ウマ娘の頭悪いサイド   作:にゃんこぱん

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頑張りますわー!

 

 幼馴染に出会いも何もない。物心ついた時から一緒にいれば、最初に会った時のことなんて覚えているはずもない。1番古い記憶は、あいつが泣いているところだった。

 

 夕暮れの公園であいつが泣いている。幼児の泣き声がカラスの鳴き声にこだましている。おれが近づくと、あいつの横にいたアヤベが、おれの方に振り返った。おれはあいつらのところに歩き始めた。それが1番古い記憶だ。つまり、そこからおれの人生は始まっている。

 

 泣いてた理由なんか覚えちゃいない。ただ、おれはあいつの頭を撫でて、手を繋いでやった。それであいつは泣き止んでくれたのを覚えている。

 

 アヤベは──オロオロしていた、ような気がする。泣いている妹の涙を、どうやれば止められるのか分からなかったんだろう。だから、あいつが泣き止んだ時、すごい驚いた顔をしていた。そうやってやれば泣き止んでくれたのか、って。別におれだって分かんなかったよ、ンなこと。

 

 幼馴染と呼ぶには少々歳が離れていた。だが……カーチャンが忙しそうにしてたもんで、おれはよくあいつン家によく預けられていたもんだ。晩飯は大体いつもあいつの家族と食ってた。おれはそれが申し訳なかったんで、メシ作るの手伝いますよとか言って、料理を始めたんだった。

 

 ガキの頃は、ただ体力がないだけだと思ってた。体調を崩しがちで、おれがあいつを病院まで連れて行ったこともある。ヤブ医者はただ、首を捻って、お大事にって言葉を繰り返した。

 

 のちにおれは、あの時のヤブ医者を激しく恨むことになる。テメェのせいだって叫んで、掴み掛かりさえした。なんでもっと早く気づかなかったんだって詰ったことだってある。医者ってのは損だな、ンなこと言われてどうすりゃいいんだ。

 

 今のおれには、あの時のヤブ医者を責めることなど到底できない。判別などできるはずがなかっただろう。ウマ娘の体は人間とは異なる。そもそものサンプル数が違う。見てくれは同じでも、中身はまるで違う。知らないものを見つけろなんて、無理だ。

 

 当時、あいつの病名にはまだ名前が付けられていなかった。のちに分かることだが、ウマ娘特有のものだったからだ。確率上は存在し得る病気だったが、それが遺伝性のものとなれば、発見は困難を極める。ただの虚弱体質と見分けがつかないし、事実として当初、見分けはつかなかった。

 

 先天性免疫不全症。それは、サイエンスの領域では比較的ありふれたものだが、あいつがウマ娘であったことが悪さをして、判明するのが遅れた。人間用の検査手順では判別できなかったし、第一その存在すら知られていなかった。

 

 病名にしたって、人間に例えるのであれば、という話で、正確なものではない。最終的に名前さえつかなかった。ウマ娘は、人間とウマ娘の間に生まれる。二つの異なる生物の持つ遺伝子の、複雑な絡み合いが生み出した、その未知。

 

 おれには今だに分からない。あれがどういうものだったのかさえ分からない。あいつの免疫機能がもともと弱かったのは確かだ、だから症状は複合化していた。だから、その根本が何だったのかは、推測するしかなかった。おそらくそれだろう、と。ウマ娘は人間とよく似た生き物だから、多分そうなのだろう、と。

 

 実際、大枠は同じだったと思う。だが……人間とウマ娘が、結局は違う生き物であるように、結局のところ、それは人間の発症するそれとよく似ているというだけで、違うものだった。

 

 それ自体に害があるわけではなかった。ただ、地球上には人の害になるものが山ほどある。あいつは、人よりそういうのに弱かった。

 

 人より走るのが遅かった。人より風邪にかかりやすかった。人より食べるのが遅かった。人より体力がなかった。人より消化器系が弱かった。人より内臓の働きが弱かった。人より食べられないものが多かった。人より出来ないものが多かった。

 

 人より綺麗な字を書いた。人よりやりたいことが多かった。人より寝ている時間が長かった。人より外に出られなかった。人より謝ることが多かった。人より涙を流すことが多かった。人より申し訳なさそうな顔をすることが多かった。人より苦しみに強かった。人より優しい顔で笑った。人より誰かに優しかった。

 

 だってのに、おれにはワガママばっかり言っていた。

 

 ざっくり言って、あいつは病気にかかりやすかった──おれが一晩寝れば治るような風邪を、あいつにうつしてしまった事がある。あいつは1週間もの間、高熱と吐き気にうなされて、治るまでに半月もかかった。

 

 おれはバカだったから、その時初めて、あいつが人と違うことを知ったんだ。

 

 泣きたくなるほど悲しくて、死にたくなるほど申し訳なくて、逃げたくなるほど辛かった。笑えるね、おれがそう感じたからってなんだってんだよ。あいつはもっと辛かったろう。苦しかったろう。死にたくなかっただろうに。

 

 生まれる時に貧乏くじを引いたんだ。たったそれだけだったのに。

 

 ……。

 

 人間の先天性免疫不全症であれば、投薬や造血細胞移植といった対策がある。いわゆるドナーの候補も……数は少ないが、存在する。それでも治せるなどと断言は出来ないが──それをそのままウマ娘に適応できるわけではなかった。ウマ娘の絶対数が少なく、分野の研究が進んでいなかったからだ。同様の症例がなかったからだ。成功例がなかったからだ。

 

 姿形が人間とよく似ていて、同じ社会で生活していて、同じメシを食ってて、その存在があまりに身近でも──ウマ娘は別の生き物だ。それに対して、じゃあ人間と同じ手法でいけるよね、とは言えない。言えるわけがない。なぜなら生死が掛かっていたからだ。絶対の保証が必要だったからだ。たとえそんなものが存在しなかったとしても。

 

 造血細胞の移植はリスクが大きい。人間でさえ細心の注意と努力が必要だ。移植後5年の生存率はおよそ5割から9割。生存は保証されているわけではない。

 

 のちにおれはこの分野の研究を行うことになるが……やればやるほど絶望の連続でしかなかった。サンプルの数が少なすぎて、未知の部分が多すぎたからだ。身体の構造が違っていたからだ。ウマ娘の身体について分からないことが多すぎたからだ。

 

 そりゃそうだ。生身で車並みの速度で走れる生き物が、人間と同じはずがない。細胞の構造からして違う。そのくせ、人間によく似ているとなれば、それはサイゼに置いてある間違い探しをやってるみたいだった。誰も正解を教えてくれないところ以外は、まあ、大体同じだった。

 

 発見が遅れたせいで症状は進行していて、投薬による処置には限界が来ていた。結局、造血細胞移植だけが唯一の希望だった。

 

 拒絶反応を避けるため、移植元は血縁者が真っ先に候補に上がる。

 

 幸いにもあいつには、誰かどう見たって一卵性双生児の双子と分かる、瓜二つの姉がいた。

 

 ……。

 

 あいつの病気は、おそらくは遺伝性だった。といってもあいつの親はピンピンしている。そういうケースは多い。それに突然変異という可能性もある。その見分けはつかない。ついたからってなんだってんだ。あいつの親父さんやお袋さんに、あんたらが原因なんだって言えるのか? 言えるはずないだろ?

 

 誰が悪いわけでもなかった。それは……未知に対して無力であることのへ言い訳では、ない。決して。

 

 つまるところこういうことだ。

 

 統計上、確率上、必ずこの世の誰かはそれを持って生まれる。あいつはとてつもなく運が悪かったので、未知の病気を持って生まれた。そのせいで17歳にもなることなく死んだ。あいつは運が悪かった、ただそれだけのことだ。

 

 だが……一卵性双生児の遺伝子は同一だ。だから遺伝子が全く同一であれば、あれが先天性の免疫不全であったのなら、必ず同じ病気になるはずだった。しかし、そうはならなかった。何度も何度も検査した。だが、アヤベには症状の兆候など、ほんの一欠片もなかった。

 

 遺伝子検査もした。同じだった。同じだった──全く同じだった、遺伝子情報があいつらを区別することはなかった。

 

 ではなぜ、あいつだけが?

 

 分からない。おれには未だに分からない。そんなことはあり得ない。絶対にあり得ないって断言できる。あいつらは共に生きるか、共に死ぬかのどちらかしかあり得なかった。なのに天秤は一方に傾かなかった。あいつらの何が違っていた? あいつらの何が同じだった? あんなにそっくりだったのに、なぜ?

 

 遺伝子の働きに未知の部分があるからか? それともウマ娘だからか? 異世界のよく分からん生き物の名前と魂とやらを持って生まれてくるからか? そもそも遺伝子が原因ではなかったからか? ……神様が最悪のイタズラをしたからか? 

 

 無論、一卵性双生児でも、病気のなりやすさに差異がある。ただそれは後天的な環境要因が大きい。だとすると、先天性のものではなかったのか? だがあいつの症状は生まれつきであると、あいつのお袋が言っていた。では幼児期に何らかのことが起き、後天的に発症した? そんなケースがあり得るのか? いや、だが、あれは、明らかに、先天性の──

 

 分からない。おれにはずっと分からない。これからずっと分からない。

 

 それでもおれの頭ン中には、いまだに、その疑問が張り付いて剥がれない。

 

 おれにはずっと分からない。死ぬまでずっと分からない。

 

 おまえとあいつで、一体何が違ったんだ、アヤベ。

 

 

 

 

 

 

/

 

 

 

 

 

 

「トレーナーさん。お代わりを頂けますか?」

 

 いいっスけど……。なんでもういるんだこの人。

 

「トレーナー、ご飯ー! あ、たづなさんだ。ご飯食べにきたの?」

 

「はい。ふふ、美味しいですよね、トレーナーさんのご飯」

 

 ガラってガキどもが外回りから帰ってきた。家かよ。実家なのか、ここは……。

 

 今日は早いスね。仕事が片付いたんスか。

 

「ええ。このところ、だいぶ落ち着いてきました。……やはりトレーナーさんに手伝わせると違いますね。私の秘書にでもなりませんか?」

 

 いや、秘書はウォルデモート様でしょ……。大体秘書が欲しいのはおれの方だ。ウォルデモート様こそ、おれの秘書になってくれてもいいンすよ。

 

 おれはガキどもの分の飯を用意しながら言った。おれのメシと比べると、量は何倍になるんだったかな。

 

「トレーナーさんは冗談がお好きですね、まったく」

 

 微笑だったが、間違いなく目は笑っていなかったため、おれはサッと話題を変えた。

 

 美味そうに食ってくれんのは嬉しいんスけど、食いすぎると太りますよ、ウォルデモート様。

 

「トレーナーってばなんてこと言ってんの。そういうこと言っちゃダメなんだよ?」

 

「そうですよ! ほんっとにウチのトレーナーさんはバカだなー。ぶん殴られても文句は言えないですよ。すみませんたづなさん、ウチのが失礼なことを言って……」

 

 晩飯をつつきながらガキどもがおれの代わりにトム・リドルさんに謝っている。味方がいないのはいつものことだが、おれの代わりに謝ってくれるのは助かるね。

 

 まあ、早く帰れるようになったのはいいことだ。おれも見習いたい。見習わせてください。

 

「年が明ければ落ち着くでしょう。それまでの辛抱ですよ。そもそも、トレーナーさんが追い込まれているのはいつものことでしょう?」

 

 そう……スね。うん……いつものことっスね。

 

 でもウォルデモート様、おれここ半年くらい反省文書いてないスよ。すごくないすか?

 

「すごくはないですね」

 

「当たり前でしょ」

 

 そう……スね。はい。当たり前スね。

 

「そういえば、猫ちゃんは元気ですか? トレーナーさんは生き物の世話とかは平気そうですけど……」

 

 ……エート、はい。もちろん。ったり前スよ。写真見ます?

 

 おれは何食わぬ顔でネイチャから送られてきていたゴローの写真を見せた。

 

「まぁ、かわいいですね! ……ところで、いつからトレーナーさんは少女趣味になったんですか? 部屋が随分と……その……可愛らしくなっていますけど……」

 

 あッ……と、いや、ちょっと最近少女漫画読んでて……そういうのも、いいナ〜なんて。

 

 おれはさり気なくスマホを引っ込めてポケットに突っ込んだが、ガッと腕を掴まれた。

 

「……室内に……どうやら……衣類が干されているようですね──男物では、なさそうですが。さて、まずは言い訳から聞きましょう。そのまま白状して下さっても結構ですよ?」

 

 ネイチャぁ〜……。あいつマジでもう許せるぞオイ。ゴローが可愛かったから背景に気が付かなかった。

 

 ……テイオーは笑いを堪えている一方、キタサンは笑いを堪えている。つまり、2人ともニヤニヤしながらおれを眺めているということだ。

 

 ……流石にマズい。コンプラ先生的に、未成年を家に泊めてるのはマズい……が、もう泊めてるなんて次元ではなく、そしておれは夏合宿が明けてから一度も家に帰っていないので、別にいいかと思って全部白状した。

 

 聞いてくださいよウォルデモート様ぁ〜。ガキどもがやべーんすよ。実は〜かくかくしかじかで〜……。

 

「そんなところだろうと思いました。最近では、ここの部室の方が、理事長室より電気が消える時間が遅いですから。まあ……流石に家を乗っ取られているとは、想像もしませんでしたが……」

 

 何ちょっと笑ってんスか。笑い事じゃないスよ。ガキどもに怒るとこスよ、トレーナーさんの家乗っ取っちゃダメですよって。

 

「それはトレーナーさんの仕事ですよ? ふふ、流石にこんなケースは初めてです。流石はトレーナーさん、私の想像なんて簡単に飛び越えてしまうんですから」

 

 あのね、ウォルデモート様。何想像したかは知りませんけどね、事態は深刻スよ。大体ウォルデモート様の号令が遠因になってんだから、ちょっとはおれに優しくしてもバチは当たらんでしょ。

 

「あら、十分優しくしてますよ。そうでしょう?」

 

 おれの方がウォルデモート様に優しくしてるじゃないスか。あんたの晩メシ、いつも誰が作ってると思ってンすか。分かってンすか、賄賂スよ賄賂。ちっとは融通利かせてくれなきゃ、メシの味がたまたまマズくなっても、文句は受け付けないスよ。

 

「あら。それは困りますね。でも、トレーナーさんが反省文を書かずに済んでいるのは、私が書けって言ってないからなんですよ? もちろん、トレーナーさんがお望みなら、いくらでも書いて頂いて構いませんけど……ふふ」

 

 ちょっと待った、そりゃ悪いことしたら書きますが……って、なんだよガキども。どうした、そんな睨んで……。やめとけよ。大明神にガンくれてッと、おまえらまで反省文書かされっぞ。

 

「トレーナーさんを睨んでいるんです。なんでそんな仲いいんですか。私たちにはそんな態度取らないくせに……」

 

「たづなさーん。トレーナーってば人によって態度を変えすぎなんだよー。どう思う? 絶対ダメだよね」

 

「ふふ……ええ。人によって態度を変えるのは、理想的な性格とは呼べませんね。でも、心配しなくても大丈夫ですよ。トレーナーさんは口だけですから、ね?」

 

 ね? じゃないスけどね。だいたいウォルデモート様とガキどもを並列に扱えるわけがない。アメリカ大統領に対して友達と同じノリで話せるわけがないのと同じスよ。

 

「っていうか、なんでたづなさんとはそんなに仲いいわけ、トレーナーは」

 

 オメーの目は節穴なんか。ただの上下関係だ。偉い人には媚売っとかなきゃいかんのよ。

 

「ほら、口ではこういうことを言ってますよね? 口先だけの言葉に大した価値も感じていないから、こういうことを口にするんです。トレーナーさんは人によって態度を変えているわけではなく、そうするだけの価値をそもそも感じていないんですよ。だからいつも怒られているでしょう?」

 

 おれの性格を分析するのやめてくれます? だいたいおれは誰にでも優しいと評判スよ。

 

「それ言ったのネイチャさんですよね。あの人も大概、トレーナーさんのことになると甘いからなぁ〜……」

 

 おまえも大概遠慮がなくなってきたな。仲がよろしくて素敵なこった。でもオメーらが仲良くしてると結託しておれにロクなことしねーからやめて欲しいんだけど。

 

「アルファード、最近評判ですよ。キタサンブラックさんの快進撃のこともありますし、今年は3人のウマ娘がアルファードから有馬に出場しますからね」

 

 そうスね……。おれはぶっちゃけちょっと気まずかった。有馬記念が大舞台だということは理解しているし、ガキどもにとって非常に大切なものであり、多くの憧れと願いを託される場所だと知っているが、まさか有馬記念の方もおれの運命まで一緒に託されるとは思ってないだろうな。

 

「アレ? ネイチャとタイシンとアヤベさんで3人でしょ? え? ボクは? ねえたづなさん、ボク、一応アルファードなんだけど」

 

「ええっと……そういえば、テイオーさんはどうしてアルファードにいるんですか?」

 

 おまえは一応スピカだな。沖野さんマジで苦笑いしてたぞ、あいつは自分の所属するチームの名前を忘れてるって。

 

「なんでだよっ! たづなさん聞いて!? ボクね、最近ホントにヒドい目に遭ってて! 全部トレーナーのせいなんだけどね!? まずボクがアルファードに入りたいなぁーって可愛くお願いしたらトレーナーが、ふむ。お断り申し上げる。とか抜かすじゃん!?」

 

 おいおいおーい。オメーはホントにお喋りだな。もしかしてウォルデモート様にも全部喋っちゃう感じ?

 

 全部喋っちゃう感じだった。テイオーはここ最近の出来事をキレ気味に語った。

 

「えぇ……。どういうことなんですか……?」

 

 ウォルデモート様がちょっと引いてる。それからため息をこぼし、ふっと笑った。

 

「……まぁ、ちょうど良かったんじゃないですか? 誰かに背中を押してもらうのも、時にはいいものですよ」

 

 押されてるっていうか、あいつら全体的にキレ気味でしたけどね。

 

「それはトレーナーさんが悪いと思いますよ? ちょっとは本音で話してあげないと」

 

「そうですよ。もっと素直になってください。ま、無理でしょうけど」

 

「っていうか、今更素直になられても困るけどね、ボクは」

 

 どっちだよ。

 

 っていうかおれはいつでも真面目に不真面目なんだがな。いや何言ってんだ。ゾロリなのか、おれは。

 

「……そういえば、トレーナーさん。明後日はクリスマスですが、ご予定でも?」

 

 え? あー……。

 

「え?」

 

「え?」

 

 まず、どうしてそう思ったのかを伺おうか、探偵さん。

 

「私は探偵ではないですけど……。というか、トレーナーさん自身がこの前言ってましたよ? 夜は外出するのでメシ食いに来てもなんもないスよって」

 

 そうだった。ちょっとデートの予定が入っちまいましてね。

 

「え?」

 

「え?」

 

「あら。そうだったんですね、お付き合いされてる方が?」

 

 まあそんなもんスかね。

 

「え?」

 

「え?」

 

「まあ! それは素敵ですね。でも、担当を放ってデートなんて、嫉妬されちゃいますよ?」

 

 おぉ、さすがはウォルデモート様。ご冗談がお上手スね。笑っちゃうとこだった。

 

「え?」

 

「え?」

 

「でも、トレーニングを見てあげなくていいんですか?」

 

 本番直前に頑張ってもしゃーないでしょ。テスト前の一夜漬けじゃないんだから。さっさと帰らすに限るでしょ。

 

「え?」

 

「え?」

 

「確かに、それもそうかもしれませんね。トレーナーさんもここのところ頑張りすぎてましたし、いい息抜きになるといいですね。あと誰がウォルデモート様ですか? 私、シリーズ見てないので分からないですよ。アラダケタブラってやるやつですか?」

 

 分かってんじゃねーか。はぁ、ぶっちゃけそろそろネタ切れなんスよね、有名ボスキャラで呼ぶヤツも。なんかいいのあります?

 

「え?」

 

「え?」

 

「私に聞いちゃダメだと思いますけど……ふふ。実は私、結構トレーナーさんと趣味合うなーって思ってましたよ」

 

 え、そっスよね。おれも思ってましたよそれ。よく分かるなーって。

 

「え?」

 

「え?」

 

「今度私のおすすめシリーズ持ってきますよ。多分、気にいると思います。……さて、ではお暇しますね。ご馳走様でした、トレーナーさん」

 

 うーっす。お疲れしたー。

 

「え?」

 

「え?」

 

 

 

「……え?」




全然有馬記念始まんねぇじゃん……
これ次回もだらだら喋るだけの話になるな

・病気関係の話
 geminiに聞きながら書いたんであんまり本気にしちゃだめスよ。あり得ないとか思っても突っ込んだら負けっス

・時系列
 サザエさん時空が融合しているため、おそらく時系列的に1年や2年の矛盾が生じていますがそれが何か? これ二次創作だからなんでもありってことなんだよ!!(暴論) なんも考えずに書いたらそうなる ほぼ手癖で書いてます
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