「注意事項です。この小説では、二人の視点を交代して話を進む事が頻繁に起こります」
「タグにもあるけど、片方はオリキャラで別作品と強く関わるよ」
「原作のマギアレコードと設定や物語を変えたり、キャラ崩壊も有り得るので注意してくださいね? それでは、マギアレコード始まります!!」
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【−変身−(シフト・チェンジ)】
カッ!
キィンッッ!!
青い魔法少女"七海 やちよ"から放たれた無数の槍、突如現れた謎の女性に遅いかかる瞬間に黄緑の閃光が走る。その閃光に視界を奪われるが、槍の雨が直撃するまで目と鼻の先。
――――タダでは済まないハズ。
だが....その直後に連続で鳴り響く金属音を始めに、リズムに乗って奏でる。閃光で潰された視界も徐々に回復するが、やちよは衝撃の光景を目にする。銀色の軌跡が自由自在に海上を巡り、あれほど放たれた槍の雨も黒い何かが全てを切り落とす。そこでようやく、"彼女"の姿がハッキリと目に映った。
『快楽のアルターエゴ、"メルトリリス"。さあ、溶けるように踊りましょう』
「((全く違う姿...!?))」
不敵に笑うのは青みのある紫色の長髪、ぶかぶかな黒いカスタム・ロングコートに青いリボン、変身前とは真逆の小柄で控えめな胸。ここまでならまだ魔法少女だと認識できる、そこから下半身へと目を向ける。あの前張りは正気を疑う、下着姿にしか見えない魔法少女は見たことがあるけど、いくら肉体美を感じさせるとはいえ...
あれでは"
でも...問題は更に下を向けた先にある、鋭利な具足。ハイヒールのような
「とんだ痴女、よくそんな姿で魔法少女やっていけたわね?」
『言っておくけど...私は魔法少女でもなければ、痴女でもないわ。本人いわく、"あざとい脂肪を一切廃して極限の造形美を追求した身体"というのを理解して貰いたいわね』
「どうでもいいわよ、そんな造形美とやらの面影が残らないように斬り付けるもの。
だから最後に、あなたの名前を聞かせてちょうだい? 墓石に名前が無いのは可哀想でしょう?」
『今の私なら共感できるけど、良い趣味してるわね。それで、名前が聞きたいの?
―――――私に勝ってから聞きなさい
どの道アナタには、キツぅイお仕置きが待っているわ』
手をも覆い隠す袖をぶら下げた右手で、ビシッと私に向ける。自分の
心の底から溢れるのは、正当性のない"殺意"だった。
「....まずはその物騒な足、使い物にならないようにしてあげる」
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キィンッッ!!
ぶつかり合う
....しかして、長くは続かない。
私はこの姿でいる限り続く
『あら、そう。私の
「キズモノにすれば安くなるでしょ?」
『フフッ...買うつもりなら残念だけど、
「(来る..!!)私の結界で、好き勝手にはさせない」
【フォール・シュトローム】
メルトリリス(■■)は、海上(ステージ)を駆け抜ける。相手からいくつもの障害(大渦)を張り巡らせようと、バレリーナのように乗り越え(舞い)、借りた名の通りに"誇り"と"美しさ"を欠けることなく目前まで距離を縮めた。
――――狙うは...
「『((ここよ!!))』」
【臓腑を灼くセイレーン】
【アブソリュート・レイン】
ポタッ...
『....』
「....」
互いの技は外れることなく直撃、致命傷ではないが無視できない傷を負った。七海やちよは右肩を棘に貫かれ、メルトリリスはロングコートが切り破られたことで露わになった左横腹を抉られていることが確認できる。
激痛に顔を歪めるやちよ、表情を崩さないが口から溢れる血が状態を物語るメルトリリス。この緊迫した状況で最初に口を開いたのは、憎悪に満ちた顔でありながらも涙を零す七海やちよからだった。
「あなたを殺しに来てるというのに、"手加減"なんて...どれだけ私を惨めにすれば、気が済むのッ!?
私が...」
『被害妄想もいい加減にして!!』
「被害...妄..想..?」
やちよのソウルジェムは、この時点で本来の色よりも黒く濁り切る一歩手前だ。このまま放っておけば、人として戻ってこれなくなるかもしれない....
『考えてみなさい、そもそも私は初対面から"殺意"を持って襲われたのよ? 元々は追い返すだけだったのに、ある時から突然殺害未遂にまで手をかけることが多くなった』
「それはあなただけ...!!」
『果たしてそうかしら?』
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『あの青い魔法少女、どうして魔法少女狩りなんて...』
「もしかしたら、やちよさんの過去に関わっているかもしれないわねぇ」
『何か知ってるの、みたまちゃん?』
「普通ならお客様の個人情報なんてバラしちゃいけないけどぉ、今のやちよさんは見てられないわ...」
私は事情をある程度知りながらも、知らないフリして調整屋の彼女に聞き出す。最初は罪悪感のような抵抗感があったが、ようやくみたまの口から七海やちよの過去を語りだした。
「だいぶ前にソウルジェムの調整した時に見たの、眼の前で死んだ"魔法少女達"を――――」
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『本当は"もう誰も死んでほしくない"から、追い返してたハズよ』
「あなた...なんで知って..!?」
『それだけじゃない、最近になって"意識が遠のく"ことが頻繁になってきている。私の時は意識があるみたいだけど、他の魔法少女の時は...』
「嘘よ...そんなはず..」
やちよはメルトリリスの指摘に否定的ではあるが、心当たりはあった。気付けば知らない場所へ、気付けば自宅のベッド、気付けば"逃げ出す魔法少女の後ろ姿"が...
普段なら違和感に気付くはずが、まるで当たり前だと思い込まされたかのように生活を送っていた。何が原因でメルトリリスに殺意を持ったか、何が原因であの桃色の魔法少女を必要以上に痛めつけたか?
――――弱いから奪うのよ
「え...?」
頭に響くのは、私と同じ声。
でも、とても冷たく冷徹な声。
『((出てきたわね。
「誰よ...私の中から出ていきなさい!!」
――――何を言ってるの? 私は
「何を言って...」
――でも、あなたは弱い。とても心が弱いわ。
――――だから"奪われる"
――――――弱いから"何もできない"
――――――――弱いから"私はあなたになるの"
ズズズズ....
左足を始めに、両腕も別の"ナニカ"に侵食されていく感覚がやちよに恐怖を与える。自分が自分でなくなる....
それを象徴するかのように、不気味な白い仮面が覆いかぶさった。
――――あなたを見ていると、悲しくなるわね
「い、いや...っ!!?」
――――――さようなら、ようやく
『引っ込んでなさい、用があるのはアナタじゃないわ』
侵食が進み、異形と化していくやちよ。寸前のところで、侵食が止まる。そこから逆再生していくかのように、元のやちよの姿へと戻っていく。それに伴ってメルトリリスの傷が癒えて行く様はまるで吸収(ドレイン)するかのようだ。
――――ど...どこに抵抗するだけの力が...!?
『"メルトウィルス"、メルトリリス特性の毒よ。この毒は対象の内側から精神と肉体を溶かしていき、快楽のうちに生きたまま液状化させる。
もっとも、相手のステータスの一部だけ吸いだすくらいには応用が効くわ。それで、私が吸い出してるのは"穢れ"ね。
その意味、アナタなら分かるでしょ?』
――――ふざけるな...
ふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなフザケルナフザケルナフザケルナフザケルナフザケルナフザケルナフザケルナフザケルナフザケルナァァッッ!!
震えだす七海やちよ、いや...モギリのドッペルは怒りのままにメルトリリスに吐露する。もはや先程のような余裕もなく、誰かを弱者だと見下す存在にも成りえない存在へと成れ果てる。
『滑稽ね、思わずゾクゾクしちゃうわ♡』
――――――アナタだけは殺す! いつの日か、オマエを..
プツン!
「あっ...」
「ちょっと!?」
ピカッ!
やちよの顔を覆い隠していた白い仮面は消え、ようやく自由となったやちよは脱力のまま倒れる。驚いたメルトリリスは受け止めようと動くが、彼女から赤い光を発し二人を包み込む。
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「((お願い...無事でいてください...))」
少女は祈る、恩人である彼女の安否を――――
魔女結界のように浮かぶゲートが、不吉にも黒く濁っていくばかり。それはきっと二人が殺し合いへと発展し、私が想像する以上に傷付けあってるんだと思う。
「心が...苦しいよ....」
会ったばかりなのに、あの二人が戦うことに心が締め付けられるような痛みがズキズキと感じる。私を襲った青い魔法少女も、出来るのなら争いたくない、傷付けあいたくない....
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「やめてよ! 魔法少女同士で争う必要なんてない!!」
《だったら私達全員、人間に戻してよ!?それが出来ないんだったら、私達の為に死んで!!》
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「いやぁ...っ!?」
知らない光景が流れてくる、モノクロのローブを纏って襲って来る魔法少女達と、あの二人を含めた私と知らない魔法少女達と一緒に血を流しながら抵抗するノイズ混じりのイメージが頭の中に流れてくる。
でも、どうして....
ヒュン
「...これって」
未だに残っている、あの人が張ったオーロラの結界。そこから"記録(レコード)"が漏れ出てることに気付くのは、時間はかからなかった。
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パキパキ!!
剥がれ落ちる、黒くて暗い海。メルトリリスだった彼女は、やちよを抱き抱えて日の出から照らされる。
「私が...間違っていたの?」
私は彼女の顔を見つめて問いかける。あの得体の知れない存在に体を取られていたとはいえ、今までこの町に来た魔法少女に恐怖を植え付けていたのは変わらない。
だから答えてほしかった、私を罰(ひてい)してほしい。
「ねえ、答えなさいよ...あなたも思っているんでしょ...? 私が...」
ギュッ!
抱きかかえていたのを、今度は私を少し強く抱きしめてくる。
『もういい、もう...強がらなくていいんだ』
「.....もういいの?」
本当は誰かに見られたくないのに、私は彼女に本当の自分を見せても良いと思ってしまった。
「もう嫌なの....一人でいることが...」
今まで拒み続けていたのに"それでも!"と、やっと私の手を掴んでくれる人に出会えた。
『大丈夫、オレは絶対に死なない。これ以上、誰かを死なせない。
だから、オレのことを信じてくれないか?』
「...ん」
私は彼女ならきっと、私の魔法では死なない。私はそっと目を閉じて、一度頷いた。
でも、これだけは聞かないといけない...
「お願い、教えて。あなたの名前....」
『私の名前かい? 私は――――』
――――――"一時 拓未(Hitotoki Hiromi)"
「拓未...」
こうして私は、拓未と共に行動することになったわ。
未だに彼女は危なっかしいことばかりするけど、そんな人が私の大切な