ウマ娘の頭悪いサイド   作:にゃんこぱん

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勝利が全てではありませんわ!

 はい、とりあえず応急処置な。とりま保冷だけちゃんとしとけ。筋まではいってないから、2日ほどじっとしてれば大丈夫だろ。ま、朝練もほどほどにな。

 

「うぅ、ありがとうございます……」

 

 はいお大事にー。次の方ー。

 

「いた、いたた〜……」

 

 今日はどうされましたかー。

 

「ち、ちょっとぉ、お腹がペコペコで……もう全然動けなくってェ……」

 

 食堂へどうぞー。次の方ー。

 

「ちょっとぉ! 楽しい楽しいランチのお誘いだってのに、その態度はなんなのさー!?」

 

 ランチっておまえ、時計みろよ。朝9時だよ。授業出ろよ。

 

「だから仮病なんだって。サボってお出かけしようと思って来たんじゃん」

 

 ばっかおまえ、もう3回目だぞ。バレたら怒られるのおれだからね。もう2回怒られてるからね。バッチリ闇鍋先生に見つかってるからね。

 

「ボクが怒られなくて済むから誘ってるんじゃん。っていうかなんでたづなさんのこと闇鍋先生って呼んでるの?」

 

 だいたいなあ、おまえ制服じゃん。ポリボックスさんの目とかあるわけよ。補導入ったらおれ反省文じゃ済まねーよ。

 

 だいたいおれだって忙しいのだ。なんで朝っぱらからクソガキの相手しなきゃいけないんだ。そもそもおれが闇鍋先生に怒られるとき、だいたいこのクソガキが絡んでるのに……。関わるとロクなことにならん。あっちいけ。

 

「え〜。行こうよ行こうよ行こうよ行こうよ行こうよ行こうよ行こうよ行こうよ行こうよ行こうよ〜!」

 

 うるせーな!

 

「あ、そういえばさ。あれどうなったの? スカウト」

 

 成功したに決まってるだろう。ネイチャと、温情で入ってくれたベガちゃんと、あとひよっこ1人。

 

「ベガちゃん?」

 

 ああ。ベガっちだ。

 

「ベガっちって誰? そんな名前の子とかいたかなー」

 

 ベガっちを知らんのか。アドマイヤ先生だぞ。

 

「………………え? うそでしょ?」

 

 思わずいちご大福みたいになってしまったテイオーの表情とて無理のない話だ。おれだってそう思うもん。

 

「あの? あのアドマイヤベガ先輩? トレーナーとって……ジャンル違くない? サマソニと男子200m自由形くらいジャンル違うよ? ホントに何繋がり?」

 

 ……まあ、語れば長くなるがな。

 

 小学校一緒だったんだよ、おれとベガっち。

 

「いやいやいやいやいやいやいやいやいや。ないないないないないないない。トレーナー……まず言っていい冗談ってのがあってね? ということは言っちゃダメな冗談もあるワケなんだけど……」

 

 おれ21だからね。えっと……3年間重なってる計算になるはず。

 

 いろいろあったんだよ。2クール分ぐらいのドラマがな……。ともかく、事情を話したら加入してくれるって言ってくれたわけだ。

 

「……まあ、一旦置いとくけどさ。なんでアヤベ先輩なの? っていうか同じ時空で話せるの?」

 

 本当に失礼だな、おまえ。おれだってその気になればシリアス時空でいけるからね。銀魂みたいな感じなんだよ。

 

「え、ちょっとやってみてよ」

 

 キツいノリやめろ。ちょっと英語話してみてよとかじゃねーんだぞ。この空気でどうやってシリアスに持ってけってんだよ。

 

 ガラガラ。

 

「失礼するわ」

 

 えっ、ベガっち来ちゃったよ。

 

 

 

 

 

 はあ。授業の先生が急な風邪ひいて、1時間目がお亡くなりになって。そんで空いた時間に鬱陶しいのに絡まれるから逃げてきたと。

 

「概ねその通りよ。次の授業が始まるまでここで読書させてもらうから、私のことは気にしないでいいわ」

 

 まあ本人がそう言ってるなら気にしないでいいか。

 

 ところでよー、テイオーよー、おれ結構ガチの悩みあるんだけどさー。

 

「いや、トレーナーに悩みなんてないでしょ」

 

 カチンと来た。だいたい前から思っていたが、このクソガキはおれのことを舐めすぎている。年上に対する態度ってもんを教えてやる必要があるようだな。

 

 おい座れ。おまえとは、じっくりと話をする必要があるようだな……。

 

「落ち着いたらどうかしら。真剣な悩みを聞いてもらうのでしょう? 相応の態度で話すべきよ」

 

 あっ、すんません……。

 

「えっ、あっ……その、ごめんなさい……」

 

 マイナスイオンが溢れ出ているかのようだった。テイオーまで大人しくなっている。

 

「あっ……えっと、うん。話、聞くよ? 悩みー……あるんでしょ?」

 

 うん、ある……。き、聞いてくれる……?

 

「え、あ……う、うん。き、聞いちゃおっかなぁ〜……」

 

 ページをめくる作業に戻ったアドマイヤ先生を横目におれたちは恐る恐る話し始めた。

 

 あ、あのぉ〜……ウチに、ナリタタイシンなるウマ娘が、おるじゃないですか。ほら、あの……女の子の……。

 

「ウマ娘は女性しかありえないでしょう」

 

 あっ、はい……あの〜、まあなんというか、タイシンちゃんね、最近口効いてくれないのよ。

 

「そりゃそうでしょ。トレーナーふざけてばっかだもん」

 

 なにを言う。おれはいつだって真面目だろうが。言っておくが、おれがウケ狙いで何かしたこととか1回もないからな。

 

「いやいや、トレーナーってば、ちょっと目を離すとロクなことしないじゃん。しばらく声が1オクターブ高くなる薬とか作ってるし、真面目にやってるんならそれはそれでヤバいけどね」

 

 別にいいだろ。おれだってカラオケで椎名林檎歌いたいんだよ。

 

「宮本パートでも無理でしょ。素直に諦めてキー変えればいいじゃん。地面がひっくり返ったって無理なんだから」

 

 なんだと! 言い過ぎだぞ!

 

「脱線しているわ。話を元に戻した方がいいんじゃないかしら」

 

 あっ……はい。ごめんなさい。

 

 やりづらい。が……まともに話が進んでいくこの感じは、紛れもなくおれが必要としていたものだ。テイオーとかの会話で話がどっか行かなかったこととかないからな。ともかく話を元に戻す。

 

 うちのタイシンが反抗期なんだよ。

 

「心あたりとかないの?」

 

 ううん……そう言われても、チーム作るのをおれが黙って進めてたこととか、特に説明とかしてないことぐらいしか思い浮かばん……。

 

「めちゃくちゃあるじゃん。絶対それだよ。っていうかチーム作るの嫌がってたって話聞いたことあるもん」

 

 やはりか……。とはいえ、おれもやらんわけには行かなかったのだ。闇鍋先生に闇鍋を作らせるわけにはいかなかったからな……。

 

「ちゃんと納得するまで話し合わなきゃダメなヤツだよ。っていうかその闇鍋先生ってホントに何?」

 

 闇鍋先生は闇鍋先生だ。鍋やってたら電気落とされて……あぁ思い出したくもない。おれもう熱いの嫌なんだよ……。

 

「そんな呼び方してたらまた怒られるんじゃないの?」

 

 逆だ。名前を呼んではいけないあの人みたいになってるから、おれだって極道カップ麺とか窓ガラス割りとか色々工夫して呼んでるんだよ。

 

「絶対怒られるって。普通に名前で呼びなよ、いい人なんだからさ」

 

 おまえにとってはな。おれにとっちゃ初登場シーンの悲鳴嶼さんだからな。絶対勝てない人なんだからな。

 

「絶対勝てないじゃん。だいたいなんでトレーナーは反省しないの?」

 

 おまえみたいなのがこうやってサボりに来た結果、最終的にいつもおれが怒られるハメになってんだよ。マジで怖いんだからなあの人。

 

「──話が脱線しているわ」

 

 あっ、すみません……ほら見ろまた怒られた。

 

「だいたいトレーナーが悪いよ。いい大人のくせに真面目に仕事しないから」

 

 まさに今、クソガキの相手という仕事をしているんだよ。言っとくが、忙しい中相手してやってんだからな。感謝しろよな。

 

「はいはい、ありがとありがと」

 

 クソガキにいなされている。生意気なやつめ……。

 

 だいたいな、おまえもちょっと悪いからな。いいか? ウチのタイシンちゃんは潜在的に構ってちゃんなんだよ。めんどくさいタイプのツンデレなわけ。構いすぎるぐらいが丁度いいってのに、おまえらみたいなのがおれに絡んでくるから……。

 

「えー。トレーナーがそんなこと言い出すなら、ボクにだって言い分はあると思うけどなー。大体ボクとかがトレーナーに絡んでるって言ってるけどさ、逆だよ。逆」

 

 なんだと。

 

「トレーナーが絡んでくるんだよ。可愛い可愛いテイオー様ー、一緒にイタズラしようよーって」

 

 適当抜かすな。

 

「いやホントに。トレーナーってばボクのこと暇人みたいに言ってるけどさ、ボクだって忙しいんだよ? トレーニングに授業にインタビューに、もういろいろ。遊んでる暇なんてないんだからね?」

 

 よく回る口だこと。遊んでばっかだぞおまえ。

 

「そのセリフ、そのままそっくり返すけど」

 

 やれやれ。そういやテイオー、おまえ次のレースなんだっけ。

 

「え、知らないの? トレーナーってばニュース見てないの?」

 

 テレビニュースなどくだらん。おれが見るのはディスカバリーチャンネルだけだ。

 

「いや見なよ。タイシン先輩がメディア露出少ない理由が今分かったよ」

 

 いや、あれはタイシンが嫌がってるんだよ。だから記者さんが来ても、おれは申し訳なさそうな顔しながら、本人がそういうの苦手なので……って言わなきゃいけないわけだ。

 

「はぁ……。だいたいさあ、トレーナーはこの機会にタイシン先輩との接し方を改めた方がいいよ」

 

 なんだと。

 

「つまりほったらかしてるってことじゃん。ちゃんとトレーニング見てあげてるの?」

 

 口を効いてくれないのに出来るわけないだろう。最近じゃまともに部室に来やしない。どこで何してるんだか。

 

「え、連絡は?」

 

 しようしようと思って忘れてた。

 

「トレーナーさぁ……。いや、こればっかりは本気でトレーナーが悪いね。ちゃんと誠心誠意謝るべきだよ」

 

 やっぱりおれが悪いのかなぁ。はぁ……なんて謝ればいいと思う?

 

「自分で考えなよ」

 

 ふんだ、と鼻を鳴らしてテイオーがそっぽを向いた。タイシンに同情しているらしく、おれをみる目は厳しい。

 

 ふむ……アドマイヤ先生はどう思う。

 

「……?」

 

 聞いてなかったみたいだ。普通に読書に集中してたみたいだ。すみません。

 

「……そういえば忘れていたのだけど、アルファードはお茶も出ないのかしら」

 

「あ、そうだよ! 何かジュースとか出しなよ! お客様だぞ〜!?」

 

 心なしか棘がある。どうやらおれはかなり劣勢のようだ。しかしお徳用1Lコーヒーぐらいしか冷蔵庫には入っていない……。

 

「え〜。ボクが来るんなら最低限ジュース各種ぐらい揃えといてよ。トレーナーさ、もう新入りじゃないんだよ〜?」

 

 クソ生意気なガキにいろいろ好き勝手なことを言われている。仕方ない……買い出し行くから付き合え。暇だろ。

 

「……仕方ないわね。次の授業までには終わらせて欲しいのだけど」

 

 えっ、マイペース先輩も行くんですか。

 

 

 

 

 -

 

 

 

 

 とりあえずタイシンに謝ってみた。

 

 すまんご。

 

「………………」

 

 ……ごめんなさい。いや……ごめん。

 

「は? 何が?」

 

 おれはめんどくせえという感情を押し殺した。思春期の女の子は複雑なのだ。

 

「ごめんって何? 悪いと思ってたってこと? そう思ってたんならなんで今まで何も言わなかったの?」

 

 め……めんどくさい……。

 

「答えてって。ほら、早く」

 

 ……まあ、なんすかね。あのォ〜……いや、おれも悪かったと思っちゃいるんだ。チームのこと、黙ってたのは……。

 

「はい。そんで」

 

 タイシン怒るかなって……まあ実際怒ったし……ほら、タイシンコミュ障だしさ、1人がいいかな〜とは思ってたんだけど、って痛い! 蹴るな、って痛い! 蹴らないで!

 

「誰がコミュ障だこのクソトレーナー! 聞けばずっと前からチーム作るのは決まってたんだって!? 何ヶ月黙ってたんだよ! そんで! スカウトの時からあんたがアタシをどんだけほったらかしてたか教えてやろうか!?」

 

 ううん……。

 

「1ヶ月だ、1ヶ月っ!! この1ヶ月、アタシが一体どんな気持ちで……!」

 

 どうどうどう。どうどうどう、ほら落ち着いてタイシンちゃん。ほらにんじんジュースでも飲んで……。

 

「飲むかクソバカ野郎!」

 

 手がつけられん。めちゃくちゃ怒ってるよ。

 

 いや、おれにも多少の言い訳はないではない。トレーナーの仕事量は担当してるウマっ子の数に左右されるし、そうじゃなくても4月ってのはいろいろ事務的な仕事が重なる時期なのだ。一応おれは医者なわけだし、医療関係の付き合いやら仕事ってのも少なくないわけで。

 

 忙しかったのだ。いや……本当に忙しかったんだよ。なんだったら現在進行形で忙しい。

 

「アタシの知ったことか! アンタ──本当はもう、アタシのことなんてどうでも良くなったんじゃないの? こんなめんどくさい担当より、新しく入ってきた連中みたいな、明るくて扱いやすいウマ娘の方が良くなったんでしょ!?」

 

 ふむ、自覚があるようで何よりだが……やれやれ。よく聞けタイシン、おまえはおれの大切な担当ウマ娘だ。多少素直じゃなかったり、怒ると蹴ってきたり、ちょっとほったらかすとめちゃくちゃ面倒くさくなる程度では揺らがん絆が、ちょ、痛い! だから蹴るのをやめろって!

 

「んの、クソトレーナーっ!」

 

 ぐあああああああ!

 

 蹴っ飛ばされた。めちゃくちゃ痛い……。

 

「……もういい。もう……知らない。あんたのことなんて知らないから!」

 

 言うだけ言うとタイシンが出てった。

 

 やれやれ……。どうやら本気で怒らせてしまったらしい。

 

「……派手にやられたようね」

 

 入れ替わりでアドマイヤ先生が入ってきた。冷たい瞳でおれを見下ろしている……。

 

「さっきすれ違ったけど、かなり怒っているように見えたわ、彼女。……立てる?」

 

 アドマイヤ先生が手を差し伸べてくれた。悪いな。

 

「……」

 

 そんな目でみてくれるな。おれだって分かっちゃいるさ。

 

「分かっているのなら──追いかけるべきよ。伝えるべき言葉は伝えられる時に……そうでしょう? 時間も、その機会も……無限に見えるけど、有限なのよ」

 

 正直に言うが、アドマイヤ先生にはおれの渾身のギャグが通じないし、正論しか言わないから苦手だ。

 

「あなたが分かっていないフリを続けるからよ。たまにはあなたも、思っていることを素直に伝えてもいいんじゃないかしら」

 

 なんと言うべきか。ジト目でジッと見てくるからやりづらい……。

 

 仕方ない。追いかけるとするか……。いつも悪いな、アドマイヤ先生。

 

「その妙な呼び方だけはどうにかして欲しいけれど……別に、昔のように呼んでくれても構わないのよ」

 

 とりあえずおれは部室を出た。

 

 

 

 

 タイシンー、タイシン出てこーい。タイシンどこだー。

 

 練り歩いてると見つけた。校舎裏で黄昏てやんの。

 

 おーい、タイシン、ごめんって。

 

「……」

 

 まあ悪かったよ。ほら、なんかゲーム機とか買ってあげるから許してくれよ。

 

「ガキじゃあるまいし……大体そんなの欲しいと思ってんの? あんたがやりたいだけだろ」

 

 まあな。ウマ娘の私物ってことにしないとまた闇鍋先生に怒られるだろ。なあタイシン、おまえんとこのトレーナー怒られてばっかだぜ。ついにクソガキにも怒られたからな。それで見ろ、おまえも怒ってるだろ。

 

「……いや、普通にアンタが悪いだろ」

 

 そうだ、おれが悪い。だから謝りに来たんだろうが。

 

 なあタイシン。おれはなかなか学ばないことで有名だ。というより、人類はなかなか学ばないことで有名なんだよ。だからおれは何回でも同じことをするだろう。これからもおまえのことをほったらかしたりすることがあるだろうな。

 

 だが別におまえのことを忘れてるわけじゃない。おれはおまえのトレーナーなんだよ、タイシン。だから別に何回蹴られようとおまえのことが嫌になったり、嫌いになったりしない。そういうもんなんだ。

 

 だから、まあ……今回の件は、水に流すということで!

 

「流すかッ! この、クソトレーナーッ!!」

 

 おれは蹴っ飛ばされて校舎の壁にめり込んだ。普通に死にそう。

 

「……今の一発で、今回は許してやる。だけど、次は……マジで、殺すからね」

 

 ……普通に、今……死にそうだけどね……ぐはっ……。

 

 背を向けて去っていくタイシンに手を伸ばした。

 

 あの、とりあえず……救、急車…………

 

 普通に死ぬかも、と思いながらおれはそう呟いて、意識を失った。

 

 

 

 

 

 

-

 

 

 

 

 

 と、いうことで……全治5ヶ月です。マンマミーヤって感じだ。

 

「……まあ、アタシもできる限りのサポートはするよ。利き手が使えないんじゃいろいろ不便でしょうし〜……ご飯とか食べさせてあげよっか?」

 

 いらん。

 

「……その体では、これまでの仕事に支障があるわね。見た感じ、キーボードも打てないでしょう。手伝ってあげてもいいわ」

 

 間に合ってます。

 

「あ──あのっ! トレーナーさんがお困りでしたら、あたしに任せてください! お助けキタちゃん、ですから!」

 

 いらん! なんなんだおまえら!

 

「……その、ごめん。普通にギャグ時空だと思ったから、次週には治ってると思って……」

 

 おれもそう思ってた。くそ、中途半端なシリアスはやるもんじゃない。スケットダンスにこんな回あったぞ。

 

 まったく。まさかアルファードの正式メンバーが初めて揃う場所が病室とはな。ドクターの異名を持つおれらしいと言うべきか……。

 

「そうかなぁ……?」

 

 とりあえず今年一年、頑張ってくぞってことで。おー。

 

「おー」

 

「おー!」

 

「……仕方ないわね」

 

「はいはい……」

 

 そういうわけでアルファード始動編が始まった。無事に一年を終えることができればいいのだが、ウマ娘より前におれが入院することになるとは思わないだろ。

 

 このままじゃ本当にやれやれ系になっちまう。冗談じゃないぜ。

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