天才物理学者と筋肉バカのヒーローアカデミア   作:いぷしろん

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戦兎「仮面ライダービルドで天ッ才物理学者の桐生戦兎は…ってあれ、前回何したっけ?」

万丈「また忘れたのかよ!20回に1回は前回のこと忘れてんじゃねえか!」

戦兎「しょうがないだろ!?前回から2ヶ月も期間空いちゃったんだし」

万丈「2ヶ月?インターンの会議に呼ばれたのは3日前だろ?もしかして…ついにバカになったのか!」

戦兎「お前みたいにプロテインバカになるわけないでしょ。こっちにも色々事情があるの!」

一海「そうだぞエビフライ。戦兎はなぁ、この三日間で"個性"破壊弾の分析で疲れて頭が回ってねえんだよ。察してやれ」

戦兎「だからそう言うことじゃないんだって!」

万丈「そう言うことか。だったらネギ買ってやるよ」

戦兎「それを言うなら『労ってやる』でしょうが!あーもう、とにかく久々にどうなる第六十八話!」




















∫[0→π]sinxdx・log(10)[log(10){log(10)Sk(1)}]=68話

「「「ほ、本拠地にいるゥ!!!??」」」

 

2日後、久々にナイトアイに呼ばれたと思いきや『壊理ちゃんが本拠地にいる』という意外な真実を突きつけられた。隠密調査を全国規模でやったのも無駄になったと喚く者もいた。

 

ロックロック「それで、どうやって確信に至ったんだ!」

 

ナイトアイ「先日、八斎會の構成員が近所のデパートにて女児向けの玩具を購入。その際に"予知"を使い…」

 

ファットガム「結局"予知"使うんかいな!」

 

ナイトアイ「確信を得た時にダメ押しで使うと先日も言ったはずです。むしろ"予知"によってアジトの入り口から女児の部屋までの最短ルートをつかめました。」

 

令状の手配も含め、全て準備万端の様子。住民の避難等の勧告もすでに手配済みだという。

というわけで作戦実行日、翌日の朝8時。警察署前、警察、ヒーローが作戦の最終確認として集められた。

 

万丈「オッス戦兎!緑谷!切島!ついに本番だな!」

 

緑谷「なんか緊張するな。ソワソワするっていうか…」

 

切島「逆によ、プロのみんなは落ち着いててすげえ!」

 

戦兎「みんなといえば…緑谷が話してた爺さんのプロヒーローいねえな」

 

緑谷「グラントリノのこと?…確かにいないね。」

 

緑谷は周囲をグルグルと見渡したが黄色い服の老人男性はいなかった。

 

ナイトアイ「ああ、彼なら来れなくなった。ヴィラン連合の件に大きな動きがあったらしい。それと仮面ライダービルド、頼んでいた件についてなんだが有益な情報はあったか?」

 

壊理ちゃんの"個性"の分析のことだ。ファットガムに"個性"破壊弾を渡されて研究していたのだが…

 

戦兎「それが…資料が少なすぎて"巻き戻し"のスピードくらいしか掴めませんでした。それと"個性"と壊理ちゃんの年齢を考えると、もしかしたら完全に"個性"を壊すような弾が出てきてもおかしくありません。その対処はまだできませんが、今回撃ち込まれたタイプの"個性"破壊弾であればこのウォッチフルボトルを使えば、"個性"破壊弾の対応が可能です。」

 

"巻き戻し"の"個性"が時間経過で回復する代物であればウォッチフルボトルで患者の時間を倍速で進めればすぐに回復する。急に"個性"破壊弾を撃ち込まれたとしてもすぐに戦線離脱とはならないようになっている。

 

ナイトアイ「そうか。分かった。そのウォッチフルボトルとやらを使えるのは…」

 

戦兎「俺もクローズ、グリス、ローグの四人です。ただボトルは一本しかないので…」

 

ナイトアイ「そうか。なら君とクローズは私たちナイトアイ事務所と行動してもらう。それでもいいか?」

 

戦兎「分かりました」

 

ナイトアイ「ならばリューキュウとローグにも連絡しておこう。」

 

そういうとナイトアイはリューキュウ、ローグの方へと歩いて行った。

 

万丈「なあ戦兎、さっきのおっさんと何話してたんだ?」

 

戦兎「ん?ああ、お前と俺は一緒にナイトアイと行動しろって言われただけだ。それより万丈。お前にはこれを渡さなきゃな…」

 

戦兎はそういうと懐からゴソゴソととあるブツを取り出し、それを万丈に渡した。

 

万丈「お前これ…!」

 

戦兎「上手く使えるかは分からんけどとりあえず渡しとく。前々からちょこちょこ作ってたんだけどようやく完成したからな」

 

万丈「マジかよ!これでやっと本領発揮って感じだな!」

 

戦兎の発明品をもらって嬉しいのか、万丈は今から捜査だというのにまるで子供のようにはしゃいだ。

 

幻徳「…戦兎、俺にはないのか?」

 

戦兎「あ、幻さん…には特にないかな」

 

幻徳「ホントに…ないの…?」

 

幻徳は目をウルウルさせて涙をため、下から覗き込むように上目遣いで戦兎をみつめた。

 

戦兎「気持ちわる!そんなぶりっ子みたいなことしてもないもんはないって!今度作ってやるから」

 

幻徳「ふっ、戦兎ならやると信じてたぞ」

 

幻徳はそういうとにこやかな笑みと共にスキップして戻って行った。

 

戦兎「なんだったんだ今の…」

 

一海「おい戦兎!そろそろ捜査始まるぞ!準備しとけ!」

 

あと20分後には捜査が始まるとのことでついに八斎會のアジトへと出動する。

 

「令状読み上げたらダーッと、行くんで速やかによろしくお願いします!」

 

刑事の人がそう言って呼び鈴のボタンに手をかける。その瞬間であった。

 

「なんなんですかァ!!!」

 

その怒声と共に玄関ごと殴り飛ばしてやってきたのは八斎會八斎衆の一人、活瓶力也。"個性"は"活力吸収"。もうすでに"個性"を使っているのか、身体がたいそうでかく3mほどはある。そんな彼の殴り飛ばしの威力と風圧のせいで前方にいた警察官複数名がぶっ飛んだ。

 

RabbitTankSparkling!!!Are you ready!?】

 

Dragon Jelly!

 

戦兎・万丈「「変身!」」

 

戦兎と万丈はすぐさまそれぞれボトルとゼリーをベルトにセット。レバーを起動すると同時に地面を踏み込んでジャンプした。

 

シュワッとハジける!!!

RabbitTankSparkling!!!イェイイェーイ!!!

 

潰れる!流れる!!溢れ出る!!!

Dragon In Cross-Z Charge!!!BRRRRRAAAAA!!!

 

戦兎は仮面ライダービルド、ラビットタンクスパークリングフォーム、万丈は仮面ライダークローズチャージへと変身。それと同時に吹き飛ばされた警察官を確保した。緑谷や他のプロヒーローも同様に警察官をキャッチした。

それにしても捜査開始早々にしてこの様である。完全に八斎會に作戦がバレてしまっていたのだろう。

 

リューキュウ「ここで時間とヒーローを使うのは違うでしょう。彼は我々リューキュウ事務所で対処します。皆さんは仕事を!」

 

竜状態になったリューキュウは活瓶の拳を受け止めながらそう言った。それを聞いたプロヒーローらは、ナイトアイ事務所を先頭に中へ進んでゆく。その道中にも多くの組合員がいたがヒーローが戦闘、拘束していった。さらに進んだ先には和室には隠し通路が存在しており、ナイトアイがそこを開くと組合員が数名出てきたがナイトアイ事務所のサイドキック、センチピーダーとバブルガールが即対処。

隠し部屋を抜けて階段を降りるとそこは行き止まり…かと思いきやこの先の通路が分厚い壁によって塞がれているだけだった。

 

万丈「ここは俺たちに任せろ!こんなもん…ぶっ飛ばしてやる!」

 

切島「おうよ!」

 

万丈は仮面ライダークロードラゴンスクラッシュゼリーをドライバーから引き抜いてツインブレイカーにセット。パイルにエネルギーがどんどん溜まっていく。

 

Single!Single Break!

 

切島「烈怒頑斗裂屠(レッドガントレット)!!!」

 

切島と万丈(A組B組の脳筋)のおかげで横幅20cmはあるであろう分厚い壁も破壊。これで先に進めると思ったのだが…

 

「待て!道がうねって変わってく!治崎じゃない!考えられるとしたら本部長の『入中』だ!ただ奴が"操れる"のは冷蔵庫ほどの大きさまでと…」

 

ファットガム「かなーりキツめにブーストさせればない話じゃあないな…」

 

道、壁、天井…。部屋全体がぐにゃぐにゃと変わっていく。モノに自由に入り操れる"個性"、"擬態"。道が変えられているため先にも進めず、八方塞がりである。

 

ミリオ「サー!俺は先に行きます!」

 

ナイトアイ「ルミリオン…!」

 

ミリオ「スピード勝負、奴らも分かっているからこその時間稼ぎでしょう!先に向かってます!」

 

ミリオはそういうと"透過"で壁をすり抜けて元々あった道の方へと進んでいった。

 

ファットガム「流石に一人じゃ持ち堪えれへんやろ!俺たちもはよルミリオンに追いつかないかん!イレイザー!これどうにかできへんのか!?」

 

相澤「()()が見えないとどうにも…」

 

戦兎「本体が見えれば良いんだな!だったら…」

 

戦兎はラビットタンクスパークリングフルボトルを抜き、別のフルボトルを取り出した。

 

Rabbit!Lock!Are you ready!?】

 

戦兎「ビルドアップ!」

 

パイプラインが形成されて、赤と金の成分が素体に充填されていく。かなり久々にトライアルフォームの変身音声が流れ、戦兎は仮面ライダービルド、キーラビットフォームへと変身する。

戦兎は目を閉じて聴覚と嗅覚に神経を集中させた。頭部のイヤーフェイスモジュールとレフトアイラビットの聴覚、嗅覚強化で入中の気配を特定。さらにライトアイロックで奴の自動追跡も可能となった。

 

入中(アイツは何を…もしかして…俺を…!?)

 

焦りで入中は若干の冷汗をかいた。ほんの少し呼吸が荒くなる。人はたった少しの心理状況の変化でも身体に影響を及ぼす。その変化を捉えるのは難しくなかった。

 

戦兎「そこだッ!」

 

【Ready Go!!!Vortex Break!!!】

 

右手にドリルクラッシャーをガンモードの状態で生成。すぐさまタンクフルボトルをセットしてトリガーを引くと、天井の中にいる入中がギョッとした顔つきで姿を露わにした。

 

入中「クソヒーローどもがァァァァァァァ!!!」

 

相澤「良くやった!」

 

ギロリと相澤が彼を睨んで"個性"を使えないようにして捕縛。すぐに入中は他のヒーローらによって確保された。

 

ナイトアイ「部屋は滅茶苦茶にされてしまいましたが道は分かります。警察の方はこのまま入中を捕縛していただいて、我々は壁を破壊してミリオに追いつきましょう。」

 

随分と早く入中を攻略できた。ミリオが単独潜入してまだ2分も経っていない。

 

赤羽「ナイトアイさん!壁破壊なら俺たち三羽烏に任せてください!」

 

赤羽がそう言うと、三羽烏の3人ともロストボトルをシャカシャカ振って腕に突き刺した。黄羽はオウルハザードスマッシュ、青羽はスタッグハザードスマッシュ、赤羽はキャッスルハザードスマッシュに変身。

 

黄羽「行くよ青ちゃん!赤ちゃん!せーのッ!」

 

「「「おりゃぁぁぁぁぁぁぁあ!!!」」」

 

赤羽の頭部のカタプルタキャノンからレーザー砲撃、青羽の頭部に生えた2本の刃、ラプチャーシザースによる斬撃、黄羽の高速飛行による突撃の三種の攻撃によって厚さ20cm以上の壁が完全に崩落。ミリオが通って行った壁が見えた。

 

万丈「す、すげえ…あんだけ壁分厚かったのに…」

 

一海「やるときゃやるんだようちの三羽烏は」

 

幻徳「俺がよく鍛えてやったからな」

 

一海「お前は全然鍛えてやってねえだろスカポンタヌキ」

 

幻徳「誰がスカポンタヌキだ」

 

戦兎「今仕事中なんだから喧嘩すんなよ。もう少しでラスボスだ。油断するな。」

 

細い地下の一本道を歩いていくと、奥の暗闇に人影が見えてきた。影は4人。治崎と側近らしきペストマスクを被った人物、保護対象の痩せこけた少女、そしてそれと対峙しているミリオだった。

 

ナイトアイ「八斎會若頭、オーバーホール、治崎廻だな?お前を逮捕する!」

 

ナイトアイは治崎の方を見てそう言った。相澤が彼を睨みつけているため"個性"も使えそうにないが、何故か彼は至って冷静を保っている。

 

治崎「…良かったじゃないか学生さんよ。思ったより早くお仲間さんが辿り着いてしまったようだ。」

 

治崎ははぁ…とため息を吐き、『使えないな…』と小さな声で呟いた。そして身体と振り返り、プロヒーローらに背を向けた。

結果はどうあれ、犠牲がほぼゼロで治崎まで辿り着いた。順調に事が運んでいる。このまま上手くいく…そんなはずもなかった。

 

ナイトアイ「待てッ!」

 

先に進もうとする治崎をみんなが追いかける。しかし何故か()()()()()()事ができなかった。視界がグラつき、千鳥足になってしまう。

 

「ひゃ〜っひゃっひゃっひゃ!みんなで酔っ払っちまってんなぁ!愉快愉快!」

 

天井の鉄パイプにぶら下りながらそう言うのは八斎會幹部、酒木泥泥。近くにいる者の平衡感覚を奪う"個性"を持つ。相澤の視界に入らなかったため"個性"が使えたようだが、その"個性"が、一瞬グラついたその視線が命取りになった。誰の視線がグラついたのか、もちろんイレイザーヘッド、相澤である。ほんの少し身体を酔わされて視界から治崎が外れた。

 

治崎「壊れろ」

 

その瞬間をついて治崎は両手を地面について地面を粉々に破壊。ヒーローらは重力に沿って落下していく。

 

相澤「しまったッ…!」

 

虚を突かれて環境の変化が突如として起こると人は途端に視界が真っ白になり、脳が混乱する。ヒーローが混乱しているその間に治崎は破片に手を触れてヒーローらを分断するように地下全体を再構築した。

 

治崎「さあ、先に進もう。復権の時は近い。」

 

あっという間に全てが文字通り崩れ落ちた。ヒーローサイドは不利な局面に堕ちた。彼らに残された時間は、多くはない。

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