横島!トリガー・オン!!   作:ローファイト

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早速、ランク戦開始です。


その22、横島全開!?

「それでは、B級ランク戦ラウンド7中位夜の部、開始です!」

武富桜子のコールと共にランク戦が開始され、隊員達は次々と仮想フィールドへと転送されて行く。

 

 

「おーっと!これは!転送早々に香取隊長が、横島隊長を発見!早速戦闘態勢に!」

 

「やっぱりな、しかも香取に見つかるとは、横島の奴運が悪いな、こりゃ、速攻落とされるかもな」

当真はこの見晴らしの良い市街地Aのマップで4部隊が犇めく状態では、横島は直ぐに居場所がバレるだろうと予想していたところ、早々に香取葉子に見つかったようだ。

 

「他の隊だったら合流からのって感じになるだろうが、香取ちゃんだったら速攻攻めるだろうな。さーて横島先輩、早速ピンチっすよ」

米屋はこの様子を相変わらず楽し気に見ていた。

 

「転送位置が悪かったか!?横島隊長バッグワームを起動してましたが、早速香取隊長に見つかり、攻撃を仕掛けられてます。流石にトラッパーではこれを逃げ切るのは無理か!?これまで快進撃を続ける横島隊長に初の土を付けるのは香取隊長なのか!?」

桜子は興奮気味に今の様子を伝える。

 

 

 

 

「横島!見つけたわ!私に速攻倒されなさい!!」

香取葉子は何時もの冷静な雰囲気ではなく、狂気をはらんだような表情で横島をその目で捉えていた。

 

住宅の敷地内をこそこそと移動している横島をハンドガンタイプのガンナートリガーで射撃しつつ、グラスホッパーを中空で使いながら、横島との距離を詰めていく。

 

「うわっち!!げっ、見つかった!?……女の子!?可愛いのになんか怖い!!美神さんが金がらみで憤ってる感じの目なんだけど!!」

横島は葉子の射撃を蛙飛びのように飛び跳ねてさけつつ、振り返り相手の顔を見て、こんな感想を漏らす。

どうやら今の葉子の顔は横島の上司の美神令子が怒り狂った時のような凶悪な顔つきをしているようだ。相当ヤバそうだ。

 

「そっ首、刎ねてやる」

葉子はハンドガンでけん制しつつ、グラスホッパーで一気に距離を詰め、横島に大型ナイフのような形状にしたスコーピオンを振るう。

 

「ひょえ~~~!!」

横島は90度に綺麗にお辞儀したような恰好でそれを避け、スコーピオンは空を切る。

 

「ちっ」

葉子はそのままスコーピオンによる斬撃を次々と繰り出し息つく間もなく横島に攻撃を与え続ける。

 

「ひえ~~!?おわ~!?はひぃーーっ!?ちょっ!?待てーーっ!?」

横島はそれをギリギリに不格好にしゃがんだり、のけぞったり、びよーんとジャンプしたりして避け、地面をゴロゴロ転がり急に立ち上がって走って逃げだした。

 

「逃がさないわよ!」

葉子はさらに右手でハンドガンを撃ちながら、追いすがり、左手でスコーピオンを鎌の様な形状に変形させ斬撃を繰り返す。

 

「ぎゃーーー!!なんかめっちゃ怖い!!初めて会う子なのになんか恨み買う事を……うーん、あれか!ボーダー本部のシャワー室に下着の物色をしようと……いや、あれはクマちゃんにバレて未遂に終わったはず。階段下からパンツを覗いたのがバレた!?」

横島はそんな事を考えながら道路をジグザグに走り、葉子の攻撃を全て避ける。

どうやら、横島は痴漢未遂をボーダー本部で繰り返していたようだ。

 

「ちっ、当たらない!」

葉子は自分の攻撃が全く当たらない事にイラつきながらも追撃を繰り返す。

 

「ふはははははっ、昔の偉い人が言ってました!!逃げるが勝ちって!!」

横島は走りをトップギアに持っていき、不格好な走りのままドドドドドと轟音の様な足音を立て、土煙を巻き上げながら一気に葉子を突き放す。

十字路を90度に直角に曲がり、完全に葉子を巻いたのだった。

 

 

実況席でその様子の一部始終を見ていた桜子は……

「ええええええ!?な、なんなんでしょうか!?横島隊長、香取隊長の猛撃を……その、変な避け方で全部避けて……それで……とても変な走り方で逃げ出して……香取隊長の追撃も……全く追いつかずに……走って土煙が上がってその…… こほん。失礼しました。これは一体どいう事なのでしょうか!!横島隊長!!猛然と逃げ切りました!!」

葉子の猛追に対し、不格好に避けて逃げる横島の様子に桜子は目が点になり、語彙力が低下し、横島が逃げ切った所でようやく我に返りこう締めくくった。

 

「おいおい、うそだろう?香取の銃撃も斬撃もシールド使わずに全部避けてやがったぞ?あいつ、本当にトラッパーか?」

当真は横島が葉子の攻撃を不格好だが悉く避ける姿に驚きを隠せないでいた。

 

「くははははっ!すげー、すげー、なんだありゃ!滅茶苦茶なフォームなのにはえーーー!どうやったらあの走り方でグラスホッパー使って追いすがる相手をちぎれるんだ!?くくくくっ!流石、横島パイセン!!」

米屋は横島の攻撃を避ける姿や、不格好に走って逃げる様に爆笑していた。

 

 

「いや、逃げきれてません!横島隊長、角を曲がった先には柿崎隊がフォーメーションを組んで待ち構えていた!横島隊長!万事休すか!?」

桜子は興奮気味に、横島が葉子から逃げ切ったと思われた先に柿崎隊の3人がサブマシンガンを構えている姿を、実況する

柿崎隊は3人の隊員が一早く合流し、葉子が横島を捉えて攻撃を開始する姿を確認して、回り込んでいた。

横島、又は横島が葉子に撃破されたとしても、葉子が単独で動いている所を一気に叩く算段だ。

 

柿崎隊の3人による容赦ない銃撃が横島を襲う。

「横島が香取から逃げ切ったのか!?横島確認。行くぞ」

「「了解」」

 

「おわわわわわっ!?こっちにも!!もう、いやーーーーっ!?」

横島は慌てて急ブレーキをかけ、踵を返し、飛び交う銃弾を背に反対方向へ逃げる。

 

しかし、反対側には香取隊の若村麓郎と三浦雄太が迫って来ていた。

「横島先輩を確認、先には柿崎隊!」

「ろっくん(若村)、ヨーコちゃんには悪いけど、柿崎隊と挟撃で横島先輩を落とすチャンスだね」

 

 

「やばっ!?あわわわわわっ!!」

横島は慌てて、道沿いのマンションの壁をシャカシャカと登り逃げようとするが……。

 

「……逃がさない!」

上空から葉子がグラスホッパーを使い、横島目掛けてハンドガンを撃ちながら、スコーピオンで切りかかって来た。

 

「また来たーーーーっ!?ひぇ~~!?」

横島は慌ててマンションの壁からビヨーンと飛び跳ね回避し、道路へと落ちるがそこもまた死地、柿崎隊と香取隊の男共が挟撃の構えで銃弾を浴びせて来る。

 

「あがががががっ!しぇ~!!ほげ~~っ!!あい~ん!!」

横島は地面をゴロゴロ転がったり、その体勢でコメツキムシのように飛び跳ねたり、中空にダイブしたり、シェーとかアイーンの恰好をしたりして、涙をちょちょ切らせながら、無様な姿で銃弾を避け続ける。

 

「も、もうアカン!!」

弾丸の嵐の中、横島はグラスホッパーを使い、塀を飛び越え民家へとダイブして窓割って飛び込む。

 

柿崎隊は横島を追わず、香取隊とも対峙せずに、横島が逃げ込んだ民家から少し距離を置いて様子を見る。

柿崎隊は横島が民家に逃げ込んだ際はトラップ設置の可能性を考慮し、追撃を行わずに外から射撃しプレッシャーをかける作戦であった。

香取隊の男2人も横島が逃げ込んだ民家を挟んで、柿崎隊と反対側で様子を伺う。

しかし、葉子は横島を追撃するために、横島が逃げ込んだ民家へと飛び込もうとする。

その瞬間、何処からかメテオラの弾幕が、横島が逃げ込んだ民家へと雨霰と降り注ぐ。

葉子はシールドを張りつつメテオラの弾幕を回避しながら大きく飛びのき、隊の男共二人の元へ降り立つ。

 

このメテオラは、玲が放ったものだった。

那須隊は当初の予定通り、玲と友子が合流し、茜がマンションの高台を取り、先ほどまでの横島を追い込む香取隊と柿崎隊の攻防をじっと監視し、攻撃をするタイミングを見計らっていたのだ。

 

民家はメテオラの弾幕により至る所で小さな爆発が起こり、そして大きな爆発が起き吹き飛ぶ。

 

 

実況席ではこれまでの攻防を見て……

「………なぜ、避けれるの?……あんな不格好なのに?あんな数の銃弾って普通避けれるの?…………、こほん、失礼しました。横島隊長の変態回避が炸裂!!ここまでノーダメージのもよう!!誰がこの展開を予想していたか!!ですがそれももう終幕でしょうか!!」

桜子は横島の変態回避を目の当たりにし、またしても茫然自失という様相であったが、横島が民家へダイブして飛び込むさまで、戦闘に一区切りが付き、我に返って実況を続ける。

 

「ぎゃはははははっ!!腹痛い!!横島パイセン最高かよ!!あれで良く避けれるな!!っていうか!!武富ちゃん、変態回避ってなんだよ!そのネーミンググッジョッブ!!シールド使えよ横島パイセン!!………まあ、こりゃあ一度勝負してもらいたいわ」

米屋は一通り爆笑した後に、鋭い目つきでこう呟く。

横島の変態回避がどうやらバトルマニア魂に火をつけたようだ。

 

横島が逃げ込んだ先にメテオラの弾幕が飛び込み爆発する様を見て……

「那須隊はこれを狙っていたな。いいタイミングだ。流石の横島もただではすまないだろう」

当真は、何故かホッとした表情でこう解説をする。

当真もあの横島の変態回避を目の当たりにし、驚きを通り越し少々茫然としていたようだ。

 

 

「どしぇーーーーーっ!!」

だが当の横島は民家の爆発による粉砕物に紛れ、再びバッグワームを装着しながらグラスホッパーで上空へ高く逃れていたのだ。

 

 

しかし……

「茜ちゃん、横島さんが上空に!今よ!」

玲は横島が民家から脱した事に気が付き、スナイパーの茜に指示を出す。

玲だけは横島があのメテオラで倒せるとは全く思っていなかった。

あの高威力のメテオラは横島を民家からあぶり出す目的で放ったものだった。

 

「了解」

茜も既にスナイパー用トリガーイーグレットのスコープ越しに上空に飛び出した横島を捉えていた。

那須隊の狙いはこれだった。

超長距離による狙撃。

 

茜は一呼吸おいて、照準を合わせ弾丸を発射。

タイミングもばっちりである。

横島に直撃コースだ。

 

だが、横島は中空でじたばたしながらも体をひょいとくねらせ、弾丸を回避したのだ。

 

「え?狙撃がバレてた?そんな……」

茜はその様子に驚き、ショックを受ける。

 

「ショックを受けてる暇は無いわ。次の狙撃ポイントに移動よ」

そんな茜にオペレーターの小夜子は冷静に次の指示をだす。

 

玲も冷静に狙撃が回避された事を確認し、更に中空の横島にバイパーの弾幕で追撃を掛ける。

そのバイパーの弾幕で、ようやく他の隊や実況席の面々は、横島が上空に逃れた事に気が付く。

 

「おわっ!玲ちゃんか!……やばっ!?」

横島は多量のバイパーのトリオン弾が迫る状況にグラスホッパーを使い地面へ向けて自分を慌てて射出。

 

「おわーーーーっ、まままままっーーーてーーーーこんなんばっかしーーーー!」

バイパーを避けきるためと致し方が無かったとはいえ、勢いよく地面へ自らを射出したため、勢い余ってマンションの集合ごみ置き場に頭から突っ込む。

 

 

実況席もようやく横島を追尾し、ごみ置き場が映し出され……

 

ゴミの山がもこもこと蠢き、その中から人影がガバっと起き上がる。

 

「あ~、し、死ぬかと思った」

ゴミだらけとなった横島はこんな一言を。

 

だが、横島のピンチはまだ続く。

 




ギャグ補正全開の変態回避に、ギャグ補正がプラスされた脅威の走力は、もはや横島の代名詞ですよね。

これをやりたかったw

次も横島らしさが出ればいいなとw

次のランク戦の対戦相手で横島くんの事を気になりだしそうな女子は?(玲ちゃん以外)

  • 熊谷友子
  • 日浦茜
  • 志岐小夜子
  • 照屋文香
  • 宇井真登華
  • 香取葉子
  • 染井華
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