「やあ、僕はロビン・グッドフェロー」   作:Ask〈アスク〉

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別の視点から書こうと思っておりましたが────
やめました


「氷を溶かす準備をしよう」

 俺は今家にいる。一人でいるから一人称は俺になっている。この切り替えが面倒くさく感じてしまっている自分がいる。まあ、それは置いといて。

 次の精霊の対処を考えよう。

 次の精霊は四糸乃。彼女はとても臆病で、会話は基本腕に着けているパペットの『よしのん』に任せている。氷を操る天使を持った精霊だ。

 正直、彼女に関しては関わらない方が物語は滞りなく進む。だけど、裏から関われば結果的に自分にとっていい方向に進む。それは、五河士道から見てもいい方向になる。やろうとしていることは、簡単に言えばマッチポンプと言うやつだ。俺が裏から行動して四糸乃にとってショックな状況を作る。それの状況を打ち破る方法を俺が提示し、それを行うきっかけを作る。

 正直に言ってしまえば、これはあまりにも回りくどすぎる上に、最悪の場合メリットよりデメリットの方が大きくなる可能性もある。

 俺はそこで一度思考を切った。そして、クワの葉を持って最近飼い始めた虫のところに向かう。

 

「ほら、ブランカ。美味しい葉っぱだよ〜」

 

 その虫は蚕で、ブランカと名付けた。道端で死にかけていたところを拾ったのだが、今ではすっかり元気だ。何となく俺に懐いているようにも感じたので、ついブランカと名付けてしまった。

 ブランカは俺が渡したクワの葉をむしゃむしゃと食べている。そんな姿を見て、つい笑みを浮かべてしまう。

 俺は再び考えることにした。どうすればデメリットを最小限、またはゼロにできるだろうかと。いずれは五河士道が攻略した精霊全員が敵になる。そう考えれば、デメリットがゼロになることは絶対にない。ただ、メリットは大きくなる。なら、もう悩むことはないじゃないか。

 具体的な行動を整理しよう。

 まずは四糸乃と接触するタイミングだ。これは簡単だ。『よしのん』を無くしてしまった時に五河士道の家に入るのだが、そこで接触する他ない。そして()を仕込むタイミング。これは、このタイミングしかない。それは、四糸乃が『よしのん』を落とした時だ。だが、これはとても素早く行動しなければならない。何故なら、鳶一折紙が『よしのん』を拾ってしまう可能性があるからだ。拾われること自体はいいのだが、それよりも先に毒を仕込む必要がある。

 ......これは、この日は大変になりそうだ......。

 

***********************

 

 そういえば、オベロンみたいな行動をするとなると、俺はどこかで一度退場しなければならない。これのタイミングはかなり慎重に選ぶべきだ。最後すぎてもダメだし、早すぎてもダメだ。そもそもストーリーを進めること自体が俺にとってはまずいことではある。

 何故なら、<囁告篇帙(ラジエル)>とかいう俺にとって天敵とも言える天使持ちが出てくるからだ。

 その前に世界線の変動とかいう俺だけではどうしようもない問題もあるが......こっちはもう問題ない。だから、俺の目の前の問題は<囁告篇帙(ラジエル)>を持っている本条二亜だけだ。予め潰しておく、という手も無くはないが、大筋のストーリーにどんな影響があるかわからない。これはやるべきではないだろう。

 ......本当に、どうやって対処しよう......。俺の存在を知られた時点でほぼ詰みだし......。あ、じゃあ俺の魔術フルで活用して<囁告篇帙(ラジエル)>の検索妨害できないか?オベロンがスキル使ってマーリンの千里眼弾いてたみたいに。......さすがに難しいか。うん。頭の片隅に置いておく程度にしておこう。

 となると、しばらくは保留になるか......いや、確か本条二亜はアイツ(・・・)と接点あったよな......?......もしかしたら、いけるかもしれない。その時になったらこれを実行しよう。

 あと問題なのは......修学旅行辺りか?確かそこで<DEM>が接触してくるようになる。できるだけ<魔術師(ウィザード)>であることがバレるのが遅くなればいいんだが......ここは俺の行動次第だな。

 

プルルルルルルルル─────

 

 俺のスマホから音が鳴った。画面を見てみると、そこには五河士道と書かれていた。何の用だろうか。

 

「もしもし?」

 

『ああ、ロビンか?前に言ってた礼をしたいんだが......今から家に来てくれないか?』

 

「今から?」

 

 僕はそう言って時間を確認する。一一時四七分。そろそろ昼食の時間だ。だけどまあ、この時間にかけてきたってことは、そういうことなのだろう。

 

「わかった、今すぐ行くよ」

 

『玄関の鍵は開けとくから、来たら入ってくれ』

 

「わかったよ。それじゃ」

 

 僕はそう言って電話を切った。

 それじゃ、早速行こうかな。きっと美味しいご馳走が待ってるぞ!

 

「君も行くかい?ブランカ」

 

 僕が言いながら手を差しだすと、ブランカは僕の手にちょこんと乗っかった。

 

「それじゃあ一緒に行こうか。落ちないように気をつけてね?」

 

 僕はそう言って家から出た。




別の視点から書くの無理でした。
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