ゲラート・グリンデルバルド成り代わり主がDC世界でスーサイドスクワッドに入る話 作:抹茶アイス大好き
重大発表(ダイレクトマーケティング)
ジェームズ・ガン監督ザ・スーサイドスクワッド極悪党集結のデジタル先行配信10月27日から(遅い)12月8日よりブルーレイ&DVDがリリースされます。まだ見てない方はぜひ見てください。
軍人たちと
高層ビルが並び立つ都市は姿を変え、火の手があちこちで上がり荒廃した様相を見せている。
そして、普段との最も大きな差異は謎の光が空に向かって伸びていることだろう。通常ではまずありえないその光景はいっそ幻想的とも言える。
それを見たハーレイは思わず声を上げた。
「わあー、花火みたい。みんな見てる?」
チラリとその光を視界に入れたデッドショットはフラッグに問いかける。
「何があった?」
「テロだ。爆弾に自動小銃で武装したテロリストが地下鉄を襲った」
「そうか、嘘だな」
「嘘だろうな」
「噓でしょ」
「お前、嘘が下手すぎやしねぇか」
フラッグの返答にデッドショット、クラウチ、ハーレイ、キャプテンブーメランが嘘だと断定した。誰がどう見てもその程度の武装のテロリストが作れる光景ではないし、そもそもそんなことで
「俺は狙撃手だ。救命活動なら消防士にでも頼むんだな」
「金の亡者だろう、薄汚い暗殺者め」
「同じ穴の貉のくせに」
「俺は、兵士だ。お前は、戦場で一番最初に逃げ出すタイプの人間だ」
文句を言うデッドショットをフラッグはすぐに見下すように罵る。
静まり返る機内。睨み合う二人を乗せたまま不穏な空気で飛ぶヘリであったが、突然鈍い被弾音と共にエンジンが火を噴く。
襲い掛かる銃弾をもう一機は回避したが、
「被弾した!!」
とパイロットが叫び機体の体勢を立て直そうとするが、タワークレーンに衝突したことがとどめとなり完全に姿勢を崩してしまう。
「墜落するぞ!」
と誰かが叫び、皆が衝撃に備える。次の瞬間、ヘリは地面に火花を散らしながら激しく地面に接触しし何度も横転してからようやく動きを止めた。
次々と隊員たちがヘリから降りそれに
「老骨に響くな、にしてもヘリがいきなり墜落するとは……いよいよ俺にも順番が回ってきたか?」
「任務中にぽっくり逝くなよ、死体を持って帰るのは面倒だ」
「ぬかせ、若造が」
耳ざといデッドショットの揶揄いにクラウチは笑いながら返すと、フラッグを中心に展開する部隊に向かう。フラッグはクラウチを一瞥するとすぐに目線を部下たちに戻し、指示出しに戻った。
無事にもう一機のヘリの隊員たちとも合流し、部隊の態勢が整ったことをフラッグは確認すると
「行くぞ!!」
と号令をかけ、目標のビルへと軍人たちは進軍を始める。
そうして部隊が周囲を警戒しながらゆっくりと進む中、キャプテンブーメランがスリップノットに近づき小声で話しかける。
「偽物だ」
「何?」
脈略のない話にスリップノットは怪訝そうな顔をしながら聞き返す。
「首の爆弾だ」
「もし本物だったら?」
「俺は逃げて自由の身になる、お前は?」
元来、縛られるのが大嫌いなスリップノットは自由という魅力的な言葉に惹かれ疑いながらも頷き、それを見たブーメランはニンマリと笑う。
「そうこなきゃ」
部隊が大きな四つ角に入った瞬間だった。
二人は互いに頷き合うと、同時に近くにいた軍人を蹴り飛ばし逃走を図る。
が、次の瞬間キャプテン・ブーメランにカタナが掛け声をあげながら斬りかかる。
慌てて得物のブーメランをカタナに投げつけるが躱され、ちょうど後ろにいたクラウチがキャッチする。そのままキャプテン・ブーメランは壁に追い詰められ刀を首に当てられ動きを封じられた。
その一方、スリップノットはワイヤーを飛ばし宙を舞っていた。
暗殺者の名に恥じない華麗な動きで建物の隙間を移動するスリップノットを止めるべく兵士が慌てて銃口を向けるがそれをフラッグが制止する。それは、銃声によって部隊の位置がバレるのを防ぐためという最強の軍人としての卓越した判断と犯罪者を簡単に始末する方法を持っていることが故の行動だった。
フラッグが腕に付けたタブレット端末を操作した瞬間、炸裂音と共に宙を舞うスリップノットの頭部が弾け飛び力を失った体がビルのガラスにぶち当たり罅を作る。
宙ぶらりんの首なし死体にさすがの凶悪犯たちも静まり返る中、フラッグが声を張り上げる。
「答えを間違えると首が吹き飛ぶぞ!」
「俺を脅すのか?」
フラッグの脅しにデッドショットがガンを飛ばしながら近づく。
お互いに至近距離で睨みあうとデッドショットは見てろと言わんばかりの態度でフラッグの目を指さし隊列に戻り、フラッグも部下を連れ先に進む。
一方、ブーメランは首に刀を押し付けられている状態でカタナにナンパしていた。
「彼氏いる?」
「節操がないな、返すぞ」
「へへ、ありがとな」
自分の首に刀を押し当てる女にナンパするブーメランにクラウチは呆れながらキャッチしたブーメランを手渡す。二人の間で和やかな空気が漂う一方、別の場では不穏な空気が流れていた。
「奴を殺す」
「サクッとやって、殺される前に」
「俺が奴と部下を撃ち殺す、助けが必要だ」
「任せて」
デッドショットとハーレイだ。二人は周りに聞かれぬよう並んで歩きながらフラッグを殺す計画を話していた。
「でも、首の爆弾はどうするの?」
「それは、君のお友達がどうにかする」
デッドショットはハーレイが装備の一つとして返された携帯でジョーカーと連絡を取り合っているところを見ていた。となればジョーカーは恋人の危機を知っているはずだ。必ず、彼女を救うために動く。その時が来たら、自分はそれに便乗して逃げればいい。
そんなデッドショットの心中を察してかハーレイは一瞬、値踏みするようにデッドショットを見るとにっこり笑い言う。
「あなたもお友達よ」
「よし、小悪魔ちゃん。皆に伝えろ」
ハーレイは自然な動きで歩調を緩め、後ろを歩く他の
「いいぜ、その話乗った。あんたはどうする?」
すぐさま、話に乗ったブーメランはクラウチに問いかける。
「私は遠慮しておこう。気をつけろよ」
「つまんねぇな、やんないのか?」
「私の首に爆弾はない。逃げようと思えばいつでもできるからな」
「じゃあ、なんでこんなくそったれな作戦に参加してるんだ?」
「ウォラーに依頼された。奴とは個人で契約をしているからな」
「犯罪者だよな?」
「一応はな」
クラウチの先ほどとは打って変わった不機嫌そうな表情にウォラーとの関係がどんなものなのかを悟りブーメランはそっと目を逸らし、会話を切り上げた。
奇妙な光景が広がる道路へとたどり着いた。まるで、高温な何かが地面を抉ったかのようにアスファルトの道路がめくれあがり自動車が融解した跡が残っている。そんな異質な光景が広がる道路に差し掛かったところで先行する隊員が人影を見つけ、フラッグに伝達する。
『誰かいます』
「すぐ行く」
報告を受けたフラッグがすぐさま報告してきた部下のもとへと向かいその人影を確認し、ウォラーに指示を仰ぐ。
『前方に敵。別のルートを探すか?』
フラッグは回避を提言するが悲しきかなウォラーはこれに否を突き付ける。
『切り抜けて、救出任務が優先よ』
『了解』
フラッグはウォラーの命令に淡々と部下に指示を出す。
「いいか、お前の隊は東へ2ブロック行け。我々は北へ進む」
軍人たちはその指示に従い、精鋭の名に恥じぬ動きで配置に付き、銃を構える。そんな中、フラッグが部隊を分け人数が減ったのを見ていた
「チャンスが来たぜ、いつでもいいぞ」
「………いや、ちょっと待て」
だが、デッドショットは戸惑いながら待つようブーメランに言うとフラッグにむけて歩き出した。
無論、フラッグに近づくデッドショットにカタナは警戒を示す。事実、デッドショットはフラッグを殺す計画を立てていたのでその行動は護衛として正解だったが、今のデッドショットにはフラッグへ危害を加える気は微塵もなかった。
「おい、あれはなんだ?」
デッドショットは、その狙撃手としての装備で遠くの敵の姿を詳細に捉えていた。それ故に、敵の正体について問わずにはいられなかった。
それは一見すると人間と大差ない形をしている。しかし、顔に相当する部位は大きな違いがあった。そこにあるはずの口や鼻といった物は無く、無数の目と思わしき器官が顔中についている。そして、そのバケモノが呼吸をするたび顔全体が膨張と収縮を繰り返す姿は、体全体の表面が黒くてらてらと光を反射していることも合わさり生理的な嫌悪感が湧く。
「逃げたら殺すぞ」
ところが、フラッグはデッドショットの質問に答えず簡潔にそれだけ言うとスコープを覗き狙いを定める。
それに対し、デッドショットもまともな返答を期待していなかったのか銃を構える。
次第に戦いの空気が場を満たし始め、各々が自らの得物を構えその時が来るのを待つ。
そして、その時は来た。バケモノたちが威嚇のような鳴き声をあげると軍人たちを認識したのか次々と走り出しそれを迎撃すべく構えられていた銃口が一斉に火を噴いた。
side ゲラート
まずは、現状把握から始めよう。
自分たちは救出任務に向かっている。
ヨシ。
武装したテロ集団が地下鉄を占拠している。
ヨシ。
テロ集団がいる都市で謎の光が空に向かって伸びている。
???どゆこと?
そして、フラッグ君。デッドショットが聞いてくれたけど謎の光がその程度の武装したテロリストの仕業ってのは無理がない?てことで、ちょお~っと目を合わせてくれないフラッグ君。なーに、何もしないさ。せいぜい君の心を見るだけさ、赤裸々にね。
ほら、私の目を見て──チッ、こっちを見ようともしねえ。やっぱり嫌われちゃったかなぁ。
それにしても売り言葉に買い言葉、デッドショットとフラッグの言い合いで機内の空気は最悪だ。そして、それに呼応するが如く乗っていたヘリが撃墜されたときた。
ここで気になるのが敵の兵力。ヘリを撃墜できる攻撃力、そしてすでにこちらの位置を把握している点ですでにかなり不利な状況だ。
そんな状況でもしていて良かった、シートベルト。もし、していなかったら横転するヘリの中で血まみれになっていたに違いない。
生まれてこの方、初めてその効果を実感できたシートベルトを外し数十分ぶりとなる愛すべき大地へと足をつける。
ありがとう、名も知らぬ輸送ヘリ。送り届けるという任務を達成したことは褒めて遣わす。
墜落したヘリから降りて腰を伸ばしていると、ボソッと放った呟きがデッドショットに聞かれていたらしい。
「任務中にぽっくり逝くなよ、死体を持って帰るのは面倒だ」
はー?言うやん。よし、決めた。こいつがピンチの時でギリギリのところを助けてやろう。その時にコイツ、こんなに強かったのか!?とか思って唖然とするがいい。でも今、杖とか諸々使わない縛りプレイの状態なんだよなぁ。どうやって助けてやろうか………。
そうなことを考えながら隠密行動で進む部隊と共に歩いていると、私の前を歩いていたキャプテン・ブーメランとスリップノットが突然、兵士を蹴り飛ばした。
え?もしかしてここから逃げようとしてるの?この人数相手に無理じゃね?と思っていたら案の定ブーメランがカタナに詰め寄られている。そして、慌てて投げられたブーメランはカタナが躱したせいで私の方に飛んできた。勿論私はカタナのアクロバティックな動きを見てたので避けることが出来ない。
てことでほい、キャッチ。ふぅ、弾丸をつかむ練習をしてなかったら当たってたね。
さて、投げた本人は……と周囲を見渡すとカタナに捕まって動けなくなってる状況が目に入り心の中で合掌する。
そんなことをしていると、プッシュっという奇妙な射出音が耳に入り音の出どころを見てみるとスリップノットがワイヤーを使って空を飛んでいた。
ワイヤーを巧みに使い、宙を舞う姿は素直にすごいという感想しか出てこない。
行け!スリップノット!自由を目指して!!敵前逃亡だけど。
と心の中で応援していたらスリップノットの首が吹っ飛んだ。………行け!が逝け!に変わっちゃったよ。なんかごめん。
それにしても、首なしの死体が頭(もうない)を下にしてぶら下がっている姿は
その後も、無事にフラッグ君はヘイトを集めて進軍を再開。うーん、この。
取り敢えず、ブーメランを返さねば。視線を身動きの取れないブーメランに向けるとカタナにナンパしてた。
嘘やろ?自分に刃物を突き立ててる女にナンパするとは………これがアメリカ流?いや、ナンパするのはイタリア流か。
違う、そうじゃない。
変な方向に行きかけた思考を元に戻してブーメランを手渡す。
文句は言わないのかって?臨時のチームなんだし武器を投げつけられるくらいよくあることでしょ。それにさっきのは事故みたいなもんだし気にしたら負け負け。
そのあと、ブーメランとのんびり歩いてたら今度はハーレイちゃんが何か話しかけてきた。
フラッグを殺す?あいつ、確かにヘイト買ってたけど別に殺す必要は───あっそういえばこいつ等、人殺しを何とも思ってない犯罪者の集まりじゃん。そりゃ、気に食わない奴がいたら殺しますわな。納得。
え?私はどうするって?不参加で。あいつ、一応とはいえ貴重な情報源だし。別にウォラー本人に直接聞けばいいから殺しても構わんけどあの女は私を警戒して初対面以降、全然会わないから居場所が皆目見当がつかない。
私は見とくからお好きにどうぞ。
てことを言うと、ハーレイちゃんは後ろのメンバーにも勧誘しに行ったのでブーメランと再び進軍を続ける。
するとまた、進軍が止まる。今度は何やら敵がいるらしい。デッドショットが気になるのか暗殺計画を一旦、保留にして前に行くのでそれにこっそりついていき敵を見てみるが………うん、最近のテロリストって随分と変わってるのね。この前、ぶっ殺したテロリストは人間だったけど今回のは人体実験に失敗した何かみたいだ。何でこんなのが町中をうろついていてこちらに敵対反応を見せるんだか、ふーしぎーだなー。
はい、現実逃避やめ。ウォラーめ、これ謎の光も合わせてますます前情報の信憑性が無くなってきたぞ。
取り敢えず、考えられる可能性は三つ。
一つ目、あれが強化人間のテロリストって可能性。まあ、強化人間にあるまじき見た目だし、テロリストにしては数が多すぎ。
二つ目、テロリストってことが嘘で政府の研究所から実験体が逃げ出して数が増えちゃった可能性。ゾンビ映画あるあるですね。あの謎の光は政府の兵器か何かと考えるのが妥当だろう。
三つ目、テロリストが超人でバケモノどもが超人の力で生み出された傀儡で謎の光もその超人の仕業って可能性。
そんなこんなで、正体は分からないあの得体の知れないものと戦うことに。救出任務の為にここを切り抜けなければならず、真っ先に軍人たちは戦闘態勢に入っている。国家に仕える人間は大変ですね。
それにより場の空気が引き締まり、何度も経験した戦いの場へと姿を変えていく。それに合わせて自分も緩んでいた気持ちを切り替える。
クソエイムとはいえ持ってきた銃を構え戦闘が始まるのを待つ。
そうして待っていると、突然バケモノたちはこちらに向かって一気に走り出した。そう、
ここで、少々小話を挟むが基本的にゾンビ映画に出てくるゾンビたちは数の暴力によって人類を危機的状態に陥らせている。しかし、ゾンビの強みはそれだけではない。特にワー〇ドウォーZのゾンビがそれを表しているだろう。奴らはお前ら本当に元人間か?と聞きたくなるような身体能力で人間たちに襲い掛かる。
映画を見ている側からすれば、そんなゾンビたちから人間が逃げようと奮闘するシーンは心が躍るだろう。しかし、実際にこれをやられた側はどう思うか?勿論、堪ったもんじゃない。つまりは
お前らバケモノ共が走ってくるのは反則だろ!歩けよ!!
この一言に尽きる。
更新が遅れてしまいすみませんでした。月一更新?知らない子ですね。
正直なところ10月からかなり忙しくてDC映画の勉強も滞っており、中々過去編も書けてないので(ワンダーウーマンどうしよう)一先ず映画の方は終わらせようと思います。てか、さっさとゲラートvsインキュバスを書きたい。あと、書き直しもしたい。
今後も更新が遅いでしょうが気長に待っていただければ幸いです。