宗教国家ライムダールの審問官の回想。全ては彼が始めた物語。

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ブレイブリーデフォルト2をプレイしていてふと頭に浮かんだ妄想ストーリーを書き起こしてみた。


審問官の記憶

アダマス陛下の命でライムダールに潜入したわけですが…ドモヴォイ最高司祭の妄言を聴いた時は失笑をこらえるので精いっぱいでした。数十年前にアイリーンなる女性を妖精と思い込み(妖精など実在するわけがない、少なくとも現在は)それ以来妖精への嫉妬に囚われているとは。よりによって最高司祭がこんなつまらない妄想に囚われているとは、放っておいてもライムダールは弱体化するのではないですかね…。

まあこの国にはドモヴォイより頭の良い奴は少なくないですからね、そいつらをさっさと始末したいですが何か怪しまれない方法を考えなくては。

 

 

ドモヴォイの妖精への憎悪を煽る作戦がここまで上手くいくとは思いませんでした。妖精狩り計画、これでライムダールの要人を邪魔されることなく始末することができる。国民たちは自分が妖精扱いされることを怖がって反対意見も封殺できる、我ながら名案だ。

ウィルなる若者が迷いの森で妖精と密会しているという噂が立った時は「これだ」と閃きました。妖精を神敵と定め、神判を行うことを進言したときのドモヴォイの興奮した様子は一生忘れられないでしょう。まともに取り調べも行わずにウィルを妖精と決めつけた時はよく吹き出さなかったものだ。アイリーンとやらがいかに優秀で人望のある人物だったのかは知りませんが数十年に渡り妖精の幻が見えるほどとは、そして自国民を妖精と思い込んで神竜の名の下に殺してしまうとは、人の嫉妬は醜いものです。

しかしウィルは見ていて少し可哀そうでしたね、最期まで「エドゥナは悪くない」とかどうとかわめいていましたが、彼もまた妖精の妄想に憑りつかれた者だったのでしょう。せめてあの世で本物の妖精に会えることを祈っておきましょうか。

 

 

妖精狩り計画は順調、特に頭の良いケリー司祭を早めに消すことができたのは本当に幸運ですね。それだけではなく、ケリー司祭の子供のグラディスにあることないこと吹き込んで手駒にできるとは!彼女は実に便利な人材だ、ドモヴォイと同じくすっかり妖精への憎悪に囚われ、私の言うことに何一つ疑問を抱かぬままホログラードに加担してくれる。

周囲の人間や親戚を説得して兄のガラハードも遠ざけておきました、目を覚ますこともないでしょうが…念には念を、竜洞の守護者も消せるといいですね。

ふと思いましたがもしガラハードやマルファに妖精の疑いをかけたらグラディスはどんな反応を示すのでしょうねえ。彼女のことですから「神竜様のご加護を信じるんだ!兄貴や姉貴は助かるはずだよ!」と大真面目に二人をも殺してしまいそうですね。いずれ神判の真相を知ることになるでしょうが、誰よりも大切に思っている者達を自分が殺してしまったと知ったらどんな顔をするのやら。おっと、想像しただけであまりにも滑稽すぎて思わずニヤけてしまいました、気をつけなくては。

さて、そろそろホログラードから使者がくる時間ですね。新たな指令と装備が届くようですが、アスタリスクとはいかなる物なのか、早く確認しなくては。

 

 

軍王陛下殿からいただいた「導師のアスタリスク」の力は素晴らしい!私の精霊魔法の力をさらに高めてくれるとは!オラクル、導師、ソードマスターの力をちょっと啓示してやっただけでこの国の愚か者たちはますます疑い逆らうことを忘れていく。なんでもエドゥナなる女性から渡された道具だそうですが…はて、どこかで聞いたことがある名前だ。まあ、そんなことはどうでもいい。

狂ったドモヴォイは今日も火のクリスタルでライムダールを暖め雪と氷の要塞を壊している、私も神判を行うとしましょう。我がホログラードのために。

 

 

どうしてこうなった!?全て上手くいっていたはずなのに!?そうだ、あの四人組が入国してからだ、あの時から何かが狂い始めた。あのグローリア王女達が何やら嗅ぎ回っているという話を聞き、消すはずが逆にアスタリスクを奪われてしまい、その次は奴らの一人が本物の妖精だったといういまだに信じがたい事態に陥ってしまった(ドモヴォイを斃してくれたことはありがたいですが)。

ホログラード軍の精鋭が到着したからとつい安心して満身創痍のグラディスを煽ったのもいけなかった、まさか火のクリスタルを奪う程度の力が残っていたとは…。そのあげくドラゴンまで動き出すとは…!

失態につぐ失態、アダマス陛下になんと言い訳をすればいい?

ヒイイ!し…神竜がこっちに!く、来るな!うわあああ焼かれる!

 

 

「ドモヴォイ様!ヘリオ様!お願いです!僕の話を聴いてください!」なんだこれは、こいつは確かウィルだったか…なんで最初の神判のことを思い出している?走馬灯というやつでしょうか…?

「あなたたちは何か勘違いしている!エドゥナは何も悪くない!」…エドゥナ?アスタリスクを持っていた女性と同じ名前ではないか…。

アスタリスクなどという便利な品物を持っていた女性、まさか彼女もまた妖精なのでは?最初の神判は本当に妖精の仲間を始末していたのか?アスタリスクを渡された人々はライムダールに限らず各国で殺し合い足の引っ張り合いを引き起こしました。もしや妖精がアスタリスクを渡した理由は我々への復讐なのでは…?

そこまで考えたところで私の世界は暗転した。




ブレイブリーデフォルト2本編の元凶ってぶっちゃけヘリオですよね。少なくともこいつがライムダールに来なけりゃドモヴォイも暴走しなかったし、エドゥナが人間を憎むこともなかったでしょうし。ヤミノヒトミ本体も倒せなかったでしょうけど…。

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