ホークス「なになに?何やってんの?」
戦兎「ホークス!せっかく一人でのびのび前回のあらすじやってるんですから邪魔しないでくださいよ!」
ホークス「今移動中で暇なんだしいいでしょ〜。飛べるもの同士遠慮はいらないよね」
戦兎「それは俺のセリフじゃ…。なんで邪魔してきたホークスが…」
ホークス「俺は自由が好きなもんで。というわけでどうなる第85話!」
戦兎「ちょっ!それは俺がいうはずだったのにーっ!」
10t/(1+e^t)=ΣG_n(t^n)/(n!)⇒G_8=85話
ヒーロービルボードチャートJP。端的に言えば人気度や社会貢献度などの複数の項目を数値化し、それによりヒーローの順位付けが行われる催し物である。
ホークス「いやぁついてきてもらって悪いね。」
戦兎「仕方ないですよ。この後ホークスと九州に行かなきゃいけないんですもんね。」
前回3位のホークスはもちろん、このあとホークスとの協力により福岡へと旅立つ戦兎もまた発表会場へ足を運んでいた。
ホークス「ま、代わりと言ってはなんだけど観覧席でのんびりしてていいから。じゃ、俺はステージに行くとするよ」
ホークスはそういうとさっさとステージへと向かった。
戦兎「問題は…」
万丈「うわ人すげぇ!何万人いんだよ!」
一海「ビビってんじゃねえぞ。俺たちもいつかはここに立つんだからな」
戦兎「なんで馬鹿2人もいんだよ…」
ホークスと一緒にいたところをこの2人に見つかり、混乱している間にここまで着いてきてしまった。
万丈「バカじゃねえ!プロテインの貴公子、万丈龍我だ!」
一海「そして俺はみーたんの貴公子、猿渡一海だ!」
戦兎「バカ2人が何言ってんだよ。ここはお前たちがいる場所じゃないんだよ」
万丈「リューキュウの案内できてんだよ。戦兎は?」
戦兎「俺はホークスだな。カズミンは?」
一海「俺は…」
一海が口を開きかけた時、巨大な音楽が流れ始めた。ヒーロービルボードチャートの開催である。
『始まりましたヒーロービルボードチャートJP!神野以降初となる今回は今までとは異なる様子となるでしょう!手始めに今まで登壇することがなかったヒーローが今回は登壇される様子です!』
そのアナウンスとともに続々とヒーローがステージ入りを果たす。カメラのフラッシュや歓声も激しく、誰が出てくるのかと緊張が走る。
『No.10!CMでお馴染み!洗濯ヒーローウォッシュ!No.9!成長止まらぬ期待の男!シンリンカムイ!No.8!6位からランクダウン!シールドヒーロークラスト!No.7!こちらはランクアップ!ドラグーンヒーローリューキュウ!』
万丈「リューキュウ7位か!すげえな!」
ここでリューキュウがランクイン。職場体験時、万丈と共にウルススというヴィランを捕まえ、インターン時に八斎會事件で話題を呼んだリューキュウがここでランクイン。万丈のおかげか、ランクが上がっているようだ。
『No.6!こちらもランクアップ!ラビットヒーローミルコ!No.5!解決数も支持率もうなぎのぼり!忍者ヒーローエッジショット!』
戦兎「ラビット…もしかして…」
万丈「おい戦兎!あれ見ろあれ!」
ふと考え事をしている間にグッと万丈に腕を引っ張られ、指差す方向を見た。
『No.4!神野事件で一躍最強ヒーローに仲間入り!?クラックヒーロー!仮面ライダーローグ!』
戦兎「幻さんNo.4ってマジかよ…。」
一海「あのヒゲちゃっかり人気得てやがるからな…」
一海は幻徳の付き添いできた様子だ。もっとも、幻徳が電車すら乗れないのでそのお守り的な役割である。
幻徳が人気を得たのは神野事件以降である。仮面ライダーになったことで改名。そして変身シークエンスを得たヒーローとして子供からは大人気。AFOを倒した戦兎の暴走を鎮めたことで最強ヒーローランキングにもランキング入りを果たし、渋くてかっこいいヒーローとして大人からの人気も得ている。
『いよいよベストスリーの発表です!No.3!支持率今季No.1!ベストジーニスト!No.2!破竹の勢いで二番手へ!ウィングヒーローホークス!そして正真正銘のNo.1!フレイムヒーローエンデヴァー!!!』
その瞬間、わーッと歓声があがり、カメラのフラッシュが眩く光る。平和の象徴のオールマイトから炎の男エンデヴァーへとNo.1の頂が移った瞬間である。
『それでは1人ずつコメントを!』
ヒーロー公安委員会会長の話の後、登壇したプロヒーローから受賞のコメントを尋ねられる。
『それではNo.4のローグさん。コメントを』
幻徳「僭越ながら、こうして皆さんからの厚い支持を得てこの立場に立てたことに感謝しかありません。」
そう言いながら幻徳は自身の革ジャンを広げた。中のTシャツには『39』と書かれている。…サンキューのつもりだろう。
『支持といえば…AFOを倒した雄英生徒の暴走を救ったことにより、神野事件以降支持率が大幅にアップとなりましたね。』
幻徳「彼の戦闘行為や暴走についてはオールマイトさんや私を含めたヒーローが特例で許可を出した結果です。なので彼を救うのは私としては当然のことで…。」
ホークス「それ聞いて誰が喜びます?」
幻徳「なんだと…!」
幻徳のスピーチ中、ホークスが我慢の限界に達したのか、ついにマイクを司会から奪いスピーチを始める。納得のいかない幻徳はホークスに突っかかろうとするもホークスは軽く飛翔し滞空。そのままベラベラと話し始めた。
万丈「確かに、こう言う時幻さんのスピーチ長えからな」
戦兎「しかも面白くない」
一海「だいたい堅えんだよヒゲは。ま、親父が首相だからしかたねえけどな」
3人にもボロクソに言われている幻徳。しかし実際、ホークスの皆を煽るような演説の方が面白かったのは確かだ。
ホークス「俺は以上です。さ、お次をどうぞ。支持率俺以下No.1」
ホークスはエンデヴァーにマイクを投げ渡し、エンデヴァーはそのマイクをパシッと受け取った。
エンデヴァー「若輩にこうも煽られた以上、多くは語らん。俺を見ていてくれ。」
エンデヴァーのその一言でインタビューは終了。皆が各々の楽屋に戻る中、ホークスは桐生戦兎を連れてエンデヴァーの元へ…
エンデヴァー「どう言うことだ小僧…!」
するとエンデヴァーは勢いよくホークスの胸ぐらを掴む。が、ホークスはいつもの声の口調で
ホークス「まあまあ離してくださいよ。それより本題なんですけど…チームアップのお願いです。脳無って覚えてます?」
と提案。それを聞いたエンデヴァーはホークスの胸ぐらを離した。
エンデヴァー「脳無…連合のか」
ホークス「ええ。俺の地元で妙な情報が広がってまして…。詳しくは明日、福岡で話します。」
エンデヴァー「それはいいが…何故雄英の生徒を貴様が引き連れているんだ」
ホークス「彼は重要参考人ですよ。あのオールフォさんだって倒したんですから」
エンデヴァー「とはいえあれは暴走している状態だ。」
ホークス「とはいえ脳無があれ以上強くなっていないという保証はない。それに暴走を抑えるためにもエンデヴァーさんの協力が欲しい。違いますか?」
ヘラヘラしていた先ほどまでとは違い、理路整然と話し始めるホークス。エンデヴァーの言うこともわかるのだが、今回はホークスの方が強かった。
エンデヴァー「いいだろう。」
ホークス「ありがとうございます。じゃあ明日、博多駅で会いましょう。俺たちは今から戦兎くんに事務所紹介するんで先に福岡まで行ってますね」
エンデヴァー「…一緒に行かないのか?」
ホークス「…エンデヴァーさん…もしかして寂しがりやですか?」
エンデヴァー「違う!!」
ホークス「まあいいや。いくよー戦兎くん。」
そう言ってホークスと戦兎は外に出た。なんかエンデヴァーが少し寂しそうに見えたが…特に気にしないでおこう。と心の中で戦兎は頷いた。
ホークス「そんじゃ福岡までレッツゴー!」
戦兎「じゃないでしょ。飛行機で行くにしても俺チケットとか持ってないし…」
ホークス「いやいや。そんなことしなくたっていいの。俺と戦兎くんにある共通点思い出してごらん」
戦兎「共通点………鷹か!」
ホークス「そう、俺たちは空を飛べる。せっかくだったら空飛んで行こうよ。」
戦兎「確かに…そういうことなら」
そういうと戦兎は腰にベルトを巻きつけ、2本のフルボトルをシャカシャカと振り、ベルトへ装填。レバーを回した。
【Taka!Gatling! Best Match!!!Are you ready!?】
戦兎「変身!」
【天空の暴れん坊!!!ホークガトリング!!!イェーイ!!!】
戦兎は仮面ライダービルド、ホークガトリングフォームへと変身した。
ホークス「それじゃあ行こうか」
ホークスのその言葉と共に2人は翼を広げる。約6時間の長い長い飛行が始まった。
ホークス「いやぁ長かったね」
戦兎「時速150kmで900kmはそうなりますって」
東京から福岡まで約6時間。軽い食事を挟みながらもずっと飛びっぱなしだったおかげでお腹はぺこぺこ。疲労もある。
ホークス「まぁその間に色々話できたし聞きたいことも聞けたしね。」
飛行中、戦兎は脳無の怪しい噂について詳しく教えられた。なにやら全国各地至る所に脳無の目撃情報があるとのことだ。それとは別に戦兎の神野での話や"個性"の話、雄英内での話など、根掘り葉掘り情報を聞き出そうともしていたが…。
ホークス「お礼と言っちゃあなんだけど、この辺のおすすめの焼き鳥屋さん奢るよ。ツクヨミくんにも評判だったんだ」
ということで連れてこられたのはUMAIビル15階、『焼き鳥ヨリトミミドリ』というお店。高級なお店なのだろう。部屋は個室、それも窓は一面ガラス張りとなっていて煌びやかな博多のネオンがよく映える。
ホークス「うんま〜!やっぱここのレバーはうまいね。癖になる。ほら、戦兎くんも遠慮せずに」
戦兎「いただきます」
早速届いた焼き鳥をパクパクと食べる。肉厚で旨味のしっかりある鳥肉は確かに美味い。東京で食べるものよりも何倍も美味しい。九州は鳥が有名というだけはある。
ホークス「このあとは戦兎くんが泊まる用のホテルはもう取ってるから自由にしなよ。」
戦兎「ありがとうございます」
ホークス「明日は9:00くらいかな。事務所の地図は後で送っとくね。あ、それ食べないんだったらもらってもいい?いいよね」
戦兎「えっ」
ホークスは外を見ながらもぐもぐと焼き鳥を口に頬張り業務連絡をする。唐突に焼き鳥を取られてびっくりしていたが、流石最速の男、焼き鳥を奪うのも早かった。なんて考えているとホークスは徐に立ち上がった。
ホークス「戦兎くん。戦闘準備」
戦兎「…ッ!はい!」
ホークスは黄色くひかる浮遊物体がこちらへ高速飛翔しているのを確認。それは次第に大きくなり、ついに肉眼でも確認できるほどの大きさへ。それは禍々しい翼を携えた筋肉質の黒い大男。脳無だ。
戦兎は急いでドライバーを腰に装着。ボトルを振って装填した。
【Taka!Gatling! Best Match!!!Are you ready!?】
戦兎「変身!」
【天空の暴れん坊!!!ホークガトリング!!!イェーイ!!!】
戦兎は再度仮面ライダービルド、ホークガトリングフォームへと変身。そしてその直後、脳無がバリンとガラスに衝突。ビルにしがみついた。
ホークス「(クソッ…やってくれたな…!このままじゃ勝てないぞ…!)戦兎くん!しばらく引きつけてくれ!」
戦兎「了解!」
ホークスは内心そう思いながらも羽を広げる。こいつには自分と戦兎の2人じゃ勝てない。勝てたとして暴走する未来しか見えない。暴走対策としてエンデヴァーを呼んだのにそのエンデヴァーが来ないのであればあの
脳無「どレが一番強イ?」
喋る脳無、ハイエンドの予期せぬ襲来。その脅威は内情を知るホークスにとっても未知数であった。