ゲラート・グリンデルバルド成り代わり主がDC世界でスーサイドスクワッドに入る話   作:抹茶アイス大好き

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DCはにわかです。ザ・スーサイドスクワッドを見て、ふと思いついたので書いてみました。
ラットキャッチャ―2かわいい


ゲラート・グリンデルバルド成り代わり主がDC世界で犯罪者な話

イヤーどもども、こんにちは。

この度、ゲラート・グリンデルバルドに成り替わった者でございます。

 

え?ゲラート・グリンデルバルドが誰かご存じない?よろしい、ならば説明してしんぜよう。

 

彼は、世界中で大ヒットしたファンタジー小説『ハリー・ポッター』シリーズで僅かながら登場し、そのスピンオフ作品『ファンタスティックビースト』ではメインヴィランを務めている男だ。

もう一人のメインヴィランであるヴォルデモート卿と比べれば、ファンの知名度は低いだろうし、最強のニワトコの杖を持ってダンブルドアと一騎打ちしたにも関わらず敗れている。

それ故に作中では歴史上最も危険な闇の魔法使いの座をヴォルデモートに譲り、ファンの一部界隈でも擬似的不死であるヴォルデモート卿の方が強いと言われることもある。

 

だが、私はその意見に断固として否を突きつけよう。

というか普通にグリンデルバルドの方が強いでしょ。二人ともダンブルドアと闘っているけどその時の状況が

 

グリンデルバルド:ニワトコの杖を持ってる分有利。

 

ヴォルデモート:ダンブルドアがニワトコの杖を持ってる分不利だけど老いている。相手はハリーという明確な弱点がいる。

 

そして試合結果が

 

グリンデルバルド:世紀の決闘の末、敗北。

 

ヴォルデモート:ハリーにちょっかいを掛けて逃走。

 

どうみてもグリンデルバルドの方が強く感じる。

 

以上のことから最も危険な闇の魔法使いはヴォルデモート卿かもしれないが最強の闇の魔法使いはゲラート・グリンデルバルドなのだ。

 

あ゛?ヴォルデモートは疑似的不死?

 

分かってないですねぇ、死を免れようと力を欲する奴より理想を叶えるために死を克服する力を求めた男の方が強いに決まってんだろ!!

 

こんな理想の為に生きた男に惚れない奴おりゅ?いねぇよなぁ!?

 

んで、こんな男に成り替わったならあなたはどうする?

残念なことにこの世界には魔法界は存在しない。私がその世界でたった一人の魔法使いだ。

故にグリンデルバルトと同じ理想を持って革命を起こす大儀がない。

 

じゃあ、この魔法の力を使って人助けする?

 

私もそうする!てことでさぁ、やろうよ!

 

 

革命!!

 

 

ん?矛盾してないかって?してないしてない。

革命だって誰かのためにやるものだから実質人助けでしょ?

 

ということで、ある程度の魔法を使えるようになったらビシッとしたスーツに気品あふれるローブを着込んで、ニワトコの杖を片手にいざ、出発!

 

と旅を始めて数年、私はこの世界の問題を見てまわり、この世界の真実に気づいた。

 

この世界、くそである。

色々、言葉を使って表現しようとしても面倒なので一言でまとめてみました。

 

いやーにしてもこの世界、本当にくそ(二回目)。

正直、前世でも薄々察してはいた。けれど、魔法という超常の力を持ってみるとよく分かる。

 

大国が世界を牛耳っているのはまぁそれは分かるんだけどさぁ、中小国で大国同士がプロレスごっこやって利益出して『大の虫を生かすために小の虫を殺す、当たり前じゃないですか』と言っているのが気に食わない。

 

誰も言わないなら私がここではっきり言ってやる。

 

「小の虫10匹と大の虫1匹なら小の虫を取るに決まってるよなぁ」

 

てことではい、この世界をいっちょひっくり返してみますか。

 

と決心してそんなこんなで、死の秘宝の紋様をシンボルに、『より大きな善の為に』をスローガンに組織を作り世界を相手に大暴れしていて気づいた。

 

この世界、ダンブルドアいねぇじゃん。

 

そう、グリンデルバルドを倒したダンブルドアがいないのだ。いや、それどころかそのポジションに該当する人物がいないのだ。

 

原作では、グリンデルバルドとダンブルドアは未成年の時に意気投合し対等な関係で親交を深めたらしいが、残念なことに私の友人たちは今や立派な私の仲間(狂信者)だ。

 

今はまだ拮抗状態だが、ジワジワと戦局はこちらに傾きつつある。それもこれも全部、魔法の力とこのカリスマ力によるものなのだが。

 

別に負けたいわけではないが、ダンブルドアがいないとなんか違和感がある。

このままスムーズに革命が成功するのも嬉しくはあるがそれはそれで面白くない。

なんか違うんだよなーという思いが心のどこかにある。

 

そうやって、心にもやもやを抱えながら戦い続け、革命を始めてから8年ほど経ったある日だった。

 

ちょろっとアメリカに一人で遊びに行ったとき、とある青年に出会った。私とは違う、しかし明らかに常人には持ちえない力の持ち主、いわゆる超人に。

 

その青年は私に戦いを挑んできた。初めての超人との対決、心が躍らなかったといえば噓になるその戦いは無論、魔法を使いこなせる私が勝った。

というか年季が違う。当時の私はすでに10年以上も戦い続けているベテランだ。

 

文字通り相手にすらならない、圧勝という言葉が相応しい勝負だった。

 

当然のことながら私は殺すつもりで魔法を放った。何人もの人間を殺してきた私に今更抵抗感なんて微塵もない。

 

反逆者に容赦はしない。私が決めていた数少ない行動原理の一つだ。

 

こういう感じで自分にキチンと決まり事をしてるキャラってカッコいいよね。アニメとかでも敵キャラが自分の主義を貫き通そうとする姿は胸に来るものがあるよ~。

 

閑話休題

 

ところが、初めての自分と同じ超人だったから無意識に手加減してしまったのか、もしくは超人だからかは知らないが彼は生き延びていた。

勿論、その青年が生きていることを知ったのは戦ってしばらくしてからだ。

 

急に順調に進んでいたはずの革命が、がたつき始めた。周囲から見ればペースが落ちただけで今までの侵攻スピードが異常だったのだというだろう。

 

それは違う。

 

私はゲラート・グリンデルバルドだ。ダンブルドアという障害がいないのならこんなことで躓いたりしない。

 

原因は殺したはずの青年にあった。あの青年は、まるで少年漫画の主人公の様にラスボスの私と闘い敗れながらも生還を果たしていた。

 

つまりあの青年こそが私の運命の宿敵なのだろう。

そう、ハリーとヴォルデモート、ジョースター一族とディオ、アンパンマンとバイキンマンの様に。

 

ん?なんか最後の一つだけスケールが小さくなった気がする。

………まっ、いいか。

 

ともかくこの場合は私が悪、青年はヒーローという構図だ。

 

勿論、負ける気は毛頭ない。

だって私は、あのゲラート・グリンデルバルドだ。世界の変革を望む者たちのリーダーであり、理想の為に戦うと決めたんだから。

 

今度は、確実にあの青年を殺す。

 

それは、私がゲラート・グリンデルバルドとして生きることを決意した時以来の固い決意だった。

 

そしてさらに数年後、まるで某存在Xが向こうにてこを入れ始めたかのように、ジワジワと幹部達が逮捕、殺害されていき数を減らした。そして遂に革命を始めたときの最初のメンバーの一人が死んだ。

一方で、勢力拡大は大きな前進を果たした。ついにフランスを落としたことでヨーロッパは残すところイギリスだけだ。アフリカは完全に手中に収まった。中国とソ連もインドが落ちた今、もはや時間の問題だろう。

 

お互いに勝利と敗北を重ねた状態。

正しく、決戦を行うに相応しいタイミングだろう。

 

あの青年が主人公の漫画があったらすごく盛り上がるシーンだと思う。

 

やっと敵のナンバー2を倒したぞーってやってたら主要国の一つがラスボスの手によって陥落。

となればラスボスの私が次にやる行動は決まっている。

 

「次はアメリカだ。アメリカを落とす」

 

後ろに控える部下に告げると一瞬驚いたような表情をしながらも、すぐにそれを消して頷く。

 

「いよいよですね」

 

「あぁ、決戦だ。一週間後にアメリカへの襲撃を開始する。準備を進めさせておけ」

 

「了解しました」

 

あの地には彼がいる。私の宿敵、この世界のゲラート・グリンデルバルドの運命の宿敵。

 

「あぁ、楽しみだよ青年。君との決着が」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「久しいな、青年」

 

軍用ヘリが飛び交う中、二人の男がビルの屋上で向かい合っていた。一人はスーツにローブを纏った威厳ある壮年の男、もう一人はヒーロースーツを着た若々しく力の漲った青年だ。

 

「グリンデルバルド、一つ僕の質問に答えろ」

 

「あぁ、いいだろう。今の俺は機嫌がいい」

 

青年の問いかけにグリンデルバルドは是とし、鷹揚に頷く。

 

「なんでこんな革命なんて起こしたんだ?この戦争で大勢の人が死んだ。多くの人々が血を流し、身近な者の死を悲しんでる。お前はより大きな善の為にと言っているがこれのどこが善の為だ!」

 

青年の言葉は正しかった。グリンデルバルドが革命を始めて10年以上がたった今、世界で彼の名を知らぬ者はいない恐怖の象徴として君臨している。

だが、グリンデルバルドは青年の質問に静かな言葉で返す。

 

「善の為に決まっているだろう」

 

杖を手でいじりながらグリンデルバルドは静かに話を続ける。

 

「俺が革命を起こす前の世界はどうだった。冷戦などという馬鹿どもの下らん勢力争いで人々は常に恐怖に怯えていた。大国の争いに巻き込まれた中小国は最前線に仕立て上げられ小競り合いと称された代理戦争で大勢が死んだ。だというのに、平然とした顔で次の戦争の準備をして、挙句の果てにそれが政治だとのたまう。分かるか?こんなことがまかり通っている時点でもうこの世界はダメなのだ。腐っている。腐った枝は治療しようとも無駄だ。切り落とさなければならない。でないと幹が生き残れない。人という種が生き残れないのだ」

 

「確かにお前の言う通り今までのやり方に問題がなかったわけじゃない。でも、少しずつ解決への歩みを進めていたんだ。今はまだ、確執が残っていて時間はかかるだろうけど、いつか戦争のない世界になるはずだ」

 

「俺という脅威が出てきた瞬間、あっさりと争うのをやめて協力し始めたではないか。奴らは所詮その程度なのだ。いつでも手を握りあえるというのに下らん建前で争いをやめようとしない。そんな連中にこれ以上世界の手綱を握らせれるものか」

 

彼の言葉は強烈だった。それは今まで数多くの熱烈なシンパを生み出し続けた実績からも分かることだった。

だが、青年の意志も固かった。

 

「お前のやり方は急すぎる!多くの人々がお前の世界に恐怖しているんだ」

 

「それは、私の掲げる善よりも小さいものだ!!」

 

「それでも!お前に怯える人がいる限り僕はその人たちの為に戦う!お前は僕がここで倒す!!」

 

青年は拳を握り構えをとり、それに対しグリンデルバルドも杖を構える。

 

そしてその時は来た。

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

 

睨みあう二人をヘリのライトが照らした瞬間だった。

青年が猛スピードで突進し、グリンデルバルドが迎撃すべく杖を振るう。

 

人類史上最大の時代錯誤な一騎打ちが始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アメリカ合衆国のとある州には名もなき監獄がある。公にはされていない、広大な面積を持つこの監獄はアメリカの威信をかけて作られた史上最高の刑務所だ。

最新の設備で防御を固め、軍が常に駐屯している文字通り難攻不落の監獄だろう。そんな刑務所はある一派を閉じ込める為だけに作られた。だが、捕らえられている男の名を聞けば誰もが納得するだろう。

 

ゲラート・グリンデルバルド。

 

自ら狂信者たちを率い世界の変革と旧支配からの脱却を訴え、アメリカ、ソ連、中国、ヨーロッパ諸国と文字通り世界を相手に10年以上戦い続けた男。本の中から飛び出した魔法使いの様に杖を振るい、魔法と呼ぶに相応しい力を行使し人類史上最大の革命を先導した男。

そんな彼はアメリカのスーパーヒーローとの一騎打ちに敗れ逮捕された。その時大都市の中心を更地に返していることから史上最悪の犯罪者の名に相応しい最後を遂げたと言えるだろう。

ちなみに、彼が収容されている刑務所は建設される際、()()()()()寄付金が世界各国の政府からアメリカに届いたという。

 

この男が捕まり40年が経った今なお、彼の掲げたシンボルとスローガン「より大きな善の為に」は人々に恐怖を与え続けている。

そこには近年、彼のネームバリューを利用するテロリストたちが急速に増え始めていることが原因にあった。

 

そんな彼は、彼が神聖化されることを防ぐため終身刑とされ、それ以降ずっとこの監獄にいる。

窓一つなく真ん中に椅子が一つ置いてあるだけの部屋で四六時中監視される、その生活を死ぬまで続けるはずだった。

 

そう、はずだったのだ。

 

掛けられたパスワードを解除し、一人の黒人女性とその護衛として武装した二人の男が部屋の中に入り中の囚人を視界に収める。

 

伸びきった白髪、こけた頬に窪んだ瞳。

その容貌は世界を相手に戦っていたころの面影は無く、ボロボロの囚人服も相まってやつれ果て弱り切ったかのように見える。

だが、そんな容貌に対し眼だけは違った。その眼は投獄され数十年が経とうともギラギラと輝き、得体のしれない空気を醸し出している。

 

男はギラギラした目で女を見ると、失望したかのように目線を落とした。

 

「来ると思っていたよ。だが、少々期待外れだ」

 

落胆を表す男に、いきなり期待外れと言われた女は眉を吊り上げる。が、そのまま話しかける。

 

「初めましてね、ゲラート。私は──」

 

「駄目だ」

 

「……何が?」

 

「呼び方だ。俺のことはグリンデルバルドと呼べ」

 

「そう、分かったわ。じゃあ改めて初めましてね、グリンデルバルド」

 

「初めましてだな、にしても外からの客とは……何の用だ?俺を殺すのか?それはやめてくれ。お前のような人間に殺されたりでもしたら地獄の鬼どもに馬鹿にされてしまう。話の種にはなるがな」

 

「いいえ、今のところあなたを殺す予定はないわ」

 

「そうか、ならとっとと帰れ。お前と会話を楽しむ予定はない」

 

「私は、用が、あるの」

 

小馬鹿にされながらも一言一言、噛み締めながら言う女の顔は怒りに満ちていた。

 

「そうか、俺をその気色悪い台本で躍らせようと思っているならセンスを疑うぞ、女」

 

「いい加減黙りなさい!!今は私がお前に話しているの!」

 

「この程度のことで怒鳴るな、アマンダ・ウォラー。器の小ささがバレるぞ」

 

シンッと静まり返った室内が一人ニヤニヤ笑うグリンデルバルドの不気味さを際立たせ、護衛の男たちは思わず息を呑む。

だがウォラーだけは冷や汗を流しながらも納得したかのように頷く。

 

「……心を読めるとかいう与太話は本当だったみたいね」

 

「そんなことはどうでもいい」

 

グリンデルバルドはバッサリ切り捨て、話を続ける。

 

特殊部隊(タスクフォース)Xとな、随分と愉快な名前だがそれに俺も招待したいのか?酔狂な女だ」

 

グリンデルバルドにウォラーは、毅然とした態度で答える。

 

「えぇ、そうよ。あなたはしでかしたことがしでかしたことだけに減刑はないわ。けど、このままここで朽ち果てていきたくはないでしょう」

 

「なめるなよ小娘」

 

青と黒のオッドアイの瞳がウォラーを睨む。

 

「俺は、負けた。負けたのだ。確かに悔いはある。だが俺は敗者だ。奴と死力を尽くして戦いそして敗れたのだ。そして敗者は大人しく退場するものだ。今更、することなど何もない。お前には分からんかもしれんがな」

 

「これを見てもまだそれを言う?」

 

ウォラーが合図を出すと男たちがノートPCを取り出し、一つの動画を流し始める。

その動画では、『より大きな善の為に』と叫びながら銃を掲げる男たちが映っていた。

 

「これは、東ヨーロッパで活動中のテロ組織ね。女子供も関係なく略奪、陵辱、虐殺をしているわね。そして次は───」

 

パソコンが操作され次の動画に移る。今度は彼のシンボルを旗に書いた男たちがカメラに向かって喋っている。

 

「今、南米で動いているテロリスト共ね。このテロ予告の一週間後アメリカの大学を襲撃、そこの生徒だけで100人以上が犠牲になったわ」

 

「馬鹿どもが俺のスローガンを使うか、たかだかテロリスト風情が」

 

不機嫌そうに吐き捨てるグリンデルバルドにウォラーは提案する。

 

「私はあなたのような強い駒が欲しい、あなたはそいつ等を始末したい。お互いにメリットのある話のはずよ」

 

「……いいだろう、アマンダ・ウォラー。俺の過去は俺が尻拭いしよう。それが俺の役目なのだろうからな」

 

了承したグリンデルバルドにウォラーは条件を付ける。

 

「あと、一時的とは言え貴方をこの刑務所から出すのはリスクが高いから、あなたの首の後ろに爆弾を埋め込ませてもらうわ、万が一の可能性を考えてね」

 

「そんなもの役に立つわけがないだろう、ある程度の自由行動は認めてもらうぞ」

 

「するわけがないでしょう!貴様はアメリカに対し牙をむいた大罪人。それを野放しにするほど私が愚かに見え──」

 

ウォラーが拒否しようとした瞬間、グリンデルバルドを拘束していた鎖がはじけ飛ぶ。

 

慌てて男たちが銃を向けるが吹き飛ばされ銃を手放し、グリンデルバルドはウォラーの首に手を当てる。

場の空気が凍る中グリンデルバルドは落ち着いた様子でウォラーに話しかける。

 

「あぁ、そこまでお前が愚かな間抜けではないことは分かっている。それで?この状況ならどうだ?俺は今や自由の身だぞ」

 

グリンデルバルドはグッとウォラーの首に当てた手に力を込めながら話を続ける。

 

「そのうえで契約し直そうじゃないか、アマンダ・ウォラー。俺を逃がしたとなればお前の首が飛ぶだろう?」

 

囁くようにグリンデルバルドはウォラーに提案する。

 

「俺がお前の協力者になろう。無論、革命を起こさないと約束する」

 

ウォラーは訝し気にグリンデルバルドを見て疑問を口に出す。

 

「そんなこと、信用できるか!」

 

「なら、今すぐお前の首をへし折る。さぁ、次で最後だぞ。どうする?冷静に考えてみろ」

 

「……分かったわ。あなたが私の駒になる代わりに私はあなたに自由を与える。これでいいわね?」

 

「駒ではなく協力者だ。あとまずは俺の杖を返せ。それだけだ」

 

「よろしい、契約は成立ね。特殊部隊(タスクフォース)X以外のことについてもあなたには追って連絡するわ」

 

部屋を立ち去ろうとするウォラー達一行。その背にグリンデルバルドが言葉を投げかける。

 

「違えるなよ、アマンダ・ウォラー」

 

ウォラーは何も答えず部屋を出ていきそれに部下も続く。扉が閉まると部下の一人が彼女に話しかける。

 

「いいんですか?あんな奴を自由にしてまた戦争が起こったらマズいなんて話じゃない。アメリカの責任問題はヤバいことになりますよ」

 

「今現在、我が国はテロリストとの戦いで多くの犠牲を出しているし国民もいい加減うんざりしてる。奴を使えばその問題は解決するわ。それに奴は私の協力者になることを約束したわ」

 

「なんでそんなに信用してるんです?爆弾だって埋め込んでないのに」

 

「奴を信用したわけじゃない。契約を守るだけよ。向こうもこっちもね」

 

「…………」

 

果たして本当にお互いに契約を守る気はあるのかという思いが湧き出る。だが、それは自分の任務とは関係ない。自分の任務はあくまでこの女の護衛だ。

湧き出た思いを内心に押しとどめながら、男は上司のあとをついていく。

 

一方、話の渦中にいるゲラートはウォラー達が出て行ったあと何事もなかったかのように再び椅子に座り直しジッとしていた。

ニンマリとした笑みを浮かべた顔で。

 

 

 

 

side ゲラート

 

本当にどうしてこうなった?

 

取り敢えず、ポーズ取って落ち着いている様に振舞っているが本当によく分からない。

 

というのも、青年に敗れたからには原作のゲラート・グリンデルバルドと同じく牢獄で余生を過ごし、最期はヴォルデモートじみた悪党をあざ笑いながら死ぬつもりだった。まぁ、仮にここに来てくれればの話だが。

 

ところが実際に来たのは頭のネジが何本も飛んでそうなおばさん。というか、本当に何本か飛んでる。

そのヤバさたるは、どこぞのピンクのガマガエルを思い出すほどである。

 

そして、私への提案がまたすごい。

従わなければ殺すなんて言ってくれば喜んで協力を拒否って死ぬのに私を特殊部隊に入れて戦わせたいだなんて発想どっから出てくるんだか。

 

詰まるところ、どうすればいいか数十年ぶりに悩んでいた。

 

今まで、ゲラートがやったからという理由で生きてきた自分からすれば今回のことは完全にイレギュラーだ。

なにせ、ゲラート・グリンデルバルドは獄中で死んだ男だ。そこから先は描かれていない。

 

つまりここから先は私のすることがゲラート・グリンデルバルドのしたことになるのだ。

今後の行動は慎重に考えねばならないが、まずはあのクズ(テロリスト)共を始末しなければ。

 

なんでグリンデルバルドのスローガンと死の秘宝の印をクズどもが使ってるんですかねぇ?

私のやった革命とミリも掠ってないことに使うなんてご法度ですよ~。

 

判決:死刑

 

絶対殺す。

 

けどそのためにはまず杖を取り戻さなければならない。

丁度良く来た今回の契約だったがさすがに駒扱いは嫌だ。というよりグリンデルバルドっぽくない。

だからこその妥協点で爆弾を拒否できたのは僥倖だった。

 

過去に世界を相手に戦った男、不敵な笑みを浮かべる裏切る可能性があるイケメン爺さんな協力者。

中々そそるキャラクターでは?

 

一つ問題があるとすればウォラーも裏切る可能性があることだ。

開心術で見た彼女の悪への嫌悪と国への忠誠心は目を見張るものがあった。

出世欲も中々だったけど。

 

やっぱグリンデルバルドの不気味なところがいい感じに恐怖を煽ってるんだよねえ。

取り敢えずは不気味な老人ロールプレイで乗り切ろ!

 

 




ラットキャッチャー2かわいいですよね。
吹き替えも悠木碧さんなので自分は字幕、吹き替え両方見ました。
見てない人はぜひ見てください。
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