櫛灘美雲の幼なじみになった転生者   作:色々残念

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第27話、逆鬼至緒

ケンカ100段の異名を持つ空手家、逆鬼至緒は酒とギャンブルが好きなようで今日は競馬をしていたが、珍しく大穴を当てて大金を稼ぎ、豪華な酒のつまみを買って梁山泊に帰ってくる。

 

ビールの気分だったがビールを切らしていることを思い出した逆鬼至緒はビールを買いに外に出た。瓶ビールを買うと梁山泊へと足早に帰ろうとした逆鬼至緒。

 

そんな逆鬼至緒と偶然出会った男が瓶ビールを見て、昼間から酒ですか逆鬼至緒殿と話しかけると、おう、坂田金時か、いいじゃねぇか別に昼間から酒飲んでもよと逆鬼至緒は言う。

 

悪いとは言ってませんよ、自由に酒が飲めるみたいで、羨ましいなとは思いましたけどねと言った男に、俺より若く見えるその顔で酒を買うのは確かに無理そうだぜと逆鬼至緒は頷く。

 

とても羨ましそうな顔をしている男を見て、そんなに酒が好きなのかよと聞いてきた逆鬼至緒に、いくら飲んでも全く酔えませんが酒は大好きですよと答えた男。

 

酒が好きなら日頃飲めてねぇのはつれーだろうなと思った逆鬼至緒が男に向かって、これから梁山泊で一緒に酒を飲まねーかと言うと、その言葉を聞いた男は、飲みますと即座に言った。

 

じゃあ買い出しだな、これじゃあ足りねーぜと言い出した逆鬼至緒が男と一緒にビールを買いに向かっていき、更に大量に買い込んだビールと酒のつまみの代金は男が出して逆鬼至緒に渡す。

 

20本はある瓶ビールと豪華な酒のつまみを持って梁山泊までの道を進み、酒飲み同士に通じる会話をしながら楽しげに歩いていく男と逆鬼至緒の2人。

 

到着した梁山泊で出迎えたのは岬越寺秋雨であり、昼間から酒かねと言うが目が豪華な酒のつまみをロックオンしていた岬越寺秋雨。

 

食べますかと言いながら豪華な酒のつまみを差し出した男に、酒はいらんが、これはありがたくいただこう坂田金時殿と言って皿を用意して豪華な酒のつまみを取っていく岬越寺秋雨は、ご機嫌に鼻歌まで歌っていたようだ。

 

俺のつまみはやんねーぞと酒のつまみを盛った皿を遠ざける逆鬼至緒の皿から、鶏の唐揚げを1個取って食べた馬剣星。

 

さては大穴当てたねと豪華な酒のつまみを食べながら言う馬剣星に、ああっ、俺の久しぶりのゴージャスつまみを取りやがったな、俺から取らねーで取ってもいいって言ってる坂田金時の皿から取れよ剣星と言った逆鬼至緒。

 

あっちは秋雨どんが取ってるねと言いながら悪びれない馬剣星に、ちっ、と舌打ちして逆鬼至緒は瓶ビールを手刀で斜めに切って飲み口を作り飲み始めた。

 

同じことが普通に出来る男だが、瓶を切ると回収する人が間違いなく大変そうだと思ったので栓抜きを使わずに栓を手で開ける程度にして、ビールの瓶を壊すようなことは絶対にしない。

 

用意していた酒のつまみである枝豆を食べながらビールを飲む男は久しぶりの酒で飲んでいくペースが早く、1本目の瓶ビールを直ぐに飲み終えてしまったようだ。

 

瓶ビールの1本目を飲み干してから2本目を手早く開封して飲み始めていった男を見て、良い飲みっぷりじゃねーかと笑った逆鬼至緒もビールを美味そうに飲みながらつまみの唐揚げを食べていく。

 

久しぶりのビールは格段に美味いですねと言って瓶ビールをそのままゴクゴクと喉を鳴らして飲んでいく男は久しぶりの飲酒を楽しんでいた。

 

酒のつまみのソーセージを食べていた逆鬼至緒が目の前に置いている大きな皿から、馬剣星が再び酒のつまみを1つ取って食べる。

 

逆鬼至緒が用意した大皿の上にある豪華なつまみは大量であり、馬剣星に少し取られた程度なら問題はない。

 

岬越寺秋雨と同じく皿を用意してきた馬剣星が逆鬼至緒の大皿からつまみを取っていくと、3分の1は減っていた豪華な酒のつまみ。おい、取り過ぎじゃねーか剣星と文句を言った逆鬼至緒。

 

あれを見るね、明らかに半分以上取ってる秋雨どんよりは取ってないねと馬剣星が岬越寺秋雨が持つ酒のつまみで山盛りになっている皿を指差す。

 

だいぶつまみが減ったんで追加しましょうかねと言いながら買ってきていたつまみを皿に追加していく男。

 

鶏のささみの燻製やスモークチーズにビーフジャーキーという燻した代物が多めであるつまみを用意した男は、そういったつまみが好きなようである。

 

残り少ない枝豆を全て食べてから瓶ビールを飲んでいく男が飲み干した瓶ビールは4本になっていた。

 

ハイペースで飲んでいく男は酔うことはなかったが、ゆっくり飲んでいた逆鬼至緒は少し酔いが回ってきていたようだ。

 

瓶ビールを飲んでガハハと楽しげに笑う逆鬼至緒が酔い始めていることに気付いた男と岬越寺秋雨に馬剣星。

 

坂田金時という男の皿から半分以上は遠慮なく取っていった豪華な酒のつまみを味わって食べていた岬越寺秋雨。

 

男が6本目の瓶ビールを飲み始めた頃には、軽く酔っている逆鬼至緒は機嫌良くつまみを食べながら男にもっと飲んどけと言って瓶ビールを差し出す。

 

6本目を一気に飲み干して逆鬼至緒から受け取った7本目の瓶ビールを開封した男は、逆鬼至緒が持つ瓶ビールと自分が持っている7本目を打ち合わせてキンとガラスの音を鳴らして乾杯をした。

 

酒飲み2人が用意した豪華な酒のつまみを皿から取って自分の皿に盛り、美味そうに食べていた岬越寺秋雨と馬剣星。

 

量が1番少なかったからか最初につまみを食べ終えた馬剣星が、おいちゃんはちょっと買い物に行ってくるねと言うと部屋を出ていく。

 

つまみを追加した為に1番量が多くなっていた男の皿だが瞬く間につまみが消えていき、今ではつまみがだいぶ少なくなっていた。

 

男のつまみの消費量が1番多く、2番目である岬越寺秋雨が豪華なつまみの山をマイペースに消費していっており、ビールばかりを飲んでいる逆鬼至緒のつまみの消費量が1番少なくて、つまみがまだまだ残っている逆鬼至緒の大皿。

 

ハイペースを保ちながら9本目の瓶ビールを飲み出した男は、大量の酒を飲んでいても全く酔ってはいなかったようだ。

 

空手家である逆鬼至緒の手刀は少し酔っていても寸分の狂いもない見事なもので、綺麗に切られたビール瓶の数は7本になり、斜めに切られた飲み口からビールを飲んでいく逆鬼至緒の近くに転がる空になったビール瓶が6本。

 

男の近くにも飲み干されて空となっているビール瓶が8本もあり、まるで整列でもするかのようにきっちりと綺麗に並べられている。

 

ビール瓶の置き方にも性格が出ている男と逆鬼至緒は全く性格が違うが、大酒飲みであるという共通点があったらしい。

 

楽しげに酒を飲んでいく男と逆鬼至緒だったが楽しい時間もやがては終わりがくるものであり、10本目の瓶ビールを飲み干してつまみも食べ終えた男が自分の分はこれで最後だなと判断してビールを飲むことを止めた。

 

つまみを食べ終わった岬越寺秋雨も、馳走になりました坂田金時殿と男に言って部屋から出ていく。

 

坂田金時という男と逆鬼至緒だけが残された部屋で、もう飲まねーのか、まだ残ってるぜと聞いてきた逆鬼至緒に、私は瓶ビールを10本も飲めたならもう充分ですから、あと2本残っているビールは遠慮せずに逆鬼至緒殿が飲んでくださいと答えた男。

 

だったら遠慮せず残ってるビールは全部飲んじまうぜ、後で飲みたかったとか言うんじゃねーぞと言った逆鬼至緒。そんなことは言いませんよ、大丈夫ですと言って笑った男は、瓶ビールを飲んでいる逆鬼至緒と穏やかに会話をしていく。

 

逆鬼至緒が今日はやけに傷が痛みやがるぜと顔を横一線に走る傷をなぞりながら言うと、その傷は誰との戦いでと男が聞いた。

 

人越拳神、本郷晶との戦いで負った傷さと答えた逆鬼至緒に、本郷晶の顔にも傷がありましたが、あれは逆鬼至緒殿がつけた傷なんでしょうねと言った男。

 

ライバルという奴ですか、決着はいずれ着けるつもりなのはわかりますが、本郷晶との戦いは以外と近いかもしれませんよ逆鬼至緒殿と言って真剣な表情をした男を見て、一気に酔いが醒めた逆鬼至緒。

 

それは確かな情報かと聞いた逆鬼至緒に、情報ではなく私の勘ですが、けっこう当たるんですよと男は答えた。

 

妖拳怪皇、坂田金時の勘なら当たる確率は高そうじゃねーかと言いながら逆鬼至緒は瓶ビールを飲んでいく。

 

残っていた2本のビールを飲み干した逆鬼至緒が、今日はたらふく飲めたし、ゴージャスなつまみも用意できた良い日だったぜと言って笑う。

 

久しぶりに楽しく酒が飲めた、礼を言うぜ坂田金時と言うと逆鬼至緒は男と一緒に空のビール瓶を片付けていき、片付けが終わると畳に横になって寝転がる逆鬼至緒。

 

俺はしばらく寝るぜ、坂田金時はどうすんだと聞いた逆鬼至緒に、満足するまで酒も飲めましたし、私はまた旅にでも出ようかと思います、行きたいところもありますからねと答えた男。

 

旅に出るならしばらく会うことはなさそうだぜ、じゃあな、また今度酒でも飲もうぜ、次はビール以外でも良いかもしれねーなと言うと寝転がりながら逆鬼至緒は手を振った。

 

どうでしょうね、私の勘だと偶然ばったり会いそうな気もしますけど、それじゃあまた今度一緒に酒を飲みましょうと言って手を振り返した男は部屋から出ていく。

 

それから数日後、闇の無手組に狙われている大使とその娘を逃がそうとする白浜兼一と風林寺美羽が弟子クラスである無手組を相手に戦っていると、無手組の達人級を倒した逆鬼至緒が合流して白浜兼一と風林寺美羽を見守りはするが動くことはない。

 

白浜兼一と風林寺美羽なら相手を倒せると信じている逆鬼至緒は、任せるぜ2人ともと言うと腕を組む。

 

闇から離反した大使と娘が逃走する為に用意されていた車を先回りして破壊しようとしていた闇の無手組の達人。

 

発砲して無手組の達人を止めようとする本巻警部だったが、それで無手組の達人が止まることはなく銃弾が全て避けられてしまう。

 

しかし夜に響いた拳銃の発砲音に気付いて通りがかった坂田金時という男が無手組の達人を一撃で倒した。

 

敵を倒して大使と娘を連れて移動した白浜兼一と風林寺美羽に逆鬼至緒は、車の近くで気絶する無手組の達人に気付き、にこやかに手を振る男の存在にも気付いて男が無手組の達人を倒したことも悟ったようだ。

 

どうやら気配を消すのが上手い奴がいたようだぜ、おやっさんが危ねえところを助けてくれてありがとよと礼を言った逆鬼至緒。

 

活人拳として当然のことをしただけですよと言うと男は続けて、闇の無手組の達人は私が倒した奴以外にもいたようですが、逆鬼至緒殿にとっては手応えのない相手だったんじゃないですかと聞く。

 

確かに2発程度で沈んだから何の手応えもねえ相手だったのは確かだぜ、梁山泊に帰ったら鍛練しとかねえと腕が鈍っちまうだろうなと逆鬼至緒は答えた。

 

なら私と組手でもしてみませんか逆鬼至緒殿、今日は夜遅くなので明日の朝辺りにどうでしょうと提案した男。

 

いいぜ、明日の朝梁山泊で組手だな、あんたは1度戦ってみてぇとは思ってた相手だから楽しみにしとくぜと男の提案を了承した逆鬼至緒。

 

翌日の朝、梁山泊にて対峙する男と逆鬼至緒は互いに構えをとっており、絶対防御の前羽構えで逆鬼至緒はとてつもない動の気を発する。

 

男の構えを見て、その構えはコマンドサンボだなと言った逆鬼至緒に、ご名答、と男は頷いた。

 

本当は本郷晶から見て学んだ空手にしようかとは思ったんですが、本郷晶の手の内を知り尽くしているであろう逆鬼至緒殿には、新鮮味がないかと思いましてね、私が修得している数多の武術の中から今日はコマンドサンボを選ばせて頂きましたと言って男は笑う。

 

面白いじゃねーか、妖拳怪皇、坂田金時の実力を見せてもらうぜと言いながら先手で拳を振るった逆鬼至緒に対して、見事な体捌きで懐に入り込んだ男がセベェルニイスメルトという回転して相手を投げて締め技に繋げるコマンドサンボの技を放つ。

 

締められる前に抜け出した逆鬼至緒は、やるじゃねーか、投げられたのは久しぶりだぜと楽しそうな顔で笑う。

 

繰り出された逆鬼至緒の正拳突きに対して片足を引っ掛けて体勢を崩させてから、もう片方の足で膝蹴りを顎に叩き込んでいき、組み技でありながらも打撃も同時に打ち込む技であるシエルプ・イ・モラットを披露する男。

 

実戦では更に足を組みかえて腕を折る技であるシエルプ・イ・モラットだが、これは組手であるので必要以上の攻撃を男がすることはない。

 

上段廻し蹴りを放った逆鬼至緒の蹴りを潜り抜けて接近した男がヴィソーキィー・トゥンドラという相手を振り回すように投げる技を繰り出していく。

 

組手ということで完全に手加減して実力を抑えている男を相手に苦戦している逆鬼至緒だったが、それでも攻め手を緩めることはないようで、空中三角飛びからの飛び蹴りを披露した逆鬼至緒。

 

続けて胴廻し十字蹴りを放った逆鬼至緒の攻撃を回避した男はコマンドサンボの打撃技を繰り出していった。

 

真地正貫突きを使った逆鬼至緒の腕を掴んで見事な動きで投げた男は地面に勢いよく逆鬼至緒を叩きつける。

 

素早く立ち上がった逆鬼至緒が無天拳独流陣掃慈恩烈波という流派の名を冠する凄まじい技を見せるが男に当たることはない。

 

ならいっちょ派手な技いってみるかと言い出した逆鬼至緒が猛羅総拳突きという様々な抜き手をとてつもない速度で連続して放っていく突き技を披露していく。

 

顔色1つ変えずに、涼しい顔で猛羅総拳突きを避けていった男は、確かに派手な技ですね逆鬼至緒殿、本郷晶の空手とはまた違う空手で面白いですよと思っていたが言葉には出さなかった。

 

投げかと思えば打撃、打撃かと思えば関節、これがコマンドサンボか、坂田金時が強いのは知ってたがここまで差があるとはな、明らかに本気を出してねー坂田金時に全く攻撃が当たらねーぜと考えていた逆鬼至緒。

 

それでも逆鬼至緒は攻め続けていき、空手界では禁じ手と言われた不動砂塵爆という名の、突きを打ち込んだ相手の後方に衝撃を打ち抜く荒技を放つ。

 

逆鬼至緒の不動砂塵爆を回避した男が間合いを詰めて逆鬼至緒の背後を取り、逆鬼至緒を持ち上げて逆さにしてから螺旋状に回転を加えて下に投げ落とす技であるリヂャナーヤ・モールニィを放った。

 

アレクサンドル・ガイダルが勝負を決める技として使っていたリヂャナーヤ・モールニィはかなりの威力があり、逆鬼至緒も完全に気を失う。

 

戦いながら間近で見て覚えた殺人拳の技を手加減で活人拳の技として使う坂田金時という男に組手で敗北した逆鬼至緒。

 

気を失っていた逆鬼至緒が目覚めるまで待っていた男の前で飛び起きた逆鬼至緒は、完全に気を失っていたことに気付いて敗北を悟る。

 

負けちまったか、あんたが殺人拳だったら俺はとっくに死んでたなと逆鬼至緒は言った。

 

私との組手はどうでしたか逆鬼至緒殿と問いかけた男に、良い経験にはなったぜ、じじいよりも間違いなく強いだろうなあんたは、いずれあんたの本気を見てみたいもんだぜと逆鬼至緒は答えると豪快に笑う。

 

さて、良い汗もかいたことだし温泉にでも行くとすっかと言い出した逆鬼至緒に、梁山泊には温泉があるんですね、けっこう羨ましいですよと言った男。

 

あんたも温泉に入ってくかと聞いた逆鬼至緒に、今日は止めておきますと答えた男は逆鬼至緒に背を向けると、それじゃあ私はこれで失礼させてもらいます、と荷物を背負った。

 

活人拳で特A級の達人と組手ができて此方も良い経験になりました、ありがとうございます逆鬼至緒殿、活人拳の空手の頂点である貴方と戦えて良かったと言って男は梁山泊を立ち去っていく。

 

温泉に向かった逆鬼至緒は温泉に浸かると、さきほど坂田金時という男と行った組手のことを思い出していき、とんでもねえ相手だったぜと坂田金時を評する。

 

あれだけ実力の底が見えねえ相手と組手をしたのは初めてだが、確かに経験を積むことはできたぜ、それに久しぶりに全力を出せたのは悪くねえな、思い切り拳を振るっても問題ねえ相手と戦えて少しスッキリしたぜと考えた逆鬼至緒。

 

温泉を出てから酒を飲み始めた逆鬼至緒は、今日は兼一も学校で、やることもねえし部屋でしばらく寝るとすっかと思いながら酒を片手に部屋まで移動していく。

 

部屋で横になって寝始めた逆鬼至緒は懐かしい夢を見ることになり、生きていてほしかった大事な友人だった鈴木はじめと空手大会の会場で初めて出会った頃の夢を見ていたようだ。

 

無差別級の空手大会の会場を逆鬼至緒が荒らすことになって大会自体が無くなったところで、初対面の相手である逆鬼至緒に弟子入りを希望してきたのが鈴木はじめであったらしい。

 

その後本郷晶と遭遇した逆鬼至緒と鈴木はじめだったが、鈴木はじめを審判とした寸止め試合を逆鬼至緒と本郷晶が行うことになり、こうして初めて逆鬼至緒と本郷晶が戦った。

 

それから何度も寸止め試合を行った逆鬼至緒と本郷晶に審判の鈴木はじめの付き合いは続いていき、いつしか友人となっていた3人。

 

逆鬼至緒と本郷晶の技を見るだけで盗んでいた才能のある鈴木はじめを気に入っていた逆鬼至緒と本郷晶。

 

3人でチームを組んで仕事をしたり、空手大会に出たりもしていた仲の良い3人だったが闇によってそれは引き裂かれた。

 

呼び出された3人は闇人となる試験として、殺し合って最後に生き残った1人だけを闇に迎え入れると言われ、逆鬼至緒は闇に対して怒ったが病で短命である鈴木はじめは覚悟を決めていて、本郷晶と戦い始める。

 

止めようとする逆鬼至緒だが戦いは止まらずに、鈴木はじめの覚悟を受け止めて戦った本郷晶によって鈴木はじめは致命傷を負う。

 

鈴木はじめを殺された逆鬼至緒は涙を流して怒り、本郷晶を打ちのめしながら鈴木はじめが空手を止めて無理を控えればまだ生きられたことを語り、子ども達に空手を教えていた鈴木はじめが見事な指導をしていたことも知っていた逆鬼至緒は、指導者としての道を選んでほしかったと言うと拳を本郷晶に叩き込む。

 

俺はあいつに生きてほしかったんだと語った逆鬼至緒は涙を流す。

 

大切な友人であった鈴木はじめの死をきっかけに活人拳の道を選ぶことを決めた逆鬼至緒は、本郷晶と行った最後の勝負で顔面に傷を負うことになったようだ。

 

夢の中でそこまで思い出して目覚めた逆鬼至緒は、鈴木はじめを思い出して、弟子はとらねえ主義だって言ってあいつの弟子入りを断ったんだよな俺はと呟く。

 

今では俺にも弟子がいるんだからわからねえもんだなと思った逆鬼至緒だった。

 

旅をしていた男が近付いてくる気配を感じて立ち止まると、背後に振り返って何か用かな美雲と問いかける。

 

現れた櫛灘美雲が、流石は金時じゃな、完全に隠したわしの気配を直ぐに察知するとはのうと言って微笑んだ。

 

どんなに隠しても私が美雲の気配を感じ取れなくなることはないよ、何十年も昔からよく知っている気配だからねと言った男。

 

日本国内にある武器組の拠点を全て潰し、人斬りではなくなった紀伊陽炎だけを除いて闇の武器組を日本から追い出したようじゃのう金時と言う櫛灘美雲。

 

おかけで日本国内にある闇の勢力が力を減らしておるようじゃな、闇から離反するものも増えておるのうと言い出した櫛灘美雲に、それで文句でも言いにきたのかな美雲はと男は言うと櫛灘美雲を見た。

 

闇の根は深い、多少問題はあるがこの程度であるなら許容範囲じゃからな、金時に文句を言いにきたわけではないのう、今日は金時をドライブに誘いに来たのじゃ、新車を買ったのでのうと言った櫛灘美雲は笑う。

 

近くに車はないようだから、新車は駐車場にあるのかな、ドライブにならいくらでも付き合うよ美雲と言って櫛灘美雲と一緒に歩いていく男。

 

駐車場で発見した櫛灘美雲の新車は、かなり高級なスーパーカーであり、最高速度がかなり高い代物だ。

 

男を隣に乗せて走り出した車の速度は中々のものだが、私の場合は普通に足で走った方が速いかもしれないなと男は思っていたらしい。

 

本気を出さなくとも凄まじい速度で動ける金時には物足りない速度かもしれんのうと男の内心を察した櫛灘美雲。

 

私は美雲とこうして2人でドライブするのは嫌いじゃないよ、車から見る景色はまた違うから、とても楽しいと思うと言った男。

 

それなら良いんじゃがのうと安心したかのように笑う櫛灘美雲は、スーパーカーを見事に運転していく。

 

美しい夜景が見える場所で車を停車した櫛灘美雲は坂田金時という男と深い口付けをして幸せそうな顔で笑った。

 

今日は朝までずっと金時と一緒にいるつもりなんじゃが、金時はそれでも構わぬかと聞いてきた櫛灘美雲に、別に私は構わないよ、それなら朝まで2人で一緒にいようか美雲と言った男。

 

夜景を見終わってから櫛灘美雲が運転するスーパーカーが防音の設備がしっかりしている高級なホテルに停まり、そのホテルに入っていった男と櫛灘美雲。

 

ホテルの一室に入ってから男をベッドに押し倒そうとした櫛灘美雲だったが坂田金時という男とは身体能力に差があって中々うまくいかない。

 

櫛灘美雲を抱きしめて口付けをした男に興奮が最高潮に達した櫛灘美雲は、もう我慢ができない状態となっていたようだ。

 

久しぶりの金時じゃと喜んでいた櫛灘美雲は、男の腕の中でとても嬉しそうであった。

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