ということでなるだけ高速更新を心がけてます(当社比)
ということで今回もよろしくお願いします。
オオナズチの狩猟後の処理は殊の外すんなりと済んだ。
それこそこれまでの通常モンスターと大差ない程度の手続きのみで片付いた。
そして今現在。
「甘ぇよ!」
「クソ、また負けた!」
ベータの木刀が俺の脇腹を打ち付けた。
それからこの国で一人で過ごしていた俺の生活にベータが入り込むようになった。
ベータは狩場で言っていた通り太刀の心得があったようで、更に太刀の型を幾つか教えてもらって、気の使い方を教えてもらった。
それでもベータには勝てない。
「その戦い方は親父さんの真似か?」
「あぁ、まあ見てたのが昔過ぎて半分我流だけどな。」
「お前の親父さんはずいぶんお利口さんな戦い方をしてたらしいな。まあ並のモンスターならそれで勝てるしいい剣士だったんだろうが、この前のアレみたいに面倒な手合いには通じないことが多い。」
「それならどうすんだ?」
「こうすんだよ。」
そう言ってベータは俺の鳩尾を手加減して殴りつけた。
思わずうずくまって嗚咽する俺にベータが上から声をかける。
「この前のオオナズチのような古龍種も含めて動物はすべからく不意打ち、意識の外からの攻撃に弱いもんだ。だから、武器で攻撃を続けても埒が明かない時は“こう言う手段”を取る。」
「なるほど、こういう事か。」
そう言って殴りかかった俺の右拳を掴んでベータが放り投げる。
「素直なのはいいことだが、愚直なのは頂けねぇな。もっと工夫しような?」
そう言われて何も言い返せずに床に臥す俺にベータは手を差し出した。
「いつか絶対勝ってやるからな……」
「やれるもんならやってみな?ベータはニヒルな笑みを浮かべてそう言った。
そんな穏やかな日々が続いたある日のこと。
伝書フクズクが俺の部屋の窓辺に赤い手紙を置いていった。
赤は血の色、つまり対人任務の招集状であった。
「ついに来たか……」
ベッドから起き上がって呟く。しんとした部屋に俺の声が響く。
朝食は喉を通らず、空腹を堪えて集会所の裏の部屋へ入る。
そこにはいつも通りの様子の黒外套の男一人しかいなかった。
「今日はお早いですね。感心なことでゴザイマス。」
「ベータはまだなのか。珍しいな。」
「いえ、今回はアルファ様へのご依頼となりますので、ベータ様はお呼びしてオリマセン。」
「そうか、それで任務の内容を聞こうか。」
「かしこまりました。」
そう言って男が一枚の写真を差し出す。
受け取って確認すると、そこには、ユクモ風の羽織を身に着けた、老齢の男性が写っていた。
「その男は薬物取引や違法賭博等で裏組織である『鬼龍會』を一代で我が国の指定要注意団体に登録されるまでの大組織に育て上げた初代総長、リュウガです。先日亡くなりましたが。」
「死んだのか。」
「ええ。数か月前のことでした。その後釜に腰を据えたのが我々でも未だに情報をつかめていない謎の男です。ここではXとしましょう。」
男は読み上げるかのようにすらすらと話す。
「我々が集めた情報ではXは先代よりも好戦的で、手段を択ばず組のテリトリーを更に広げようという野望のもと、スラム地域を中心に我が国において広い地域を牛耳るまでに成長しています。」
「それで?」
答えが分かり切っている相槌を打つ。
「アルファ様には『鬼龍會』の壊滅をお願いしたい。」
「そうだろうと思ったが、俺一人でそれはさすがに無茶じゃないか?」
「心配はございません。入ってきてください。」
男が裏口の方へそう呼びかけると、扉が開いて、背中に双剣を携えた男が入ってきた。
「彼はギルドナイト“スペア”ケースNo.1の『ガンマ』君です。ご挨拶を。」
そう促されたガンマは「ガンマだ。元々は特殊部隊に所属していた。荒事は慣れている。」
「彼には今回の任務で便宜上アルファ様の指揮下に入っていただきます。」
そう言った男の言葉はほぼ頭に入ってはこなかった。
最近ツイキャスで作業雑談をしようという話が持ち上がって本作を執筆しながら雑談ラジオをしてたりします。
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