今では当たり前になっているレース後のウイニングライブ。その成り立ちとは………

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この作品は筆者の妄想100%であり、公式からこのような情報は出ておりません。少し暗い表現もあります。


ウイニングライブの成り立ち

皆は不思議に思ったことが無いだろうか?何故過酷なレースの後に歌って踊るウイニングライブというものが存在するのか。これを話すには数十年ほど前まで時を遡る必要がある。

 

★★★

 

今から数十年ほど前。ウイニングライブというものは影も形も存在していなかった。では何があったのかと言うと

 

「っしゃあ!勝った!」

 

「はっはっはー!見やがれ!これが万馬券だ!今日は焼き肉だぁ!」

 

「くそったれぇ!金返せぇ!」

 

響くさまざまな声。そう

 

賭博である。しかも国公式の

 

しかし何故公に賭博が許されているのか。それはウマ娘のレースとそれに関わるものには莫大なお金が必要だからだ。毎日荒らされる芝の整備、トレーナーの給料、トレセン学園の食費、光熱費、その他諸々。これらの出費を賄うために行われているのが賭博である。現在のURAはこの賭博収入が全体の収益のほぼ全てを賄っている。中には

 

「見目麗しいウマ娘で賭博など駄目だ!しかも成人前の少女だぞ!」

 

というド正論も投げ掛けられたがいかんせん賭博のお陰でレースは成り立っている。ついでに競馬場の入場料も数百円と安い。そのため批判はあれどそういうものだと皆は受け入れていた。

 

★★★

 

こんな状況が変わったのは数年前のこと。事件は起こった。それはウマ娘が外出していたときの事。ウマ娘も少女であり、気晴らしや買い物目的で出歩くことはある。そこで事件は起きた。

 

「くそったれがぁ!俺の今月の給料をパーにしやがって!金返せ!」

 

刃物を持った男に襲われたのだ。いかんせんウマ娘は耳と尻尾、髪色が非常に目立ちレースに出るようなウマ娘は変装でもしない限り一目でそれと分かる。そして襲われたウマ娘は

 

「きゃぁ!助けてください!」

 

持ち前の瞬発力で逃走、事なきを得た。犯人は目撃者が多かったこともありすぐさま御用となり一件落着、かに思われた

 

「ごめんなさい………レースでもう走れそうにないんです」

 

レースで勝てなかったせいで刃物を持った男に襲われた。そのインパクトは幼い少女にトラウマを植え付けるのに十分であり、襲われたウマ娘はトレセン学園を自主退学、レースの場から姿を消した。

 

★★★

 

この事件で生き生きとしたのは賭博反対勢力。鬼の首を取ったかのように長く、大きく騒ぎ続けた結果ひとまずその年は賭博を続け、来年からは賭博行為が全面的に禁止となった。少なからずレースによって経済が動き、国としても経済活動の一環として続けたかったがあまりの騒ぎにやめざるを得なかった。幸いURAは民営であり賭博を禁止とするだけで対応は丸投げという鬼畜の所業。しかもウマ娘のレースはやめるなという無理難題。これに慌てたのはURAの職員たち

 

「どうする!賭博収入が無くなったらレースはおろかトレセン学園の存続すら危ういぞ!」

 

「寄付を募る………駄目だ!寄付額によっては運営を乗っ取られかねん!今以上に悪化するかもしれん!」

 

「ならば!入場料を高くして帳尻を合わせよう!」

 

「それやったら入場料の桁が二つか三つ増えるぞ!そもそも入場してもらえなくなる!」

 

「「「ぐぬぬ………」」」

 

事件後も賭博は続いたものの目に見えて金額は低下、今まで黒字だった収入が赤字を吐くようになった。

 

「このままでは不味い。何か………何か手だては無いのか!」

 

悩めど悩めど良い案は浮かばない。賭博の収入に並び、尚且つ運営に口出しされない、長期的な方法。つまり大勢の少額づつの出資。そんな都合のいい話があるはずがない。

 

「寄付は長続きしない上に額次第ではURAが乗っ取られる。入場料も増やせない。どうすれば!」

 

無駄に時は流れていった

 

★★★

 

事態が動いたのは数日後だった。しかしそれは会議室ではなく

 

「「「かんぱーい!」」」

 

居酒屋だった。レースを続けろ、しかし賭博は駄目だという無理難題にストレスマッハだった彼らは浴びるように酒を飲んだ。ベロベロになった頃にふと一人の職員がこう呟いた。

 

「見目麗しい少女で賭け事をするなだぁ!?やんなきゃ成り立たねえんだよくそったれが!じゃあなんだ?ウマ娘でアイドルの真似事でもやらせりゃちっとは足しになるんじゃないか!?見目麗しいけりゃアホどもは狂ったように金を出すだろ!幸いウマ娘は例外なく見た目が良いんだからよ!」

 

「「「………それだ!」」」

 

暫しの沈黙の後に全員が叫んだ。一気に酔いは覚めた。さながら地獄に垂らされた一本の ️の糸だった。

 

★★★

 

突拍子もない、ウマ娘にアイドルをさせようという意見は他に意見も無いので取り敢えず審議に入った。すると

 

「ライブ会場の整備、一度設営しておけばその後は安くすむ。土地、有り余ってる。懸念点とすれば歌とダンスを教えてやってもらえるかどうかだな」

 

「なあに、存続のためだ。やむを得まい。授業でカリキュラムを組めば良いだろう。一応本職はアスリートなのだからプロのアイドルより見劣りしても許してくれるだろう」

 

「アイドルさせるんなら!グッズ展開も出来るでしょう!法被!サイリウム!ハチマキ!イケるぞこれ!」

 

職員にアイドルオタクがいたのも相まってトントン拍子に話は進んだ。

 

★★★

 

そして壁にぶち当たった。トレセン学園のウマ娘全員にこの話をしたところ年頃の少女ということもあってか大半が賛成してくれた。ではどんな壁にぶち当たったのか。それは

 

「楽曲どうしよう!」

 

「著作権やらを考えると新規作曲がベストだが………」

 

「半年もないぞ!振り付けやらを考慮すると時間が足りん。外部委託する時間は無いぞ!」

 

「知り合いに趣味で作詞作曲してるやつがいます。当たってみます」

 

既存の楽曲を使えば多額の使用料が取られる。グッズ展開も含めてギリギリ黒字となる計算のこの計画でそんな出費は許されない。異例のスピードで進んでいった。何せ来年からはこの計画で経営しないといけない。

 

★★★

数日後

 

「おい」

 

「何も言わないでくれ。これしかない」

 

届けられた複数の楽曲。寝る間も惜しんで頑張ってくれたらしい。しかし

 

「どれも悪くない。悪くないんだが………」

 

「なんというか……パンチが無いですね」

 

「とするとこれ採用する?」

 

「ものは試しです。やってみましょう」

 

彼らが持つ楽曲にはこのようなタイトルが書かれていた。

 

うまぴょい伝説

 

文字通り未来では伝説となる楽曲。何でも作詞作曲者曰く

 

「6徹してから自棄になって酒を飲んで、意識が戻ったらこれがあった。転がるいくつもの空のワインボトル、ぞっとしました。正直採用されるとは思いませんが未来永劫これと同じ楽曲は作れそうにないので送ります」

 

だそうだ。歌詞を見た職員全員はこう思った。

 

「「「だろうな!」」」

 

インパクトは十分としてこれまた何をトチ狂ったか一番位の高い最上級のレース時に使われる楽曲となった。

 

★★★

翌年

 

会場の設営にウマ娘への歌とダンスの教育、そんなこんなであっという間に時は流れ賭博が禁止された初年度

 

「「「え?」」」

 

来場者がまず驚いたのは名前だ

 

「ここって………東京競馬場だよな?」

 

「のはずだが………」

 

間に合っていないのだろう。道中の看板は同じだったが門に掲げられた名前は

 

東京レース場

 

だった。URA曰く今までとの決別を意味してらしい。既に国民には競馬=賭博というイメージが焼き付いているからだ。

 

「ともかく入ろう」

 

「ああ」

 

その後も彼らは終始驚き続けた。今まで馬券購入場だったところは

 

ウマ娘ライブグッズ物販所

 

となり、払い戻し機は撤去されていた。代わりに置かれていたのは

 

人気投票機

 

だ。これで今まで通り何番人気とかを出すらしい。

 

★★★

 

そして何より驚いたのはレース後。いつもなら勝った負けたと一喜一憂するはずだが

 

「チケット買うか?」

 

「ああ、気になるからな」

 

数千円のチケット。そう、歌って踊る、通称ウイニングライブの参加チケットだ。ウマ娘達の競争心を維持すべくウイニングライブのセンターの座を一着の景品にしたのだ。目論みは大成功、今まで通りの必死で一着を狙う闘争はそのままとなった。

 

「サイリウムよし、ハチマキよし、ホントに普通のアイドルライブみたいだな」

 

因みに質は本職のアイドルに叶わないが、レース時の真剣な表情と、ライブで見せる笑顔のギャップに文句は全く出なかった。

 

★★★

 

かくしてウイニングライブは出来上がった。チケットとグッズの売り上げで以前同様赤字は吐かなくなり、大勢が買うお陰でURAが乗っ取られる心配もなし。やってることは健全そのものなので外部の文句は無くなり、ライブの運営やら衣装やらで各方面も潤った。こうして新しいウマ娘のレース形態は出来上がったのだ。

 




繰り返しますが今作は筆者の妄想に過ぎません。文句があれば私にではなく、その考察を何かしらの形で広く公開してください。そういう考えもあるのかと知ることが出来るので。あ、書き方や前提条件の文句は受け入れますのでお気軽にどうぞ。正直ウマ娘はアプリから入ったにわかなので。

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