HALO:IF battlefield of SPARTAN   作:コレクトマン

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第十一章 ゼロットと蠍

 

 

遺跡を調査していたカイトたちの前に三体のゼロットことエリートが天井から飛び降りてきたことにウェルキンたちは異形の人型を見て驚きを隠せないでいた。

 

「な…何だこいつらは!?」

 

「人じゃ……ない!?」

 

「怪物……!?」

 

すると指揮官と思われる一体のエリートがエナジーソードを展開し、突撃してきた。残りの二体も指揮官エリートに続く。

 

「…!集中砲火!」

 

カイトの掛け声を合図にエリートに対し、瞬時に銃を構えて攻撃をしかけるカイトとシャーラ。だがエリートは臆することなく、シールドで攻撃を一身に受け止めながらカイト達に突進して行く。

 

シャーラは自身の体格ではエリートの突進を止められないと判断し、ショットガンを取り出して至近距離で発砲する。8ケージマグナムシェルを至近距離で撃った影響か、エリートはシールドで受け止めきれることは出来きず、シールドをはがされると同時に後ろに少し下がった。

 

残りの二匹は、もっとも強固なアーマーを持つ個体を先頭に、銃撃をものともせずに更に前へと突進する。

 

「ぐっ…!!!」

 

銃撃をも解さぬエリートの巨躯が、カイト達の弾幕を退け、カイトにぶつかり込み、カイトはその勢いで倒れてしまう。

 

「………!」

 

今倒れているカイトを優先標的したのか、先頭に続く二体目のエリートが、すかさずカイトに跨り、腕のエナジーソードで止めを刺そうとした。

 

「…!カイトさん!危ない!」

 

ウェルキンは護身用に所持しているハンドガンを取り出してエリートに発砲するが、シールドがある所為でダメージを与えることが出来なかった。

 

「な…!?攻撃が効かない!?」

 

「これは……カイトさんと同じ!?」

 

エリートは蚊でも刺されたかの様にあまり気にせず腕のエナジーソードでカイトに突き刺そうとする。しかしカイトはここでやられる訳もなく、突き刺してくるエナジーソードを躱し、カウンターでエリートに殴る。カイトに反撃されたことに腹を立てたのか怒声を上げながら再びエナジーソードを突き刺そうとする。

 

「止めろーっ!!」

 

その時にウェルキンがカイトに跨るエリートに体当たりしてカイトから突き放す。そしてハンドガンで応戦し、エリートにプレッシャーを与える。カイトは体を起こし、落としたマグスを回収し、エリートに銃を向ける。

 

その時に二匹のエリートは既に別の通路側にいて、更には負傷していた帝国兵を人質にして少しずつ通路に入るように下がっていた。この一部始終を見ていたマクシミリアンとセルベリアは、エリートの異形の姿や戦闘能力に驚いたが、冷静さを保てていた。

 

「た…助けっ…!」

 

「…よもや、この様な怪物がこの神聖な場所に潜り込んでいたとはな。セルベリア、あの異形の者達から味方を救助しろ。何か知っているのかもしれん」

 

「…はっ!」

 

「カイトさん、大丈夫ですか!?」

 

「すまない、油断した。よりによって肝心の敵リーダーを逃がした。本来ならあれを外に解き放つわけにはいかないが、今は先ず帝国兵を連れ去った奴らの一掃が先だ。シャーラとウェルキンたちはそこの民間人を連れて先に地上に戻れ」

 

「でも、カイトさん一人で…!」

 

「相手はお前たちでは太刀打ちできない奴だ。奴に対抗できるのは俺とシャーラだけだ。これは命令だ、少尉!」

 

「ウェルキン……?」

 

カイトの言葉に反応したマクシミリアンは、ウェルキンという名に聞き覚えがあった。

 

「もしや、ヴァーゼル制圧部隊やイェーガーの部隊を打ち破った部隊長とはお前か?中々巧妙な作戦を使う男らしいな。戦いは砂上で着けるとしよう。セルベリア、余は先に行く。お前は味方を救出、もしくは奴が持つ情報を回収次第、余の下に戻れ」

 

「御意に!」

 

そう言い残してマクシミリアンは地上へと戻る中、セルベリアの手には螺旋状に出来た槍のような剣を持ち、そして体からは蒼白いオーラを出していた。この蒼白いオーラにカイトは驚いた。

 

「蒼白いオーラ…!?」

 

「カイトと言ったか、今だけは共闘させてもらう」

 

「……一時的とはいえ少しばかり心強い。ウェルキン、地上の方は任せる」

 

「…分かりました。あの謎の敵をお願いします!アリシア、ファルディオ、行くぞ!」

 

「えぇ!」

 

「あ…あぁ」

 

ウェルキンたちは民間人の少女をつれてシャーラと共にマクシミリアンの後を追うべく急いで砂上へと急ぐのであった。残されたカイトとセルベリアは二匹のゼロットが逃げたであろう通路へと進む。

 

「警戒しろ、奴らの武器はお前たちの常識をはるかに超える数世代の武器だ」

 

「数世代も…だと?あの光の剣のようなものがそうだと言うのか?」

 

「それもあるが、あれは奴らの伝統の武器であり、近接用の武器だ。射撃武器は実弾ではなく……!」

 

カイトはヘルメットのHUDに表示されるモーション・トラッカーを確認し、敵が迫っていることに気付く。セルベリアも何者かの気配を察知したのか槍を構える。そしてカイト達の前にその姿を現した。

 

[…?]

 

「な…何だ?」

 

セルベリアが見たものは、小さくどこか珍妙な姿をした生き物。その外見のせいか、セルベリアは一瞬動きが止まってしまう。そしてその次の瞬間に……

 

[人間だ!これでも食らえ!]

 

「…!」

 

その生き物こと『グラント』はいきなり手にプラズマグレネードを持ち、セルベリアの方へと一気に突っ込んで行く。しかしここでグラントは途中で頭に何かが撃ち抜かれるような感覚を抱くと同時に命を散らす。この時にカイトがセルベリアに向かって突っ込むグラントにハンドガンで頭部を撃ち抜いたのだ。だが問題は、グラントが倒れたことで着火したプラズマグレネードが地面に落ちる。プラズマグレネードが爆発する前にカイトはセルベリアを庇うように前に出て、アーマー・アビリティのアーマーロックを発動させる。

 

そしてプラズマグレネードが爆発し、セルベリアを守ると同時に自身へのダメージを受けることを防ぐのだった。

 

「無事か?」

 

「す…すまない」

 

「…!伏せろ!」

 

通路から、おびただしいプラズマ弾とニードルが嵐のように通路の入り口に向かって撃たれ、カイト達は間一髪で近くの遮蔽物へと隠れてゆく。

 

「何だ…あれは……?貴様、あれは一体……いや、あの異形の者達は何だ!?」

 

「コヴナントだ。強いて言えば、俺たち……いやっ正確には、人類の敵だ!」

 

カイト達に襲い掛かるはコヴナントのグラントと鳥類に似たもう一種の異形の者『ジャッカル』。グラントたちはプラズマガン、ニードラーで攻撃し、ジャッカルは腕に取り付けられている円盤状のエネルギー・シールドを展開して自身を守りながらプラズマガンでカイト達を攻撃する。

 

[殺せ!異端者どもを殺せ!]

 

「この私を……ヴァルキュリアの力を、見くびるな!」

 

セルベリアは先陣に立ち、ヴァルキュリアの槍をコヴナントに向け、その槍から蒼い光弾を放ち、グラントやジャッカルを次々と倒していく。ジャッカルはエネルギー・シールドでセルベリアの攻撃を防ぐも、カイトの側面からの攻撃により撃ち抜かれる。その攻撃の中、グラントたちはプラズマガンでセルベリアに攻撃するも、セルベリアに纏う蒼白いオーラがプラズマ弾を相殺していた。別のベクトルでセルベリアに恐怖するグラントとジャッカルたち。それから数分後にはグラントとジャッカルの部隊は全滅するのだった。

 

「今のでゼロット以外のコヴナントは全滅しただろう。後は帝国兵を連れて奥に逃げたゼロットを排除するだけだ」

 

そう言ってカイトはマグスの空となった弾倉を排出し、新たな弾倉をマグスに装填した後に周囲のクリアリングしながらも深部に進む。そして進んだ先で、二つの分かれ道があった。モーション・トラッカーの反応では、ゼロットらしき赤い点が二つ別々に反応している。

 

「右と左か。…俺は左の道に進む、アンタは右を頼む」

 

「分かっている。だが、地上に出て再び会った時は敵同士だ」

 

そうしてカイトとセルベリアはそれぞれ別々のルートでゼロットを追い詰めるのだった。

 

 

 

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セルベリアは右のルートを進み、奥へと進むと一匹のゼロットがエナジーソードを構えて待ち構えていた。そのゼロットの近くには力尽きて死んでいる帝国兵の姿があった。

 

「やはり致命傷だったか。……せめて遺品や書類だけでも回収させてもらう!」

 

セルベリアの纏う蒼白いオーラが強まり、強い闘気を発していた。ゼロットはセルベリアの闘気に答えるように雄たけびに近い声を上げ、エナジーソードでセルベリアに切りかかる。その攻撃にセルベリアは槍でエナジーソードと競り合い、力の競り合いはゼロットに軍配が上がった。だがそれに負けじとセルベリアは小回りを利かせて槍をゼロットに向けると同時にエネルギーを収束した蒼い光弾でゼロットのシールドごと貫くのだった。

 

この時のセルベリアは不安から安心へと変わった。セルベリアの持つヴァルキュリアの力がコヴナントにも通用した。またコヴナントの様な奴がこの世にまだいると考えると怖いものだ。

 

「……今は殿下の命令を遂行し、急いで地上に戻る。今考えても時間の無駄だ」

 

そうそうに考えるのを止め、死んだ帝国兵から重要書類らしき物を回収し、来たルートから地上へと出るのだった。

 

 

 

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一方のカイトはゼロットがいるであろう通路を進み、その道中でグラントとジャッカルの斥候部隊を一掃しつつも前進していた。しかし、その先に続く通路にて銃声らしき音を聞いた時には一瞬足を止めてしまう。

 

「今の銃声は……まさかっ!?」

 

最悪のシナリオを予想し、急ぎその通路に向かうカイト。そして扉が開くと同時に部屋に到着したカイトは周囲をクリアリングを行う。そこには待ち伏せしていたであろうゼロットが動かぬ死体として地面に倒れこんでいた。そのゼロットのアーマーには無数の銃創の跡があった。

 

「周囲に敵はいない……?それじゃあ先ほどの銃声は?」

 

謎の銃声に疑問を抱いていたその時に、別方向の扉が開いてそこから足音が響く。カイトは警戒してマグスをその開いた扉に向けると……

 

「…おっ、スパルタンか!ようやく友軍に会えたぞ!」

 

「スパルタン…だと……!?」

 

まさかのカイトたち以外のスパルタン二人が出てきたのだ。この時にカイトの前に現れたスパルタンが軽く自己紹介をした。

 

「おっと、紹介がまだだったな。自分は国連宇宙軍、UNSC特殊作戦部隊“SPARTAN-Ⅳ”所属のベクターチーム隊員の“マースィ”、こいつは“グリーン”」

 

「あぁ……やっと味方に会えた」

 

マースィと名乗るスパルタンは丁度ガリア公国軍の戦闘服と同じ青色のカラーリングで、その隣のグリーンというスパルタンは文字通り緑色のカラーリングのアーマーを着込んでいた。しかしカイトにとってそんなことはどうでもよかった。問題なのはマースィの言うSPARTAN-Ⅳということだ。その答えを確認するべくカイトも自身の所属を明らかにする。

 

「国連宇宙軍、UNSC特殊作戦部隊“アヴェンジャーチーム”所属。SPARTAN-ⅢA(アルファ)105のカイトだ。……もっとも、所属を明かしても意味をなさないがな」

 

「ん?ちょっと待て…アヴェンジャーチームって確か、惑星リーチで全滅したはずじゃあ?」

 

「あぁ、その認識で合っている。だが、どうも神からあの世に来るなと言わんばかりにこの世界に蘇らせたようだ。それはそうと、SPARTAN-Ⅳとはいったい何だ?新たな次世代のスパルタンのことか?それ以前にコヴナントは……地球はどうなった?」

 

「コヴナント?……少し待て、些か話に食い違いがある」

 

「食い違いというか、完全に過去形と未来形の話がごっちゃになっている感じ?」

 

「グリーン、ボケてる場合か!…とにかく、今持っている情報を供給しよう」

 

そうしてカイトとマースィは互いに持つ情報を交換し合う。マースィ達のいた時代は2560年とコヴナント戦争から七年後の時代から来たようだ。2553年に戦争は終結し、それから五、六年後の時にマスターチーフと共に戦場を駆け抜けたAIコルタナが人類に牙を向き、人類側のAIをほぼ支配下に置き、失われた超文明“フォアランナー”の兵器“ガーディアン”を使って全銀河系をほぼ支配したようだ。それから一年後にマーフィ達はチームを率いてこの状況を打開できる方法を探すためにフォアランナーの遺産でもあり、最終兵器でもある“Installation 07”ことゼータ・ヘイローにて打開策に必要なものを探すということで調査していたのだが、コヴナントとは別勢力であるジラルハネイが主体で結成された武装組織“バニッシュド”がゼータ・ヘイローを目当てに強襲してきたのだ。

 

ベクターチームは強襲してきたバニッシュド軍によってマースィとグリーン以外の隊員は全滅し、生き残ったマースィ達はフォアランナーの施設にあった装置こと転送装置で脱出を試みたものの、座標がランダムに設定されてたことに気付かぬまま転送されたためにこの施設こと遺跡に三日間も彷徨っていたようだ。

 

「…そうか。もうコヴナントとの戦争は終わったんだな?」

 

「そうなるな。主にマスターチーフと協力してくれたエリートことアービターが戦争を終結させたことになるな。だが、問題はこの世界だ。この世界は約六世紀前の地球とよく似た世界であると同時に未だ人類同士の戦争が続く世界と来た。もうどっちがファンタジーなのかよく分からなくなってきたな?」

 

「そう言う世界だと割り切るしかない。現に俺は元の世界に戻れる手段や保証がないため帰還を諦めてこの世界で生き延びることにした」

 

「……確かに、たとえ戻れたとしても時代が違う場合のことを考えれば元いた時代への帰還は絶望的だな」

 

マースィはどうするべきか考えたが、戻ったところで自分はK.I.A、もしくはM.I.A扱いとして処理されているだろう。既にマースィがとるべき決断は決まっていた。

 

「……よしっ!こうなったらこの世界でカイトと同じように生き延びるために戦うとしよう!」

 

「うぇっ!?正気ですか?」

 

「グリーン、腹をくくれ!俺たちは三日間、この施設に彷徨って食料もつきかけたんだぞ?それ以上待って友軍が助けに来ると思うか?」

 

「あーそりゃあ…そうですけど……」

 

グリーンは何やら不安そうにオドオドした感じで流され、マースィはグリーンとの話を区切るのだった。

 

「ならこれ以上の口論は必要ないな。スパルタン、俺たちを傭兵という形で雇ってくれるか?見た感じ、アンタはどこかの軍に所属していそうだ」

 

どうやらマースィはカイトがこの世界のどこかの国の軍に所属していると判断し、傭兵として雇う提案を出した。しかし、カイトの答えは違った。

 

「いや、俺以外にもスパルタンが存在する。それも俺のチームの副官だ。お前たちを傭兵としてではなく、スパルタンとして保護し、こちらに編入してもらう」

 

「なるほど、それが良いなら俺たちは文句はない。それはそうと、この施設にいい置き土産があったんだ。しかも外に通じていると来た」

 

()()()()?……今はともかく、急いで地上に戻ろう。その場所に案内してくれるか?」

 

「任せておけ。おいっグリーン、行くぞ!」

 

「あっはいはい、今行きますよ!」

 

マースィのいう置き土産に興味を持ちながらも急ぎ地上に通ずる出口へと向かうカイトとマースィ達であった。

 

 

 

____________________________________________

 

 

 

カイトはマースィの案内のもと、置き土産と地上へと通ずる出口に進んでいた。そして置き土産がある場所にたどり着いたカイトが目にしたものは……

 

「嘘……だろ………!?」

 

本来ならこの世界に存在しない筈のUNSC地上兵器の一つで主力戦闘装甲車両“スコーピオン”だった。しかもこのスコーピオンはマースィ達の時代のスコーピオンであり、正式名称はM820 M B T(メイン・バトル・タンク)である。このM820はカイトが知るM808 MBTやM808B MBTの改良版であるため旧式のM808やM808Bよりも小型だ。

 

「どういう訳か、俺たちの主力戦車であるタンクがここに保管されていたんだよな。…ただ、このタンクは外見は俺たちの知る戦車とほぼ瓜二つ何だが、エンジンが違うんだよな」

 

「エンジンが……?」

 

カイトは改めてスコーピオンの外見をよく見てることにした。するとスコーピオンの背面下に少しだけ形が違うラジエーターを発見した。カイトはこのラジエーターに見覚えがあった。そう、この世界の戦車のエンジンはラグナイトと呼ばれるものを使用しているためラジエーターは外に露出しているのだ。つまり、このスコーピオンのエンジンはガソリンではなくラグナイト液を動力に動く戦車なのだ。いったい誰が作り出したのか謎だが、動かせるのならこれを使って地上に戻り、戦い続けているウェルキンたちの支援に使えるだろう。

 

「マースィ、このタンクは使えるのか?」

 

「あぁ、どういう訳かこのタンクはまるでこの時の為に待っていたかのように使えるぞ!一度俺が起動してみたら動いた訳だしな」

 

「そうか。…ならすぐに出るぞ!」

 

そうしてカイトはスコーピオンに乗り込み、スコーピオンのコンピューターに内蔵されているFCSを確認する。カイトが今まで操縦してきた旧式のスコーピオンとは違い、改良が施されていることを実感することが出来た。操縦に関しては旧式と同じで操縦法に変わりはなく、問題なく動かすことが出来た。戦車の操縦はカイトが付き、機銃にはマースィが付いた。そして余ったグリーンはというと……

 

「あのー……自分は何処に付けば?」

 

「タンクデサントで搭乗するしかないな。諦めてタンクの右後ろに乗っかってくれ」

 

「え~っ!?そんなぁ~……」

 

グリーンは渋々スコーピオンの右後ろの後輪の装甲上に乗りかかるのだった。全員が乗ったことを確認したカイトはエンジンを起動させる。するとスコーピオンの後部ラジエーターが青白く発行し、スコーピオン特有のエンジン音が響き渡る。それを皮切りにスコーピオン前方にある壁がスライドして地上へと続く道を開いたのだ。

 

「……一応言っておくが、ここから先は人間同士の戦争に巻き込まれるのは確定だ。それでも行くか?」

 

「無論だ。俺たちとてまだ生きていたいからな?こんな所でくたばってたまるか!」

 

「えっとぉ…自分も同じくまだ死にたくないので頑張る所存です」

 

「……了解した。それじゃあ改めて、スコーピオン、出撃する!」

 

カイトはスコーピオンを発進させ、急いで地上へと向かうのだった。地上で戦っているウェルキンたちと合流するために。しかし、地上では見たことのない帝国の超大型戦車がウェルキンたちの前に立ちふさがっていることを今のカイトは知る由もなかった。

 

 

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