憑依したらクレイマンだった件 (微量の転スラネタバレ注意)   作:謎のコーラX

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幕間 蠢く星々

東の帝国。

 

文字通り東にある帝国であり、正式名称はナスカ・ナムリウム・ウルメリア東方連合統一帝国。通称東の帝国だ。

 

その経緯は、小国、ナスカ王国が長き年月をかけ、大国だったナムリウス魔法王国、ウルメリア東方連合を吸収したことでこの国は誕生した。

 

二千年という長い年月が経とうとも反乱は一切起きず、許さずに国は存続している。

 

そんな帝国を統べるのが皇帝ルドラ。ルドラ・ナム・ウル・ナスカ。

 

絶対支配者として完全なる統治国家群の不変の皇帝であり、彼一人に権力が集中している。

 

そんな国の玉座、そこに座する金髪の男、それこそがルドラ――の、はずだが。

 

「……ふむ、わかった。もう下がるがいい」

 

「はっ!」

 

ルドラは部下を下がらせる。それとすれ違う形で、一人の人物が現れる。

 

教服を着こなし、真っ黒な肌に、瞳からは光を感じさせない、むしろ飲み込むような赤い眼は下手な人間が見れば魅入られてしまうような怪しさと美しさがあった。

 

「相変わらず不気味だな。オマエの目は」

 

「そう言いなさんな。これでも()()には配慮してるんだからなぁ。あははは!」

 

ケタケタと笑い、男は玉座の前まで来る。

 

「で?今日は全員集めんでしょう?」

 

「あぁ、オマエがまず一人目だよ」

 

「おっ?そりゃあ上々」

 

それから数分後、二人目が姿を見せる。

 

「来てやったぞ」

 

眩しい金髪と綺麗な青い瞳の女性だ。黄色の軍服を着用し、頭を掻き、表情はイライラしてるのか顔をしかめている。

 

()()()、急に来るように言って悪かったな」

 

「ふん。つまらん用事なら帰るからな」

 

ルドラの前でも態度は変えず、男の左隣に移動して、脚を貧乏ゆすりしながら待ち始める。

 

「あー、ごめんなさ~い」

 

次に現れたのは赤い長髪をなびかせ、深紅のドレスを身に纏った絶世という言葉が合うほどの美貌の少女。満面の笑顔を浮かべているが、その手に握られた赤き刃の大鎌からは鮮血が滴り落ち、その笑顔が人を殺した後のものだということが誰でもわかってしまう。

 

「貴様、また無闇矢鱈に人を殺してきたな、クイーン」

 

カレラに睨まれようとも、笑顔は消えずにカレラの隣に立つ。

 

「だからごめんだって〜、それともあの玩具(ニンゲン)達みたいにわたくしと遊んでくれるのかな?かな?」

 

「……ふん」

 

カレラは何も言わず、クイーンの邪悪以外感じられないほどに純粋な笑顔に苦々しげな顔をしながらルドラだけに視線を向けて無視する。

 

(ヴィオレ以上の性格破綻者が)

 

心の中でカレラは悪態を吐く。もしクイーンに言えば喜ぶような奴だからだ。

 

《遅くなりました》

 

この場の全員の脳内に言葉が送り込まれる。それが誰なのかは皆すぐに思い至るだろう。

 

一見すると黒髪の日本人の男性と言った感じだ。しかしその手は銀色に輝く機械で、瞳にも光がない。

 

軍服で隠されているが、その身体は殆どが機械で構成されている。男は恐れることなくクイーンの隣に立ち、ルドラを見据える。

 

「おっは〜()()()()ちゃーん。元気してる?今日こそ殺し合わない?」

 

《しません。わたしにそのようなことをする暇はありません》

 

「あはは!だよねー、あなたにそんなことをするようなバカではないか。あ、でもそういえば」

 

喋りながら不意打ちの形でクイーンは大鎌を振るい、コンドウの首を笑顔で切り落とそうとするが、コンドウはいつの間にか持っていた拳銃をクイーンの額に当て、大鎌も首の硬い皮膚に触れる程度で止まる。

 

《おやめください》

 

「うーん、通じないか。このネタやっぱ古いのかな?それともあなたがサイボーグ的なやつだからかな?」

 

「……クイーン、チクタクマン。静かにできないかな?」

 

クイーンとコンドウ、ではなくチクタクマンは武器を収め、ルドラのほうへと視線を向ける。

 

「残りのあいつはジュラの大森林で遊んでいるから、これで全員集まったな。いや、実際はもう一人いるのだが」

 

「ねー、その姿で話するのー?」

 

「む、そうだな。こちらのほうが――」

 

ルドラの姿が変わる。服も合わせて身体が変形し、別人になっていく。

 

――その姿は漆黒の長髪、銀色の眼の中性的な顔立ちをしており、金色の装飾が施された黒い威厳のある服装の――言ってしまえば、リムルとそっくりの容姿をしていた。

 

「さて、ヴェルドラも復活したことだし、悪巧みを始めようか、ふふ、テケリリ、テケリリ……」

 

不気味な笑い声を出しながら、その者は帝国で蠢いている。

 

 

そこはこの世界の何処か、誰にも認識されない、夢の果ての世界。

 

一人の竜種が、この世界を苦々しげに見つめていた。

 

「まったく、ルドラを何だと思っているのだ。この世界は」

 

〘そう言うなヴェルグリンド。この世界は異常なのはお主も理解しているはずだ〙

 

ヴェルグリンドは内に宿る者と会話をしている。

 

「だからってね()()()()()貴方の言った通りやつから離れたけど、その後のことは考えている?」

 

〘今はどうしようもない。そもそもギィやヴェルザード、そしてそやつらに眠る同胞達も動けないのだ。我らは今はリムルが魔王となるまでは不用意な行動はできん〙

 

「つまり後手に回れってことね。……はぁ、早いところ、動きたいわね」

 

ヴェルグリンドが取り出した水晶から見るのは、洞窟の中、そこにいるスライムとヴェルドラだ。

 

ため息を漏らしながら、来る日を内の者と言葉を交わしながら待つのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




(´・ω・`)話の流れ的にはい、一気に年月が経ちます。

度々その間の話はできたらいいなと考えてます。

追記 ふふふ−5は流石に酷すぎてクルものがあるね。何が駄目なのか直で見せる人いないからわからないです……

再追記 うーん、ショゴスなのに色がこれって言うのも何だと考えた結果、黒に修正します。
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