フレバンスで男が民兵に志願して戦って死ぬ話。

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小説として書けなかったので供養。南無阿弥陀仏。


【プロット】フレバンス最期の日、最後の悪あがき

 炎に巻かれる故郷を思う男(『私』)。男は故郷フレバンスの滅亡を悟る。もはや逃げることさえ諦め、淡々と自分の所感を述べる男の顔は絶望に染まっている。男の目には、炎上するトラファルガー総合病院が写っていた。

 

 ◇◆◇

 

 回想。フレバンスの特産品『珀鉛』と珀鉛病についての説明。男は珀鉛病で妻と娘を亡くしていた。男はトラファルガー総合病院に入院していたが、病床が足りないために重症者にベッドを譲って自宅で療養している。この日は定期検診でトラファルガー総合病院へ来ていた。男は主治医であるトラファルガー医師と検診中に雑談を交わす。トラファルガー医師がベッドを譲ってもらったことを感謝するとともに男へ謝罪する。男は「自分はまだ日常生活に支障はないから気にしないで」と言い、逆に疲れが滲み出て顔色の悪いトラファルガー医師を心配している。トラファルガー医師は「患者に心配されるほどのことでもない」と気丈に振る舞うが、思わず「医者が足りない」とこぼした。医者はみな珀鉛病で死んでいく、医者を育てようにも、教育者も学生も珀鉛病で死ぬ。男は何も言えずに、気まずい沈黙が場を支配する。しばらくして、いつもの痛み止めを出しておくとトラファルガー医師が薬袋を渡して(薬剤師も死亡している)診察は終了し、男は病院を後にする。

 数日後、出国希望者が隣国の国境警備隊に射殺され、国境で小競り合いが発生したニュースが流れる、その翌日にはフレバンス軍が派遣され隣国との紛争に発展、周辺国も巻き込んで、戦局はフレバンス軍対周辺国連合軍の様相を呈した。フレバンス正規軍は終始劣勢を強いられ開戦後わずか1週間で壊滅する。国境を突破した連合軍がフレバンス国内へ雪崩れ込み、連合軍による一方的な虐殺が始まった。男は民兵として即席の非正規軍(生き残った正規軍が指揮を執っている)に参加したことを語り、回想終了。

 

 ◇◆◇

 

 場面はトラファルガー総合病院前に戻る。トラファルガー医師とはその後一度もあっておらず、安否が気になるが、病院のこの様子ではすでに死んでしまったのだろうと目を伏せた。ついに貧血で立っていられなくなり、壁にもたれかかる男。男の腕や足の銃創から血が滴り落ちる。ふと力が抜けたのか、今まで感じなかった痛みが全身に広がり、男は銃を抱えてうめいた。戦闘での負傷で痛むのか、珀鉛病の症状で痛むのか、男にはもう分からない。指揮官も戦友もみんな死んでしまい、男は自分の無力感を噛み締めながらもうじき訪れる死を受け入れ、目を閉じようとする。

 その直後、絶叫する子供の声を聞き、男はハッと頭を持ち上げる。男があたりを見回すと、病院の前で泣き崩れる子供を見つける。男はその顔に見覚えがあった。トラファルガー医師の息子であるトラファルガー・ローだ。同時に男はローを狙う敵兵も見つけ、無意識に持っていた銃で殺害する。男は自分の行動に驚く。ローがハッと男の方を見て、ローと男の目が合う。一瞬の静寂の後、男は増援が来る足音を聞きつけ、ローの元へ駆け寄って彼に「走れ! /逃げろ!」と叫び、見えた敵部隊へ威嚇射撃する。ローも迫りくる兵士の集団を見てその場を走り去った。

 独り残った男は残弾数と手持ちの武器をもう一度確認する。せめてローが見えなくなるまで連合軍を食い止めようと誓う。自分になぜここまでの気力がまだ出せるのか不思議だったが、そんなことを考える間もなく戦闘が始まる。

 銃弾の雨の中を男は吶喊する。2、3発ほど男の頰にかするが男は怯まずに敵の懐へ飛び込み、手持ちの手榴弾を投げつける。男の反抗に驚いて硬直する敵部隊を縦横無尽に駆け抜けながら銃を乱射して敵をかく乱する男。我に帰った敵は男に向けて発砲しようとするが、味方への誤射を恐れて引き金を引けずにいた。銃を乱射していた男は残弾が無くなったことに気づく。すぐに銃を捨ててナイフに持ち替えようとした瞬間、散開した敵部隊の銃撃が当たり、ナイフを落とす。続く銃撃をまともに受けた男は遂にその場に倒れた。

 本当の本当に指の一本すら動かなくなるが、まだ男の意識はあった。「コイツのせいでガキを見失った」、「手分けして探すぞ」との言葉と遠ざかる足音を聞き、ローが遠くへ行くまでの時間は稼げたかとほくそ笑む。あとはあの子次第だ。何もかもが終わり、薄れゆく意識の中、ようやく男はローを助けた理由が分かった。ローと目があったとき、男はローの絶望に染まった目の中に、絶望に抗おうとする光を見たのだ。

 男はローの無事を願いながら息たえる。

 




正直、フレバンス側が開戦したように聞こえる情報も戦勝側の正当性を訴えるために流した噂なりプロパガンダなりだと思ってる。

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