憑依したらクレイマンだった件 (微量の転スラネタバレ注意)   作:謎のコーラX

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3日かかってすみませんでした(´・ω・`)


27話 決戦 覚醒?

決戦当日、湿地帯で少数で現れたリムル軍、魔獣、魔物と様々な種が集まり、湿地帯を埋め尽くす軍団が近づいてくる。

 

ツヴァイとドライはそれを遠くの一番高い木の上より観戦している。

 

「どっちが勝つと思う?ドライ」

 

「そ、そりゃあ普通ならコウガのほうだね。ただアニス様は負けそうになったら参加しろとのお達しだし、コウガは確実に負けるね」

 

「ですよね。ま、リムルがどれくらい早くにコウガを見つけられるか、見ようかな」

 

「あら、そこで何をしているのですか?」

 

ツヴァイとドライは後ろから声をかけられる。二人は動じることなく、振り向かせずにその声の主に答えた。

 

「んー?リムルってやつの観戦ですよ。別に邪魔はしないので放っておいてほうが身のためかと」

 

「そ、そうだよ。森の管理者か何か知らないけど、怪我する理由は無いとは思うな」

 

森の管理者、ドライアドの一人、トレイニーは二人の魔人の妖気に気圧されるも、問いを続ける。

 

「なるほど。あなた方がリザードマンとオーガを助けた者のようですね。何が目的でそのようなことをするのかはあえて聞きません。ですが一つだけ最後に聞きます。あなた方の主人は魔族ですか」

 

「……魔族、ね」

 

魔族、それは人間に敵対する魔物、魔人を指す総称である。そのような存在が関わっているとなると、森が危ぶまれる可能性があるが、もしこの上位魔人二名を使役できるとなると、ドライアドでも対処不可能だろう。

 

「アタシらは魔族ではないね。むしろ人間大好きな部類だよ。少なくても我が主様は、ね」

 

「……了解しました。それでは」

 

トレイニーはそそくさと立ち去り、二人はその間に、戦いが始まったのを見ていたのであった。

 

「お?どうやら大っきなゴブリン、狼どもは防衛、鬼人とスライムは攻める姿勢のようですね。ドライ、貴方ならコウガ見つけるのに何秒かかると思います?」

 

「い、一時間はかかりそうだよね。あの間違い探し、いやウォーなんとかを探せなみに難しいからね……ま、普通ならだけど」

 

「そうね。アタシはリムルとかいうの――」

 

賭けが始まる前に、二人はリムルが魔物、魔獣達を吹き飛ばし、円形となった中心で耐えていたコウガを見つけ出していた。

 

その間、実に三十秒。

 

「はっや。賭けもクソもないですね」

 

「ふ、ふふ。思ったよりやるね。あのスライム」

 

二人は思っていた予想より早く見つけたことに、リムルの評価を改めることとなる。

 

「さて、鬼人は……おぉ、一人も殺さずにさっきのリムルの爆発点に向かっているわ」

 

「お、面白くなってきたな……さて、あのコウガっていう鬼人、何処までやれるのかな?」

 

二人は楽しげな表情で、リムル達の戦闘に目が釘付けとなっているのであった。

 

 

黄色の武者鎧を纏い。ベニマルとの戦闘に心を躍らせていたコウガは困惑していた。

 

「て、てめぇ何者だ!」

 

赤髪のオーガ、ベニマルが最初に来ると思っていた。しかし空から現れたその蝙蝠の羽を生やし、魔物、魔獣を吹き飛ばした存在は知らない。

 

青みがかった銀髪に金の瞳、魔素量は、妖気も進化したはずのコウガとも並ぶほどだ。

 

「リムル、リムル・テンペストだ。このジュラの大森林にある村の長をやっている者だ。お前がコウガで間違いないな?」

 

リムルと言う謎の魔人は、ゆっくりとコウガへと近づいてくる。魔物達はあまりの強さに怯えきっている。それもそのはず、別に洗脳などしていないし、ただ力で言うことをきかせているだけだ。

 

コウガは自身のアーツ、鬼王の妖雷(オーガ・サンダー)を放つ。雷操作と、妖気を混ぜ合わせた元から持っていたものだが、威力は数倍にまで上がっている。

 

雷の光線がリムルまで届きそうななった時、リムルは手を雷に向けると、それは一瞬で消えてしまった。

 

「なっ!?あ、ありえん、俺の技がこうも簡単に!」

 

「ベニマルと似たような感じか。でも威力は劣るな」

 

「くっ…それなら!」

 

コウガは肉弾戦を仕掛ける。しかしまるで当たらず、むしろリムルのたった一発の拳を腹に受けただけで吹き飛び、吐いてしまった。

 

「がはっ!――あ、ありえん、俺は、俺は鬼人なのだぞ!」

 

「なぁ、このまま降参してくれるなら俺達も何もしないが、どうする?」

 

「ふ、ふざけるな、そんなことをするはずが――」

 

「やめろ」

 

魔物、魔獣の群れが割れて、ベニマル、ソウエイ、シオン、ハクロウが現れる。既にコウガの軍に戦意が感じられない。四人の鬼人の力を見せつけられるからだ。

 

ベニマルはコウガの前で、先程と同じ言葉をかける。

 

「やめろ、こんなことをしたところで、なんの意味があるんだ」

 

「……なんの意味がだって?そんなの、そんなの決まってる。俺は、俺はお前の妹が……ほしいんだよぉ!」

 

その欲望に応えるかのように、瞬間、コウガの口がついた右手が脈動する。

 

「ウガァ、クトゥン、ユフ」

 

口からそのような言葉が吐かれると、右手の口が大きく開き、強い吸引力を持ち、まわりの魔物、魔獣を吸い寄せる。

 

「なっ、なんだ!」

 

コウガはその手を掲げ、何が起きているのか本人にもわからない様子だ。

 

「ギィィィ!」

 

「ガギャァァァ!」

 

質量を無視するように、掃除機、シュレッダーの如く魔獣や魔物が吸い寄せられ、噛み砕かれていく。

 

リムルと四人の鬼人は耐えている、それでも踏ん張らなればならないほど強い。

 

(大賢者!何が起きているんだ)

 

《解析鑑定……失敗しました。ですが何らかのスキルによるものだと推測いたします》

 

(まぁそれは俺でもわかるが、何かヤバそうだな)

 

ひとしきり喰い終わると、コウガに変化が起きる。

 

《ユニークスキル、飽食者(ムサボルモノ)の発動条件が完了いたしました。スキル保持者の能力値を増大します》

 

世界の声と共に、コウガの身体が大きく、たくましくなり、全長は五メートル、腕は丸太のように太く、脚は象を思わせるほどに頑強に、顔はオーガのいかつさが出て、角は太く、鋭く伸びている。

 

「ははは、はは、はっはっはっは!これが!これがあの方のお力!これならぁぁぁ!」

 

コウガは巨体に見合わぬ速さでベニマルに近寄り、その拳を振り下ろす。

 

「くっ!」

 

ベニマルは刀で受け止めるが、地面に足がめり込むほどの威力で、刀も軋み、そう長くは持ちそうにない。

 

「はぁぁぁ!」

 

「ぬん!」

 

シオンとハクロウは二人がかりでその腕をハクロウがズタズタに切り裂き、その後にシオンが切断する。

 

「痛いなぁ、いてぇぇなぁ!」

 

コウガは切り落とされた腕を、もう片方の手に喰わせる。

 

数分もしないうちに腕が生えてきて、リムル達は驚愕する。

 

「おいおい……再生持ちかよ」

 

「リムル様、これは手加減できそうになさそうです」

 

ベニマルは覚悟を決め、結界を張り、黒炎を放った。

 

黒炎獄(ヘルフレア)!」

 

結界の中で、黒炎がコウガを焼き尽くしていく。普通ならば跡形もなくなるが……。

 

「あは、あは、あははは!」

 

笑い声と共に、コウガは炭化した身体だが立っている。その炭化している身体も、ボロボロと取れていき、綺麗な素肌が現れる。鎧は消えて、コウガは裸だが、そんなことを気にする者はいない。

 

「ちっ、全然足らないか」

 

「いやまて、少しあいつの身体小さくなっていないか?」

 

リムルの言う通り、先程より威圧感が薄れ、身長も三メートルまで縮まっているような気がする。

 

「あぁ、足らない、足らなくなっちゃったなぁ!」

 

コウガは手を掲げると、再び口が開き、吸引力を発揮する。

 

威力も上がっており、大きな魔獣さえも吸い寄せていく。

 

「うわぁぁぁ!」

 

オーガも巻き込まれいるのに気づき、ベニマル達は同胞のオーガ達を掴んで救出していく。魔物は流石に手が回らず、何体か喰われてしまっている。

 

既に難しい相手だが、更に状況の悪化に拍車をかける声が聞こえてくる。

 

《確認しました。個体名コウガが魔王種への進化を開始します》

 

コウガの魔素量がより増大されていく。それはもうベニマル達では勝てないほどに。

 

手は鋭い爪が伸び、金髪は黒ずみ、横幅のある身体に膨らみ、瞳には荒々しい野生の輝きが放たれ、野獣にも見える姿へと変貌する。その姿にはもはやコウガの面影は殆どのこっていない。

 

「これはまた……やべぇな」

 

《……成功しました。個体名コウガは、大鬼魔王(オーガディザスター)へと進化を完了しました》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




オーガディザスターのイメージ的には、モンハンのラージャンに似てます。
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