聖杯戦争と薪の王   作:楽しく遊びたい一般不死人

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雁夜おじさんはかなり情がある人だと思っている作者です。この最近考えている事なんですが作者か一般不死人どっちに固定するべきか迷っています。なのでこの先多分一人称がブレると思いますがすいません。

という事で雁夜おじさん強化計画、始まります。





第三話 ソウルと魔術

一階に降りるとテレビを見ていた桜ちゃんがこっちに気づいた様で笑っていた。薪の王が桜ちゃんを助けてくれたお陰でまた桜ちゃんの笑顔が見れる事に喜びつつキッチンに向かう。

実を言うと何を作るかは決めていなかった。なので残りの材料を見ながら考えようと思って後ろにいる薪の王と桜ちゃんの会話に耳を傾けながら準備を始めた。

 

「桜嬢、先程私と話をしたいと言っていたが何の話をするのか教えてもらえるだろうか?」

 

「うん、バーサーカーって昨日話してくれたサーヴァントっていうのなんだよね?昔の人だったら何か面白い話とかってある?」

 

「ふむ、桜嬢の好みが分からないがそうだな。ありきたりかもしれないが英雄と姫君の話。タイトルは、騎士アルトリウスと宵闇の姫君という話はどうだろうか?」

 

「聞いてみたい!」

 

「そうか、では話し手としては拙いかもしれないが話すとしよう。この話は私も好きな話だ。」

 

そう言った薪の王はどこか嬉しそうだった。俺も興味があったので話を聞きながら朝食を作っていた。だが、この話はどうも覚えがある気がしてならない。

 

疑念が確信になったのは深淵の主マヌスの話を聞いた時だった。その化け物の見た目を聞いた時に夢で見た姿と合致した。この話は薪の王の過去を脚色した物だという事に気がつき少し悲しくなった。確かこの話はアルトリウスがマヌスに勝利した英雄譚に近い物だが実際にはアルトリウスはマヌスに敗北している。それを薪の王がアルトリウスの代わりに狼と共に倒したのだ。だが現実は薪の王ではなくアルトリウスが倒した事になっているこの話を何故か薪の王は楽しげに話している。

 

俺は後で理由を聞いてみようと思いながら二人が座って待っている食卓に出来上がった朝食を持っていく。俺が作ったのは焼いたベーコンと目玉焼き、それに白米を一緒にしたどこにでもある様な物だった。本当は恐らく久しぶりの食事になる薪の王に為にもっと美味い物を作りたかったが残念な事にこれしかなかった。後で食材を買い足そうと考え、二人の前に行くと薪の王が不思議そうに聞いてきた。

 

「ん?一つ多いが、まさか、私の分か?」

 

「そのつもりだが、どうしたんだ?」

 

「いや、まさか私の分があるとは思っていなかったからな。少し驚いただけだ。食事などいつぶりだろうか、ありがとう雁夜。」

 

予想以上の反応で俺は「ああ」としか言えなかった。気恥ずかしかった俺は急いで二人の前に朝食を置き、先に食べ始めていた。

桜ちゃんも美味しそうに食べているのを見て安心して薪の王を見るとまだ手を付けていなかった。疑問に思っていると薪の王の兜がいきなり消えて顔が見えた。多くの戦いで傷や火傷があるのかと思っていたが、顔には右目に、恐らく剣で切られた傷が一つだけあった。

 

だが、俺は別の事に驚いていた。薪の王の顔は自分と同い年と言われても納得する程若かったからだ。それもかなりイケメンであった事も拍車をかけていた。

 

「お前、そんなにイケメンだったのか!」

 

「む、そうなのか?私はあまり自分に興味が無かったからな。桜嬢から私の顔はどう見える?」

 

「うん。イケメンだと思うよ!カッコいい服とか似合いそう!」

 

「ふふっ、そうか、二人からそう言われるとはな。私も自信が持てるというものだ。それにしても、雁夜の料理は美味いな。久しぶりに食事の喜びを思い出せた。ありがとう、雁夜。」

 

「大袈裟だな、まあそこまで言われると俺も嬉しいよ。バーサーカー。」

 

そこまで言って俺は桜ちゃんの言葉にハッとした。薪の王の服をどこからか見繕わなくては。

 

「すまんバーサーカー。服は少し待ってくれないか?今家には服があまり無くてな。」

 

「構わんよ。そもそも霊体化すれば人目にもつかないだろう。」

 

「いや、だがなぁ。出来ればお前には近くで俺と桜ちゃんを守って欲しいからな。いや、待てよ。兄貴の服があった筈だからそれを貰うか。」

 

「雁夜の兄というのは昨夜出ていった。青髪の人物か?」

 

薪の王の説明に目を丸くさせた。昨夜兄貴は夜逃げしたらしく、特に引き止める理由の無い薪の王は放置したらしい。まあ今となっては出ていってくれた方が有り難いので何とも思わないが。それはそうと少し薄情だと思ったのは黙っておいた。まあ後で薪の王に服を選んでもらおうと考えていたが薪の王が俺に話しを振ってきた。

 

「それと、雁夜に聞きたい事がある。貴公、魔術は使えるか?」

 

その言葉を不思議に思いつつ俺は虫を出そうとしたが出てこなかった。というより虫が消えている様にも感じる。不思議に思っていると薪の王が申し訳なそうに言ってきた。

 

「やはり使えなくなっていたか。実を言うとな、雁夜を治す為に火を使ったのだがその時に体にいる虫を全て焼いてしまったのだ。だからもしやと思っていたがやはりそうか。すまない雁夜。」

 

「いや、大丈夫だ。体の方が重要だからな。しかしこれからどうするかな。虫が使えないとなると自衛が出来ないな。」

 

「そこで提案がある。私の魔術を覚えないか?」

 

その提案は願ってもなかったものだが正直甘え過ぎている気がして薪の王に悪いと思いつつ俺からも頼んだ。

 

「正直俺は三流もいい所だが全身全霊で努力するからよろしく頼む。」

 

「そうか、ならもう一つ提案があってな。桜嬢にも魔術を教えたいのだ。雁夜の家族である桜嬢にも危険が及ぶ可能性があると思ってな。自衛の手段が必要だろう?という訳で、どうだろうか、桜嬢。魔術を学んでみないか?」

 

「うん!やってみるよ。私も頑張るね!」

 

「であれば私は二階の空いている部屋で準備をしておく。用意ができたら呼ぶのでその間は待っていてくれ。そして、雁夜、食事をありがとう。とても美味かった。」

 

そう言って薪の王は二階に上がっていった。待っている間桜ちゃんとテレビを見て暇を潰していた。

 

聖杯問答について セイバーへの薪の王の反応

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