②桃屋のメンマを混ぜます。
③1から2分、軽くチンします。
④米を準備します。
※お好みでシラスと胡椒をお掛けください。
※味噌汁が欲しい方は、細切りにしたピーマンを味噌汁にしてみてください。作り方は以下になります。
①ダシ汁を沸かし、細切りピーマンを2分程度煮込む。
(顆粒ダシなどでOK)
②火を止めて味噌を解き、沸騰する直前で火を止めて完成。
さあエンジョイピーマンライフ!
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温泉三昧。実にその言葉が似あう日々を、私は送っている。
朝に温泉、昼に軽い運動、夜に飯、そして温泉。馬になってからこんなにのんびり出来たのはいつ振りであろうか。
そうそう、鍛錬の施設なのだが、1つ面白い設備を発見していた。それは、水中歩行の装置である。仕組みは簡単で、水の中にランニングマシンが仕込んである感じなのだが、これがまた足に負担がかからずに運動が出来て実に良いモノなのだ。
しかも、結構速く走る事も出来るため、私も数度利用させて頂いている。おそらくは浮力もあって、本当に足への負担は少ない。着地が非常に柔らかいのだ。これ幸いとばかりに、しっかりと足の歩幅を広げて運動を行いつつ、フォームを見直したのも良い経験である。
そう、今までのフォームは、色々極端だったのだ。
そもそも負担を少なくするように考えた、手加減が多いフォーム。全力を出すことに注力をしたフォーム。ダート特化にと脚の回転を上げたフォーム。脚の負荷を無視し、スピードとパワーに特化したフォーム。
私は色々使い分け、なんとかここまで競馬を走り抜けて来た。ただ、全力を出すたびに、正直に言えば脚の寿命というモノを感じる事が多くなっている。骨の軋みが最たるものである。軋む、ということは、無理が掛かっているということであるし、関節や筋肉にもよろしくない事は、考える以前に明白である。
ただ、1つの答えは示されている。前回の有馬記念だ。
私は幸い、鍛錬でバカほどのスタミナを持っている。だからこそ、ロングスパートを行ってスピードに乗せていけばいい。のだが、競馬はそうもいかない。幸い、前回の有馬記念は、大逃げのメジロパーマーに対して、ミホノブルボンがくっついて行った結果、逃げ組がばててしまったからこそ、私とメジロマックイーンが最後競い合えたのだと思っている。
と、いうことは、本当の大逃げの馬がいる場合。あとは、距離が短い場合。更に言えば、進路をふさがれた場合などは、このロングスパートは意味を成さなくなる…わけではないが、効果が落ちるのだ。一気にトップスピードに持って行かなくてはならない時が、絶対に来るのである。
まぁ、と言っても、あと何回走るかは正直判らない。無敗のクラシック三冠を獲り、翌年、凱旋門、BCクラシック、有馬を獲った私は、きっと種牡馬としての期待も大きいであろう。そう考えると、現役はいつまで続けられるのか。本当に、判らないのだ。
あ、ちなみに、本日牝馬と一緒に温泉に入ったが、非常に残念ながら全く魅力を感じなかった。うーん…我ながら種牡馬としては前途多難であることは明白である。どうやって馬とやり合えというのであろうか。いやこれであれば現役を続けた方が個人的には有難いのだが。
話は逸れたが、フォームとして改良した点はと言えばだ。
有馬記念のロングスパートの時の様な、脚の負担がかからない程度の加速をしつつ最大速度を出せるという、あの歩幅を広げたフォームをより一層洗練させたものを完成させた。脚の振り上げる高さ、力の入れ方。いままでの陸上では出来なかった、水中歩行だから見直せたフォームを頭に叩き込み、体に叩き込んだ。幸いにして、トウカイテイオーとしての柔軟性は今のところは変わり無いようで、非常に助かっている。
ただ、もちろん、それだけでは競馬は勝てない。地面の種類によっては歩幅が狭い場合が良い事もある。ということで脚の回転を高めるフォームも一から見直しているし、深い芝や足場が悪い場所で使うパワーを出すような蹴り足を使うフォームも、力の入れ方や角度を改めて洗い直している。できれば、この施設を出るときまでには、これらのフォームを、ある程度納得のいくフォームに仕上げていきたいものだ。
ただ、毎度この水中歩行の施設に来ると、人間が首を傾げるのは…まぁ、判る。なんでか毎度違うフォームで馬が走るわけだし、見ている側からは困惑するであろう。だが、少々許してほしい。私にとっては、本当に死活問題なのだからね。
それにしてもここに来てから約1か月以上は経ったであろうか。福島のこの地でも梅が満開である。陽気も実に春めき始めている。そろそろ若馬たちはクラシックの三冠に挑む時期であろうか。ああ、確か今年はあのBNWが活躍する年であるはず。うーん、叶わぬとは判っているが、実に、競馬場に彼らのレースを見に行きたいものである。
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トレセン学園。そのトレーニングルームでは、メジロマックイーンとゴールドシップが筋トレを行っていた。ゴールドシップはレッグカールマシンでハムストリングス(ふとももの後ろ側)を鍛え、メジロマックイーンの方はといえば、レッグプレスマシンで臀部周りの筋肉を鍛えている。
「なぁ、マックイーン」
「なん、です、のっ!」
メジロマックイーンはそう言って、レッグプレスマシンを思いっきり蹴り上げた。セットされている重量を見れば、600キロ程度。男性のトレーニング経験者の平均が200キロ程度の重りであると言われていることから、メジロマックイーンの足腰の筋肉の頑丈さ、そして強さが見て取れる。
「天皇賞、勝てそうなんか?」
隣で飄々とレッグカールマシンを振り下ろしているゴールドシップ。しかし、その額には汗が浮かび、こちらも相当な負荷をかけていることが判る。こちらも男性のトレーニング経験者の平均がおおよそ100キロ前後、と言うところに対して、300キロ程度の重さを付けていることから、ゴールドシップの足腰の強さが判る。
「勝負は時の運と、申しますからっ!はっきりとは申し上げられません、ねっ!」
「でもよー、テイオーは長距離が苦手だろ?ライスシャワーも強いけど、まだお前には及ばねぇ。順当に行けば勝つんじゃねーの?」
ガシャン!と、マックイーンが勢いよくプレスを蹴り上げた。ゴールドシップは思わず耳がピンと立つ。
「順当に。確かにそうでしょう」
「それならよ」
こんなに鍛えなくても…故障しちまうぞ?とゴールドシップが言おうとした瞬間である。
「ですが、相手はあのテイオーです。彼女は、前評判をすべて覆して、頂に立った。仏米日の三冠を成し遂げてみせたウマ娘です。そして、ライスさんも一人学園を離れて、鍛えに鍛えております。あの2人は、いえ、それ以外のウマ娘達もきっと、想像を超えてくるでしょう」
マックイーンはそう言って、蹴り上げた脚を戻し、もう一度、勢いよく蹴り上げた。
「だから、私も想像をはるかに超えて成長しなければなりません。付き合って貰いますよ。ゴールドシップ」
「………わーった。わーったよマックイーン。変な事言って、悪かった」
「判れば良いのです。さ、今日はあと10回!その後、坂路を走りこみますよ!」
「へいへい。あ、そういや、ピーマン羊羹っつーお菓子があるんだけど…」
「お菓子…!?あ、いいえ…。今、今!食べる訳ないでしょう!私は誇り高きメジロ家、そのマックイーンなのです。天皇賞が終わったら味わわせていただきます。だから、いいですか?絶対に一人で食べるんじゃありませんよ!?ゴールドシップ!」
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「あの、その。練習、付き合ってくれて、ありがとう。レリックアースさん」
「だから何度も言ってるでしょう?さん付けとか要らないって。同期なんだし」
ここはトレセン学園から離れた、とある小さなトレセン跡である。ダートコースと校舎が辛うじて残る場所に、2人のウマ娘が野営をしながら、トレーニングを行っていた。
「それにしてもライスはすごいねー。こんな場所で、何日も走り続けられるなんてさ」
「…その、今度の天皇賞春。優勝候補って知ってる?」
「もちろん。筆頭はメジロマックイーンとトウカイテイオーでしょ?いや、すごいよね。本当。こんなすごい面子と走れるライスが羨ましいよ」
「私は、その2人に勝てると思う?」
「……うーん。菊花賞の時みたいに末脚を出せれば、かなぁ?有マみたいな腑抜けた走りじゃあ、勝てないと思う」
ライスシャワーはその言葉を、静かに聞いていた。
「でもね、レリックアースさん。私は、テイオーさんに、マックイーンさんに、勝ちたいって、本気でそう思ってるの」
「そっか。でもさ、気を悪くしないでね?3200メートルの天皇賞。正直、経験も、実力もと考えると、どう考えてもあの2人が突出しちゃってるよ。厳しいと思う」
その言葉に、ライスシャワーは強く頷いた。だが、同時に、強い光が目に宿ったように、レリックアースは感じ取っていた。
「実力や経験じゃ追いついてないのは判ってる。だから、私は肉体も、精神も追い込むの。追い込んで追い込んで…それでも追い込んで」
鬼気迫るライスの言葉。真剣な表情に、ごくりと、レリックアースは息を呑む。
「徹底的に追い込んで、精神力であの2人を凌駕してみせます。そう心に決めて、ここにいるんです」
ライスシャワーの表情、言葉。それらに呑まれたレリックアースは一時、動きを止めてしまった。だが、思い出したように、頭を掻き始めたレリックアースは、笑顔を浮かべつつ言葉を紡ぐ。
「…そっか。そっか!判ったよ。うん。ちょっと私、あんたを甘く見てたわ。ライス」
「うん。知ってた」
「だから、まず、ごめん! そんで、今日からは気持ちを切り替えて、私も私を追い込んで行く。そんでさ、あんたを、勝利に導いてみせるからね!」
そう言って、手を差し出したレリックアース。その手を、無言で、しかし笑顔で握り返したライスシャワー。天皇賞春まで、残す時間は短い。しかし、天皇賞の、京都レース場のゴールを先頭で駆け抜ける準備は整い始めている。
「あ。そうだ。ちょっと話は変わるんだけどさあ。なんでか知らないけど、ここに来る前にさ、あのゴールドシップからコレ貰ったんだよね。なんか意味知ってる?」
「これって…歩兵の駒?」
「うん。『お前にぴったりだわ!頑張りな!』って言われてさ。嬉しいんだけど、意味があんまり判らないんだよね」
「うーん…なんだろうね…?」
2人は頭を悩ませている。ただ、2人は知らない。歩兵とは、相手の陣地に入れば金に成れる。そんな駒なのである。怪我をし、クラシックを棒に振ったとも言えるレリックアース。そんな歩兵に、ゴールドシップは何を見たのであろう。
―旅は道連れ世は情け。外国の風も、真正面から受けてみりゃ案外気持ちが良いもんよ。な、
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「お疲れ様です。皐月、惜しかったですね」
「お疲れ様。うん。でも、2着に入線出来たからまぁ、ダービーに向けては、ひとつ及第点かな」
「でも、ナリタタイシンの末脚があそこまで切れるとは正直思いませんでしたよ。直線向いたときはビワハヤヒデで決まりかと思ったんですが」
「あはは。僕もそう思ったけど、勝負は時の運と言うしね」
「確か今回のナリタタイシンの勝利で、ナリタタイシン、ウイニングチケット、ビワハヤヒデの3頭が今年の3強とも言われていますよね」
「うん。頭文字をとってBNWとかなんとか。去年まで、テイオーの世代で言われていたTNRに続いて人気が出そうなネーミングだよ」
「競馬の人気、このまま続くといいですよね」
「うん。そう思うよ。ま、ただ少し気になる事があるんだ」
「気になる事?」
「彼らさ、レース後、寝るよりも早く3頭並んでピーマン食べていただろう?…なんというか、2年前の、君がテイオーの屋根を張っていた頃の、懐かしい記憶を思い出したんだ」
「……彼ら、きっと強くなりますね。3頭で凱旋門でも行くかもしれませんよ」