自分のことを工藤新一だと信じて疑わなかったヤツ(黒歴史)   作:はごろも282

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スマブラソラ参戦おめでとう!!!!!


自分を工藤新一だと思い込んでいた人による4話

ありふれた日常、いつも通り退屈な授業を聞き、クラスメイトと談笑し、平和な日常を送る。

 

「せ、先輩!演劇を観に行きましょう」

 

 今日は一日平和だった。平和だったんだ。この瞬間までは。

 

「……は?」

 

 ちょっとなにいってるのか分かんないです。そもそもなんでわざわざここまで来たんだろう。夜凪はまったくバカだなぁ。仮にも女優で美人のお前がそんなことしたら……

 

「これより判決を下す!!死刑!!!!」

「「「異議なし!!!」」」

 

 こうなるのが分からなかったのか?彼らの行動は早い。既に俺は両腕を拘束されていた。なんなら裁判もせずに判決まで出しやがった。

 

「や、やだなーみんなどうしちゃったんだよ?いい年して裁判ごっこ?俺も混ぜろよな〜」

「何言ってるんだ江藤、お前も参加しているに決まってるだろう?死刑囚として」

 

 被告人ですらないらしい。既に死は決定していたみたいだ。

 

「え、えっと、みんなどうしちゃったのかしら……」

「ああ夜凪さん。少し待っていてくれるかな?今からコイツにとどめをさすから」

「どうして!?」

「言わなくてもいい、脅されてるんだろう?今からその鎖を解き放ってあげるからね。それとコレから暇?カフェでもどう?」

「どうしよう先輩!この人たち話通じない!!」

 

 当たり前だ。嫉妬に狂った男には何も通じない。現実を教えてやろう。

 

「多分お前のせいで俺たちがそういう仲だと思われてる」

「そ、そういう仲って……えぇ!?違うわ!?」

 

 そんなことは知っている。むしろそんな仲だと思ってたら怖いわ。だからさっさと誤解を解いてほしい。

 

「あ、あの!私と先輩は別に付き合ってるわけじゃ……」

「分かってるさ、アイツはスペックだけは高いからね。だが騙されちゃあいけないよ?人間性だけはドブに捨ててきてるみたいだからね。アイツの性格に比べればカラチャイ湖だって透き通ってみえるものさ」

 

 性格バルト海がなんか言ってら。取り繕ったような喋り方しやがってバーローが。

 

「ほ、ホントにそういうのじゃないの!!コレはただのお礼だから!!」

「お礼?」

 

 お礼?なにかしただろうか。

 

「そう!弟たちの面倒みてくれたお礼!」

「言葉の選択を間違えるなよ夜凪。みんなさらに殺気立ってる」

「えぇ!?どうして!?」

 

 どうしてもなにもないだろう。間違いなくお前のせいだよ。

 

「そ、それは家族ぐるみの付き合いということかな?」

「?違うわ。確かに弟たちはお世話になってるけど、これは個人的な関係だと思う」

「夜凪……命がもったいないと思わないのか?」

「もういや!なんでこうなるの!?」

 

 俺のセリフだ。奴ら遂にコンパスの素振り始めたぞ。どうしてそんなにも地雷を踏むのが得意なんだお前。

 

「江藤……俺たちはお前のことを友達だと思ってたよ」

「あ?ああ、俺もだって今思ってたって言った!?今は!?もう違うってこと!?」

 

 コイツらの友情はこうも脆いのか、驚きを隠せない。

 

「俺たちも元とはいえ友人に酷いことはしたくない。そこで、だ。お前には選択肢をやろう」

 

 選択肢?一体なにを選ばせようとしているのか。

 

「火か水、どちらが好きだ?」

「テメェそれ殺し方の選択だろ!!」

 

 なんて物騒なヤツなんだ!?このままではマズイ!なんとかして夜凪が違うヤツを誘うように誘導しなければ!

 

「夜凪も俺なんかじゃなくて他の俳優と行けばいいだろ?折角撮影で仲良くなったんだしさ?」

「え?で、でもまだ千世子ちゃんを誘うには勇気が……って、そういえば先輩!あなたなんで隠してたの!?」

 

 隠してた?なんのことだろう。だがコレから先は言わせてはいけない気がする。俺の危険予知センサーが警報を鳴らしている。

 

「なんで千世子ちゃんとおさな「知っているかみんな!!さっきからリーダー面している鳥取だが、隣のクラスの近山と幼なじみらしい!」」

「な!?なにを言って……」

「しかもだ!ヤツの弁当はいつも近山の手料理だ!先日確認した!!おかずも全て同じだったから間違いない!!」

「なんで知ってるんだテメーは!?」

 

 あっぶねぇぇえ!!夜凪お前ほんと場所考えろよ!?今の聞かれてたら間違いなくチェックメイトだったぞ!

 しかし、だ。ここで流れは俺の手にある。このまま押し切って離脱させてもらおうか!

 

「どう思うみんな!?噂によれば二人の仲は家族公認らしい!!こんなヤツ許しておいていいのか!?」

「「「「いいわけねぇよなぁ!?」」」」

「だからお前はなんで知ってるんだよぉ!?」

 

 探偵目指してたときはこれくらい必須スキルだと思ってました!今となっては黒歴史だけどなぁ!?

 だが丁度いい!彼女持ちなんてくたばっちまえ!!妬ましいヤツだぜ!!ボコボコにしてやっからな!

 

「総員かかれ!逆賊の鳥取を逃がすな!必ずヤツに制裁を下してやれ!!」

「「「おおおお!!」」」

「ま、待てお前達!!話せば分かるからやめ畜生覚えてろよ江藤コノヤロー!!!」

 

 鳥取は走って出ていった。逃げ出した程度でどうにかなるわけもないだろうに。嫉妬に狂ったハイエナどもが騒ぎ出す。

 

「逃がすな!追え!ヤツの息の根を止めるんだ!!」

「手当り次第に探せ!蟻一匹でも見逃さない気概で行け!」

 

 ここでさらに追い打ちをかけておこう。鍛え上げた推理力をフル活用して追い詰めてやる。

 

「落ち着け!ヤツの運動神経は高い!むやみに追いかけても捕まえられないだろう!」

「な!?だが江藤!じゃあどうすれば!」

「行動を予測するんだ。ここは4階、グラウンドにはそうそう出られない。つまりヤツは校舎内にいるはず。そして校舎内で俺たちが簡単に探せない場所と言えば?」

「そうか!女子更衣室!!」

 

 そうだ、俺ならそうする。まさか男が女子更衣室に隠れているとは思わないからな。そしてこの時間帯は女子更衣室は誰も使わない。間違いなく最高の隠れ場となるだろう。

 

「助かったぜ江藤!ともにヤツを叩きのめしてやろう!!」

 

 そう言ってハイエナどもはこぞって出ていった。教室には女子と夜凪、そして俺のみ。

 

「よし、面倒は押し付けたし一度ここを離れるぞ夜凪」

 

「……え?なに今の」

 

 

 

 

「それで?演劇がなんだって?」

 

「そうなの。黒山さんがチケットを渡してきて、誰かと観に行けって。それでこの前のお礼もかねて先輩を誘ったらって雪ちゃんが」

 

 帰り道、改めて聞いてみるとどうやらあの二人の差し金だったらしい。なんてことしてくれたんだあの二人。

 

「別にいいけど、なんの演目なんだ?」

 

「えっと、巌裕次郎って人の……どうしたの先輩?」

 

 巌裕次郎だと?黒山の野郎、こうなることわかってて黙ってやがったな?

 

 巌裕次郎

 老いて未だ評価高き舞台演出家。演劇界の重鎮。そして俺の師でもある。母さんが勝手に弟子入りさせただけだけど。

 

 あの人なぁ……、俺何も言わずに脱走してきたからなぁ。行きづらいし顔も合わせづらいよなぁ……。夜凪には悪いけどコレは断らせてもらおう。もし会ったら何されるか分かったもんじゃない。

 

「悪い夜凪。やっぱそれは無理そうだ。予定が入ってた。千世子でも誘って行ってくれ」

 

「あ、そうなの……残念だわ。いやそれよりも!なんで千世子ちゃんと幼なじみって黙ってたの!?しかも料理作ってもらってるって!!ずるいわ!」

 

 残念そうだったのに急に怒り出した。情緒どうなってるんだお前。

 

「有名人の幼なじみって面倒なんだよ。色々聞かれたりとか。アイツのプライバシーもあるしあんま言わないようにしてる」

 

 お前らも知りたくないだろ天使が昆虫大好きキチガイガールだなんて。身体能力が天元突破してるって。

 

「でもいい経験になると思うよ、あの人の演劇観てくるのは」

 

「?先輩も知ってるの?」

 

「ああ、よく知ってる。あの人の作る演劇は、役者含めてレベルが違う」

 

 本当に。アイツらのせいで俺はあんなに大変な目にあったんだからなぁ!!

 

「……ところで、どうしてあの人の幼なじみ関連のこと詳しく知ってたの?こうなることが分かってたみたいだったわ」

 

「ああ、それね。もしもに備えてある程度の弱点はリサーチ済だ。あんな感じでいいスケープゴート先になるから。まぁ鳥取についてはそういうの関係なく処断するつもりだったけど、可愛い幼なじみとかムカつくし」

 

「……よく言うわ。自分だって千世子ちゃんの幼なじみの癖に。今度あの人たちに教えたほうがいいのかしら」

 

 聞こえてるぞ夜凪、マジでやめろよ?冗談じゃないからな。絶対やめろよ?……返事をしろぉ!!

 

 

 

 

 そして翌週、どうやら宣言通り観に行ってきたらしい。そして俺は今日も今日とて何故かスタジオに呼び出されていた。

 

「こんちわー、なんの話してるんすかー?」

 

「それで……あ!いらっしゃい江藤くん!今ちょうど景ちゃんが舞台の感想を教えてくれててね?あーあ!私も阿良也の演技生で観たかったなー!」

 

 どうやら感想交流会をやっていたらしい。いやこの場合は感想発表か。

 

「先輩も聞いて!阿良也君の演技は本当にすごかったの!でも実際会ってみたら失礼なセクハラ男だったのよ!!」

 

 会って即座にセクハラしたのか?とんでもねーなアイツ。あ、でもそういえばアイツら臭いがどうとかよく言ってたな、それのことだろうか?

 

「あー、臭うとか言われた?もしそうなら褒め言葉だよソレ多分。アイツ頭おかしいから」

 

 いやホント。定期的にアイツからは*1コナン1010話バリの狂気を感じる。あんなん作成時に笑うだろ絶対。……ってどうしたみんなコッチみて。

 

「な、なんで分かったの?というかどうしてそんなに親しげなの?」

 

 ……あ、どうしよ。

 千世子のこと知られたせいで気が緩んでいた。てか黒山サンがもう伝えていると思っていた。まさかまだ知らなかったなんて。

 

「そ、そんなことはどうでもいいだろ?それよりさ!何か参考になるとこ見つかったのか?」

 

 知られてないなら全力で誤魔化すに限る。勢いだけで行ってしまえ。

 

「え?えーと、そうね。……考えてみたけど、私にはあんな演技出来そうにないわ」

 

「できないじゃねーよ。するんだ」

 

 黒山サンがタイミングよく登場した。思わず睨みつけてしまった。アンタのせいで俺は何度ピンチになったことか……!

 俺の怨念に気づいてるかどうか分からないが、黒山サンが夜凪に色々喋る。なんか演技指導とか久しぶりに見た気がする。この人の指導には杖が飛ばないから平和だぁ。

 

「ったく、お前新しい仕事紹介してやんねーぞ?」

「仕事!?お芝居の!?新しいオーディション受けてないのに!」

 

 どうやら話は新しい仕事のことになったらしい。いいのかここに一般人いるけど。

 

「いい鼻もった演出家は時にオーディションなんて必要としねぇもんだ。阿良也の芝居に近づきてぇならココへ行け。お膳立ては済んでる」

 

 それにしても新しい仕事ねぇ。どんどん夜凪が一流に近づいていくな。このままトップスターまでうなぎのぼりなんじゃないか?

 

「それと江藤、今回お前も行け。相手方の指名だ」

「ふぁ!?なんで!?」

 

 ふぁ!?なんで!?

 

「黒山さん、どういうこと?先輩はただの頭おかしい一般人よ?」

 

 言ってくれるじゃねーか頭おかしい元一般人の現女優が。いつもなら噛みつくところだが今は許してやろう。

 後でルイとサッカーするとき偶然を装って脛当て続けてやる。

 

 そもそも、だ。エドガー・コナンとしてでしか俺の名前は知られてないはず。俺のことを名指しで呼べるやつなんてそれこそジジイのと……こ……。

 

「……黒山サン。夜凪が参加するヤツ、名前は?」

「銀河鉄道の夜だな」

「阿良也の演劇観に行かせた理由は?」

「色々あるが、共演者の演技観るのも大事だろ」

 

 間違いないな。相手の演技を事前に知ってるのはプラスにしかならない。

 

「……その参加する作品、演出は?」

「巌裕次郎だ。お前を呼んでるのもあの人」

「ぜっっったい!!イヤだ!!!」

 

 だと思ったよ畜生が!!

 

「そういうと思ったぜ。こうなりゃ無理やり連行するからな!」

「うるせぇバーカ!!こればっかりは聞かねーぞ!なにがなんでも逃げ切ってやらァ!!」

「テメェ江藤!モノ蹴るんじゃねぇ!!しかもやたら精度いいの何なんだお前!!」

 

 俺と黒山の戦いが始まる。新一目指して始めたサッカーなんだ!なんでも精度良く蹴れるわバカが!

 

「おい柊!お前も手伝え!」

「え、ええ!?何が起きてるかも理解できてないのに!?ていうか江藤君もモノ蹴らないで!?壊れるから!!」

 

 柊さんも加わる。夜凪はアタフタしている。こうなれば夜凪を仲間に……!

 

「夜凪!手伝ってくれ!俺にはお前が必要なんだ!!お前しかいない!!」

「どうしてそんな情熱的なことココで言えるの!?というか大人しくしてくれないかな!?」

 

 柊さんにツッコまれる。今は話しかけるんじゃねぇバーロー!!

 

「江藤君!巌裕次郎ってとってもすごい人なんだよ!なんで指名されてるのか分からないけど栄誉なことなんだから!!」

「黙れろくに料理もできない女子崩れ!!説得ならCカップ超えてから出直してきやがれ!!」

「酷いこと言うな君!?そんなこと思ってたの!?」

 

 死闘は続く。俺の発言から柊さんの拳に勢いが増した。腰の入ったいいパンチだ。

 

「ちょ、夜凪ホント助けて!柊さん強すぎる人間やめてるってコレ!!なんで俺の周りの女はみんな人間辞めてるんだ!?」

 

「先輩、私も女なんだけどソレ分かって言ってる?」

 

「当たり前だろうが人間失格筆頭!!お前と千世子がトップ2だバカがって冗談に決まってるだろお前ほど人間やってる女俺見たことねぇよ!!」

 

 危ない。助けを求めているのに本音が飛び出してきた。やっぱ探偵目指してただけあって俺の口は真実しか話せないようだ。

 

「ていうか先輩もよくわからないけど行けばいいじゃない。すごい人なんでしょ?巌裕次郎って人。先輩だって話してたじゃない。よく知ってるすごい人だって」

 

「よく知ってるから問題なんだ!とにかく顔を合わせるのだけは無理だ!俺の命が惜しくはないのか!?」

 

「あれ?今私達そんな話してた?」

 

 してただろバーロー!そんな話しかしてなかっただろ!!

 

「オイ夜凪!コイツ連れてかなきゃ仕事の話なくなるぞ!そういう話になってる!!」

「なんてことしたんだこのクソヒゲ野郎!とんでもない条件作ってんじゃねーぞ!!そんなことしたらお前「先輩、悪いけど大人しくしてて」ほらこうなったぁ!!」

 

 2分後、俺の起こした暴動は鎮圧され、俺は意識を手放した。

 

 

 

 

 

 

「やっと落ちやがったか。面倒かけさせやがって」

 

 黒山さんがそういった。目の前には散々暴れ散らかしてやっと気を失った先輩。

 

「それにしてもどうしてあんなに暴れたんだろうね。あんな江藤君はじめて見たよ」

 

 私も初めて見た。よほど嫌だったんだろう、どうしてかは分からないけど。

 

「黒山さんはわかる?先輩がどうしてあんな嫌がってたのか」

 

「確か巌裕次郎って名前に拒否反応を起こしてたよね?もしかして知り合いなのかな?」

 

 そうなのかもしれない。千世子ちゃんの例もあるし、考えられなくもないだろう。

 

「そういや、お前らには話してなかったな。コイツと巌裕次郎は師弟関係だ」

 

 え?

 

「「えぇ!?」」

 

 思わず大声が出てしまった。雪ちゃんも同じらしい。

 

「そんな話、一度も聞いたことなかったわ。本当なの?」

 

「ホントだったとして、何で隠してたんだろうね?というか何でただの高校生やってるんだろ」

 

 本当だ。ソレが事実ならどうして今芸能界と関わっていないんだろう。千世子ちゃんもそんなこと一言も言ってなかった。

 

「言いたくなかったんだろ。高校入学と同時に何も言わずに失踪したらしいし。言っておくがお前らが知り合いだと知って俺も超驚いたんだからな?それよりも、こいつが眠ってる間にさっさと目的地まで届けねぇと今までの苦労が水の泡だ」

 

 黒山さんの言うとおりだ。今先輩が目を覚ましたら、また暴れだすに違いない。先輩については後で聞けばいい。……あれ?

 

「みんな、私気づいちゃったんだけど、先輩のこと何も知らないわ」

 

「そういえば、江藤君自分のことあんまり言わないよね」

 

 そうだ。あの人は自分のことをめったに話してくれない。千世子ちゃんのことも教えてくれなかった。

 

「もしかして他にもとんでもないものを隠してるかもね」

 

「そうかも。黒山さんは何か知らない?もう知らないなんて嫌だわ。ちゃんと先輩のこと知っていたいの」

 

 知らないことをそのままにしておくなって先輩も言ってたし。

 

「あー、まあ言ってもいいか。どうせすぐわかることだしな。お前らエドガー・コナンって知ってるか?」

 

 エドガー・コナン?それって……

 

「知ってるも何も、少し前に登場した天才少年でしょ?私も見たわ。確かに面白かったし、でもそれが関係あるの?」

 

「そうだよ!エドガー・コナン!脚本も監督も自分で務めた正真正銘の天才!もう復活しないのかなぁ?」

 

 雪ちゃんの声が大きくなった。聞けば大ファンらしい。とんでもない狂乱だ。

 

「それ、コイツな」

 

 黒山さんが先輩を指している。……?なんて?

 

「黒山さん?今なんて言ったの?」

 

「だから、エドガー・コナンってコイツ」

 

 は?

 

「は!?えぇぇぇぇ!?」

 

 うるさい。雪ちゃんうるさい。私も驚いてるけど隣にもっとすごい人がいた。

 

「黒山さんはどうして知ってるの?」

 

「なんでもなにも、あいつの映画の助監督、俺だから」

 

 そういった瞬間、黒山さんが真横に吹き飛んだ。え?

 見れば雪ちゃんが馬乗りになっていた。完全にマウントポジだ。

 

「な!ん!で!さっさと教えないの!?しってたでしょファンだって!!」

 

 怖すぎる。先輩が言ってた人間やめてるって意味が初めて分かった気がした。

 

 

 

 

 

 

「おら!さっさと起きろ!」

 

 身体に衝撃が走り目が覚めた。微かに聞こえた声から察するに蹴り起こされたらしい。

 

「イッテー……。人様のこと蹴ってんじゃねぇよ何処で教育受けたんだお前。蹴り飛ばすぞ」

 

 状況は分からないがとりあえずムカついたことを口にする。

 そうこうしてる間に思い出してきたぞ。スタジオでリンチにされて気を失ってたんだ。夜凪たちめ、今度とっておきの仕返ししてやっからな。

 

「へぇ、ソイツは誰に言ってんだ?」

 

 頭上から声が聞こえる。質からして多分結構な歳だ。いい歳してマナー悪いなコイツ。顔を上げながら悪態をつく。

 

「アンタに決まってんだろ爺さん。悪いが今の俺はあんま優しくないぞ?謝るならい何でもありませんゴメンなさい!!」

 

 声の主は巌裕次郎だった。どうしよう汗が止まらねぇ。

 

「ちょっと見ねぇ間に言うようになったじゃねぇかオイコラ。誰のこと蹴り飛ばすって?えぇ?」

 

「い、いや。蹴り飛ばすじゃないっすよ!えぇと、ホラ!襟正すぞって!っぱシャキッとする必要があると思って!勿論俺が!!」

 

 こえぇ!!何で俺こんなトコいるの!?もしかして俺の意識飛んでる間に連行された!?

 辺りを見渡す。夜凪がいた。目があったと同時に顔を逸らされた。犯人はお前らかやっぱり!!

 

「まぁいい。丁度夜凪の紹介が終わったとこだ。さっさとてめぇも挨拶しやがれ」

 

 爺さんからそう言われるが、なんの挨拶かさっぱり分からない。分かりたくない。分かっちゃいけない。その先は地獄だ。

 

「あ、あのーお爺さん?なんの挨拶かまるで分からないんですけど……気づいたらここにいた感じで」

 

「てめぇも何も知らねぇのか面倒だな。あー、紹介する。コイツは江藤新。2、3年前までここにいたから知ってる奴も多いと思うが、今日からコイツも加える」

 

 やっぱりそういう感じか。今更呼び戻してどうするつもりだジジイ。周り見てみろ、アンタの演者理解できてないぞ?

 

 ジジイの方を見るが何も言ってくれない。こういうときはもう何を言っても無駄だ。腹をくくるしかない。

 

 あぁ、やだなぁ。帰りたいなぁ。

 

「ご紹介に与りました江藤新です。はじめましての方ははじめまして。お久しぶりの方はお久しぶり。たくさん頑張ります」

 

 あーあ、手抜いたら殺されるし、腕なまってても殺される。ホント割に合わない仕事になりそうだ。

*1
『笑顔を消したアイドル』とは、『名探偵コナン』のエピソードの一つである。

 2021年6月26日に第1010話として放映された、原作漫画にはないアニメオリジナルエピソード。とにかく狂気。おかしいと思わなかったか?ってレベル




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