真剣でクリスの兄に恋しなさい! 作:トラックオジサン
予約投稿ミスって13話先出ししたとかやっちまった…
報告してくれたdai8722さん
ありがとうございました!
「東西交流戦?」
「ああ、そのような物が開かれるらしい」
「どういった物なんだ?」
「西にある天神館という学園があるのだがそこの学園長がうちの学園長のお弟子さんらしくてな。修学旅行のついでに交流戦をやることになったらしい」
「なるほど…中々面白い交流を行うんだね。誰が出るんだい?」
「それぞれの学年同士で戦うようだ」
「中々大掛かりな交流のようだね。日本は面白い事をするんだね」
「いや、川神学園と天神館だけだろうな。日本で一括にされると困る」
「そうか…俺は日本でも珍しい学園に入れたと言う事か」
「そういうことだ。時にノアよ。何故君は言葉を使い分けるのかね?」
「俺、と言った時はある程度の親しくなった時、私、と言う時は上官…目上の人やそこまで親しくない時に使うのさ」
「では私は親しくなったと言っていいのかな?」
「ああ、最初に声を掛けて親切にしてくれたしね。例え観察の対象だとしてもそれは彦一の中であって俺の中では関係ないからね」
「なるほど、理解した」
「話は戻るが交流戦に関して情報は誰が詳しい?」
「2年の直江大和だろう。彼は人脈を幅広く構成しているみたいだからな」
「直江大和くんか…判ったよ。興味の飽きない話をありがとう彦一」
午前中はそのまま授業を受け昼休みになると直江大和と接触を図る。
一つ学年が下の廊下に到着すると廊下で騒いでいた生徒達が静まりこちらに注目してくる。
自分の学年ではある程度落ち着き始めたが違う学年、更には未だ話題の尽きない転入生であればまだまだ目立つ物であった。
そんな視線にも慣れきったのかノアは我関せずとし廊下を進む。
2Fの教室前に到着するとドアを軽くノックし扉を開ける。
「失礼する。ここに直江大和くんがいるはずなんだが…」
「ノア兄様!どうされたのですか?」
教室の扉を開けるとクリスが直ぐに駆け付けてくる。
「クリスか。食事中にすまないな。直江大和くんに用があってな」
「大和ですか?おい大和!ノア兄様がお前を訪ねてきたぞ!」
教室の中からは全員の視線を浴びていた。
その中には大和も含まれており視線をそのままにしこちらに来てくれた。
「えっと?クリスのお兄さん。何か御用ですか?」
「昼休みにすまないね。少し聞きたい事があって訪ねたんだが大丈夫かい?それと私の事はノアで構わないよ」
「ではノア先輩で。大丈夫ですよ。ついでなんでお昼一緒に食べませんか?」
「すまないね。それじゃぁ食堂にでも行こうか」
「今の時間だと食堂は座れないと思うので俺に付いてきて貰えますか?」
「私はまだ学園に詳しくないからね。君に任せるよ」
「兄様!私もいいですか?」
「クリスはまだ食べてる途中だろ?それに友達と食べているならそちらを優先しなさい。俺とはドイツに戻ってからいつでも食事出来るだろう?」
「うー…判りました…」
誰が見ても判るほど落ち込んだクリスの頭をノアは撫でる。
「良い子だ。皆、騒がせてしまい申し訳ない」
「ノ、ノア兄様…皆の前では…恥ずかしいです…」
「おっとすまないな。ついクセになってるようだ。それじゃクリスは友達と食事を楽しんできなさい。大和くん、行こうか?」
「あ、はい!こっちです」
ノアは大和に連れられ教室を去っていった。
「クリスってお兄さんの前だとワガママ言わないんだね」
「むっ?そんなことないぞ京!自分はワガママなど言ったことがないぞ!」
「あーうん、ソーダネー」
ノアは大和に連れられ学園の屋上へと来ていた。
「なるほど、屋上か」
「ここなら人の目もありませんし話するには最適な場所ですよ」
「気を使わせてしまったようだね」
食堂に行けば他の人の視線が嫌でもこちらを向ってしまうだろう。
それを考えて人目が少ない所へと案内してくれたのだろう。
「それでノア先輩。話というのは?」
「そんなに身構えないでくれるかい?クリスの事じゃないからね」
「あ、そうなんですね」
「そうだな…話の前にまずは謝らせてくれ。すまない」
謝られるとは思っていなかったのか大和の顔は驚いている。
「中将…うちの父さんやマルギッテがそちらのファミリーと呼ばれるグループに迷惑かけてしまったようだからね」
「あー…」
「一応父さんには止めるように忠告したんだが…クリスの事になるとストッパーという物が無くなってしまうようでね。私も困っているんだよ」
「そうだったんですね…」
「そんな訳で今度詫びの品を君たちファミリーに渡したいから全員が集まれる時に少し時間をくれないかい?」
ここで大和は思案する。
全員が集まれる時、金曜集会がある。
そこなら全員が集まれる場所ではあるが果たしてクリスの兄とは言え呼んでいいのだろうか?
ファミリーの中でこの先輩と仲いいのは妹のクリスか同じ学年の姉さんだ。
クリスに聞けば反対しないだろうし姉さんも互角に戦える相手で反対しないだろうし…
キャップも面白そうだっていいそうで…ワン子は姉さんが良いと言ったら平気そうだな。
まゆっちは友達増えそうとか考えそうだし…
反対意見が出るなら京、ガクト、モロぐらいか?
あれ?考えるまでも無かった?
「一応皆の意見を聞いてからということで保留でお願いします」
「勿論だ」
「話というのはその事ではないですよね?」
「本題から逸れてしまったね。話というのは東西交流戦と言えば判るかな?」
「一応耳にはしてますけど学年毎の交流戦だから話せることはないですよね?」
「それも分かっているが彦一に学校で一番情報に詳しいのは直江くんと聞いたのでね」
「なるほど…あ、俺の事は大和って気軽に呼んでください」
「了解した。それで相手の3年生の情報はないかと思ってね?」
「そうですねぇ…今の所はそんなに情報はないので2.3日待ってもらえれば確実ではないですけど」
「それで構わない。よろしく頼むよ」
「失礼ですけどクリスのお兄さんなんでこう言うのはしないかと思ってました」
「あー…そうだな…クリスは良く言えば真っ直ぐに悪く言えば融通が利きづらいって感じだからね。大和くんとの一件も聞いているよ。世話をかけたね」
「いえ、大丈夫ですよ」
「父さんの甘やかしが凄いからね。その分俺が多少は厳しくしてるんだが…まぁ大目に見て欲しい。行き過ぎた時は私に相談してくれればいいさ」
「そうさせてもらいますね」
「という訳で情報は任せたよ。有ると無いとじゃ大きくちがうからね」
「任せてください!それと良かったら連絡先交換しておきませんか?」
「構わないよ。それじゃお詫びの件も含めてよろしく頼むよ」
ノアが屋上から去ると大和は携帯を操作し何処かに連絡をかけた。
「もしもし?俺だけどちょっと西の天神館について…」
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