死を悟った青年が目を覚ますとそこには研修中の転生神「メイ」が待っていた。「ルーミア」として新たな生を受けたものの、眼前に広がるのは、原始惑星時代の「地球」だった。
メイの姉、「リア」の作り出した結界のおかげで事なきを得たのだったが、今回の件を受けメイは転生神の資格を剥奪され、生命が住める星になるまでの間、ルーミアのサポートをする事に。
肝心のルーミアは、メイによって与えられた力(転生特典)を使いこなすため模索し続ける。人間と妖怪の生体の違い。しだいに妖怪の思考に変わっていく自分に困惑しながら…
地球。それは自然と生命が育つ奇跡の星。大気中には酸素があり、地球全土の7割が生命の源である水に覆われた星。月と言う衛星が周囲を回っており、そのおかげで自転が安定しているという。
まぁ、それはこれからうん億年後の話なのだ。現在の地球は酸素どころか、月もない灼熱地獄。単細胞生物の影も形もないこの星で僕は一人生きている。生きているのだが…………
「あっぶな!」
間一髪のところで体をそらす。先程まで僕の顔があったところを黒い影が通り抜け、頬に一筋の傷が出来る。傷口から滴る血を手の甲で拭いながら視線を奇襲者へ。そこには獣のように腰を深く落とし詰めをこちらに向ける人型の影。身長・体格は僕と全く一緒のそいつはこちらの隙を窺っている。
ひときわ目につくのはその色合いと言うより、見た目だと思う。全身の全てがどこまでも深い底なしの谷の様な闇であり、そこに存在することを拒む透き通った半透明の影のような存在。だが光を喰らう
『…………………………』
一切の言葉を発しない僕の偽物と言えるそいつの正体、それはいまだ使いこなせていない僕の能力で生み出された
能力抑えててもこれなら、本気でやったら世界滅ぶんじゃないかなっと!
ちょっと思考を他のことに割いた瞬間、ものすごい速度で飛び出してきたシャドークローン(仮)は頭部をつかみ取ろうと腕を伸ばしてくる。咄嗟にグレイズ回避に成功、つかみ損ねてがら空きの脇に全力の蹴りを当て吹き飛ばす。
『……………………………………』
吹き飛ばしと言ってもこの結界、たいして広くないから気休めにもならない。現に体勢を立て直しいつでも攻撃できるように構えているシャドークローン(仮)。力とスピードも
「変身できればな~」
警戒しながら思わず現状に愚痴る。まぁ、きっかけは[フランドール・スカーレット]の如く分身出来ないかなって試したからなんだけど…………
こちらが変身しようと動いた瞬間、シャドークローン(仮)は野生の勘もしくは本能で察知し邪魔をするように弾幕を張ってくる。今のところ今日までの特訓(暇つぶし)の成果が出ているようでなんとかなっているが、既に戦い始めて10時間を過ぎており、疲労がたまっている(体力的な意味でなく気力的な意味で)。
直線的に迫ってくるシャドークローン(仮)の拳を回避、その勢いのまま後方へと下がり距離を取る。
《あっ!》
今度はこちらから仕掛けようと構えたその時、結界内いや周囲を巨大な影が光を閉ざす。それとほぼ同じタイミングでの聞こえてきたメイの呆気にとられた声。影の正体を探るべく警戒を続けながら空を見渡す。
「嘘だろぉ………………」
そこに映るのは巨大な隕石、と言うか惑星がものすごい勢いで
《あれはテイア!? 火星サイズの原始惑星です!》
規模がデカすげてよく分かんないけど、穏やかじゃない事は理解してる。シャドークローン(仮)は切り裂かんと爪?で攻撃してくるので受け流して腕を振るう。向こうはすぐに反応してしゃがむ事で回避、そのままアッパーカットの体制へ。
妖怪の身体能力にものを言わせ、人間なら到底不可能な回避。視界が回転する中、結界の端へ距離を取る。なんで自分の影相手にこんなに苦戦しなきゃいけないんですかねぇ~
両腕をぶら~んっと下げているシャドークローン(仮)を睨めつけながら、ゆっくりと立ち上がる。たぶんスペカとして使うなら耐久スペカだな。なんてのんきな事を考えながらも、視線は目の前の影を捉え続ける。
《衝撃に備えてください!》
メイの言葉を聞き、後ろの壁にもたれる。その様子を見た(目、無いけど)シャドークローン(仮)は床を踏み込み、オリンピック選手涙目の速度で迫って来た。
シャドークローン(仮)との距離が半分まで縮まったその時、結界内いや、地球が大きく揺れ、溶岩の津波が結界の外装を飲み込んだ。[神力]と言う神の力で出来た結界なので壊れることは無いが、とんでもない衝撃が結界内部に響く。片足を上げていたシャドークローン(仮)は体勢を崩して床に倒れこむ。
「いま!」
未だ地球と[テイア*1]とか言う惑星の衝撃で結界内が揺れるが、闇の中から長方形の物体を取り出す。黒を基調とし、銀やメタリックブルーのラインが入った、3つのスリットがある物体。これこそ仮面ライダーオーズに変身する為に必要なベルト[オーズドライバー]。
オーズドライバーを腹部に当てることでベルト帯が自動で巻かれる。続いて取り出すのは[オーメダル]と呼ばれる3枚のメダル。[ウロボロソライト*2]と言う鉱石に保護リング[ゴルドサークレット*3]、この二つの素材と生物のパワーに欲望を錬金術で組み合わせる事で生み出した[コアメダル]を3種類。
ゴルドサークレットの表面には[クラウンオーナメント]と呼ばれるメダルに封じられたパワーの反発力で壊れないようにする為の刻印。要は一種の衝撃吸収機構だ。またメダル上下には緊急用排出口[リベットストーン]があり、吸収できないほどのパワーの暴走が起きた際にエネルギーを拡散しながら外部に放射する安全弁の役割を持つ。元の素材の強度とこの二つの構造のおかげでコアメダルは通常の方法なら破壊するどころか、ヒビを入れることすら出来ない。
ウロボロソライトはメダルに秘められたパワーで変化。本来なら無色透明とされる色は種類ごとに微妙に変化してしており、表面には[スペリオルフェイス*4]と呼ばれる込められたパワーに対応した生物のレリーフが刻まれ、裏面は[ターンフェイスサイン]と呼ばれ中央にシンプルなラインが1~3本刻まれてる。
ターンフェイスサインのラインはオーズに変身する際、どのメダルがどの部位に対応しているのか一目で分かるようになっている*5。今回取り出したのはオーズの基本形態へ変身する為のメダル、赤色の[タカ]・黄色の[トラ]・緑色の[バッタ]。この色にも意味はあるが、今回は割愛。
メダル挿入口である銀色のパーツ[ドライブアース*6]に装填、[メダクリスタ*7]内でメダルが固定された。3枚のメダルを装填し終えたら左手でベルト前面パーツ、装填したメダルの覚醒装置[オースレイター]を斜めに傾ける。
すると水色のライン[フォースドライブ*8]が完成。フォースドライブはメダルに封じられた生命エネルギーを解放に導くための紋様が刻まれており、オースレイターを傾ける事で初めて完成。ちなみにベルトの背面パーツ[オーカテドラル*9]の上部には、そのメダルをどこに装填するか分かりやすいよう、ターンフェイスサインのラインと同じ本数が刻まれたガイドパーツが有ったり。
オースレイターを傾けた時、右手は[スキャナーネスト*10]から[オースキャナー*11]、オーズに変身する為の要ともいえるアイテムを手に取る。
[ゴルドサークルポッド]と言う金属性外装部が本体を構成、ゴルドサークルポッドと同じ特殊合金で作られた[コロナサークル*12]で補強して作られた黒と金の丸型のアイテムで、オースキャナーはメダルの力を引き出すための装置。メダルに封じられた生命エネルギーを転位・支配し、使用可能となるパワーを生みだす。
『キン!キン!キン!』
持ち手をしっかりと握り、スキャナー背面の[アームマウント*13]を[コンダクター*14]に沿わせて3枚連続スキャン。1枚スキャンするごとにスキャナー埋め込まれた特別な鉱石、[トライスターロック*15]がメダルのパワーを取り込み赤く発光。
トライスターロックによって取り込まれたエネルギーは特殊クリスタル[Dムーン*16]によって変換・増幅。
「変身!」
力強く言葉を発すると共にスキャナーを胸の前にかざす。すると僕を中心に様々なメダルがスロットゲームの様に回る。
『タカ!トラ!バッタ! タ・ト・バ、タトバ 、タ・ト・バ!』
スキャナーによって発生した[オーラングサークル]が胸部に刻まれると共に、Dムーンが振動。その固有の周波数は、妖怪の脳でも意味を持った
その姿は[仮面ライダー]ではなく、同じ東映作品のヒーロー[プリ●ュア]を思わせる見た目。あえてこの姿に名前を付けるなら、[ライダー少女オーズ タトバコンボ]かな?
「仮面ライダーオーズ復活のコアメダル」に「風都探偵」、CSMオーズドライバー10アニバーサリー版とバースドライバー。同期の戦隊の方も盛り上がっていますが、作者の財布はディケイドによって破壊されたので悩み中な今日この頃です。
今回の話は作者的には反省です。長々と設定を書き、注釈で補足。どっちかにしろと怒られそう、と言うか読み飛ばす読者が殆どだと思う。次回もこんな感じになりそうだよ。(;´д`)トホホ
次回はシャドークローン(仮)との決着を予定してます。では!ノシ
主人公の設定集的なものについて
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