櫛灘美雲から連絡がきてデートに誘われた坂田金時は、とある水族館で待ち合わせすることになる。
水族館の中で合流した坂田金時と櫛灘美雲は互いにラフな格好で水族館デートに来ていたようだ。
今日着ているその服も中々悪くないのう金時と笑顔で言ってきた櫛灘美雲に、美雲はスタイルが良いからズボンも似合うねと言った坂田金時も笑った。
水族館をゆっくりと歩いて巡っていった坂田金時と櫛灘美雲は、水槽の中で元気に泳ぐ様々な魚を見て回りながら穏やかに会話を続けていく。
ちなみに坂田金時と櫛灘美雲がデートに来ているこの水族館は、以前オーディンと白浜兼一が夜中に待ち合わせしていた場所であり、こっそり着いてきていた風林寺美羽とアタランテが2回目に戦った場所でもあるらしい。
夜の水族館で行われた戦いは弟子クラスとしては高度なものとなっており、個人の長所を伸ばす特化修練によってスピードが飛躍的に上昇していたアタランテを上回るスピードで動いた風林寺美羽。
この時はまだ動の気を開放することができていなかった風林寺美羽だが、幼い頃から積み重ねた日々の鍛練でアタランテに勝っていたようだ。
アタランテが放つ緒方流古武術の蹴り技を蹴り返した風林寺美羽はアタランテの実力を上回っていたらしく、大怪我を負わせないように手加減する余裕まであった。
弟子クラスではかなりの速度で繰り出される攻撃を全て弾いていく風林寺美羽は確実にアタランテを追いつめていく。
金が仕込まれた靴を脱いで本気を出したアタランテすらも上回った風林寺美羽。
夜の水族館で戦った風林寺美羽とアタランテの勝負は、風林寺美羽が優勢で終わり、完全な決着が着く前に白浜兼一とオーディンに発見されることになった風林寺美羽とアタランテ。
白浜兼一とオーディンに見つかったことで勝負は流れたが、この時の戦いで風林寺美羽を倒したいと思ったアタランテは今、緒方一神斎と山に行って修行をしている真っ最中である。
水族館ではイルカショーもやっているようで、それも見ていくことにした坂田金時と櫛灘美雲。
並んで座ってイルカショーを見ていた坂田金時と櫛灘美雲は、よく訓練されているとイルカの動きを見ながら考えていた。
そういえば弟子の子は、どんな感じなのかなと櫛灘美雲に聞いた坂田金時に、教育は済ませたが殺人拳の道を歩めるかどうかは千影次第じゃなと櫛灘美雲は答えていく。
櫛灘流を受け継ぐ者として千影を選んだが、殺人拳の道を進むことが出来ぬようなら、金時に千影を任せるかもしれぬ、その時は千影を頼むぞ金時と言ってきた櫛灘美雲は師匠として弟子の今後を考えていたようだ。
イルカショーも終わったようじゃ、次の場所に行くとするかのう金時と言いながら手を差し出してきた櫛灘美雲の手を掴んだ坂田金時。
手を繋いで仲良く水族館を見て回る坂田金時と櫛灘美雲は、水族館で買えるお土産が売っている店に向かう。
そこで何かお土産を買っていこうかと坂田金時と櫛灘美雲の2人は考えていたらしい。
今度梁山泊に行く時に手土産として渡そうとお菓子類を買い込む坂田金時と、可愛らしいジンベエザメのぬいぐるみをじっと見ていた櫛灘美雲。
多分欲しいんだろうなと思って櫛灘美雲が見ていたジンベエザメのぬいぐるみを買った坂田金時は櫛灘美雲に渡しておく。
ジンベエザメを抱えながら千影に買っていくものも選ばねばなと言い出した櫛灘美雲と一緒に土産を選んでいく坂田金時。
千影は菓子を渡されれば喜ぶだろうがわしが渡す訳にはいかんな、金時はなにがよいと思うのかのうと櫛灘美雲は聞いた。
菓子が駄目ならイルカのぬいぐるみでもお土産に買っていくのはどうかな、けっこう可愛い感じだよと答えた坂田金時は可愛らしくデフォルメされたイルカのぬいぐるみを櫛灘美雲に差し出す。
千影は隠れて池で金魚を飼っておるようじゃから、別に可愛いものが嫌いなわけではなさそうじゃな、これにするとしようかのうと決めた櫛灘美雲。
じゃあ私が買ってくるよと言ってイルカのぬいぐるみを購入した坂田金時は、買ったばかりのイルカのぬいぐるみを櫛灘美雲に渡して笑う。
うん、これは随分と可愛らしいことになっているねと微笑ましいものを見たかのような顔をした坂田金時は、2つの可愛らしいぬいぐるみを抱えた櫛灘美雲の様子を見て思った感想を思わず言葉に出していた。
ぬいぐるみを包んでもらわなかったのはわざとじゃな金時と言う櫛灘美雲は、そんなにわしが可愛らしいぬいぐるみを抱えておる姿が見たかったのかのうと言って坂田金時を見つめていく。
ああ、見たかったよと頷いた坂田金時は、満足したから包んでもらおうかと言いながら櫛灘美雲から可愛らしいぬいぐるみを受け取って包んでもらうように頼みに行ったようだ。
水族館の土産屋の店員によって綺麗に包まれた可愛らしいぬいぐるみ2つは、大きな袋に入れられて持ち運びがしやすいようになっていたらしい。
先ほどのことを思い出して、金時はたまにこういうことをするからのう、昔も似たようなことをされたがと思っていた櫛灘美雲だったが、まあ、そんな金時がわしは嫌いではないがなとも考えていた。
水族館でのデートを続けていた坂田金時と櫛灘美雲は楽しんでいたが、何故水族館をデートの場所に選んだのかという疑問が浮かんだ坂田金時は、そういえば何故この水族館をデートの場所に選んだのかなと櫛灘美雲に問う。
坂田金時からの問いに、この水族館が闇の力が及ぶ場所であるからじゃな、今日は水族館に余計な邪魔が入らぬようにしてあるからのうと答えた櫛灘美雲。
何の問題もない普通の客は水族館に受け入れたが、僅かでも闇に関わる人間は水族館に入ることは出来ぬように徹底しておると言った櫛灘美雲に、確かに美雲はデートを邪魔されるのは大嫌いだったねと納得した坂田金時。
さて、随分と荷物は増えたがまだまだ時間はあるからのう、水族館でのデートを続けようぞ金時と言って櫛灘美雲は微笑んだ。
闇の力を使って闇の人間を排除しているのは、美雲だけのような気がするなと思いながら坂田金時は水族館を歩いていく。
その隣を歩く櫛灘美雲は坂田金時に笑顔で話しかけていき、2人の楽しげな会話が絶えることはない。
金時の弟子が既に達人に至っておるのは知っているが、今はどの程度の達人か知りたいところじゃなと櫛灘美雲は聞いた。
そうだね、特A級には及ばないけれど、それ以下なら倒せる程度にはなっているかなと坂田金時は答える。
なるほどのう、そこまで実力を上げていたか、もはやYOMIでは相手にならぬ存在であることは確実じゃなと頷く櫛灘美雲。
土産という荷物を持ちながら会話を続けて水族館を回っていく坂田金時と櫛灘美雲は止まることなく歩いていく。
ああ、アザラシもいるんだねと水槽を見て言った坂田金時に、そのようじゃのうと言って櫛灘美雲は笑った。
けっこう色々見れるね、この水族館は以外と飽きないよと言いながら水族館を楽しんでいた坂田金時。
そんな坂田金時を見ていた櫛灘美雲は、金時が楽しんでおるようで何よりじゃな、この水族館に来て良かったのうと穏やかな顔をしていたようだ。
シャチもいるのかとシャチが泳ぐ水槽を見て言った坂田金時に近付き、ここの水族館は種類が豊富じゃのうと言うと坂田金時と腕を組んだ櫛灘美雲。
腕を組んだことで先ほど手を繋いでいた時よりも更に距離が近くなった坂田金時と櫛灘美雲の2人。
こうして水族館でのデートを存分に楽しんだ2人は土産という荷物を持ちながら櫛灘家に帰っていく。
今日は櫛灘家に泊まっていくじゃろうと言ってきた櫛灘美雲に、迷惑でなければそうさせてもらうよ美雲、まずはホテルに置いてる荷物を取ってきてからになるけどねと言った坂田金時。
それからホテルの部屋に置いていた大量の荷物を背負った坂田金時が櫛灘家を訪れ、とてもとても嬉しそうな櫛灘美雲によって一室に案内されることになる。
坂田金時が櫛灘家に来ていたことを知った櫛灘千影は師匠である櫛灘美雲から土産のイルカのぬいぐるみを受け取って喜びながらも、坂田金時が居る一室にまで行くと坂田金時にバイオリンの演奏をしてくれませんかと頼み込んだ。
櫛灘千影の頼みを聞いて、別に構わないよと快くバイオリンの演奏を始めた坂田金時は見事な演奏を行っていく。
今まで聴いたどんな楽器の演奏よりも素晴らしい坂田金時のバイオリンによる演奏を聴いた櫛灘千影は物凄く感動していたらしい。
凄いと思いながら坂田金時の凄まじい技巧で演奏されていく曲を聴いていた櫛灘千影。
茶を用意していて少しの間だけ離れていた櫛灘美雲が坂田金時が居る一室に戻り、演奏を聴いて流石じゃな金時と思わず言葉に出していた。
それからしばらく坂田金時のバイオリンによる演奏は続いていき、今までジークフリートが作曲した素晴らしい曲を何曲か演奏していく坂田金時の近くで見事な演奏を聴いていく櫛灘千影と櫛灘美雲。
最後の曲が終わったところで全力で拍手をした櫛灘千影は、素晴らしかったです金時さんと言いながら年相応の子どものような笑顔になっていたようだ。
私のバイオリンの演奏を楽しんでもらえたようで何よりだよと言った坂田金時は、すっかり冷めてしまった茶を飲んでいく。
悪いね美雲、せっかくお茶を用意してくれていたのに演奏を中止しないでと言うと申し訳なさそうに頭を下げる坂田金時。
茶が冷めた程度気にするな金時、わしは久しぶりに金時の演奏が聴けて嬉しいぞと言って櫛灘美雲は笑みを浮かべた。
金時さんの演奏が聴けて良かったですと笑顔を崩さない櫛灘千影は 本当に素晴らしい演奏だったと心から思っていたらしい。
そんな櫛灘千影の隣で、金時は以前よりも更にバイオリンの腕を上げたのではないかのうと考えていた櫛灘美雲。
とりあえず今日の演奏はこれまでにしようと決めていた坂田金時は、高価なバイオリンを優しく丁寧にケースにしまっていく。
それからしばらくして日課である日々の鍛練を始めた櫛灘千影が、現在どの程度の実力になっているかが気になった坂田金時は、正確に実力を見る為に櫛灘千影と組手をしてみることにしたようだ。
櫛灘千影の武術の師匠である櫛灘美雲からも組手の許可を取り、櫛灘美雲が見守る中で櫛灘家にある道場内にて対峙した坂田金時と櫛灘千影。
櫛灘流柔術を用いて戦う櫛灘千影に対してこの前覚えたばかりのパンクラチオンで戦っていく坂田金時。
かなり手加減をしている坂田金時を全く投げることができていない櫛灘千影は、どうすれば投げられると考えながら組手を続けていく。
坂田金時に全力で立ち向かっていく櫛灘千影は、これまで学んできた櫛灘流柔術の技を全て使っていった。
坂田金時と櫛灘千影の激しい組手は終わりとなり、現在の櫛灘千影の実力が、達人寄りの妙手であると確かめた坂田金時。
櫛灘千影がこのまま鍛練を積んでいけばいずれは達人に到達できると判断した坂田金時だったが、殺人拳として人を殺めることが白浜兼一や新白連合と交流した櫛灘千影にはできないのではないかと考えていたらしい。
櫛灘美雲に鍛練を続けるように言われていた櫛灘千影は、櫛灘流柔術の技を磨いていく。
そんな櫛灘千影を見守る櫛灘美雲と坂田金時は櫛灘千影について会話をしていき、櫛灘千影の今後について話していたようだ。
あえて経験させていた束の間の日常と、戦いの落差こそが弟子を焼き入れの如く鍛練するじゃろう、あとは千影がどちらの道を選ぶかじゃがなと言った櫛灘美雲。
どちらの道を選ぶかはあの子次第ということになるかな、年相応の顔を見せるあの子は、本当にただの子どものような顔をしていたけれど、美雲はあの子の心を殺して感情を失うように育てることはしなかったみたいだねと坂田金時は言う。
心を静めて冷静になることは教えたが弟子の心を殺すようなことは師匠としてするべきではないのうと櫛灘美雲は言い切った。
武術を使うだけの人形に人を貶めることはしてならぬ、櫛灘流柔術を受け継ぐものは人形ではなく人でなければな、人であるなら時には感情を露にして泣くことも笑うこともあるじゃろう、それでこそ人じゃと言って修行に励む櫛灘千影を見た櫛灘美雲。
たとえ殺人拳の道を選んでいたとしても美雲が外道になっていなくて安心したよと言いながら笑った坂田金時。
わしには坂田金時という大切な幼なじみが居たからのう、いつも傍に金時が居たからこそ気付けたことじゃな、金時がおらねば弟子の心を殺すような師になっていたかもしれぬと自己分析した櫛灘美雲の分析は正確であった。
坂田金時という幼なじみがいなかった場合の櫛灘美雲は、今とは全く違う冷酷な性格になっていたことは間違いない。
鍛練が終わった櫛灘千影と一緒に食卓に向かう櫛灘美雲と坂田金時は、全員で食事をするつもりのようだ。
3人分の和食を用意した櫛灘美雲は当然のように、坂田金時の隣に座る。
師匠は相変わらず金時さんのことがと思いながらも綺麗に和食を食べていく櫛灘千影。
食事を食べ終えた3人は部屋に移動していくが、客間に向かう坂田金時に着いていく櫛灘美雲。
既に布団が敷かれている客間で座った坂田金時の膝に座る櫛灘美雲は、金時が傍に居ると落ち着くのうと言って笑う。
膝の上に座っている櫛灘美雲を抱きしめた坂田金時が、私も美雲と共に過ごす時間は嫌いではないよと微笑んだ。
活人拳と殺人拳という相容れない存在でありながら、とても落ち着いた時間を穏やかに過ごしていた坂田金時と櫛灘美雲の2人。
そんな2人をこっそりと覗いていた櫛灘千影に、坂田金時と櫛灘美雲は気付いていた。
師匠と金時さんがあんなに密着してと思いながら隠れて見続ける櫛灘千影は色々なことに興味津々な年頃らしい。
やはり2人はそういう仲なのかと考えていた櫛灘千影は興味深く観察を続けていく。
少し悪戯心が湧いたのか櫛灘美雲が坂田金時に口付けをする姿をわざと櫛灘千影に見せていった。
本で知識としては知っていたが実際には始めて見るキスを顔を真っ赤にしながら食い入るように見ていた櫛灘千影。
キスとはあんなにも長いものなのかと間違った知識を学んでいた櫛灘千影は、いずれは自分もそういう相手ができるのだろうかと考える。
想像して思い浮かんだ相手を頭を振って消し去りながら、坂田金時と櫛灘美雲の長いキスを櫛灘千影は見ていたようだ。
口付けだけでは我慢ができなくなった櫛灘美雲は、覗いていた弟子を捕まえて、わしと金時を覗いていた罰じゃと言うと締め技で櫛灘千影を気絶させていく。
念入りに気絶させた櫛灘千影がしばらく起きることはないと判断した櫛灘美雲は、これで問題はないのう金時と坂田金時に笑いかけた。
それからしばらくは邪魔をされることなく2人だけの時間を過ごした坂田金時と櫛灘美雲。
櫛灘千影が起きてくる頃には全てが終わっていたようで、何故か師匠の肌が物凄く艶々しているなと思った櫛灘千影。
そろそろ寝る時間じゃないかなと言った坂田金時に頷いた櫛灘千影は自分の部屋に戻っていく。
櫛灘千影が去った後も坂田金時が居る客間に残っていた櫛灘美雲は、どうやら今日は坂田金時と一緒の布団で寝るつもりらしい。
坂田金時が布団に横になると隣に寝転んで密着してきた櫛灘美雲は嬉しそうな顔をしていた。
櫛灘美雲のこういう行動には慣れているので普通に眠りに入ろうとする坂田金時に、抱きついて離れることはない櫛灘美雲。
金時が傍に居ると幸せな気持ちになるのうと言いながら櫛灘美雲は微笑んで、目の前に居る坂田金時に甘えるように頬擦りをする。
櫛灘美雲の頭を優しく撫でながら笑顔で美雲もそろそろ寝なさいと言った坂田金時。
間近で見た坂田金時の笑顔に嬉しくなった櫛灘美雲は、言葉にできない想いを込めて一際強く坂田金時のことを抱きしめた。
櫛灘美雲に強く抱きしめられている坂田金時も腕を使って櫛灘美雲を抱きしめると赤子を寝かしつけるように背中を優しく叩いていく。
坂田金時と一緒にいるだけで幸せである櫛灘美雲は、抱きしめられている状態に物凄く満足していたようで、安心して眠りに入っていった。
櫛灘美雲が先に寝たことを確認した坂田金時もようやく眠り始めていき、危険を感じない限りは朝まで起きることはない。
坂田金時と櫛灘美雲は互いの体温を感じながら朝まで眠り続けていったようだ。
朝1番に起きた坂田金時に続いて櫛灘美雲も起きると坂田金時に軽く口付けをして笑う。
直ぐに朝食を用意するのでのう、それまで待っておれ金時と言って台所に向かっていく櫛灘美雲。
食卓で待っていた坂田金時は最後に起きてきた櫛灘千影に、おはよう、美雲が朝食を用意してくれるみたいだからとりあえず座って待ってようかと言った。
若干寝ぼけている櫛灘千影は座って待つと言いながら坂田金時の膝にポスッと座ってきてそのまま体重を坂田金時に預けてくる。
美雲が怒りそうだからこの子を退かさないと駄目だなと思っていた坂田金時だったが、既に手遅れだったらしい。
食卓に朝食を持ってきた櫛灘美雲がそれを目撃してしまっていて、千影と静かだが物凄く迫力のある声で弟子の名を呼んだ櫛灘美雲。
師匠のその声を聞いて、はい、師匠と一気に目が覚めて座っていた坂田金時の膝から立ち上がると直立不動になって気をつけをした櫛灘千影。
何をしておると弟子を睨んでいる櫛灘美雲は確実に怒っていたので、この子は寝ぼけていたみたいだから悪気はないみたいだよ美雲、ちょっと私の膝に座った程度は許してあげなさいと宥める坂田金時。
金時が許しておるからこれ以上は言わぬが、金時の膝はわしのものじゃ、覚えておけ千影と言い切った櫛灘美雲。どうやら私の膝は、いつの間にか美雲専用のものになっていたらしいなと思った坂田金時だったが、特に否定の言葉は言わない。
それからは3人で朝食を食べていった坂田金時と櫛灘美雲に櫛灘千影は、穏やかに食事をすることができていた。
朝食も和食ではあったがとても美味しかったようで箸が進んでいた坂田金時は、残さず和食を食べていく。
食べ終えてから、ごちそうさまでしたと両手を合わせた坂田金時は、美味しかったよ美雲と笑顔で言う。
そうかと言って嬉しそうな顔で笑った櫛灘美雲を見ていた櫛灘千影は、やっぱり金時さんが居ると師匠は表情が豊かになるなと思っていたようだ。
朝食を食べ終えて、これから荒涼高校に行く櫛灘千影は師匠である櫛灘美雲に、それでは行ってきます師匠と言いながら鞄を持つと櫛灘家を出て荒涼高校に向かって行った。
櫛灘千影を見送った櫛灘美雲は、今日も千影は高校に行ったようじゃなと言うと坂田金時を見つめる。
しばらく泊まっていかぬか金時と言ってきた櫛灘美雲に、そろそろ私は旅に戻ろうかと思っているよと言った坂田金時。
そうかと残念そうな顔をしていた櫛灘美雲に優しく口付けをした坂田金時は、また泊まりに来るからそんな顔はしないでほしいかなと言いながら微笑んだ。
金時、千影もおらぬから少しだけどうかのうと言ってきた櫛灘美雲に、昨日だけじゃ満足できなかったみたいだね、構わないよ美雲と言った坂田金時は櫛灘美雲と一緒に客間に向かう。
櫛灘美雲が完全に満足するまでは2人だけの時間を過ごしていった坂田金時と櫛灘美雲。
櫛灘千影が荒涼高校から櫛灘家に帰ってくるまでには終わったようで物凄く満足していた櫛灘美雲は、とても嬉しそうな顔で立ち去っていく坂田金時を見送った。
次が楽しみじゃのう金時と言うと笑みを浮かべた櫛灘美雲は、見送りを終えて櫛灘家に戻っていく。
櫛灘家に帰ってきた櫛灘千影が見たのは凄く機嫌が良い師匠の姿であり、朝に見た恐ろしさを感じさせる状態ではない師匠に安堵した櫛灘千影。
鍛練に励む櫛灘千影を師匠として見守る櫛灘美雲は、弟子である櫛灘千影を大切に思っていたようだ。
千影がどちらの道を選ぼうとも櫛灘流柔術は受け継がれていくことは間違いないと考えていた櫛灘美雲だった。