まだ高校は卒業していないとしても弟子達の今後の進路を聞いて、流石に師匠である自分が無職のままでは問題がありそうだと思っていた坂田金時は、金銭的には余裕があるとしても仕事を探してみることにした。
古い友人が多い坂田金時は護衛の仕事を頼まれて、暗殺者を返り討ちにしたり、仕込まれた毒物を発見して、毒を仕込んだ相手を捕まえてみたりしていたようだ。
大活躍した坂田金時は要人の護衛依頼も引き受けるようになり、その筋では有名な存在となっていたらしい。
プロの殺し屋だとしても坂田金時に敵うことはなく、護衛の依頼達成率100%の男として名が知れた坂田金時。
一応仕事をしていると弟子達には言えるようになったと安心していた坂田金時だが、常に護衛の依頼があるわけではなく、少し暇な時間もできていた。
空いた時間の有効な活用法を模索していた坂田金時は、古い友人達に相談をしてみる。
趣味を見つけてみるのはどうかという意見や、散歩でもしてみるのはという提案もあり、色々なことを言ってきた坂田金時の古い友人達。
古い友人達が出してきた様々な意見や色々な提案を聞いていたが、特に心惹かれるものがなく困っていた坂田金時だった。
そんな坂田金時が狩猟免許を持っていることを知っていた古い友人の1人が、狩猟に関する本を出してみないかと言ってきたので、いいかもしれないと思って試しに書いてみたところ、発売された本が非常に面白いと評判になり、かなり売れたようだ。
坂田金時が描いた狩猟に関する詳細な絵と読んでいて面白い独特な文章が人気になった理由らしい。
坂田金時に文才があると思った古い友人は、次は坂田金時に小説を書かせてみようと考えていたらしく、今度は小説を書いてみないかと提案。
乗せられているような気はしたが特に問題があるようには思えなかったので、坂田金時は書いてみた小説を古い友人に渡してみる。
それを読んだ坂田金時の古い友人は、小説が物凄く面白いと思ったようで迷わず本にしようと考えていた。
小説の挿し絵も坂田金時が描き、発売されることになった小説は、飛ぶように売れて、作家として有名になった坂田金時。
小説家になるという夢を持っている白浜兼一がそのことを知って坂田金時に話を聞く為に櫛灘家を訪れる。
坂田金時の書いた狩猟関係の本と新作である小説を買っていて、すっかり坂田金時のファンになっていた白浜兼一。
鞄にしまっていた坂田金時が書いた2冊の本を取り出して、サインください金時さんと思わず言っていた白浜兼一に、構わないよと言うと2冊にサインを書いた坂田金時は、兼一くんも買ってくれたんだねと笑う。
それから色々な話を坂田金時とした白浜兼一は、自分の体験してきたことを文にしてみるのはどうかなという坂田金時のアドバイスを参考にしてみることにしたらしい。
今まで自分が体験してきた梁山泊での出来事を小説として書いていった白浜兼一は、文にしてみると凄いなと色々な実体験を思い出していく。
こうして修行の合間にある時間を使って小説を書いていた白浜兼一の完成した作品が、見事に優秀賞を取ることを予想できていたのは極僅かだった。
小説家になって直木賞作家になりたいと思っている白浜兼一は、夢に1歩近付いて喜ぶ。
積み重ねた修行の成果が実り、達人級となって念願の旅に出ることにした叶翔。
旅先で色々な出来事が起こり、1人旅の難しさを知ることになった叶翔だが、元暗鶚の隠れ里では経験できないことを経験することができて楽しんでいたようだ。
旅の途中で坂田金時に教えられていた地下格闘場に行き、旅行資金を稼いだりもした叶翔は行ってみたいところを巡っていく旅を続ける。
梁山泊にも立ち寄ることになった叶翔は、梁山泊の達人達と手合わせをすることになったり、白浜兼一と組手をしてみたりして、梁山泊を後にした。
叶翔がラーメン好きの鍜冶摩里巳から美味しいラーメンが食べられると聞いていた梁山泊の近くにある中華南京路。
そこに向かった叶翔は、中華南京路の店内に入ると坂田金時が居ることに気付いて驚く。
金時さんじゃないですかと言いながら隣の席に座った叶翔に、久しぶりだね翔くんと笑いかけた坂田金時。
もしかして金時さんは良く来るんですか、この店にと坂田金時に聞いていた叶翔。
そうだね、しばらくこの町で過ごしているから、たまに食べに来るかなと坂田金時は答える。
そうなんですね、ラーメンが美味しいって鍜冶摩が言ってましたけど実際どうなんですかと坂田金時に叶翔は聞いた。
確かにこの店のラーメンは美味しいよ、それ以外のメニューも美味しいからハズレはないね、と断言する坂田金時。
個人的におすすめするならチャーシューメンかな、しっかりと仕込まれたチャーシューが厚切りでたっぷり乗せられていて、チャーシューの味も美味しいからねと教えた坂田金時は、奢るから好きなのを頼んでみるといいよと言ってメニューを叶翔に差し出す。
じゃあ金時さんがおすすめするチャーシューメンにしてみます、と叶翔はチャーシューメンを注文した。
叶翔の隣で坂田金時もチャーシューメンを注文して、できあがるまでしばらく待つ2人。
待っている間に和やかに会話をしていた坂田金時と叶翔は、色々なことを話していく。
坂田金時が本を2冊出したという話を聞いて興味が湧いた叶翔は、その本を購入してみようと思ったらしい。
会話が弾んでいた坂田金時と叶翔の前にチャーシューメンが置かれて、とりあえず会話を中断した2人は両手を合わせ、いただきますと言うとチャーシューメンを食べ始める。
無言で分厚く切られているチャーシューを食べて麺をすすっていく坂田金時と叶翔。
スープまで飲み干した2人は、美味しかったと素直な感想を言って笑みを浮かべていく。
まだまだいけるかなと叶翔に聞いた坂田金時に、もう少し食べれそうですねと答えた叶翔は次は炒飯が食べたいですねと言った。
じゃあ炒飯を注文しようか、ここは中華スープもおまけにつけてくれるよと言うと坂田金時も炒飯を注文していき、炒飯が届くまで会話を再開した2人。
ここの炒飯はシンプルだから飽きない味で、中華スープとの相性も抜群だよと笑った坂田金時。
そうですかそれは楽しみですね、炒飯食べるのは久しぶりになりますよと言って叶翔は炒飯を待つ。
会話しながら炒飯を待っていた2人の前に炒飯と中華スープが置かれていき、再び両手を合わせた坂田金時と叶翔は、いただきますと言うと炒飯を食べ始める。
食事中は喋ることはない坂田金時と叶翔は、無言で炒飯を食べて中華スープを飲んでいった。
炒飯を食べ終えて中華スープも全て飲んでいた坂田金時と叶翔は、ごちそうさまでしたと両手を合わせて言って、席を立つと会計に向かう。
叶翔の分と合わせて支払った坂田金時に感謝をした叶翔は、坂田金時と一緒に中華南京路を出ていく。
腹ごなしにゆっくりと並んで歩いていった坂田金時と叶翔の2人は、穏やかに会話をしていったようだ。
分かれ道でそれぞれ別の道に進むことになった坂田金時と叶翔は互いに手を振りながら立ち去っていき、別れを惜しむように姿が見えなくなるまで手を振り続けていた2人。
1人きりになったところで少し寂しい気持ちにはなっていたが、今日金時さんと会えたんだから、きっとまた金時さんとは会える筈だと考えて気持ちを切り替える叶翔。
旅人であった坂田金時から色々な話を聞いて、旅に興味を持った叶翔が元暗鶚の隠れ里から出て旅を始めることを隠れ里の面々は止めることはなかった。
達人級まで至っている叶翔なら、旅先で死ぬことはないだろうという判断をされていたみたいだ。
暗鶚の技術と空手を学んで達人級となった叶翔の旅は、これからも続いていくことは間違いない。
新白連合の音楽部門で活躍するジークフリートは、思いついたメロディーから作曲した曲を売り出したり、コンサートを開いて大勢の観客を集めたりもしており、活動の範囲を広めている。
ちなみにコンサートを開く時はジークフリート1人だけでなくギターの辻新之助と、ドラムのトールも一緒だったりして、3人でコンサートを盛り上げているようだ。
コンサートが本番中であろうと新島から連絡があれば電話に出るジークフリートに釣られて辻新之助が歌詞を間違えたりもしていた。
そんなアクシデントがあってもコンサートは盛況で順調に進んでいるとジークフリートは判断していたらしい。
3人でコンサートを行っていた時にジークフリートは、今度は我が師と一緒にコンサートを開いてみたいですねと考えて、穏やかな笑みを浮かべる。
我が師がバイオリンならわたしはピアノでどうでしょうかねと内心で考えていたジークフリート。コンサートを続けている真っ最中に別のことを考えていても、ジークフリートのギターを弾く手は淀みなく動いていく。
ギターを激しく掻き鳴らしながら歌っていくジークフリートと辻新之助に合わせてトールがドラムを連続で叩いていった。
コンサートが大成功で終わってからジークフリートは櫛灘家に住んでいる坂田金時の元へと向かう。
わたしと一緒にコンサートを開いてみませんか我が師よと言ってきたジークフリートに、突然どうしたのかな響くんと困惑する坂田金時。
何回かわたしはコンサートを開いているのですが、我が師と一緒にコンサートを開いてみたくなりましてと言うジークフリート。
まあ、響くんがやりたいならコンサートをやってもいいよと了承した坂田金時に、感謝します我が師よ、それでは日程は、この日でどうでしょうかと言い出したジークフリートは既に日程を決めていたらしい。
準備が速いねと言った坂田金時は、ジークフリートの手際の良さに感心する。
師匠である坂田金時とコンサートを開けると考えたジークフリートは満面の笑みを浮かべていた。
後日坂田金時とジークフリートが開いたコンサートで奏でられたバイオリンとピアノの演奏は、コンサートに来た観客達の心を掴んでいたようで、師弟が開いたコンサートは大盛況で終わったようだ。
ちなみに坂田金時だけはコンサートの最中、ずっと仮面を被っていたので大勢の観客達に顔がバレて有名になるということは避けられていた。
仮面のバイオリニストが誰なのか予想していた人々がいたが、坂田金時だと的中することはない。
ジークフリートとのコンサートを終えてから櫛灘家に戻った坂田金時を笑顔で出迎えた櫛灘千影。
金時師匠、今日は、わたしが夕食を作っておきましたと言ってきた櫛灘千影の頭を優しく撫でながら、ありがとう千影ちゃんと坂田金時も笑う。
櫛灘千影が初めて作った夕食は、きっちりと切られた野菜が多めの夕食で正確に調味料が入れられていて、味もしっかりしていたようだった。
うん、美味しいよ千影ちゃんと言った坂田金時に、目分量で調味料を入れると作る度に味が変わると金時師匠が言っていたので、調味料は必ず正確に計量しましたと櫛灘千影は言うと、金時師匠が美味しいなら良かったですと微笑む。
1人で料理をやってみてどうだった千影ちゃんと櫛灘千影に聞いてみた坂田金時。
そうですね、自分が作った料理を美味しいって言ってくれる人がいたから、これからも料理を作ってみたいと思いましたと答えた櫛灘千影。
次は一緒に料理をしてみようか千影ちゃんと言った坂田金時に、はい、金時師匠、一緒に料理をしましょうと言って櫛灘千影は嬉しそうに笑う。
まだ高校に通っている櫛灘千影は来年で3年生になり、高校を卒業してからは大学に進学するつもりらしい。
櫛灘千影の学力なら難関な大学でも行けることは間違いないが、櫛灘家から1番近い大学に行くつもりの櫛灘千影は特に大学にこだわりはないようだ。
近場の大学を選んでいたのも、師匠である坂田金時が待っている櫛灘家に早く帰りたいという理由だった櫛灘千影。
坂田金時は櫛灘千影という弟子に好かれており、そして坂田金時も師匠として弟子のことを大切にしている。
櫛灘流柔術を受け継ぐ存在である櫛灘千影に、自分が知る櫛灘流柔術の全てを教えていく坂田金時。
かつては櫛灘美雲に殺人拳としての櫛灘流柔術を学んでいた櫛灘千影だが、今では新たな師匠である坂田金時に活人拳としての櫛灘流柔術を学ぶ。
活人拳の道を自分で選んだ櫛灘千影は、積み重ねた修行で達人級に到達して、現在では特A級の達人となっていた。
特A級の達人にまで櫛灘千影が至ることができたのは、的確な坂田金時の指導と櫛灘千影の日々続けていた努力があったからだろう。
これからも櫛灘千影は、大好きな師匠である坂田金時と共に櫛灘家で穏やかに過ごしていく。
ボクサーとして活躍している武田一基は表と裏のボクシングで世界チャンピオンになるという夢を叶える為に、表と裏のボクシングでタイトルマッチに挑んでいたようだ。
裏ボクシング界では破壊神の異名を持ち、常に王者に君臨し続けていたジェームズ志場の弟子として表と裏のボクシングで頭角を現した武田一基。
そんな武田一基と急接近していたフレイヤは、恋人のような関係になっていた。
将来の夢が栄養士か歴史研究家であるフレイヤは、どちらの道にも進めるように両方勉強しているらしい。
大学に通いながらも暇さえあれば、武田一基の居る場所に向かって交流するフレイヤを、武田一基の師匠であるジェームズ志場は完全に弟子の恋人だと判断しており、2人っきりにしてやるから存分にいちゃつけいと師匠として弟子の恋路を応援するジェームズ志場。
裏ボクシングで勝利を続ける武田一基に大金を賭けているジェームズ志場は、達人級に到達した弟子が敗北するような相手とは戦わせることはない。
裏のボクシングは表とは比べ物にならないほど危険である。
ちなみに表のボクシングで現在の武田一基に勝てるような相手は、全くいないようなので表のボクシングは弟子の好きにさせているジェームズ志場だった。
大学で柔道部に入っている宇喜田孝造は、鍛えられた柔道で部内で勝利を続けており、オリンピックの柔道で金を取るという夢に向けて励んでいたようだ。
そんな日々を過ごしていても宇喜田孝造は、バルキリーと一緒にいる時間は常に空けておく。
バルキリーの尻に敷かれているような状態になっていてもキサラの為ならと受け入れている宇喜田孝造。
今の宇喜田孝造の実力ではオリンピックの柔道で金メダルを取ることは、かなり厳しい。
それを自覚しているからこそ坂田金時の元に来た宇喜田孝造は、鍛練を積むことになる。
交流があまりない相手を鍛えることは殆どない坂田金時だが、弟子である櫛灘千影がファミレスでデザートを奢ってもらっていた相手だと聞いて宇喜田孝造を礼代わりに鍛えることにした。
力は充分にあると判断し、技量を鍛えることに決めて宇喜田孝造に鍛練を積ませていった坂田金時。
才能が無いとしても集中して鍛えられた宇喜田孝造の技量は高まっていき、表の柔道家では勝てない程度には実力を上げることができた宇喜田孝造。
後はオリンピックの代表に選ばれるかどうかというところになった宇喜田孝造は、選ばれるように祈っていたらしい。
願いが天に通じたのかオリンピックの代表候補として選ばれた宇喜田孝造は、他の候補達に全勝してついに柔道代表に選ばれる。
オリンピックに出場した宇喜田孝造は柔道で、坂田金時に高められた技量を発揮して念願の金メダルを取った。
夢を叶えた宇喜田孝造は向けられたマイクに、お世話になった人達に恩返しできたような気がしますと答えて歓喜の涙を流す。
表の世界で有名になることは望んでいない坂田金時は、宇喜田孝造に自分の名前は出さないように釘を刺していたようだ。
恩師の名を語る宇喜田孝造は、通っていた柔道場の先生の名前だけを言って坂田金時のことは言わない。
坂田金時に感謝したい気持ちはあったようだが、報道陣に坂田金時の名前を出したら間違いなく坂田金時に怒られるということは理解していた宇喜田孝造だった。
それぞれが進む道を選んで未来に向かっていて、久遠の落日による世界大戦を防げて良かったと考えていた坂田金時。
闇が計画していた久遠の落日が成功していれば世界は100年の戦となっていたことは間違いないだろう。
穏やかに日々を過ごせることを幸せだと感じていた坂田金時は、活人拳の道を選んで良かったと思っていたらしい。
そんな坂田金時の携帯に連絡が入り、呼び出された坂田金時は弟子の櫛灘千影に、今日は帰ってこないから私の夕食は必要ないよと言うと櫛灘家を出ていく。
向かった先の喫茶店にある外の席で待ち合わせをしていた坂田金時と櫛灘美雲。
待たせてしまったかなと言いながら席に座る坂田金時に、金時が来てくれるならいくらでも待てるから問題はないのうと言った櫛灘美雲は微笑む。
今回は金時の勝ちで終わったようじゃなと言ってきた櫛灘美雲に、久遠の落日のことを言っているのかな、まあ、確かに今回は私の勝ちだと言えるだろうねと坂田金時は頷いた。
金時1人がいるだけで戦力差が物凄いことになるからのう、金時を勧誘しているわしを侮っておった八煌断罪刃も、わしを侮ることは止めたようじゃと言うと櫛灘美雲は楽しげに笑う。
私が本気を出したのは本当に久しぶりだったから、正確な実力を把握した八煌断罪刃も私を侮ることは止めたみたいだねと言った坂田金時。
座っておるだけでは迷惑な客じゃからのう、とりあえず何か頼まぬか金時と言い出した櫛灘美雲がメニューを開いて目を通してから坂田金時に差し出す。
わしは餡蜜を頼むが、金時はどうするかのうと言った櫛灘美雲。
今日は美雲が珍しく砂糖が入っているものを選んだから、私もそうしようかな、おすすめとメニューに書いてあるフレンチトーストにしてみようと坂田金時はメニューを見ながら言って、喫茶店の店員を呼ぶ。
喫茶店のおすすめであるフレンチトーストと無難に餡蜜を頼んだ坂田金時と櫛灘美雲の2人は、店員に注文したものが届くまで穏やかに会話して待つ。
金時に会うのは久しぶりになるのうと言ってきた櫛灘美雲に、そうだね、4週間ぶりになるかなと坂田金時は頷いた。
こうして金時と過ごせる時間ができたことは嬉しいぞ、わしと会えなくて金時は寂しくなかったかのう、わしは金時と会えなくて寂しかったがと言う櫛灘美雲。
そんな櫛灘美雲の対面に座っている坂田金時は、櫛灘美雲の頭を優しく撫でていく。
綺麗で艶のある黒髪を乱さないように丁寧に優しく櫛灘美雲の頭を撫でていった坂田金時は、美雲と会えない間は私もずっと寂しかったけど、こうして今日会えて私は嬉しいよ美雲、きみと一緒に居られて私は幸せだと言いながら笑顔を見せる。
坂田金時に頭を撫でられて幸せな気持ちになっていた櫛灘美雲は顔を赤らめて、そうかとだけ言って嬉しそうに笑った。
良い雰囲気になっている外のテーブル席に注文された品を持っていこうとする店員だったが、2人の邪魔をするみたいで物凄く持っていきづらいと思っていたらしい。
頼んだものが届かないのは、どうやら私達のせいみたいだよ美雲と言った坂田金時。その言葉を聞いてから店員を見て意味を理解した櫛灘美雲は真顔に戻ると静かに注文した品が届くのを待つ。
お待たせしましたと言いながらフレンチトーストと餡蜜を持ってきた店員は内心で邪魔してごめんなさいと思っていたようだ。
気にしなくていいよと坂田金時に言われて、内心を読まれたことにびっくりした店員は、ごゆっくりどうぞとだけ言って去っていく。
届いたフレンチトーストと餡蜜を静かに食べ始めた坂田金時と櫛灘美雲の2人。
櫛灘美雲が選んだ喫茶店だけあってフレンチトーストと餡蜜は、とても美味しかったようで満足していた坂田金時と櫛灘美雲。
一口食べるかいと言って一口サイズに切ったフレンチトーストを坂田金時は櫛灘美雲に差し出す。
口を開けて食べた櫛灘美雲は、フレンチトーストも美味じゃなと頷いた。
今度は櫛灘美雲が餡蜜をスプーンで掬うと坂田金時に向ける。
口を開いて餡蜜を食べていき、餡蜜も美味しいよ、ありがとう美雲と笑った坂田金時。
再び良い雰囲気になっていた喫茶店の外にあるテーブル席に近付くものは誰もいない。
完全に2人だけの世界となっていた坂田金時と櫛灘美雲は互いだけを見て幸せそうに笑う。
邪魔をするものは誰もおらずデートを楽しんでいた坂田金時と櫛灘美雲の2人は幸せに過ごしていた。