まあ〜、ね?
活動報告動かさないのはアレです決してめんどくさいとかではなくアレです。
私は「エタりません」と宣言している、ただそれだけです。デジたん推しに二言はないのでね。
ひとまず二月の終わり頃までは日々の合間を縫って時たま更新する感じになります。ペースは相変わらず亀以下。ま、皆さんも年度末は忙しいでしょうから、こんな怪文書読んでる暇ないでしょ?(適当)
「ふふ……これはお茶のおかわりが欲しいのサ──」
「さっき聞いたからもういいぞソレ」
「なんだよキミィ、急に割り込んできやがって。デジたんに言ってるんだよ僕は」
「……???」
「メチャクチャ困惑してるぞコイツ。まあそりゃそうなるだろうけど。日本にいるとばかり思ってたウマ娘が目の前で茶ぁ啜ってんだからな」
「アッアッアッ」
「デジタルが壊れた。もともと壊れてるけど」
「デジたん成分が五臓六腑に沁みるッ。好きだぁ、好き。すこ。あー、すき。んんんああああ!」
「お、どっちもイカレたか。……もともとイカれてるヤツがさらにイカれたら一周回ってマトモになったりしねーかなぁ」
赤血球に含まれるヘモグロビンは、体内にて酸素、二酸化炭素の循環を担う重要な物質である。そう学校で教わったと思うがあれは嘘だ。いや、まあ嘘ではないんだけどさ。
いいかい?生物に必要なのはデジたんだ。
デジたん成分が体内を循環することによってのみ、僕は今日も生きられるのだ。
「ふぅ〜、スッとしたぜェ……。というわけでデジたん、僕たちも現地で応援できるよ。ちょっとしたサプライズ。驚いたかい?」
「いや、あの……。シンプルに驚いてますハイ。え?なんで?どういう、えっ、ちょ、ほんとにナンデ……?」
「香港に来るまでいろいろあったんだぁ。話して聞かせたげるよ」
「えっあの、ちょ、ナンデスカその旅の思い出語る感じの雰囲気?普通に日本から飛行機で来ただけだよね?そうだって言ってよオロールちゃん?」
「回想入りまーす!ポワポワポゥワッ……」
◆
「ここをキャンプ地とする!」
「さあゴルシ様!あなたの犬は今、ご覧の通りしっかりと香港までのアシを確保いたしました!」
「ぼかぁ茶ビンのフタをずらしたいんだ」
はい!回想終わり!
◆
「というわけで、数日かけて大陸を渡り歩いてきたんだ」
「……なるほど?」
まあ?旅行にはトラブルが付き物だし?
まあ?ちょっと要所要所で間違えて1000キロ以上の道のりを地に足つけたまま辿ってきただけだし?
「頭おかしくないですか?」
「僕もそう思う」
「奇遇だな、アタシもそう思ってるぞ」
過去の僕は僕じゃないから、僕に責任はない!
やーいやーい、バーカ!上海から香港まで文無しで行こうとするヤツがこの世にいるとはなぁ!どんだけバカなんだよ、オロールとかいうウマ娘!
「なあ変態。お前一体全体どうしたらそんな『僕は悪くない』みたいな顔できるんだよ」
「『僕は悪くない』『だって』『僕は悪くないんだから』」
「いやお前が悪いぞ?カギ括弧つけても責任の所在は変わんねえから」
「なんだよぅ!途中から楽しんでたじゃあないかゴルシちゃんだって!」
「そうでもしなきゃやってられんし」
「それは、そう」
あ、ヤバい。反撃が終わってしまった。
ま、終わりよければ全てよしというヤツである。
この数日間、楽しかったのは事実。ケツは痛いが面白かった。
苦楽を共にする仲間は大切だが、「楽」を共にできる仲間は殊更に大切なのだ。
「でも、なんだかんだ、いろいろ貴重な経験ができたよね。良い景色も見れたし、良い飯を食えたし、良い人たちとも出会えた。おかげで僕はフォントを変えて喋る方法を身につけられた」
「それ意識的に変えてたん?」
「うん」
コツは、ちょっとローカル番組っぽい雰囲気で喋ることである。
「デジたんも、かなり仕上がってるね」
「ウマ娘ちゃんたちに失礼があってはいけないし!それに、今回ばかりは、世界に誇るジャパンのヲタク文化をあたしが背負う意気込みで挑ませていただくっ!」
「おー。気合い入ってんなぁ」
常時覚醒状態ってとこか。
「海外でも見せつけてくれよ、君のレース。僕も側で応援するから」
「うん!せっかくの香港カップ、ウマ娘ちゃんのベストアングルを逃す手があるでしょうか?いや、ないッ!」
デジたんはウマ娘ちゃんの最も輝くお顔を見たいがために一位を目指し走っている変態なのである。そして僕はそんな彼女の蕩ける顔を見たいがために走っているのだが、これがなかなか難しい。勇者を追い抜かすのは至難の業だ。
ま、今回は観客席から拝ませてもらう。
デジたんは、僕のための走りもしてくれる。
彼女を本気にできるのは僕だけだと自負している。
無論、隣に並んで競り合う時が互いに最も力を解放していると断言できるのだが、観客席から声を届けるだけでもデジたんを本気にさせてあげたい。
全力で応援し、デジたんの全力を引き出す。
チームメイトとして、友人として。
言葉にはできない僕の想いも、全て乗せて応援する。
「ところで、レースはいつ開催されるんだ?」
「明日ですね」
「ほぉ〜……。え?」
◆
「ということで、寝ようかデジたん」
「そうだね……。え?」
「ん?いや、さすがに寝た方がいいでしょ?そりゃ、ホテルでの夜の過ごし方といえば、映画を観たりとか、いろいろあるけどさ。明日レースなんだし、体力つけなきゃ」
「うん、それは分かってる。気になるのは、あたしのベッドにオロールちゃんがなぜか潜り込んでることと、そもそもホテルの部屋になぜかオロールちゃんがいること」
「よくあることじゃないか」
「確かにそうだけど!いやそれ自体がそもそもおかしいことなんだけど!でもでもでもちょーっと待ってください!?ほわい?ココ、日本じゃないんですよぉ!?」
「それのどこがおかしいか僕には理解できない。なぜなら、僕が僕であるから!はいLED照明終了!良い夢見てね!」
部屋は真っ暗。もれなく夜更かしが始まってしまうので常夜灯もナシだ。たとえ一寸先が見えずとも、僕はデジたんから発せられる尊みのエコーロケーションによって空間を把握できるので問題はない。
「な、なんか、なんというか……!」
「何が?」
「いや、その、オロールちゃんに会えたのは嬉しいんだけど、なんかぁ、なんか……」
「なになに。モヤッとする感じ?」
「あたし、てっきりチームの皆様にもしばらく会えないものとばかり思ってたし……。なんと言うか、そういう心構えだったから……」
「ラーメン食べようと思って店に行ったら定休日だったけど、ラーメンの口になってるから諦めがつかないみたいな感覚?」
「うーん?」
気持ちは分かる。
「でも、実際僕が来ちゃったわけだから。それに僕がいた方が君も気軽に
「どうやってルビを振ってるのか気になるけど、まあいいか……。オロールちゃん、てっきり来れないと思ってたから、むしろ感情が倍増してる的な」
「なるほど。じゃサプライズは大正解だったわけだ」
「うん。驚きが大きすぎてアレだったけど、エモ感情も今までで一番、いや二番くらいにはビッグになってる」
「ふぅむ、ならこれからも君がレースに出るときは積極的に何かしらのサプライズを用意しようか」
「あ、それはそれでシンプルに心臓の危険が危ないので大丈夫です」
サプラーイズ、ってことで、何らかの手段でもって実況席をジャックするとか。さすがにダメか。
「ところで、ゴルシさんはどこに?」
「トレーナーさんの隣じゃないかな」
「……えぇ?」
◆
「おはようゴルシちゃん。よく眠れたかい?」
「……おう。オロール、お前随分肌艶いいな」
「そりゃどうも。君は……。何があったのか気になるくらいには疲労が目に見えてるけど、大丈夫?」
「何があったかはお前が一番理解してんだろはっ倒すぞ。超超長距離移動で追い詰められた身体が、たかが一睡や二睡した程度で治るわけねえんだよなあ?」
芦毛というより白髪である。
さて、彼女の隣には我らがスピカのトレーナーさんがいらっしゃるのだが、なんというか、猫のように虚無を見つめている。
「トレーナーさん、どうしたんです?せっかく僕らがサプライズで来ちゃってるんですから、もっとリアクションしてくださいよ」
「……オロール。お前、ゴルシに何したんだ?」
「え?」
「昨日、フロントでお前らが泊まる諸々の手続きを終えた後、俺はしばらく外にいた」
昨日の出来事をあらかた説明するとこうだ。
まず、僕らはデジたんのいるホテルにて待機。
ラウンジで暇を潰しつつ、トレーナーさんとデジたんが帰ってきたところを捕まえる。
この時点で僕はトレーナーさんに、宿泊者増員に伴う手続きだとかをしてくださいな、と目で伝えた。彼は黙って頷いた。
で、その後ちょっと遊びに行って、ホテルに帰ったあとはすぐに部屋へ行った。
「俺がホテル着く前に、お前らが先に帰ってたみたいだな。で、俺が部屋の前に行くと、芦毛のウマ娘が一人死んでた」
ゴルシちゃんとは昨日、部屋前の通路で話したっきりだ。僕がデジたんからこっそり部屋のカギをスり、前もって布団に潜っていたように、彼女もカギを持っているものだと思っていた。
「ゴルシはドアにもたれて燃え尽きてたんだよ。とりあえず息してることを確認して部屋に入れたら、すぐベッドにダイブした」
完全に疲労末期の症状じゃないか。
「寝息立てるまで二秒もかかってなかったな。いや待てよと。なんでホテルの同室に男女が、しかもトレーナーとウマ娘が泊まるんだよ、と。いろいろな考えが俺の脳内を巡り……。コイツの寝顔を見てからはそれらが全て吹き飛んだ」
「ほう。なにゆえに」
「シンプルに心配せざるを得ない顔だった」
「くわしく」
「あー、例えば、道でおばあさんが転んだとする。普通はそれを見たら、大丈夫かどうか、心配するだろ?そういうのって、後で金をせしめようとかの下心があるわけじゃない、純粋な心配だろ?」
「つまり、昨日のゴルシちゃんが……」
「ああ。顔だけは良い教え子の寝顔だが、邪な心はもちろん、妙な気まずさとか、そういうのすらない。シンプルにめっちゃ心配したよ俺。なんだったら、人間ってこんなに純粋に他人のことを思えるんだなぁって感動すらしてる」
ゴルシちゃんの視線は、気付かぬうちに僕の胸を貫いていた。
「なんかごめんねゴルシちゃん」
「……ああ、うん」
「あの、僕が言うのもなんだけど、ホントに大丈夫?」
「アタシはなぁ、いいか、オメーに対する人生訓として言っとくぞ……。小さい……お前、脳ミソの小さいウマ娘だからなぁ、言ってやる。いいか、上海から香港に陸路で行こうとか、もう二度と考えるなよ」
「そうだね。次は香港から上海にするよ」
「……」
「冗談だって、さすがに!あ、いや、でも待てよ。今度はオーストラリアを陸路で横断するってのはどう?」
ヨーロッパとかでもいい。あるいはアジア諸国を巡ってみたりだとか。とにかく、アテがなくても意外となんとかなることが分かったので。今度はデジたんと一緒に。
「アタシは絶対ヤだ。変態二人で行け」
おそらくだが、なんやかんやでゴルシちゃんはこの先僕によるアホアホ旅行プランに付き合わされるハメになるのだろうな。根拠はないけど確信している。
「そろそろ会場に向かった方がいい。で、お前ら二人が来るとは思ってもみなかったが、仕方ない。とりあえず送ってやるから、出かける準備を……」
「もうできてます」
「お、おう、早いな……」
「あ、あと、デジたんとは一緒に行きたいところだけど、それができないんですよね」
「ん?どうしてだ?」
「ちょっと買い物をしなくちゃ……」
◆
「さあゴルシちゃん。やるぞ」
「何をだよ」
「言ったじゃないか。焼きそば作るんだよ」
「ああ?あ、そういやそうだったな。そんな話を確かにしてた」
「忘れるなよぅ。この地で僕たちを助けてくれた恩人へのお礼だよ?気合い入れなきゃ」
ゴルシちゃんといえば焼きそば、という方程式がある。郷に従って言うならば
「ま、食材選びは僕に任せてくれよ。しばらくこっちの飯を食べて、この国の人たちはどんな味が好きなのか、バッチリ把握したと言っても過言……。まあ過言なんだけど、それなりに分かってきてるから」
「……もう、こうなりゃあ、やってやるよ。アタシの腕前見せつけてやっからなぁ」
「うんうん。ゴルシ流パッションをぶちかましちゃってくれよ!」
「焼きそば作って、レース終わったら、アタシは日本に飛ぶんだぁ……。なあ知ってるだろ?そもそもアタシはなぁ、半ばムリヤリ連れてこられたんだよなぁ」
「うんうん……うん?」
「やるぞぉアタシは。
彼女はおもむろに、中華らしいとでもいうべき、明らかに「痛み」を誘発するタイプのエゲツない色した香辛料を大量に手に取った。
「恩人二人に振る舞う分は、そりゃあ手間暇かけて作ってやるとも。だがなぁ?味付けってのはなぁ、皿ごとに変えれるんだよ……」
「ゴ、ゴルシちゃん?」
「なあオロールさんよぉ、知ってるだろお?コッチ来てから財布役やったアタシの頼み、聞かないわけはないだろぉ?」
「ゴ、ゴルシ、ちゃん……?」
「どんどんおみまいするぞぉアタシは。おいオロール、焼きそば食わねぇか?」
もともとこの黒歴史文書は「秋天のおデジ可愛いかっこいい^〜」とおもったアホが書き始めたものなので、当の秋天以降は完全100%まるきり私の気分次第で執筆します。