憑依したらクレイマンだった件 (微量の転スラネタバレ注意)   作:謎のコーラX

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だいぶオリジナル要素強めです。


19話 カリュブディス?との戦い

カリュブディスが姿を見せるが、何かを探している様子だが、クレイマンを探しているのはわかってる。

 

だがそのクレイマンは今気絶中であり、起こそうとすれば人形の身体が壊れる可能性の格差があるため、予定外だがクレイマン無しで三龍には戦ってもらうことにした。

 

「それにしてもよ。あの三人で本当に倒せるのかよ?」

 

カリオンは用意された紅茶をすすりながら、アニスに問いた。アニスは何の心配もしてなさそうな笑みで三龍を見ながら答える。

 

「大丈夫ですよ。あれでもアイリーンの訓練相手程度には強いんですから。それに彼、彼女らの真価は――おっと、始まったようです」

 

三龍は輝き始め、空へと飛翔すると、各々が輝龍化(きりゅうか)をはたした。

 

「さて、アイン、アタシの足を引っ張らないことね」

 

「心配するなよツヴァイ。外交やらかしたけど、ま、まぁ戦闘ならお前も知ってる通り一流だぞ!」

 

「しゃ、喋ってないでさ――」

 

ドライはアインとツヴァイが話している間、飛んでくる鱗を一つ残らず風で吹き飛ばしている。

 

「今まさに攻撃はじまっているよ?」

 

「ん?あぁそうだったな。ツヴァイ、やるぞ」

 

「少しでも遅れないことね」

 

三龍は三叉の槍の如き一糸乱れぬ動きと速さでカリュブディスに向かっていき、鱗もメガロドンも物ともせずにカリュブディスに攻撃していく。

 

「おー、やっぱ凄いなあいつら」

 

アニスが目をみはるのは、チームワークだ。

 

一人が攻撃すると一人が補助を、各々が敵の攻撃に専念してられるようにできており、三十分ほど経ってもかすることもなく戦闘を継続しており、徐々にカリュブディスもよろめき始めた。

 

「ねぇ、なんで手っ取り早く支配しないのかしら?貴方の今の実力なら簡単だと思うんだけど」

 

フレイの質問に、アニスは頬をかいて何とも言いづらそうに答える。

 

「んー、そうだね。確かにできるけど魔力妨害や鱗が邪魔でね。それに三龍の手頃な相手がいないのもあってね。丁度強すぎず弱すぎずの相手がいたから使おうって思ったわけ。フレイさんには申し訳ない」

 

「いいわよ。それに確実に倒せるのでしょう?」

 

「抜かりなくね」

 

アニスが自信満々にフレイに言ってる最中、二体のメガロドンがアニス達のいる場所まで襲いかかる。

 

しかし、メガロドンは空中にて静止する。

 

よく見れば何も無い場所から糸が伸び、拘束してるようだった。

 

「大人しくあっちで倒されてればいいものを。ほい」

 

アニスが小指を立て、それを曲げると、その途端にメガロドンの身体がズタズタに引き裂かれた。

 

「やっぱつえぇな。アニス」

 

カリオンはその力に驚嘆する。アニスはその言葉に嬉しそうに鼻を鳴らし、身を仰け反らせる。

 

「そうでしょう?あ、さっきのは多重次元連結っていうスキルで自分と繋がったワームホール的なやつから魔糸を放った感じで――」

 

アニスが自慢していると、戦いは終わりへと向かっていた。

 

光輝剣(フラガラッハ)!」

 

「おらぁ!光輝拳(アガートラム)!」

 

「ぶ、光輝槍(ブリューナク)

 

三龍各々のアーツと魔法、そしてスキルを合わせた奥義ではあるが、翼を切り落とし、鱗を殆ど破壊し、肉の部分を穿ったが、まだまだ動ける状態であり、かなり速さで再生が始まっている

 

「埒が明かないってやつね。アイン、ドライ。あれでいくわよ!」

 

「お?でもあれって未完成のやつだった気がするんだが」

 

「あ、相手が目の前にいるのに使わない手はないかと」

 

「よっし!」

 

三龍はカリュブディスを囲むように三角の配置につき、武器を突き出すと、三角形状の光の結界が現れる。

 

「「「三星雷氷風牙(トリニティ・ノヴァ)!」」」

 

そう三龍が叫ぶと同時に赤雷、蒼氷、緑風を各々が放ち、結界を三つの属性によって満たされ、混ざり、()()()()()色へと変わり、中の存在を破壊していく。

 

結界が消える頃にはカリュブディスは地面に落下し、ピクピクと痙攣するだけとなっている。

 

「成功したみたいですね。アニス様!終わりました!」

 

「うん、それは見ればわかってる」

 

いつの間にやらアニスはカリュブディスの上に立ち、その肉体に触れていた。

 

「さてさて、いけるかなっと。操魔王支配(デモン・マリオネット)

 

クレイマンの数倍の効力となったその呪法が発動され、カリュブディスに数千の黒い糸状のエネルギーが纏わりつく。

 

抵抗してか、暴れていたカリュブディスも大人しくなり、アニスのすることはこれで――

 

〘告げます。カリュブディスの魔素量の低下を確認、このままでは消滅の可能性アリ。措置として名付けを推奨します〙

 

魔眼之王(バロール)からそのようなことを告げられる。

 

アニスは何か不安と不自然さを感じながらも、それに賛成する。

 

「ふーむ、ま、強いほうが私もいいし、やるか。んーと……名前、名前か……テンペストもあれだし、かなり落として強風とか?強風って確か……よし、カリュブディス、お前の名前はゲールだ!」

 

――アニスはその選択を後悔することになった。

 

どうせウルティマくらいだと思っていた名付け、その魔素の消費は、アニスが立っていられなくなるほどのものだった。

 

「ぬぉぉぉぉ!?」

 

明らかに多すぎる。止めようにも名付けの時点でそれは叶わず、カリュブディスから凄まじい風が巻き起こり、アニスは竜巻となった強風に身体を持っていかれ、宙を舞う。

 

「アニス様!」

 

アイリーンがすかさず救出し、元の位置まで戻ってくる。

 

「ちょっと!貴方何をしたのよ!」

 

フレイが声を荒げる。カリオンもカリュブディスの異常なほどの魔素量の上昇に釘付けになっている。

 

ウルティマさえも驚きの表情を浮かべており、ラプラス達もあたふたとしている。

 

「ほんと、私の名付けって何かおかしなことがよく起こるな」

 

アニスは椅子に座り、苦笑する。

 

〘――確認しました。個体名暴風大妖渦(カリュブディス)()()が実行されます――成功しました〙

 

「ん?ね、ねぇ、今の聞こえましたか?」

 

「え?何の話?」

 

明らかに世界の声のそれを、どうやらアニス以外に聞いていない様子だった。

 

その声が聞こえた直後、吹き荒ぶ竜巻が止み、そこにいたのは――カリュブディスだった。

 

「な、何も変わっていないじゃない」

 

フレイが何処か安心を覚えたが、すぐにそれは仮初のものだと思い知らされる。

 

カリュブディスの頭の上、角の部分に誰かがいるのだ。

 

それを確認できたのは、今の所バロールを持つアニス、近くにいる三龍、そしてもう一人……。

 

「……ふむ、精神体か。どうやら身体を得る器が無いか。だが良し。こうやって知恵を使って喋り、思考できる喜びは久方ぶりだ」

 

黄色の衣を羽織り、顔は蒼白の仮面で隠され、異質な雰囲気を出している。

 

三龍は突然カリュブディスから現れたその者に、アインが代表して話しかけた。

 

「おい!テメェはなにもんなんだ!」

 

上空からアインはまくし立てるようにそう質問すると、アインのほうに、その者は顔を向けた。

 

「聞く必要がありますかね。ゲール。吾輩はそうあの……」黄衣を纏ったカリュブディスから現れた者、ゲールはアニスを指さす「アニス様より名を頂いた従者の一人ではないですか」

 

感情が読み取れない声は男性ではあるが、その手は女性のように細く、若干身体が透けて見える。

 

三龍は目配せをしあい、再び、そのゲールという異質のみに向けて、トリニティノヴァが放たれた。

 

例え精神体でも無事では済まない――はずだが、ゲールは黄衣を球体の防護壁として防いでいた。

 

「なるほど。アヤツの()()か。属性()がついているが、どうでもいいことか」

 

その黄衣は生き物のように三方向へと伸び、手のように掴み、三龍を拘束すると、地面へと勢いよく落下させた。

 

「ちゃんと生きているとは思いますが、まぁどうでもいいか」

 

ゲールはアニスでも見切れないほどの速さでアニスの前まで現れた。

 

「な、なんだお前!」

 

「アニス様!お逃げください」

 

ウルティマとアイリーンは臨戦態勢をとるが、ゲールはそれをまるで見ずに、アニスに触れようとした瞬間、空から流星のように落ち、この場の全員を吹き飛ばして現れる者がいた。

 

破壊の暴君(デストロイ)、ミリム・ナーヴァだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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