五帝?ああ、ルフィを入れた四皇の呼び方ですね……え?違う??   作:九十九夜

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最近ヤマトの今後についていろんなところで考察が飛び交ってますね。
果たしてヤマトは残るのか、それともルフィ達と海に出るのか。
モモの助と結婚とかはたまた側近になるんじゃないのかとかともあるのですけど……
一体どうなるんでしょうね。

個人的にはこのままだとモモの助や赤鞘たちが認めても他の民が……とか波乱な感じがするのでルフィ達と海に出て欲しいです。例え認められても第二第三のひぐらし的な奴が出てきたときに格好の的にされそうなんで。結構ヤマト好きなのでどんな形であれ幸せになってほしい。
いやでもワンピースだから……そのあたりはどんな結果でもうまく纏めてくれるんだろうか……。


なんて暫く筆を置いていた自分がいうのもものすごくアレなのですが、滅茶苦茶気になります。
お目汚し失礼しました。


幼少期
ようこそ、うぇるかむ、だれか。


『おはようございます。こんにちは。こんばんは。……登録情報の確認をしています。』

 

ぽぉ……んという年期のはいったエレベーターの効果音とともに機械的なメッセージが流れる。

 

『登録確認が完了しました。詳細をデリート。更新しています。……更新完了しました。ようこそ、ウェルカム、おいでませ。お待ちしておりました、誰でもないあなた。』

 

差して感情の籠っていないそれが言った歓迎の言葉に、余り意味はないような気がした。

最もそれは自分の何もかもを思い出せないでいる自分にとってどのみちどうでもいいことにかわりはないのだが。

 

『それでは出生手続きに移行させていただきます。』

 

カシャカシャと音がして目の前にタッチパネルが現れる。

転生先、容姿、能力という大まかな欄の他に備考の欄があるそれは余りにも大雑把な造りをしていた。

どうやら細部の指定は出来ないらしい。

 

ぽちぽちとゆっくりとタップしていると背後が俄に騒がしくなった。

 

『侵入者です。ただちに障壁を展開し「邪魔よ。」』

「はあい!元気してた?元気よね?このわたしがワザワザ来てあげたんだから。……ていうことで」

 

「これは貰っていくわね。」という言葉とともにタッチパネルを奪われる。

後は完了の表示を押すだけだったというのに無念にもそれはなんだか見覚えのある女の手に渡ってしまった。

女は非常に整った顔立ちの、大学生くらいだろうか?妙に親しみを感じてしまう自分に自分ながら疑問符が飛び交う。

「いやだ~、大事な幼馴染の顔すら忘れちゃったの~これだからモブはっ」

 

……どうやら幼馴染らしい。全く記憶にないけれど。

 

「ま、最期まで役には立ってくれたしいいわ。それじゃ!」

 

そのまま高笑いとともに何処かに消えた女を追う術は自分にはない、だがそれなら自分はどうすればいいのだろうか?元の方に向き直る。

 

『申し訳ありません。転生情報が誤送信されました。もう一度申請をお願いします。』

『尚、誠に申し訳ありませんが、自由登録の受付が終了した為、抽選登録に切り替えさせていただきます。』

 

カシャカシャと先程とはまた別のタッチパネルが出てくる。

絶え間なく回るルーレットのわきにボタンがそれぞれ用意されており、さっきの備考欄にあたる箇所には……。

 

「神殺し?」

『あなたの今回の契約形態は不手際による異常剪定の為、神を殺し、その座を簒奪する権利が与えられています。何処かのユニバースでカンピオーネと呼ばれる存在です。』

「カンピオーネ……?」

 

サラッとアニメを見たことはあるがそれは狙われやすくなるだけで、自分の望みとは全く違う引き寄せの力なのでは?

 

『はい。つまりあなたは……挑戦権、貴方の側から見れば運命に復讐する権利を得た、という解釈でいていただければ幸いです。……お申し付けくだされば分解してまた別の機能に書き換えますが。』

 

あはははは、と何処かで誰かの笑い声が聞こえた気がする。

「お願いします。」と言おうとした口が動かない。

何回かはくはくと開閉を繰り返した自分の口は、勝手に動き出した。

 

「いえ。結構です。」

『では、お好きなタイミングでボタンを押してください。』

 

あれ?

 

 

ガシャ

ワンピース

 

ガシャ

アスクレピオス

 

ガシャ

赤砂のサソリ

 

 

キャラクター名が二つも出た。

大丈夫なんだろうかこれ、壊れてないか?

 

『ありがとうございました。能力が適切ではないため分解し、再構築します。……成功しました。新たにチャクラ体質を獲得しました。では最後にご不明な点などはごさいますでしょうか。』

 

「では2点ほど……先程の彼女はこれからどうなりますか?」

『あなたの願いを反映したアバターで彼女の選択した世界に転生します。自由登録は元の持ち主の記載を反映しますのでそれ以上の改竄は無効になります。転生後は登録情報の窃盗により懲罰執行対象となります。』

「それでは次に、容姿や能力によって家族に被害が出ることは?」

『有り得ないとは言いきれませんが、家系や容姿を鑑みて転生を配置しておりますので多少は緩和されるはずです。逆にその前提がありますので容姿や能力が多少変質してしまう場合がありますのでご了承下さい。』

 

 

『では、あなたの来世が幸福でありますように。さようなら、親愛なるあなた。』

 

 

  ***

 

 

「マーママママ。よく来たねぇビスキュイ~。」

「グランマ!」

「あ、あんまり走るなよビスキュイ。また裾ふんで転ぶぞ。」

「大丈夫だよお父さブヘッ!?」

「ほらな、言わんこっちゃねえ。」

「はんっ元気なのはいいことさ。さて、茶会の時間だ。今日のお菓子はなんだろうね~。」

 

笑顔で和気藹々とそれぞれに着席する祖母と父。

自分の分は祖母の部下が特注の子ども用の椅子を持ってきてくれた。

なんだか恥ずかしいような気もするがこんなでも外見は5つにも満たない子供である、仕方がない。

仕方がない、のだが……。

 

「久しぶりだな、ビスキュイ。少し見ない間にまたおおきくなったか。」

「久しぶり!スムージーさん。「四センチ伸びたんだ。」四センチ伸びたんだ!カタクリさんも久しぶり!」

「久しぶりだな。オーブンとダイフクも会いたがっていた。」

 

その手からごとりと3つのプレゼントボックスが差し出される。

様子を見ていた父……シャーロット・クラッカーはガシガシと乱雑に頭を掻いた。

 

「おいおい。気持ちはありがてえが甘やかすのは止めてくれ。少し前のお茶会でブリヌイの焼き台貰ったばっかだろうがよ。」

「わあ!ありがとう!カタクリさん。あ!オーブンさんとダイフクさんにも今度忘れずにお礼言わないと!」

「それならアンタお得意のブリヌイでもごちそうしてやったらどうだい?」

 

「聞いたよ~アンタブリヌイに関してはクラッカー兄さんから合格点貰ったんだって?うぃっうぃっうぃっ」とまるで魔女の様な外見の女性……シャーロット・ブリュレが軽く手を振りながら出て行こうとするカタクリと入れ替わりに顔を出す。

 

「わっ、ブリュレさん!」

 

そんな世話話をしていると続々とシャーロット家の弟妹達が姿を現し始め、あっという間に座席は埋まってしまった。ついさっき退席したカタクリと遠征に行っているダイフクとオーブンを除いても30男27女と実に壮観である。

いつも通りわくわくした様子でそれを見る幼子……シャーロット・リンリンの子どもならぬ孫であるシャーロット・ビスキュイは頭の中で子供らしからぬ思考を巡らせていた。

 

(本当にいつ参加してもすごいなメリエンダ。豪勢なところは当然としてこの人数が全て兄弟とか、それもまだまだ増えるだろうし……個性が爆発してるっていうか個性の爆撃?もうなんかこの人たちが押し寄せたら焦土と化しそう)

 

肉体年齢はまだ三歳の幼児だが精神は転生者のソレである。

最も実年齢も定かでないので子どもの振りをするのも差して問題はなかった。

 

(ま、たとえ子供らしくなかろうとこの一家ならそういう子なんだなくらいで流してくれそうだけど……)

 

母親がとんでもなく偏見もち(局所的)だったり兄弟の温度差もアレだが皆一様にキャラが濃いし色んな種族がいるのでちょっと変でもそれもまた味だよねくらいで収まりそうである。

そこで転生受付の際の『能力や容姿を鑑みて転生先を決めている』旨を思い出した。

 

(要はそういう事か……うん、確かにうってつけだわ。だってほとんど疑われたりしないもん)

 

転生先で逆に変質する場合もあると聞いたがそれもなるほどと得心がいく。

なんせ自分のこの身体は全体的にとある特殊な一族の出の母親特有の白髪に青眼、だが父親の要素である紫髪も毛先辺りにしっかりと現れており、容姿も若干母親要素強めでアスクレピオスに割と似ている耽美系美少年である。

 

(ほんとに調整してくれてる……)

 

まんま本人そっくりじゃない所が有難い。自分でも本人の演技するの辛いし、キャラ崩壊はもっとつらい。

 

「あれ?あんたそれだけで足りるの?」

 

「一皿多くとっちゃったから分けたげる!」と言って笑うのは半魚人(半人魚?)のプラリネだ。

叔母というには年が近すぎるのでビスキュイは彼女をプラリネお姉ちゃんと呼んでいる。

 

「ありがとう!そう言えばローラとシフォンが見当たらないけど?」

「あの二人はもう向こうのテーブルに移ったわよ。ほら、あたしたちも早くしないと!なくなっちゃう。」

「あ、まってよ。」

 

ちらりと父親の方に目を向けると微笑んで行って来いと返された。

ワンピースの原作の中では不意打ちしてくるやな奴みたいに書かれていたがこうして身内になってみるとちゃんといい父ちゃんしてくれている。まだ20代前半なのに。

すごくいい人である、善人とは流石に言い難いけど。

照れ臭そうに頷いてビスキュイはプラリネの後を追いかけた。

 

原作では結構アレに描かれていたシャーロット家は割と確かにアレだったが思いの外暖かかった。

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