天才物理学者と筋肉バカのヒーローアカデミア   作:いぷしろん

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戦兎「仮面ライダービルドで天ッ才物理学者の桐生戦兎と仮面ライダークローズでおバカちゃんの万丈龍我は、ついに仮免試験を通過し、無事にヒーローとして歩みを進めたのだった!と言うわけでどうなる第…」

万丈「いや始まって5秒で何終わらそうとしてんだよ!それにおバカちゃんってなんだよ!」

戦兎「何ってお前のことに決まってんだろ?」

万丈「バカじゃねえし!それよりあらすじしろよあらすじ!」

戦兎「つっても語ることがなんにもないし…」

幻徳「こう言う時こそ俺の出番だな」

戦兎「幻さん…!あとは頼んだ!」

幻徳「いいだろう。せっかくだ。お前たちが試験を受けている時に俺が何をしていたのかを語ってやろう。お前たちの試験時、俺は今後のヒーロー科の方針について他校の意見も聞こうと、隣のMs.ジョークに話しかけたんだ。『隣のホテルでヒーローについて朝まで語り明かそうか…』ってな」

戦兎「ダメー!!!もうこれ以上喋らなくていいから!!さっさと第六十三話入っちゃって!!!」




















インターン編
W(n)=n2ⁿ−1⇒W(4)=63話


「「「緑谷と爆豪が喧嘩して謹慎〜!!!???」」」

 

今朝、戦兎が起きてきた頃にはすでにその話題で持ちきりだった。試験に疲れてみんなが寝静まっている真夜中に喧嘩をして相澤に謹慎処分を受けたらしい。

喧嘩の要因は…大体理解できる。緑谷と爆豪の関係が逆転したことだろう。それも誰の目にも見える形で。プライドの高い爆豪のことだ。そのことが気に食わなかったのかもしれない。

そして始業式直前…

 

物真「聞いたよA組!2名!仮免落ちが2名出たんだってねぇ!!!」

 

瀬呂「げっ、B組物真…」

 

どこで知ったのか、やはりこの情報は取得済みだったようでやはり煽りに来た。

 

物真「それに対してこちとら全員合格…!溝が空いたねA組!」

 

轟「悪い…俺のせいで…」

 

万丈「競ってんのコイツだけだから気にすんなよ。」

 

B組の万丈からも励まされる轟。なんか少しかわいそうに思えてきた。

 

万丈「あっ、そういや聞いてくれよ戦兎!今さっきここに来る途中に三年生が見えたんだけど、そん中にk…」

 

心操「おい!後ろ詰まってんだけど」

 

万丈が何かを伝えようとした時、心操をはじめとするヒーロー科が現れた。ヒーロー科のせいで後ろが詰まっていた。

 

戦兎「悪い万丈。また今度にしてくれ。じゃあな」

 

万丈「おう!」

 

そしてA組とB組は別れ、始業式が始まった。校長の話はひたすらに長く、その中にはつい昨夜喧嘩したばかりの緑谷や爆豪の話やインターンの話、そして先月の神野事件についても触れられた。名前は出されなかったものの、暗に戦兎や万丈のことを示唆するように『うちの生徒が…』と触れていたり、あの事件から有名になり始めた幻徳を褒めるなどの話が長く続いた。

 

根津「ま、そういうわけでどの学科であれ、君たちは皆社会の後継者であることを忘れないでくれたまえ。」

 

本人的には短く終わったつもりであろうが、結構長く続いた。少し退屈して眠くなりそうだったのだが、次の一言で少しうたた寝の世界から引き剥がされた。

 

オールマイト「桐生少年…桐生少年…!」

 

肩をトントンと軽く叩くのはオールマイトだった。

 

戦兎「…ん?どうしたんですか?」

 

オールマイト「始業式後、ちょっと私のところに来てくれないか?この後のホームルームは少し抜けてしまうことになるが…話があるんだ。」

 

戦兎「わ、分かりました」

 

わずかに寝ぼけたような顔をしてオールマイトに返事をした。

根津校長の話が終わり、流れるようにハウンドドッグ先生の生活指導へ。と言ってもほぼ叫ぶだけであったが戦兎の眠気を覚ますには十分だった。

こうして始業式は無事に終了。そして今からはオールマイトとのドキドキ二者面談の時間である。

 

オールマイト「やあ、お待たせ。」

 

戦兎が先に応接室で待機していたのだが、そのわずかに遅れてオールマイトが入ってきた。

 

オールマイト「どうだい?寮生活はもう慣れたかい?」

 

戦兎「慣れましたけど…少し自宅が恋しいですね」

 

オールマイト「そうか…。まあ私も初めてアメリカに行った時はそんな感じだったよ。日本が恋しくてねぇ…」

 

そう言いながらオールマイトはお茶を啜った。ホームルームをサボってまで話す内容なのだろうかと思わざるを得なかった。

 

オールマイト「…まあなんだ、話というのはもちろん君のことについてなんだけどね…。君、あの時AFOと戦っただろう?それからしばらく経つわけだが…体調に変化はないか?」

 

戦兎「いえ、特には…。」

 

オールマイト「そうか…。ならいいんだが…」

 

オールマイトはそう言ったきり、数分ほど黙ってしまった。中々言い出せないのだろう。戦兎もオールマイトの雰囲気から圧迫感のようなものを感じていた。そして…覚悟を決めたのだろうか、再び彼はまた口を開き始める。

 

オールマイト「…実は君たちの仮免試験中、AFOと面会をしてきたんだ。話をしてきたんだが気になることがあってね。君はAFOの"個性"を知ってるかい?」

 

戦兎「いえ、特には…」

 

オールマイト「奴の"個性"は…"人から'個性'を奪い、人に'個性'を与える"能力だ。それも強制的に、本人の意思のみでね。」

 

戦兎「"個性"を…。じゃ、じゃあ俺の…!」

 

そこまで言いかけた時、戦兎は口を急いで閉じた。なんとなくオールマイトの言いたいことも察した。

 

オールマイト「そうだよ。君の"個性"も側から見ればずいぶん勝手のいい"個性"だからね。奴は盗もうとしたようだが無理だったらしい。"あるはずのものがなかった"んだと。とどのつまり…君は"無個性"じゃないのか?」

 

ついにバレてしまった。以前ラグドールに勘付かれた時のように誤魔化す手段もない。

 

戦兎「…ええ。そうです。俺には…"個性"がありません。」

 

オールマイト「…そうか…。じゃあ本当だったんだな…奴の言ってたことは…。」

 

戦兎「すみませんでした…今まで黙っていて…」

 

オールマイト「いやいや、こっちこそ、こんなセンシティブなこと聞いて悪かったね。」

 

しょげる戦兎の頭をオールマイトはポンポンと優しく撫でた。オールマイトの手は強張っていて、骨だけでできているようなゴツゴツとした感触だったが、それでも暖かかった。

 

オールマイト「にしてもまさか、君()"無個性"だったとは…」

 

戦兎「…?君()…?」

 

オールマイト「ゴ、ゴホン!いや、な、なんでもない。私の友人のことだ。」

 

つい口が滑ってしまった。この友人とはかつて"無個性"であった緑谷やオールマイト自身を指すのだが、戦兎はそのことを知らない。少し違和感を感じたが、特に気にはしなかった。

 

オールマイト「とにかく、このことは私は誰にも言うつもりはないよ。君の気持ちはわかっているつもりだ。ただし君の変身アイテム次第だがね…。」

 

戦兎「言いたいことは分かります。誰にでも使えるかもしれない…と言うことでしょう?」

 

AFOすらも撃破した仮面ライダーほどの兵器が誰にでも使うことができるのなら、この世界ではまさに混乱に陥りかねない。"個性"の代わりに仮面ライダーがこの世を支配するものになってしまう。そんな世界は戦兎も望まぬものであった。

 

オールマイト「そうだ。君の"無個性"がわかった今、それを野放しにすることは…」

 

戦兎「安心してください。ビルドドライバーやスクラッシュドライバー自体は適性がある人でないと使えませんし、その適正人数もごくわずかで、適正があっても『ネビュラガス』という特殊な成分を体内に一定量注入しなければ使うことはできません。『ネビュラガス』自体の構造式もかなり複雑で安定的な作成方法は確立するのが困難かと…。そもそもそれを適性のない人が吸い込むと『スマッシュ』と呼ばれるバケモノに突然変異してしまいますから、誰かの手に渡ると言うことはあまりないかと…」

 

オールマイト「なるほど…。つまりその適正があり、特定の気体を吸引した者のみ使用可能…ということか。確かにこれはほぼ"個性"と言っても過言はないだろうね。」

 

他にもエボルトの遺伝子操作や強い気持ちなどが必要である。特にエボルトの遺伝子操作は前世界で仮面ライダーになった者以外には確認されていない。世界の壁を越えても遺伝子操作の痕跡は残るようだが、今の世界ではそもそもエボルトがいないと思われるのでエボルトの遺伝子操作自体が無理な話である。

 

オールマイト「ならば大丈夫だ。"個性"がなくともヒーローに…か…。すごい時代になったもんだな。万丈くんもそうなんだろう?」

 

戦兎「そうです。万丈も"無個性"です。幻さんはそうじゃないっすけど…。あっ、そうだ。万丈には話さないでおいてください。口が軽いんで…」

 

オールマイト「はっはっは、そうかわかった。このことは秘密にしとくよ。もうそろそろ一限が始まる頃だろう。話はこれくらいにして教室に戻りなさい。」

 

戦兎「わかりました。失礼します。」

 

戦兎は軽く一礼し、その場を去った。"無個性"である事実を知られてしまったが、それでも知られたのがオールマイトで良かった。これからもとりあえずはなんとかやっていけそうだとホッと胸を撫で下ろした戦兎であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

緑谷「ご迷惑をおかけしましたァ!!!」

 

始業式から三日後、ようやく緑谷が復帰した。たった三日間でもずいぶん置いて行かれたようで、その遅れを取り返そうと奮起していた。

 

幻徳「緑谷も戻ったところで、本格的にインターンの話をしよう」

 

ヒーローインターン。それは一言でいえば校外でのヒーロー活動。仮免取得により職場体験よりできることが増え、より長期間にわたり本物のヒーロー活動へと参入できる。とは言ったものの体育祭でのスカウトありきのようで、できる者も多くない。

 

幻徳「入ってきてくれ」

 

幻徳がそう言うとドアが開き、誰かが入ってきた。

 

幻徳「インターンとはなにか…。現在進行形で経験している人から話してもらおう。今日来てくれたのは現雄英生の中でもトップに君臨する3年生4()()…。通称、()()()()()のみんなだ。」

 

入ってきたのはそう呼ばれる人たちであった。とはいえ一つ疑問が…

 

相澤「おい通形…!どうして1人欠けてるんだ…!」

 

ミリオ「すみませんイレイザーヘッド。ちょっと遅刻してるそうで…」

 

相澤「ったく、合理性に欠けるな…。」

 

それはここにきた人数であった。四天王と言いつつやってきたのは天喰 環、波動 ねじれ、そして通形ミリオの3人。あともう一人存在するらしいが、その1人欠けたことに副担任ポジションの相澤は少しイライラしていた。

 

幻徳「とりあえず自己紹介いいか?天喰から…」

 

幻徳にそう言われた瞬間だった。天喰の鋭い眼光がA組全員に緊迫感を与えた。かと思いきや…

 

天喰「ダメだ…ジャガイモだと思っても頭部以外が人間のままだから人間にしか見えない…言葉が出てこない…帰りたい…」

 

彼はカタカタと小さく震えながらボソボソとそう話してはすぐにみんなに背中を向けて1人ズーンと落ち込んでいた。

 

ねじれ「聞いて天喰くん!そういうのってノミの心臓っていうんだって!彼はノミの天喰 環、それで私が波動 ねじれ!今日は"インターン"についてお話しして欲しいと頼まれてきました!」

 

今度は打って変わって元気にねじれが自己紹介をした…かと思うと今度は生徒の周りをうろちょろと動き始めた。

 

ねじれ「ところでねえねえ、君はなんでマスクしてるの?君は轟くんだよね?どうしてそこ火傷しちゃったの?芦戸さんの他はどうなってるの?峰田くんの髪の毛のボールって散髪どうするの?蛙吹さんはナニガエル?尾白くんは尻尾で体支えられるの?戦兎くんの変身ってどうやってんの?万丈くんと一緒かな!?ねえねえ答えて答えて!」

 

相澤「…合理性に欠くね…!」

 

あまりのうるささとぐだぐだ加減に相澤がキレそうだ。ミリオは焦っている。

 

ミリオ「イレイザーヘッド!オオトリは俺なんで安心してください!前途ー!??」

 

ミリオがそう言った瞬間、クラスがシーンと静まり返る。

 

ミリオ「多難ー!!っつってね!よし!ツカミは大失敗だ、」

 

人前に立つと極度の緊張とストレスを感じる天喰、様々なことに興味津々で質問せずにはいられないねじれ、ギャグで大スベリしたミリオ。彼等3人の暴れっぷりにA組生徒は少し引いていた。これがトップの世界かと。だがしかしふとした瞬間、A組全員の脳内にあることが浮かんだ。

 

(((そういえばうちのトップも頭おかしかった…!!!)))

 

A組の過半数が戦兎の方をじっと眺めた。戦兎は急に注目されるやいなや『えっ、なに!?』と言ったような驚きの表情を見せた。やはりトップ層は頭の方がおかしくないとならないのだろうか…。

 

ミリオ「まあ何が何やらって顔してるよね。何やらスベリたおしてしまったようだし…君たちまとめて、俺と戦ってみようよ!!!」

 

突然何を言い出すかと思えば、いきなりA組に宣戦布告。相澤や幻徳は別に特段否定をすることはなく、時の流れるがままに、体操服へと着替えて体育館γでミリオとの戦闘を行うことになった。

だがしかし…

 

相澤「お前ら2人は行かなくていいのか?」

 

轟「俺はまだ仮免取ってないんで」

 

戦兎「俺は神野事件で叱られたんで」

 

相澤(…丸くなりやがって…)

 

参戦しない者が2人。轟と戦兎であった。未だに何か心の奥底にでも残っているのだろう。そういうわけで轟、戦兎、そして謹慎中の爆豪とA組トップ3がいない中での戦闘となった。

結果から話すと…惨敗であった。開始わずか5.5秒で遠距離主体の者半数を撃破。"ワープ"のような"すり抜け"のようなよく分からない"個性"に対し、細かく分析を立てていった緑谷ではあったが、その分析結果による予測すら"経験"でカバーされてしまい敗北。ほとんどの生徒たち相手に腹パンを加えて皆を腹痛へと追いやった。

 

ミリオ「とまあこんな感じだよね!どう?俺の"個性"強かった?俺の"個性"はただ一つ。"透過"なんだよね!」

 

蛙吹「攻撃はスカせて自由に瞬時に動けるのね…。やっぱりとっても強い"個性"ね。」

 

ミリオ「いや、強い"個性"にしたんだよね。壁をすり抜けるだけの簡単な動きにもいくつかの工程がいる。案の定俺は遅れた。ビリまで落ちた。ついでに服も落ちた。そこから這い上がるには予測が何よりも必要だった!そしてそれの元になるのが経験さ!長くなっちゃったけどコレが手合わせの理由!"インターン"は恐ろしいよ。命の危険にも、誰かの死にも立ち向かう。でもそれも全部一線級の"経験"。俺はインターンでの経験を力に変えてトップを掴んだ!ので!怖くてもやるべきだとおもうよ一年生!!!」

 

長々とミリオによるインターンの演説が終わった。話終わった頃には自然と拍手が湧き出し、ゾクっと奮い立たされたような感覚に陥った。

 

ミリオ「そうそう、もう1人の四天王についてだけど…」

 

ミリオが何かを言おうとしたその時、体育館γの扉がガラガラと開き、外の光が入って来た。

 

「おいお前ら俺抜きで何楽しそうなことやってんだ…コラ…!」

 

制服の上からモッズコートを着てポケットに手を突っ込みながらこちらにやって来た。

 

戦兎「お、お前は…ッ!?」

 

戦兎は目を疑った。どうしてここにいるのかと。目を擦ってみたがそこに彼がいるのは疑いようのない事実であった。

 

ミリオ「おっ、ちょうどいいところにきた。紹介しよう。雄英四天王の四人目の男にして雄英トップの男!その名も…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミリオ「猿渡 一海だ…!」

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