にいる。少なめに見積もってそれだ。もっといると仮定しても良い。

 

耳郎「ヴィランが…!」

 

戦兎「一旦落ち着け耳郎。…とにかく先生の指示に従って施設に行こう。空からな。」

 

対空の"個性"は限られているはずだと考えて安全性を考慮した結果、空から施設へと向かうことにした。

 

Taka!Gatling!Best Match!!!Are you ready!?】

 

戦兎「変身」

 

天空の暴れん坊!!!ホークガトリング!!!イェーイ!!!】

 

戦兎は仮面ライダービルド、ホークガトリングフォームへと変身…したかと思うと

 

耳郎「ひゃっ!」

 

戦兎は耳郎をお姫様抱っこ。そのままソレスタルウイングを展開し、天へと羽ばたいた。少しびっくりしたのか、耳郎にしては珍しい甲高い声を出していた。

 

戦兎「しばらくこのまま飛ぶから我慢しろよ。」

 

戦兎はそう言って相澤らのいる施設の方へ飛行。その間、毒ガスが撒き散らされていたり、青い炎に森が焼かれていたりしているのが見えた。

そして数分後、施設に到着。そこにはトゥワイスに複製された荼毘との戦闘を終えた相澤がいた。

 

相澤「桐生!耳郎!」

 

戦兎「先生、耳郎をお願いします。俺は行くところが…」

 

戦兎は耳郎を手放すと即座に再び翼を広げ、飛び立とうとした。

 

相澤「待て!どこに行くつもりだ!」

 

戦兎「あの火事と毒ガスを止めに行くんです。止めに行くだけなら戦闘にはならないでしょ」

 

ステイン戦では"個性"を使った()()が咎められた。"個性"は戦兎の言う通り使用可能、消火活動だけなら戦闘には値しない。

 

相澤「そういうことか。だったら一度お前の"個性"で……」

 

緑谷「相澤先生!良かった!大変なんです!伝えなきゃいけないことが…!」

 

相澤の言葉を遮るように緑谷が茂みから出てきた。両腕はボロボロ。顔面も血だらけで背中には洸汰くんを背負っている。

 

相澤「その怪我…またやりやがったな。だったら尚更だ。戦兎、お前の"個性"でこう伝えろ。」

 

洸汰くんを緑谷から預かりながら相澤は伝達内容を口述した。

 

戦兎「分かりました。…良いんですね?」

 

相澤「ああ。責任は俺が取る。このままわけわからんまま死なれてたまるか。」

 

戦兎は相澤に最終確認を行って、ボトルを取り出した。

 

Mic!Are you ready!?】

 

戦兎「ビルドアップ!」

 

戦兎は仮面ライダービルド、ホークマイクフォームへと変身。左腕の巨大なマイクを口に当てがい、相澤の指示内容を拡散した。みんなに指示が行き渡るように…。

 

相澤「死ぬんじゃねえぞ…卵ども!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時は遡り戦兎たちが小大らと別れた直後。万丈や骨抜らは小大の世話をしていた。

 

万丈「もうそろそろ調子戻ってきてんだろ。小大が休んだ方が良いってんなら俺が代わりにやるけどな。戦兎からいくつかボトル借りてきたし。」

 

万丈が借りてきたのはオバケ、掃除機、バット、スパイダー、冷蔵庫の五つだ。どれも驚かすのに使えそうだ。

 

拳藤「万丈にしては珍しく良いこと言うじゃん」

 

万丈「珍しくってなんだよ珍しくって!」

 

拳藤「ごめんごめん!」

 

拳藤はおどけながら両手を合わせて軽く謝った。

 

骨抜「てか、ちょっとさ、さっきから微妙にこげ臭くない?」

 

骨抜はスンスンと周囲の匂いを嗅ぎ始めた。すると骨抜は途端に地面にドサっと倒れた。

 

万丈「おい!骨抜!どうした!おい!」

 

万丈は骨抜の肩をグラグラと揺らして意識を確認するが、骨抜は気絶している様子だ。

 

拳藤「唯!この煙有毒!吸っちゃダメ!」

 

拳藤は慌てて手を巨大化させて小大の顔を掴み、意地でも吸わせないようにする。

 

万丈「とにかく施設まで運ぶぞ!」

 

拳藤「了解!」

 

万丈は骨抜を背負って、口と鼻にハンカチを当てがいながらそう言った。

彼らを運んでいる途中、マンダレイのテレパスが入った。ヴィランの襲来だ。

 

万丈「クソッ、じゃあこの毒ガスもヴィランのせいかよ!」

 

拳藤「十中八九そうでしょ!」

 

万丈「だったら…」

 

万丈は右手で懐からスクラッシュドライバーを取り出した。そして腰に…

 

拳藤「待って。もしかして…戦うつもりなの?」

 

当てがおうとしたところ拳藤がガシッと腕を掴んだ。拳藤は万丈をジロリと睨みつける。

 

拳藤「今の聴いてたの?戦っちゃダメだって言ってたじゃん!」

 

万丈「でも戦わなきゃもっと被害が増えちまうだろ!」

 

鉄哲「万丈の言う通りだ拳藤!」

 

拳藤と万丈が言い合いになっていると茂みの中から鉄哲が気を失っている茨を抱き抱えてやってきた。2人ともガスマスクをつけている。

 

拳藤「鉄哲…!ってかあんたそのマスクは…」

 

鉄哲「毒ガス対処用に八百万に貰ってきた!お前らの分もあるからつけろ!」

 

拳藤は鉄哲からガスマスクを受け取り、小大や骨抜の顔に装着させたあと、自分の顔にもガスマスクを装着した。しかし万丈は頑なにガスマスクを着けようとしない。それどころかなにかブツブツと呟いてばかりいる。

 

万丈「毒…毒?毒といえば…そうだ!!拳藤!このガスマスクは他の奴らに渡してくれ!」

 

拳藤「はぁ!?ちょっ、アンタはどうすんの!?」

 

万丈「俺なら大丈夫だ!コレがあるからな!」

 

何か閃いたのだろうか、万丈はガスマスクを拳藤に押しつけて、とあるものを取り出した。そして一本のボトルをシャカシャカと振り、キャップを合わせてスロットにセットした。

 

Cobra…!

 

不穏な待機音が響き渡る。

万丈はトランスチームガンを前に突き出した。

 

万丈「蒸血…!」

 

Mist Match…!!!Co・Cobra…!Cobra…!!! Fire…!!!

 

トリガーを引くと銃口から黒煙が噴出。黒煙が万丈を覆いつつ、血赤色のスーツが鈍く光り、コブラを模した複眼がこちらを覗き込んでいる。

そして赤色光と共に衝撃波を放ち、煙を霧散させると同時に頭部の煙突型ユニット(セントラルスターク)から赤と青緑の花火がパチパチと弾け飛んだ。

そしてそこにいたのは万丈ではなく、コブラの力を有する赤い戦士だった。

 

鉄哲「万丈…お前、その姿は…」

 

万丈「ブラッドスターク。思った通り、コイツなら毒ガスは効かねえ。」

 

万丈の想定通り、ブラッドスタークの吸排気装着(エアフェイスダクト)によって毒ガスは全て無害化される。時間制限もなく、逆に有害物質を排出するのも可能だ。

 

拳藤「それで戦いに行くの!?ダメだって!戦闘許可は降りてな…」

 

『雄英生徒に告ぐ!!!A組B組総員、プロヒーロー、イレイザーヘッドの名に於いて戦闘を許可する!!!ただし“かっちゃん"!お前は単独行動を避け、戦闘を行わないこと!繰り返す!…』

 

戦兎の大きな声が森中に響き渡った。相澤の指示通り、戦闘許可をみんなに知らせているのだろう。

 

鉄哲「かっちゃん…?誰だそりゃ」

 

万丈「多分爆豪だな。緑谷が確かそう呼んでた。」

 

拳藤「ああ言ってるってことは狙われてるのかも。でもこれヴィランにも聞こえてるから一応暗号っぽくしてんのかもね。」

 

万丈「いるとしたらこの先だろうけど…それより今はこの毒ガス出してるヴィランだ。戦闘許可は降りてる。こりゃ行くしかねえ!」

 

万丈はトランスチームガンを片手に走り出そうとしたが、後ろから拳藤の巨大な手にガクンと掴まれて動きを阻まれた。

 

万丈「なんだよ拳藤!まだ止めんのか!?」

 

拳藤「違うって!もう止めたりはしないけどさ、2人ともこのガス分かってんの!?」

 

鉄哲「なんかヤベーってことだろ!?」

 

拳藤「分かってないじゃん…。」

 

ため息混じりに拳藤は驚き呆れた。

拳藤曰く、このガスはマンダレイが毒ガスについて初めに触れなかったことから広範囲にガスは広がっていない。また、このガスは一定方向にずっと流れていて、その流れはまるで台風のようになっている。台風には中心となる目があるため、この毒ガスも中心部に目があり、そこで操作している奴がいるかもしれない。

 

万丈「な、なんも分かんねえ…。」

 

拳藤「だと思った。とにかく中心向かいな!ってこと。でも中心に行けば行くほど濃度が濃くなってガスマスクの許容量をオーバーしちゃう。つまりやることは…」

 

鉄哲「短期決戦!真ん中行ってブン殴る!そういうことだな!」

 

拳藤「んんっ、まあ…そうだけど…」

 

鉄哲は走りながらそう叫んだ。

2人のアホかさ加減に少し呆れてはいたが…それでも今はこの2人がとても頼もしい。そう思えた瞬間だった。

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