櫛灘美雲の幼なじみになった転生者   作:色々残念

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第36話、新白連合

遊園地で新白連合の一部が武器組のYOMIと戦ったが、それで軽い負傷をした新白連合の人間がいたことを知った香坂しぐれ。

 

防具があれば死亡率をかなり下げられると判断した香坂しぐれから業物の手甲を提供された新白連合の隊長達。

 

武器組のYOMIと戦って唯一腕を軽く負傷したトールは防具を特にありがたいと思っていたらしい。

 

ジークフリートから呼び出された坂田金時は新白連合の隊長達を鍛えてもらえないかとジークフリートに頼まれることになった。

 

千影ちゃんも一緒でいいなら構わないよと言った坂田金時に、弟子になった彼女を優先するのは当然ですね、新白連合の他の隊長達にもいい刺激になりそうですし、是非とも連れてきてください我が師よと言って櫛灘千影の参加を歓迎するジークフリート。

 

それから坂田金時対新白連合全隊長に櫛灘千影という組手をすることになって、実力がそれぞれ全く違う新白連合全隊長と櫛灘千影を纏めて面倒を見る坂田金時。

 

全員の長所を伸ばして短所を補う組手をする坂田金時は指導者として優れており、的確なアドバイスを組手をした全員にしていくと動きが良くなっていく新白連合の全隊長に櫛灘千影。

 

見るからに動きが良くなった全員を見て、短期間でジークがとてつもなく強くなっていたことからわかっていたが坂田金時の指導力は凄まじいぜと思っていた新島。

 

オレ様の手ゴマが充実していくのは良いことだ、特にジークの進歩が凄いことになってるが、ジークは特A級の達人レベルにまでなってんじゃねーかと考えた新島は頭脳をフル回転させる。

 

目まぐるしく巡る新島の思考は、ジークフリートの正確な実力を弾き出したようだ。

 

ジークは間違いなく兼一の道場の達人と同格にはなっているなと判断した新島は、新白連合で唯一の達人になっているのは知ってたがあそこまでジークのレベルが上がっていたとは気付かなかったぜと考えながら坂田金時に立ち向かっていくジークフリートを見ていく。

 

ジークをあそこまで鍛え上げた師匠である坂田金時が新白連合の指導者として欲しくなってきちまったが、オレ様の頭脳をもってしても上手くはいかねーだろうな、と新島は考える。

 

ジークでさえ常識が通用しねーのに師匠である坂田金時は間違いなくそれ以上、新白連合に引き込める気がしねーな、まあ、新白連合を鍛えてくれてるのはありがたいぜと内心で思っていた新島は行われていく激しい組手を眺めていた。

 

では、そろそろ休憩にしようと坂田金時が言うと座り込んだ新白連合の全隊長と櫛灘千影は、それなりに疲れていたようで、坂田金時が配るミネラルウォーターを全員が受け取って飲む。

 

激しい指導だったじゃなーいと言い出した武田一基に、うむ、だが確実に腕は上がっているぞと言って笑ったトール。

 

ちょ、ちょっと横になると言った宇喜田孝造に、膝を貸そうかと提案するフレイヤ。

 

フレイヤ姉、膝なんか貸さなくていいってとバルキリーはフレイヤを止めようとしていた。

 

どうやら貴女も達人に辿り着いているようですねと櫛灘千影に言うジークフリートに、そちらは特A級の達人になっていますね、流石は金時師匠の1番弟子と頷く櫛灘千影。

 

しばらく座り込みながら会話を続けていた新白連合の全隊長と櫛灘千影の意識を、手を叩いて自分に向けさせた坂田金時。

 

休憩は終わりだよ、皆立ってもらおうかと言いながら座り込んでいた面々を立ち上がらせた坂田金時は、全員が立ち上がったことを確認すると、はい、皆、臨戦態勢と言って拳を振るう。

 

なんとか手加減された坂田金時の拳をガードした武田一基は、明らかに手加減されてるのに重い拳じゃなーい、ギリギリガードできる威力をこの人は完全に見切っているみたいだと考えていた。

 

ほら、隙ありと言った坂田金時の蹴りでひっくり返ったジークフリートは、今のわたしでも受け身が効かない蹴りとは、なんと凄まじいと驚きを隠せない。

 

相手が動こうとしたら、更に速く動く、ただそれだけで全ての攻撃は無効となると言って左手でトールを持ち上げながら、右手でフレイヤの杖を捌いて手加減した右足蹴りをフレイヤに叩き込む坂田金時は組手を続けていく。

 

バルキリーの蹴りを流れるような動きで左手で捌いて、突っ込んできた櫛灘千影を右手の櫛灘流柔術で投げる坂田金時は動きを止めることなく、宇喜田孝造に近付いて丁寧に投げ方を教えてから投げて身体に技を覚えさせていったようだ。

 

武田一基の裏ボクシングの技を全て受け止めてから、洗練された裏ボクシングの技を見せていく坂田金時は、個別に指導を始めていった。

 

それぞれ個別に伸ばすべきところを伸ばして、補うべきところを補う組手をしていく坂田金時。

 

全員の指導が終わったところで再び休憩になり、組手をした全員が疲れきって倒れ込んでいると、まだ体の捌きが鈍いかな、明日から女性陣は上半身、男性陣は下半身を重点的に鍛えようか、今日の組手は終わりになるので皆身体を休めておくようにと言った坂田金時は汗1つかいていない。

 

翌日も坂田金時と組手をする為に集まった新白連合の全隊長と櫛灘千影は坂田金時に挑んでいき、手加減した坂田金時による激しい指導が行われる。

 

かなり手加減されているとしても当たればそれなりに痛い坂田金時の拳と蹴りを喰らうことになる新白連合の面々。

 

できるだけ攻撃に当たらないように避けられるものは避けるようになった新白連合の面々は回避能力が上がっていく。

 

坂田金時に丁寧に解りやすく指摘された点を補っていく全員は動きが改善されていき、以前とは比べ物にならないほど良い動きになっていたようだ。

 

確実に進歩している全員の指導も組手も止めることはない坂田金時は、身に付けている武術を惜しみなく使っていき、若人達を育て上げる。

 

その中で才能がない宇喜田孝造だけが遅れていてもしっかりと指導していく坂田金時。

 

特A級の達人級であるジークフリートから、街の強い不良レベルの宇喜田孝造まで、かなり実力差がある面々を纏めて育てていく坂田金時は、手加減の度合いを急激に変化させなければいけなくなったが、問題なく手加減をして組手を行う。

 

新白連合全隊長に櫛灘千影と激しい組手をする坂田金時は、組手の最中に全員纏めて的確に指導していった。

 

坂田金時が昨日言った通りに女性陣は上半身を、男性陣は下半身を重点的に鍛えていき、全員の体の捌きを良くしていく。

 

だいぶ動きが良くなってきているから、そろそろ対武器の鍛練もしておこうかと言い出した坂田金時は、元暗鶚の隠れ里から借りてきた手裏剣やクナイを全員に向けて投げる。

 

暗鶚から手裏剣術は学んでいた坂田金時の投げる手裏剣は手加減されていたとしても速かったようだ。

 

クナイを手甲や杖に具足で弾いていく新白連合の面々と素手で手裏剣を捌く櫛灘千影。

 

うん、皆いい感じだね、対武器の反応は悪くない、その手甲や具足は、かなりの業物だから達人級の攻撃でもそう簡単には壊れないことが良くわかる、作ってくれた香坂しぐれ殿には感謝しておくようにと言った坂田金時は素早くクナイと手裏剣を回収していく。

 

さて、次は静の者は心を静めて流れを読み、動の者は流れを感じ取るようにしていこうと言いながら次の段階に進めていく坂田金時。

 

ジークフリートや櫛灘千影は気の掌握にまで至っており、武田一基は気の開放にまで到達しているらしい。

 

バルキリーとフレイヤにトールを気の開放にまで辿り着かせるつもりで指導していく坂田金時は、動の気の開放は慎重に行う。

 

そして置いてけぼりの宇喜田孝造もしっかりと鍛えていき、街の強い不良レベルから不良では敵わないレベルにまで上昇させると、生き延びる為の術を徹底的に叩き込んだ。

 

新白連合の隊長で1番弱い宇喜田孝造が1番死亡率が高いので、死なせない為に生存率を高めさせる技術を身体に教え込んでおいた坂田金時は、無茶をしなければ直ぐに死ぬことはないと言える程度には宇喜田孝造を鍛えた。

 

バルキリーとフレイヤとトールに気の運用を覚えさせて、気の開放を教えていった坂田金時は、見事に新白連合の3人の気を開放させることに成功。

 

戦闘能力が飛躍的に向上したバルキリーとフレイヤにトールは坂田金時に感謝をするついでに、気を開放した状態で坂田金時に挑んでいく。

 

並みの達人では手こずる3人を余裕で相手にした坂田金時は、並みの達人程度のレベルではない。

 

新白連合の全隊長と櫛灘千影の全員が力を合わせて坂田金時と戦っていくが、特A級の達人であるジークフリートと達人級の櫛灘千影が加わっていても、坂田金時という壁は高く、乗り越えることは出来なかったようだ。

 

疲れきった全員が倒れ込んだところで、今日の組手は終わりにしようと言った坂田金時は、良い動きにはなってきているけど、まだ上を目指す気なら明日も組手を続けようと言う。

 

まだまだボクは強くなれるじゃなーい、明日もよろしくお願いしますとふらふらの状態で立ち上がりながら頭を下げた武田一基。

 

我が師との組手でメロディーを思いつきましたよ!と言いながら倒れたまま羽根ペンで紙にメロディーを書いていくジークフリート。

 

ジークは相変わらずじゃのうとジークフリートを見ながら言ったトールは、まだ立ち上がれない。

 

オレ死ぬかもしれねーと体力が完全に尽きている宇喜田孝造が言うと、そう言える内は平気だよとバルキリーは心配をしてはいなかった。

 

組手だけでここまで疲れたのは初めてだなと杖を支えに何とか立ち上がるフレイヤ。

 

金時師匠、今日も金時師匠が作った特製おやつはありますかと倒れたままマイペースに師匠である坂田金時に聞いている櫛灘千影。

 

おやつはあるよ、作って冷蔵庫に入れてあるから帰ってから食べようねと櫛灘千影に優しく答える坂田金時。

 

我が師は料理がとても上手ですからね、きっと美味しいおやつなのでしょう、我が師が作ったというおやつがどんな味なのか少し気になりますねと作曲しながら言ったジークフリートに、確かにどんな味なのかは気になると思っていたトール。

 

子どものおやつを取る気はないよと言うバルキリーに、そうだね、子どもからおやつを取ったらいけないよとフレイヤは頷いた。

 

でもどんな味なのか気になるじゃなーいと言っていた武田一基。

 

きみ達の分までは流石にないから提供することはできないよと坂田金時は言う。

 

金時師匠のおやつは、わたしだけのものですと言い切った櫛灘千影は、おやつを誰にも渡すつもりはない。

 

疲れきって動けない櫛灘千影を背負った坂田金時は、それじゃあ私達は失礼するよと言って去っていく。

 

櫛灘は何か変わったなと櫛灘千影の変化を感じ取った宇喜田孝造に、ええ、今の彼女は我が師の弟子となっていますからね、自分で進む道を決めることができて心に余裕ができたのでしょう、随分と素直になりましたと言ったジークフリート。

 

確かに前より櫛灘は素直になってたよな、それに櫛灘が武術家だったのをこの前初めて知って驚いたが、明らかにオレより強いよな櫛灘、子どもに負けてるオレってと落ち込む宇喜田孝造。

 

いいからシャキッとしな宇喜田、みっともないよとバルキリーが宇喜田孝造を叱る。

 

宇喜田よりも幼い頃から武術をやってきていたはずのあの子が強いことは当然だよと言うフレイヤ。

 

武術は積み重ねが大事だからのうと頷いたトールに、ボクも日々積み重ねることの大切さをジェームズ志場先生に教わっているよと言いながら立ち上がった武田一基。

 

それじゃあボクもジェームズ志場先生の元に行かないといけないから失礼するよと言った武田一基は体力が完全には回復していないふらふらの状態で新白連合の本拠地を出ていく。

 

新白連合の全隊長がそれぞれの理由で去っていく姿を見ていた新島は、ジークが坂田金時を連れてきて2日になるが、全員段違いにレベルが上がっていやがるな、昨日とは別人とも言えるぐらい強くなってるのは間違いない、と断言する。

 

ジークと櫛灘は達人なので別格として、頭1つ抜けてる武田が達人に近付いている気がするぜ、宇喜田以外の新白連合全隊長が達人になるのも夢じゃねーなと新島は考えていた。

 

翌日も始まった坂田金時とのかなり激しい組手を続けていく新白連合全隊長に櫛灘千影。

 

3日前の坂田金時と組手を始める前と比べれば、飛躍的に実力が向上している全員。

 

特A級の達人であるジークフリートと達人級の櫛灘千影ですらもかなり実力が上がっており、坂田金時と組手をしていなかった3日前よりも随分と強くなっているようだ。

 

武田一基も実力を向上させていて妙手でもかなり達人寄りとなっていたが、達人に至るにはまだ時間がかかるだろう。

 

バルキリーにフレイヤとトールも達人寄りの妙手であり、実力的にはYOMIよりも上となっていた。

 

その3人の中で1番実力が低いトールであっても香坂しぐれが作った防具があれば、武器組のYOMIとも互角以上に戦えることは間違いない。

 

街の不良では勝てないレベルの実力になっていたとしても、新白連合全隊長の中で1番弱い宇喜田孝造は悩んでいるようだったが、坂田金時との組手をしている最中に悩んでいられる暇はなく、投げられて身体に技を覚えさせられることになる。

 

とてつもなく手加減されて投げられた宇喜田孝造は悩んでる場合じゃねぇと坂田金時に挑んでいったようだ。

 

激しい組手を続けていった全員が体力の限界を迎えるまで、坂田金時は止まらずに動き続けていく。

 

今日も限界がきた全員が倒れ込んでいると、一人一人に声をかけていった坂田金時。

 

組手をしている最中にした時よりも詳細に、一人一人に必要なアドバイスをしていった坂田金時は自分と組手をした全員に伝えるべきことをしっかりと伝えていた。

 

身体を休めることも必要だと言った坂田金時は、明日は組手をすることはないので身体を休めておくようにと全員に言うと櫛灘千影を背負って立ち去る。

 

坂田金時に背負われながら大きな背中に身体を預けて、とてつもない安心感を感じていた櫛灘千影。

 

いつの間にか眠ってしまっていた櫛灘千影は気付いた時には自分の部屋で横になっていたらしい。

 

料理の良い匂いが漂ってきてお腹が空いた櫛灘千影が台所に向かうと、坂田金時が料理を作っている真っ最中であった。

 

そろそろできるから食卓で待っていてくれるかなと言った坂田金時に、はい金時師匠と頷いた櫛灘千影は食卓で料理の完成を待つ。

 

完成した料理が食卓に置かれていき、いただきますと両手を合わせた櫛灘千影が食べ始めていく。

 

全ての料理を食べ終えた櫛灘千影がごちそうさまでしたと両手を合わせて言うと、デザートもあるけど食べるかなと聞いてきた坂田金時。

 

はい、勿論食べますよ金時師匠と答えた櫛灘千影は今日のデザートは何だろうかとワクワクしていたようだ。

 

坂田金時が持ってきたデザートをフォークで食べていく櫛灘千影は美味しいデザートを幸せそうな顔で食べた。

 

空になった皿とフォークを回収した坂田金時は丁寧に洗っていき、水気を拭き取るとしまっていく。風呂も沸かしてあるから入ってきなさいと櫛灘千影に言った坂田金時に、一緒に風呂に入りませんかと提案した櫛灘千影。

 

それは止めようかと断った坂田金時は一緒に風呂に入ると弟子である櫛灘千影が櫛灘美雲に殺されてしまいそうだと考えたから断ったようだ。

 

残念そうな櫛灘千影の頭を撫でた坂田金時は、風呂が冷めない内に入ってきなさいと言って笑う。

 

櫛灘千影が風呂に入っている間に、今後の新白連合全隊長と櫛灘千影の育て方を考えていた坂田金時。

 

とりあえず1番実力が低い宇喜田くんの実力をもう少し引き上げておかないと死亡率は下げられないかなと思った坂田金時は、全員生き残ってもらいたいものだなと頷いた。

 

風呂から上がってきた櫛灘千影の頭をドライヤーで丁寧に乾かしていく坂田金時は、まるで親のように見えていたらしい。

 

よし、乾いたと言ってサラサラになった櫛灘千影の髪の毛を櫛で優しくといていく坂田金時は完全に手慣れていたようだ。

 

じゃあ私も風呂に入ってくるよ、歯を磨いたら湯冷めしないように布団に入るんだよと言った坂田金時は風呂に向かう。

 

静かに湯船に浸かっていた坂田金時は急速に近付いてくる見知った気配を察知する。

 

今日は背中を流しにきたぞ金時と言いながら堂々と風呂場に入ってきた櫛灘美雲。

 

やっぱり美雲かと言った坂田金時は一糸纏わぬ姿の櫛灘美雲を見ても特に驚くことはない。

 

一緒に風呂に入ることになった坂田金時と櫛灘美雲は互いを洗い合って、湯船に2人で浸かった。

 

泊まっていくことにした櫛灘美雲は坂田金時と一緒の布団で寝ることになり、坂田金時に抱きついたまま眠りにつく。

 

朝になって起きてきた櫛灘千影は普通に食卓に座っている櫛灘美雲に少し驚いていたようだ。

 

いつの間に美雲師匠が家に来ていたんだろうと頭を悩ませる櫛灘千影だったが深く気にすることはなく、食卓で静かに朝食を待つ。

 

3人分の朝食を用意した坂田金時は、櫛灘美雲と櫛灘千影の前に朝食を置いていった。

 

食べ始めてから笑顔になった櫛灘美雲と櫛灘千影は坂田金時が作った朝食が美味しかったようだ。

 

朝食を全員が食べ終えてから茶を用意した坂田金時は櫛灘美雲と櫛灘千影に提供する。

 

金時が用意してくれた茶は美味いのう、毎日飲みたいぐらいじゃと満足気に言った櫛灘美雲。

 

わたしは毎日飲んでますけどね、金時師匠が用意してくれたお茶をと思わず言っていた櫛灘千影。

 

張り合ってきた元弟子である櫛灘千影を凄い目で見始めた櫛灘美雲は随分と生意気に変わったようじゃのうと考えながら元弟子を睨む。

 

普通の子どもなら間違いなく泣いているであろう櫛灘美雲の鋭い眼光を受けても平然としている櫛灘千影は肝が座っていた。

 

とりあえず落ち着きなさい2人ともと仲裁をした坂田金時は、朝から何でこんなことになっているんだろうと思っていたらしい。

 

金時の顔を見れて良かったと言った櫛灘美雲は、櫛灘千影に見せつけるように坂田金時に口付けをしてから立ち去っていく。

 

それから何故か少し機嫌が悪くなった櫛灘千影は、自分の状態を不思議に思うが坂田金時に頭を撫でられて機嫌が戻ったようだ。

 

まだ自分の気持ちを自覚していない櫛灘千影と何となく気付いているが深くは追求しない坂田金時。

 

櫛灘千影が自分の気持ちをはっきりと自覚したら話し合おうと坂田金時は考えている。

 

朝早くに朝食をしっかりと食べ終えて食後に茶を飲んでゆっくりと食休みをしてから、鞄を持って櫛灘家を出ていき、荒涼高校に向かうことになった櫛灘千影。

 

高校での授業を終えてから帰ってきた櫛灘千影は柔術着に着替えると、師匠である坂田金時と共に新白連合の本拠地に向かう。

 

そこで新白連合の全隊長達と合流した坂田金時と櫛灘千影は、さっそく今日も非常に激しい組手を行っていく。

 

坂田金時対新白連合の全隊長達に櫛灘千影を加えたお決まりの状態で凄まじい組手をしていった全員。

 

対武器の鍛練も欠かさず行うことになり坂田金時が投げる手裏剣やクナイを弾いていく新白連合全隊長達と櫛灘千影。

 

手甲を装備していなくても怪我をすることなく手裏剣やクナイを弾いた櫛灘千影は対武器を想定した鍛練を積み重ねており、武器の相手には慣れていたが、坂田金時の投げる手裏剣やクナイは達人である櫛灘千影だろうと油断できない速度で飛んできていたらしい。

 

今日も組手が終わったところで疲れきっていた坂田金時以外の全員は、完全に体力を使い果たしていたようだ。

 

倒れ込んではいないが座り込んでいる面々にミネラルウォーターを配っていく坂田金時。

 

しっかりと水分を補給していく新白連合の全隊長達と櫛灘千影は、冷えたミネラルウォーターで喉を潤す。

 

今日もハードな組手だったじゃなーいと言った武田一基はミネラルウォーターを飲む。

 

だが確実に強くなっておると言って笑ったトールに、これも我が師のおかげですねと微笑んだジークフリート。

 

オレも強くなったぜキサラと言って近付いてきた宇喜田孝造に、近いんだよと言いながらバルキリーは軽い蹴りを入れていく。

 

そう宇喜田を邪険にするんじゃないと色々と荒々しかったバルキリーを静かにたしなめていくフレイヤ。

 

金時師匠、今日も金時師匠が作った特製おやつはありますかと聞いてくる櫛灘千影。

 

ちゃんとあるから帰ってから食べようねと答えた坂田金時は優しく櫛灘千影の頭を撫でていった。

 

坂田金時に撫でられることに特に抵抗はない櫛灘千影は、金時師匠に撫でられると嬉しいから寧ろもっと撫でてもらっても構わないという気持ちになっているらしい。

 

組手と対武器の鍛練を終えて解散した全員は、それぞれが向かうべき場所に向かう。

 

坂田金時以外が実力を向上させたことで新白連合全隊長の死亡率は格段に下がったようだ。

 

櫛灘千影の実力も確実に上がっていて、師匠である坂田金時に感謝している櫛灘千影は坂田金時を慕う気持ちを更に強める。

 

今日も坂田金時に背負われて帰っていく櫛灘千影は坂田金時の背に静かに抱きついていた。

 

今日の夕飯は何が良いかなと言った坂田金時に、鰤と大根が冷蔵庫に入ってましたから鰤大根がいいですと言ってきた櫛灘千影。

 

じゃあそうしようか、後はとろろ納豆になめこの餡掛け豆腐でいいかなと言う坂田金時に、美味しそうですね、それでおねがいしますと頷いた櫛灘千影は笑顔を見せる。

 

背中の櫛灘千影が笑っていることに気付いた坂田金時は、よく笑うようになったなと嬉しく思う。

 

歩いていく坂田金時の背中に抱きついている櫛灘千影は、不思議と幸せな気分になっていたようだ。

 

菓子を食べている時とも違う感じに戸惑いながらも嫌ではない櫛灘千影は、何でだろうと疑問に思いながらも坂田金時から離れることはない。

 

まだまだ自分の気持ちを自覚してはいない櫛灘千影だが、このまま成長すればいずれは気付く日がくる。

 

それはそう遠くはないのではないかと考えていた坂田金時は、弟子である櫛灘千影の心を正確に把握していた。

 

とりあえず直ぐに察しそうな美雲を止めなければいけないことになりそうだと思った坂田金時。

 

色々とやることが増えそうだが、まあ、年長者としてしっかりと頑張るとしようと気合いを入れる坂田金時は、特に困っていたりはしない。

 

師匠としてこの子を守らないといけないなと決意した坂田金時は背中に背負う櫛灘千影を大切にしていたようだ。

 

弟子を大事にしている坂田金時は良い師匠であると言えることは間違いないだろう。

 

ゆっくりと歩いていく坂田金時とその背中にしっかりと背負われている櫛灘千影。

 

とても仲の良い坂田金時と櫛灘千影の師弟は、まるで親子のように見えていた。

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