My Hero Battlefront ~血闘師緑谷出久~ 作:もっぴー☆
毎度お待たせいたしました。相変わらずの亀更新ですが今回はひと月超え程度で済みました。
本当はもう少し執筆速度上げたいんだけど、もう疲れちゃって 全然動けなくてェ…。
後スト6も狂ったようにやりたい(欲望全開)
今回オリジナルネーム出ます、ご注意を。
(7/10)血界最新刊買ったらまさかの名前被りが出たので一部名前に変更入れました。
僕らの前に偏執王アリギュラが現れた。突然の受け入れがたい現実に僕は情けない悲鳴を上げながら飛び上がり、海外のカートゥーンアニメよろしく身体をバタつかせ部屋の隅、どころか壁を登り血法で天井に張り付くように逃げた。一連の行動を見ていた先生方は呆然の表情で固まる。
「くくくくくぁwせdrftgyふじこlp!?」
「ちょっと何よ~せっかくこ~んな可憐な女の子が会いに来てあげたのに~そんな反応するわけ~?傷つくんですけど~」
「…………可憐?「あ"っ?」あ、はい、可憐な女の子です」
真ん中の一つ目を開きドスの利いた声を聞くや血法を解いて土下座しながら落下。そのままの状態で微動だにせず着地する様は土下座ソムリエが見たら高得点間違いなしだろう。なんだよ土下座ソムリエってそんなのいてたまるかあああ駄目だ混乱してる落ち着け僕まだ慌てるような状況じゃ……いや慌てる状況だ。
「HAHAHA……少年、その子は何者だい?見てるだけでこんなに背筋が冷たく感じるのは六年前のアレ以来だよ?」
「言っておくが俺たちに一切気取られずお前の後ろに立っている時点でただの女とは言わせんからな?」
先生達が再び構え直し、改めて彼女が誰か質問してくる。どうしよう説明しても大丈夫かなとアリギュラの顔色を伺うと、心底どうでも良さそうに欠伸をしたのでため息一つ吐き紹介した。
「……彼女の名前はアリギュラ。人類の領域を完全に逸脱した超々々人の中でもとりわけ厄介と言われる13王の一人にして、偏執王の名を冠する
「今あたしのこと~怪物とか思わなかった~?」
人の心読まないでくれない?それに雑食暴食車とか食人機械虫とかゴロゴロ作ったりデルドロさんを生きたまま液状にする奴を怪物と言わず何というのか。
突然の厄災の出現にいつでも飛び掛かれるよう戦闘態勢に入る先生達。でも変に刺激を与えても悪い方向に進むだけなのでないで慌てて諫める。彼女と今ここで戦ったら雄英が消滅しますよ、比喩抜きで。
彼女は猛獣でなく令嬢の如く丁重に扱えば暴れることはないことを懇切丁寧に説明していき、必死さが伝わったのか渋々ながら構えを解いてもらった。警戒は解いてないがそこは安全のためにも必要なので口出しはしないでおく。
「だぁ~れが猛獣ですって~?」
「決してあなたのことではないので聞き流してくださいお願いします。それより何しにきたんですかアリギュラ?僕ら世界を越えて会うほど仲がいいわけでもないですよね?……毎月給料日にアホほどスイーツ奢らされるのは仲がいいと言うのかな……?」
「それよそれ~!今日~あんたの給料日だったから~ヒ~ちゃんと一緒にスイーツ巡りしようとしても見つかんないし~、ヒ~ちゃんが牙狩りのガキを捕まえて聞いたら~こっちに帰ってるっていうじゃない~!それ聞いて怒ったり興奮したりしてるヒ~ちゃんを宥めるのが~どれだけ大変だったか~教えてあげよっか~?」
ああ、やっぱりヒーちゃん……件のストーカーと一緒に集りに来たのかこの13王。毎回給料をもらったらさあ奢れと言わんばかりに集ってくるからなあ。それも扉前で出待ちしてるから玄関出たら二秒で拉致という。悪夢かな?
お願いだから毎度扉の前で出待ちするのはやめてください。あれ24時間ごとに入り口が変わるはずなのになんでわかるんですか、毎度見破られるシンデルマイサーさん達の心境も考えてあげてほしい。いや当の本人は技術者魂に火がついて負けじと警備システムを更新してますけど。おかげでユリアンさんがハードルが上がりまくりだと愚痴を溢してたっけ。
……あれ?給料日に来たらいなかった?
「あの、アリギュラ。僕がいなくなってどれくらい経過してるかわかります?」
「な~に?向こうじゃまだ一月くらいしか立ってないのに~違和感あるの~?」
「い、一ヶ月!?」
「当たり前でしょ~。向こうは~異界とごっちゃになってるのに~そこに別の異界と無理やり繋げられたら~時間の流れなんてメチャクチャで合わないに決まってるでしょ~。もしかしたら今も~向こうに帰ったら時間の流れがちょ~っと変わってるかも~?ま~アタシの作った次元渡航システムが~そんなヘマするわけないけど~」
……アンタ僕の帰還を知ってすぐに文句を言いに来たんだよね?その渡航システムもしかして即日で作りました?……さすがに作り置きであってほしい、13王の底が見えなさすぎる。
しかし彼女の口から時間の情報が聞けたのは少し嬉しく思う。
あちらとこちらでは時間の流れがランダムになっている。それはつまりこちらに帰ってきてから時間の流れ的に諦めていたみんなと、クラウスさん達と会えるかもしれないという
再会=向こうと世界がどこかで繋がってるだから諸手をあげて喜べないが……僕個人としてはわずかにある再会の可能性に笑みを溢してしまうのは仕方ないよね?
「なににやついてるのよもじゃ毛~気持ち悪い~。とっとと奢る準備しなさいよ~」
「あっいた、痛い、蹴らないで。ち、ちょっとは感傷に浸らせてよ痛い……!わ、わかりました。わかりましたから勘弁してください。こちらの用事が終わりましたらすぐにでも
「当然でしょ~あたしらにここまで足運ばせたんだから~覚悟しなさいよ~」
そうは言ってもそのシステムがあれば日帰り旅行感覚で……いや下手したら田舎から都心部に電車で来るくらいの気楽さで来れるでしょうに。口には出さないけど―――
……いや待て、彼女なんて言った?あたしら?…………
「あ、あの、アリギュラ。もしかしなくても
「な~に当たり前の事言ってんのよ~。そもそもヒ~ちゃんが~あんたに会いたがってたから~こっちと繋いで来てあげたのよ~?」
肯定の言葉に再び冷や汗が全身から噴き出す。水分が抜け出て服が湿る感覚に襲われるが今はそんなこと気にしてる場合ではない。
「というわけで真打ち登場よ~。カモンヒ~ちゃ~ん!」
そう言って手を扉へ翳して一歩離れる。まずい突撃して来る、そう察した僕は扉に向かって身構え、
「デークくーーーーーん!!」
「ドガビャゴブフォオーーーッ!!?」
真横にあったロッカーがバァンッと勢いよく開け放たれ、件のストーカーが僕へ向かってボディスライディングをかましてきた。
「緑谷ーッ!?」
「師匠ーッ!?」
「アハハハハ~!ひっかかってやんの~。どっきり大成功~!」
側面からの不意打ちをモロに喰らい、僕は身体をくの字に曲げて奇声と共に吹き飛んだ。どんがらがっしゃーんと保健室の備品を巻き込み盛大に倒れる僕を見て先生は揃って僕の名を叫ぶ。アリギュラは綺麗にひっかかった僕を見て腹を抱えて笑いだした。す、すごく殴りたい……!
「今の音はなんだ!?」
「ちょ、まだ入ってきちゃ……って塚内君!?君こっちに来てたのかい!?」
「久しぶりオールマイト。けどそれは置いといて何が起きた―――」
悲鳴と大きな音に反応したのか知らない人が勢いよく入ってきた。オールマイトの反応を見るかぎり知り合いなのだろうけど、今はそれどころじゃない。
「デクくんデクくんデクくんデクくーん!会いたかったよデクくーん!!
もー、何でなんにも言わずに帰っちゃったの?とっても寂しかったです、反省してください!」
「ご、ごめん、忘れていたのは謝るよ。だから抱きついて頬擦りするのはやめてくれないかな……!」
ぷんぷんと聞こえそうな可愛らしい怒り方をしてるところ申し訳ないんだけど、ほんと離れて、抱きつかないで。何故って?僕も男だからです。
彼女から出る女性特有の匂いと柔らかい感触に身体が反応してドキドキしてしまうんです。なのでお願いだから僕の平静のためにも離れてほしい。離れてください。離れて。はな………………ああもう離れろこの
「……これはどういう状況だい?」
「えーと……双方同意の元行われてるストーカーの求愛行動?」
「本当にどういう状況だい??」
ちょっとそこの大人達!いたいけな少年―――今年成人だけど―――がセクハラ受けてるんだけど助けて!?
……あ、いや、やっぱいいです自分でなんとかします。下手に悪し様に扱って刺激したらそこで爆笑してる
「とりあえず!後で一緒にスイーツ食べに行くから今は大人しくしててね!?でもその後は
「元の場所?だったら大丈夫だよデク君」
「え?」
「なにを隠そう、私の出身はこっちです!」
「え"?」
え?
え?????
待って?どういうこと??こっちが彼女の出身???
混乱のあまり固まる僕の耳にぼそぼそと声が聞こえる。耳をすませると先ほど入ってきた塚内という人がいやまさか、それにしては明らかに大人のような……個性かなにかの影響でも?ならわかるが……うーむ……、などと呟いている。あの、これ以上僕のキャパに負担を与えるのはやめてくださ……、
「すまないそこの君。つかぬことを聞くけど……
もしかして去年行方不明になった
「え?あ、ハイ!トガヒミコです!好きなものは血とデク君!趣味はデク君!将来の夢はデク君のお嫁さんになってデク君になることです!!」
「」
知りたくなかった現実を知り、ついにキャパオーバーとなった僕は白目を剥いて意識を手放しぶっ倒れたのだった。
二秒後アリギュラから蹴りを頭部にもらって強制覚醒。意識を手放す暇すらないこの状況に哭きたくなってきた。救けてクラウスさん。
◆◆◆◆◆
覚醒後、追加で蹴られたり血を取られそうになったりとひと悶着あったが、リカバリーガールが鬼の形相で入ってきて保健室じゃ静かにしなと一喝したことにより場を収めることに成功した。
その後アリギュラには待ってもらえるよう必死で宥めるも、こちらの都合など関係ないとばかりに拒否。引きずっていこうとしたけれどトガさんの少しくらいいいんじゃないです?という鶴の一声で待ってくれました。マブダチとはいえ13王相手に意見し、さらに通すとか……リカバリーガールといい女は強いな、本当。
そうしてトガさんは僕に後ろから抱き着いて猫吸い……この場合僕だから出久……語呂良くデク吸い?みたいなことを、アリギュラはこちらのことなど心底どうでも良さそうに自前の椅子を取り出しギコギコ漕いで雑誌を読みだしたことで話の場が作られるのだった。
「えっと、大丈夫かい?」
「はい。ちょっと胃がツイストを踊ってますが問題ないです。心配かけてすみません」
「それは大丈夫じゃないと思うんだが。……いや君自身が問題ないというならかまわないが、でも無理はしないように。
そういえば紹介がまだだったね。私は塚内。警部をやらせてもらっている」
「緑谷出久です。今年雄英ヒーロー科の一員として入学させていただきました」
お互い紹介と握手と、ついでに胃の安否を交えていく。胃に穴が空いても小さければ血液操作で塞ぐことが出来るので大丈夫です。むしろ僕としては毎度血を吐いているオールマイトの方が心配…………、
「ってあれ?塚内さんが
「おっ気付いたかい少年。そう、何を隠そう彼、塚内直正君は私の色んな事情を知ってる最も仲良しの警察なのさ!」
ウィンクとサムズアップを決め自分の友を自慢するように紹介するオールマイト。紹介された塚内さんもどういう紹介だよと苦笑した。
なるほど、確かにオールマイト程の人物なら秘密を共有する味方に警察関係者がいてもおかしくないだろう。
特に今は身体の事もあるし、国家権力が味方ならいざとなればマスコミを抑え込むことも出来て便利だ。僕も
しかしあの混沌とした街で生きる力ない市民達を守るべく奔走している彼らHLPDは、平和と秩序を保つためなら使えるものはなんでも使う。そうなると私刑とはいえ隙あらば弱者を危険から救っている僕や、世界の危機に対し全力をもって抗うライブラといった結果的に秩序側に利益がある存在は、取り締まるより協力的な駒として扱った方が都合がいいとして目こぼししてもらっているのだ。
それをエサになにかとコキ使われていたけれど、おかげで良好な関係を築けているのだから妥当な対価だろう。たまに打ち上げとかしてくれるし。
ちなみに僕個人でも率先してHLPDの皆さんと話したり救けたりしてるので関係は良好だ。特に警察らしからぬ破天荒さをもったスリーピーさんには大いに気に入られており、たまのオフに遊びに誘われたりした。まあ連れていく場所がだいたい如何わしい店だったりするので反応に困ったけれど。あの人は今でも元気に相方のダイザブローさんを困らせてるのかな。
閑話休題。向こうの事は置いておいて会話に戻る。
「まあそういうことさ、よろしくね。君のことは聞いてるよ。今回
「はは、どうも……僕の場合相澤先生の指示を無視して暴れたので決して褒められものではないですが……」
「それだけ力をつけても傲りなしか。ニューヨークで鍛えてたんだっけ?修行したところといい確かにオールマイトを子供にしたような子だな。彼が自慢したがるわけだよ」
「オールマイト???」
待って自慢ってオールマイトあなた何を話したんです。まさか後継者予定だとか外堀埋めること言ってませんよね?言ってたら次回の鍛練は私怨を込めて吐くほどしごきますよ??
「ストーップ少年!世間話で少し出しただけで別段おかしなことは言ってないから!だからその目はやめて!」
ジトりとした視線と冷えた声が効いたのか慌てて弁明が返ってきた。秘密も余計なことも話してないならいいですが心臓に悪いことはやめてください。
「ちょっと~、ダラダラ待たせるんならそこの
「ア、ハイ」
「そうだね、緊張もほぐれたところでそろそろ事情聴取……といいたいんだが、その前にそちらの女性、トガ君について話を聞きたいんだがいいかい?」
「私ですか?」
アリギュラの催促という名の脅しを受け、改めて事情聴取……と思いきやここで塚内さんがトガさんに焦点を当てた。
なんとなく気持ちはわかる。あちらの世界でなんだかんだと関わった彼女だが、実は僕と近い時期に失踪していた僕と同じこちらの住人だったのだ。僕だってどういうことか気になる。
…………あれ?説明するにあたり異界のこととかどうする気なんだこれ?もしかして丸っとバラすなんてことが……いやいやトガさんも空気を読む時は読む。さすがにそんな情報を出しても信じてくれるかわかんないだろうし黙っててくれる……あ、でもライブラの任務で前線に出る時気付かれずついてきて場を引っ掻き回したこともあるしどうなんだろ。むしろ僕とアリギュラがいれば別段問題なしとか言って正直に言いそうな気が……。
……うん、考えれば考えるほど爆弾が投下される未来しか見えないぞ。どうしよう、なんとか口裏を合わせたいけど時間も隙もない。
「あー、塚内君。二人のことが気になるのはわかるがまずは襲撃事件の事情聴取をしないかい?私も最近歳なのか忘れっぽくなってきてね、覚えてるうちに内容を伝えておきたいんだ。トガ少女はほら、緑谷少年を堪能してるしね!」
「え?いやまあ構わないけど。ただ言うほど物忘れが激しい歳でもないでしょ」
と、ここでオールマイトがアシスト。頑張って塚内さんを引き止め先に事情聴取を行うよう誘導してくれたおかげで時間が出来た。ありがとうオールマイト、ただ塚内さんの言う通り貴方はまだまだ若いと思います。
オールマイトの頑張りを無駄にしないためにも急いで口裏を合わせるべくトガさんに耳打ちした。
「ごめんトガさん。この後確実に塚内さんから君のことを聞かれるだろうけど異世界の事、特にライブラのことは伏せるようにしてほしいんだ。悪いけど即興で口裏合わせをしてくれないかな?僕も手伝うから」ヒソヒソ
「わかりました!どんな感じのお話にするのです?」ヒソヒソ
即決するのか……。いや合わせてくれるならそれに越したことはないけど、それでも無条件で承諾するあたり本当僕のこと好きだなこの人。
とはいえ好都合なのでそのまま僕のバックストーリーを彼女に教えることに。複数の真実を混ぜたそれは苦しくはあれど、なんだかんだで通せてるあたり説得力はあると思っている。
「とまあ僕はこちらにいなかった間は
「私ですか?中学校の卒業式に失恋して落ち込んでたのをアリリンに誘われて向こうに傷心旅行に行きました。ちなみにあっちがまだ
「重いよッ!?」ヒソヒソ
いきなりデリケートな話が出てきたんだけど!?アリギュラがなんで出てきたのかも気になるが揃って触れていいのか悩んでしまう……!ていうかアリギュラの次元渡航システムはこの時からあったのか。
一応大丈夫なのかだけ口にすると「心の整理はとっくに出来てるし今はデク君がいるの平気です。むしろあの失恋はデク君と出会うためにあったんだと思うよ!」とポジティブな回答が返ってきた。大丈夫ならいいんだけどこの話題はあまり触れないようにしよう。
「……ところで中学卒業と同時に向こうに行って、でもこちらでは一年間行方不明ってことだけどトガさんどう見ても大人だよね。今年幾つなの?」ヒソヒソ
「も~デク君、女の人に年齢を聞くなんてデリカシーがないよ。でも他でもないデク君なので特別に教えてあげます!
デク君の好きな年上のお姉さん、具体的に言えば二十二歳です!」ヒソヒソ
やはりというか、こちらも年齢に矛盾が生じていた。
そりゃそうか、僕の時でも半年弱いなくなってただけで向こうでは四年半も経過したのだ。その倍程こちらの世界から離れていた彼女がそれ以上に成長しててもおかしくないだろう。それでも僕と年齢に大きな開きがないのはアリギュラの言う通り時間の流れがメチャクチャなためか?というか僕が向こうにいた時は身体は全然成長しなかったのに君はしっかり成長してるんだね。少し悔しい。
それと身内にチェインさんやニーカさんといった年上の人が多いだけで別に年上趣味じゃないから僕。僕の好きなタイプは明るく朗らかで一緒にいるだけで日々の疲れが癒されるような人で年齢云々は上でも下でもあまり気にしない。最近で言えば麗日―――って話が逸れた。余計なことを考える前にまずは目の前の問題をどうにかしないと。
年齢の矛盾に関しては
後は向こうのことを隠しつつ話をまとめる。卒業式に初恋が敗れ落ち込んだところ海外の友達……アリギュラのうち来ない(この場合ニューヨークにある拠点)発言に賛同して傷心旅行も兼ねて渡米。そこで色んなところで働きながら―――そういえば一時期ダイアンズダイナーにもいたんだっけ―――心を癒すように日々過ごしていた。そしてある日僕に救けられたところ一目惚れ、以降重度の
しばらくして僕が日本に戻った事を知った彼女は僕を追うべく友達を連れて帰国。そして僕が雄英高校に通ってる情報をゲットして突撃してきたのだった。
…………苦しいけどこれでいこう。細かい粗があるから色々聞かれる可能性はあるが最悪黙秘を使ってもらって……黙秘許してくれるかな?一年行方不明なうえ同じ行方不明者で同じところにいた僕もいるから追及されそうだけど……ああもう時間が足りない!
「くぉ~らもじゃ毛~。ヒ~ちゃん独占しておいてブツブツといい度胸してるわね~?ま~た
「うひょ!?」
抗議と言う名の脅し再び。小さく悲鳴を上げ振り返ればアリギュラがswi〇ch片手にトガさんに引っ付きながら中指を立てていた。
「って何でsw〇tch?」ヒソヒソ
「別に~。フェムト達と~拾った
「なんてもんを賭けてんだアンタらッ!?」
「ま~別に
「結果ひとつで世界の危機に繋がるものをポイ捨てしないで!?復活したり誰か転化したらどうするんだよ!」
「アンタとか~あのお坊ちゃんが~どうにかすんじゃない~?そんなことよりヒ~ちゃん返しなさい~。どうせ~異世界のこととかど~誤魔化そうかって考えてんでしょ~?別にいんじゃないの~全部バラして~?」
「いや異世界の存在をバラすとかどんなリスク背負うかわからないから。もしかしたら個性次第ではあっちとこっちの世界を繋げるなんてとんでもないこと出来るかもしれないし。仮に繋がったら規模にもよるけど世界の危機案件だし最悪第三次大崩落待ったなしだよ。アンタたちは面白いで済むでしょうけど僕らからしたら星が滅びかねないから。だいたいバラすと僕だけじゃなくトガさんも確実に厄介ごとに巻き込まれるよ?」
「バレたらバレたで~アタシがヒ~ちゃん連れて向こうの世界に帰ればいいだけだし~。ま~ヒ~ちゃんがアンタも連れてけって言うだろうから~アンタもおまけで連れてくけど~」
「そんな雑にまた次元渡航したくないんだけど!?」
そりゃあクラウスさんやザップさんに会いたくないのかと言われたら会いたいけど、それでも周りに迷惑をかけてまで行きたいかと言われたら否だ。特に母さんだけはあまり泣かせたくない。……もう泣かせないと言えないのが哀しいな。
「……デク君デク君」
アリギュラの相手をしているとトガさんにつんつんとつつかれた。ああもうなんだい、今度はアリギュラを独占してこっちが拗ねてるのか?
どうしたのと聞いてみるとつついていた指を別の方向へと差し、釣られて視線を向けると……、
そこには心底残念そうな目を向ける相澤先生と、
あちゃーと呟き天を仰ぐオールマイトと、
「……え、異世界?次元渡航?……なんの話をしてるんだ二人とも?」
理解が追い付かない表情でこちらを見てそう呟く塚内警部の姿が映った。
「デク君。途中から声潜めないで普通に喋ってたよ?」
「………………………oh……………」
己の盛大なやらかしに、両手で顔を覆い只々そう呟くことしか出来なかった。
僕の胃が今度はブギウギを踊りだした気がする。自業自得か。
緑谷胃\ギュルルンギュルンギュルルンルン/
爆豪胃「くくく貴様も苦労するがいいわ」
というわけで満を期して登場、追加のヒロイン枠兼ストーカーのトガちゃんです。
感想でも何人か当てていましたね。多分みんなわかってたかも。
本当は登場はもう少し後の予定でしたが我慢できず出しました。可愛いトガちゃんが悪いねん。そして確実に何人か出番に煽りを食らいますなんてこったい。