比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

1690 / 1700
クリスマスのお食事

 

 

八幡side

 

 

都内のとあるレストラン、俺は突然お呼ばれされる形でその店に来ている。その店は三ツ星レストラン程では無いにしろ、この辺りでは中々の人気店になるくらいには評判のある店だ。

 

 

アート「それじゃあトレーナーさん、メリークリスマス。」

 

父上「……メリークリスマス。」

 

八幡「あっ、はい……メリークリスマス。」

 

 

カンッ

 

 

………もう1度言う、俺はお呼ばれされる形でこの店に来ている。その相手はオルフェとジャーニーのご両親だ。

 

 

アート「今年のクリスマスは帰れないってジャーニーから聞いたからどうしようかと思っていたのですが、トレーナーさんのご予定が空いていて良かったです。遠慮せずに好きな物を選んで食べてくださいね。」

 

八幡「ありがとうございます。既にお聞きになっているかもしませんが、2人は今年の寮のクリスマス会の運営をしていますので、家には帰れなかったんだと思います。」

 

アート「えぇ、聞いております。聞いた時には驚きましたが、愉快なお友達が2人を選んでくれたことには感謝しないといけませんね。」

 

父上「……娘達から聞いているか?有マ記念の事。」

 

八幡「はい、お2人も来ると聞いています。断る理由もございませんので、いつの時間からでもお越しください。」

 

父上「……助かる。」

 

アート「それにしても、そのスーツを着てお越しになられたのは嬉しいです。オルやジャーニーからも聞いていますが、去年の同窓会以来、そのスーツは着ていないと聞いていましたので。」

 

八幡「このスーツを着て何処かに行く理由が無いというだけですよ。普段はアートさんからいただいたスーツを着用して業務をしていますので。今日のコレと大一番のスーツだけは大切にしまってあります。」

 

父上「……俺の金細工はどうした?」

 

八幡「普段使いするには少し派手なので、ブレスレットに関しても大一番で付けて行くようにしています。」

 

父上「……なら、次のレースでは付けてくるんだな?」

 

八幡「はい、そのつもりです。それに付けて行かないとオルフェがうるさいので……あ、すみません。」

 

アート「いえいえ、お気になさらないでください。あの子もトレーナーさんにはとても心を開いているみたいですし。それに夏の間、家に帰省した時にお聞きしました。ふふふっ、私達の返礼が絶妙だったと。」

 

八幡「あ、あぁ……ははは、そうですね。一般市民の俺にはグレードの高い品ばかりだったものでして……全て使い切る事は出来ましたけど。」

 

父上「この前の天皇賞でも送ろうと思っていたんだが、今は抑えている……次の有マ記念でどうするかを決める。」

 

 

え……次の有マ記念で何かが違ってくるの?しかも天皇賞の時にしようとしていた?

 

 

アート「天皇賞春秋連覇を達成したでしょう?その事でお祝いを、という事だったんです。ですがオルと話し合いましてね、有マ記念の結果次第で品を決めようと。」

 

八幡「……成る程。因みに天皇賞時点で俺に何をくれるつもりだったのですか?」

 

アート「以前よりトレーナーさんからのご要望を聞いていましたので、予め決めてありました。私達が決めていたのは………」

 

 

アートさんから聞いた内容は、確かに前のよりはマシにはなっていたのだがそれだけだった。ある程度ランクが下がった程度で一般人が手にするには勇気が必要なくらいの金額にはなる。何気なく普通に買えるような物では無いのは確定している。

 

そして今は頼んだ料理がテーブルの上に並ばれていて、食事を始めた。

 

 

アート「それにしても、いよいよ3日後なんですね……こうしてのんびりしているのが嘘みたいです。」

 

八幡「グランプリは初めてじゃないのに、何だか変な感じがしますね。何せ宝塚記念の時とは全く環境が違いますので。」

 

アート「そんなに違うのですか?」

 

八幡「そうですね……出走メンバーが決まった時もそうでしたが、賑わっていました。」

 

父上「……トレーナー、ジャーニーはどのように過ごしている?」

 

八幡「日頃過ごしているのと変わり無い、というのが返答になってしまいますが、最近はどうしてか瞑想の時間が増えましたね。天皇賞の時にもよくしていましたし、今回はその時以上にしていましたね。」

 

アート「あら、そうなのですか……珍しいですね。」

 

 

やっぱり両親もジャーニーのこの行動には意外だったのか……本人から聞いてはいたが、ジャーニーは本番近くになると自分で調子やパフォーマンスを整える。きっと最近やっている瞑想もその一環なのだろう。

 

 

八幡「ですが、彼女の事であれば自分にお任せください。彼女の事を1番よく分かっているのは、家族を除けば自分ですから。」

 

アート「あら、トレーナーさんは既に他人とは呼べない程のご関係にあると思いますが?ジャーニーとオルの2人を除いた私達3人でこうしてお食事をしているのですから。」

 

八幡「……確かに。」

 

父上「……トレーナー、娘をよろしく頼む。」

 

八幡「はい、最高の状態で本番に臨ませます。」

 

 

……後3日。いいや、調整期間は後2日。その2日でジャーニーを最高の状態にさせないとな。

 

 

 

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