HALO:IF battlefield of SPARTAN 作:コレクトマン
家の飼い猫、老衰で亡くなりました。
ウェルキン率いる第7小隊とカイト率いるスパルタン部隊はヴァーゼル市街地のヴァーゼル橋付近の河川敷まで進み、そこで敵本拠点攻撃チームと味方本拠点防衛チームの二手に分かれて帝国軍を迎え撃つ。
「二手に分かれて、それぞれの攻撃と防衛にあたるぞ!第7小隊、出撃する!」
「市街地に進撃してきた帝国軍を迎え撃つ。スパルタン部隊、出るぞ!」
攻撃チームはウェルキン率いる第7小隊は河川敷側、防衛チームはカイト率いるスパルタン部隊は街側で作戦を進める。カイトの部隊は敵の攻撃が弱まり次第、敵本拠点に対して攻撃に移るとのこと。
「よし、第7小隊の初陣だ。河川敷側と街側、二手に分かれて敵本拠点を狙う!こちらの河川敷側部隊は戦車を軸に攻撃を掛ける」
「あたいは突撃兵、攻めるのなら任しときな」
「そちらの街側部隊は、味方の本拠点を守ってくれ。敵の戦車が来るかもしれない、気を付けて」
「こちとら、対戦車兵よ!いちいち戦車にビビってられっか!」
「ウェルキンは側面から攻めてくれ。こっちは敵を片付け次第、攻撃に移る。手筈通りだ」
「その意気なら大丈夫そうだね。では、作戦開始!」
ウェルキンの合図で作戦が開始される。ウェルキンのエーデルワイス号が前進し、土嚢に隠れながら、攻撃を仕掛ける敵兵に向けて攻撃され、エーデルワイス号から榴弾砲が発射されて土豪に隠れる敵兵を倒す。
偵察兵のアリシアは前進したエーデルワイス号に続き、草むらに隠れる敵兵を見つけては手榴弾を投げてあぶりだす。あぶりだされた敵をロージーがマシンガンでとどめを刺す。それぞれの役割を理解している上手い連携だ。
そして味方本拠点防衛チームではカイトを含め、カイトが選抜したメンバーのイーディ、リィン、スージー、ホーマーの五人とラルゴが味方本拠点を防衛していた。
「イーディとホーマーは十二時方向の偵察兵、リィンとスージーは二時方向の突撃兵の迎撃を頼む。ラルゴは俺の後に続いてくれ」
「それは分かったが、どうするつもりだ?まさか一人で敵陣に突っ込むつもりか?」
「言わずもその通りだ。俺が敵陣をかき乱すと同時に敵兵を片付けておく。その後は戦車の背後のラジエーターを狙え」
そう言いつつもカイトはアサルトライフルをアーマーの背中に固定させ、ガリア公国の対戦車槍である“ランカーM2”を手にする。すると敵偵察兵と突撃兵が本陣に攻め込んできた。しかし、カイトの指示した防御に徹した布陣によって侵攻できずにいた。そんな敵兵の隙を見逃さず、カイトはハンドガンを引き抜いて敵兵の眉間を撃ち抜く。あまりにも早い対応にイーディたちも驚きを隠せないでいた。
「なんともお早い射撃ですの?それも敵の急所を精確に……」
「確かに……彼の腕は凄まじいね。僕でもあんなことは出来そうにないよ」
「イーディ、ホーマー、敵はまだ来るぞ。引き続き警戒を怠るな。スージー、リィン、お前たちは敵が近づかせないように牽制しつつも敵の足を止めるんだ。敵は本拠点を狙っている」
「は…はいっ!」
「わかりました」
イーディたちに指示をだした後にカイトは対戦車槍をもって敵陣に突っ込んだ。敵も突っ込んでくるカイトを視認する。
「ガリア軍の兵士、こちらに突っ込んできます!」
「たった一人でだと?なめられたものだ!戦車で叩き潰せ!」
帝国兵士がそう指示をだし、戦車は砲身をカイトに向けて機銃を放つ。カイトはアーマーの機能を最大限に引き出し、戦車の機銃を躱す。そして素早く敵位置を把握してウェルキンに伝える。
「ウェルキン、お前たちの進行方向に敵戦車一台と支援、突撃兵が一人ずつ。敵本拠点には突撃兵二名が守りを固めている。対してこちらが戦車が二台と偵察兵が一人だ」
「敵戦車が三台か……となると、防衛側にもまた一台近くいるんだな」
「あぁ、その内の一台がこちらの本拠点に攻め込もうとしている。ラルゴ、拠点を防衛しつつも対戦車戦の用意をしてくれ」
「任せろ!」
ラルゴが意気込んでいる最中、敵戦車は最短コースを取ったのか市街地の壁を戦車で壁を突き破ってきた。
「ぬおっ!敵の戦車が、壁を突き破って来やがった!対戦車兵をなめやがって!待ってろ、一発ぶち込んでやるからな!」
《戦車は、壊れかけた壁や土嚢、樹木なども壊して通る事も出来るから、注意する様に》
「まずいな、あの位置は…!」
エレノアからの通信を聞くや否や、カイトは対戦車槍を片手で標準を合わせ、本拠点に進撃する戦車のラジエーターに向け、発射する。対戦車槍の弾頭はそのまま敵戦車のラジエーターに直撃し、戦車は爆散する。
カイトが対戦車槍を片手で撃つことをラルゴは思ってもいなかった。そもそも対戦車槍はそれなりに重いため、普通の人間が両手でしっかり照準を定めなければならないのだが、カイトは改造された超兵士スパルタンであるため片手で撃とうが何のデメリットを感じられないので問題はなかった。
「おいおい…対戦車槍を片手で撃つとかありえないだろ?」
「敵戦車の想定外の行動だったからな。敵戦車が榴弾を放つ前に先手を取っただけだ。それと戦車はまだ残ってる。スパルタン部隊、攻勢にでるぞ。続け!」
そう指示をだした後にカイトはもう一台の敵戦車に向かっていった。帝国軍も戦車が破壊されたことに多少は焦りだしていた。
「先ほどの灰色のガリア兵、こちらに向かってきます!」
「臆するな!拠点防衛している部隊に攻撃指示をだせ、機銃や砲弾による弾幕でここを死守するんだ!」
戦車と拠点で防衛している帝国突撃兵がカイト相手に集中しているとき、攻撃チームのウェルキンたちも敵拠点を攻める。
「撃てぇぇっ!」
その言葉を合図にエーデルワイス号から砲弾が発射され、河川敷側を見張っていた敵戦車の車体に直撃し、行動不能になる。そして行動不能になった戦車から帝国兵が脱出するのだった。
「ウェルキンたちも到着したか。なら、残りの戦車を倒して敵拠点を抑えるだけだ。ラルゴ、ウェルキンの攻撃で行動不能になった戦車がある。とどめを任せた」
「おうよ、任せろ!」
ラルゴは対戦車槍を行動不能になった戦車に向けて発射し、とどめをさした。そしてカイトも対戦車槍の弾頭を再装填して最後の一台となった戦車に向ける。
帝国兵たちもカイトやウェルキンたちの行動に危険視していた。何としてもここを死守せんと戦車長は残りの帝国兵たちに指示をだす。
「各位、あの灰色の装甲兵のガリア兵に集中砲火せよ!この際、砲身がいかれても構わん、絶対死守を敢行せよ!!……てぇぇーーっ!!」
先にカイトから排除を試みるために残りの戦力でカイトに集中攻撃を敢行する。戦車や歩兵の弾幕にカイトは臆することなく突っ込む。被弾するところを最小限の動きで回避しながらも接近する。だが、すべてを回避することは難しかった。一部の弾丸がカイトに直撃するが、カイトのミョルニル・アーマーのエネルギー・シールドによって阻まれ、カイトにダメージを与えることができなかった。
敵の弾幕を突破して敵戦車を乗り越えると同時に対戦車槍を敵戦車の背後のラジエーターに向けて弾頭を発射する。弾頭はラジエーターに直撃し、爆散する。
戦車を破壊されたことに帝国兵たちはパニック状態になっていた。その隙にイーディたちが敵本拠点に攻め込み、残りの敵兵を倒した後に敵拠点を制圧して作戦が終了する。
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作戦が完了し、次の作戦に備えてウェルキンとアリシア、カイトは小休憩をとっていた。そんな後ろ姿を捉え様とする後ろ姿が一人。
「ハーイ!もしかして、あなた達が第7小隊とスパルタン部隊?」
「そうですけど……」
「ビンゴ!という事は、そこの……あなたとあなた!」
「へ?」
「…?」
その人物は女性でカメラらしき物を持っていた。この時にカイトはその女性が記者の類の人物であると推測した。
「あ、あの!」
「あなたが隊長のウェルキン・ギュンター少尉と異世界から現れたダークホースのカイト?」
「え……そ、そうですけど」
「異世界って……既に噂が広まっているのか。面倒な……」
カイトは少しばかり面倒なことに巻き込まれた感じで困っていた。そして女性はいきなり戦車によじ登った。
「ちょ……ちょっと!」
「初めまして!さっそく質問させて貰うわね!まずはあなたから!ギュンター将軍のご子息なのよね?結構若そうに見えるけど年はいくつ?隊長になって一番苦労した事は?逆に嬉しかった事は?好きな食べ物は?休みの日は何してるの?」
「すみません!この辺りは戦闘地域です!危険ですので民間人の方は退避して下さい!」
アリシアはウェルキンに質問攻めする女性を止めて退避を促そうとするが、女性はアリシアの指示を聞こうともしなかった。
「退避なんか出来無いわ。危険な場所にこそ、スクープがあるのよ!」
「厄介な人物確定だな……」
カイトは記者の女性に対して苦手意識を持つようになった。そして女性はそのまま名乗りを上げる。
「ええ、GBSの突撃記者と言えばこの私!ラジオ放送局GBSの記者、エレットです」
「ラジオ局の……記者?」
「第7小隊とスパルタン部隊に帯同して、従軍取材する事になりました。これからよろしくお願いします!」
「……ウェルキン、しばらくここを頼む。俺は次の作戦に備えてくる」
「えっ!?あの……カイトさん!?」
流石のカイトもこの手の記者には苦手であり、ラジオ記者のエレットの相手をウェルキンに丸投げする形でこの場を後にするのだった。流石のウェルキンでも困り果て、しまいにはアリシアも呆れてため息をつくのだった。
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カイトはラジオ記者のエレットに苦手意識を持ちながらも次の作戦に備えるのだった。その時に偶然にも通路先で話し声を耳にした。
「フン……取材なんか受けて、何様のつもりだよ。英雄の息子だか何だか知らないけどさ、所詮は大学通いのボウヤだろ?」
「……全くだ。たった一度勝った位で、良い気になられちゃ困っちまうぜ。まあいい。あいつにはこれからたっぷり教えてやらねえとな。戦場は、経験の数が物を言うって事をよ」
どうやらウェルキンを隊長としてみていないようだ。カイトから見ればその話声の主は立派な上官侮辱罪にあたるであろう。ここで厄介な火種を抱えるべきではないと判断し、ここは様子を見ることにした。
しかし、これがすぐ後の展開に関わる事には誰もが予測しなかったことをカイトも知る由もなかった。そんなことも知らないままカイトは一旦メンバーの確認を取るのだった。カイトが推選したメンバーは、一部アクの強いメンバーでもあった。
“イーディ・ネルソン”
突撃兵、自称“天才美少女”、もしくは“女優”と呼称する女性兵士。腕前は突撃兵としては良い腕だが、不測の事態に対処できないのが難点。しかし、副官としての能力は優秀でもある。なお、本人はまったくの自覚はない様子。
“リィン”
突撃兵、カイトにとっては珍しい青髪の女性兵士。この世界では青髪の人種を“ダルクス人”と呼ばれていて、世情ではダルクス人を迫害、差別されている。生真面目な性格であるためか、差別を恐れている。
“スージー・エヴァンス”
偵察兵、資料で確認したところ辺境の資産家の令嬢で、世情に疎い。市場価格を知らずに多額の金を支払うことが多々ある。
“ヤン・ウォーカー”
対戦車兵、筋肉をこよなく愛する女性口調の
“ホーマー・ピエローニ”
支援兵、このメンバーの中でカイトが選んだもっともアクの強い人物。虚弱体質なのに、戦場の危機に快感を覚える真性のマゾヒスト。不幸な美少年の自分に酔える。正直に言って何のために義勇軍に志願したのか理解に苦しんだ。
“マリーナ・ウルフスタン”
狙撃兵、孤独を愛する美人スナイパー。騒がしいのは嫌いで口数も少ない。可愛い動物が好き。本業は猟師で、幼少時から父親に狙撃の技術を厳しく鍛えられていた。彼女を見ると、リーチで最後まで戦っていたスパルタン混成部隊“ノーブルチーム”のノーブルシックスの姿を重ねてしまうのは気のせいだろうか?
これらを推薦したカイトは、今後とも作戦において必要な仲間であることには変わりなく、この世界で部下を死なせないようにすると内心誓うのだった。