真剣でクリスの兄に恋しなさい!   作:トラックオジサン

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怠惰の極みさん
ご指摘ありがとうございました。
どこをどうしたらそんな間違いをしたんだか…
そしてUAとお気に入りがすごい勢いで増えてるけど何があったんだろうか…不思議です


11話

東西交流戦当日

 

交流戦が開催されている場所より少し離れた場所にて

天神館館長、鍋島正

川神学園長、川神鉄心

 

「ちぃ!1年に勝った勢いで2年も勝って欲しかったがそう甘かねえわな」

「ほっほっ…一歩間違えればこちらが負けていたじゃろ」

「まさか光龍覚醒した石田に勝てるやつがいるとは思わなかったぜ…十勇士も全滅しちまうしよ。ま、いい薬にはなったな」

「彼等はまだ若い。それを導いてやるのじゃぞ。鍋島よ」

「わーってるっての。しかし残すは3年か…諦めたわけじゃねぇがこいつぁ絶望的だぜ」

「お主には悪いが3年はモモとノア君がいれば負けんじゃろうな」

「噂のドイツの転入生か…実際どうなんだい?」

「強いぞ?モモと組手とはいえ、引き分けとったからのぉ」

「うちに来てくれてりゃいい勝負出来たかもしれねぇってことか」

「じゃが…今回の3年の交流戦は荒れるぞ?」

「そりゃどういうこった?」

「直ぐに判るじゃろ」

 

1年と2年の交流戦が終わり最後は3年が戦う番がきた。

今の所は1勝1敗…

学園としては負けるわけにはいかないだろう…

だが、はっきり言って負ける要素は無い。

百代が一人入ればほとんど終わるだろう。

下馬評…おおよそ皆の予想は川神学園の3年が勝利すると思っている。

武神と名のつく人間がいればそういう評価になるのも仕方ない。

 

1年生は大将が突出し過ぎて天神館に囲まれボコボコにされて終わり。

由紀江くんを全面に押し出して大将が後ろで構えていれば勝てた戦いだ。

大将の彼女は大将の器は無かったな。

精々部隊長ぐらいがお似合いだ。

 

2年生は全体的に均衡していた勝負だったな。

大将は九鬼英雄。

女王蜂に守りを任せながら遊撃隊が大将を仕留める…という訳でもなく、最終的には乱入してきた女性に相手の大将がやられてしまった。

天神館の大将は急激に闘気を引き上げ勝負に出たようだが負けてしまった。

川神百代しか勝てないと言っていたが…確かにあのぐらいまで強さが引き上がれば一定の層には勝てるだろうが壁超えにはあの程度なら百代以外でも勝てるだろう。

しかし…あの乱入してきた子は何者なんだ?

川神学園では見たことない子だったが、学園の制服を着ていたな…

近くには大和くんと一子くんがいたから色々と聞いてみよう。

まぁ天神館の敗北は乱入者だけでなく、十勇士と呼ばれるメンツが個に頼り過ぎていたことが問題だな。

部隊を上手くまとめ指示を的確に行えていれば勝てたかも知れない交流戦だったな。

個人的に同じ学園の生徒が勝利しているのは嬉しく思う。

クリスもしっかりと自分の部隊をまとめ上げ攻め込んで行けたのはいいと思うがまだまだ甘い部分がある。

ここは父さんに褒めてもらい俺が指摘すれば更に伸びるだろう。

クリスの将来が楽しみだ。

 

ところ変わって3年交流戦前

参加する生徒が集まり大将から言葉を貰って出陣するだけだが…

どうにも空気が緩い。

川神百代がいれば楽に終わるだろうという空気が感じられる。

果たしてそれで本当に良いのだろうか?

これに参加するという事は多少なりとも腕に覚えがあるからではないのか?

余計なお世話かもしれないが一つやってみたい事が出来たので彦一、百代、矢場くん、南條くんにとある相談をしてみた。

 

「デハ、みなサーン!もうすぐ始まりマース!気合をイレテ!行きまショー!」

 

生徒会長である南條くんが大将となり号令を掛けている。

 

「デスが、その前に、ヒトコト、言いたいコトあるヒトがいまース!カモーン!フリードリヒ!」

 

南條くんに名前を呼ばれたので壇上に上がっていく。

壇上に上がると下で聞いている生徒達は黙ってこちらを向いている。

 

「急にすまない。個人的に思う事があって一言言わせて欲しい。……君達はこのままでいいのだろうか?」

 

いきなりなんだ?という疑問から騒がしくなる。

 

「唐突に何を言っているんだと思ってるだろうが…君達は川神百代が入れば楽に勝てると思っているんじゃないかな?」

 

更にざわめきが増えるが、気にせずに話を続ける。

 

「少し天神館について調べさせてもらっていたんだが…こんな話を耳にしてしまってね。川神百代がいなければ何も出来ないだろうとね」

 

その言葉を聞いてからはザワついていた空気が止まった。

これは大和くんから秘密基地で教えてもらった情報だ。

 

「向こうは姉さんがいなければ負けることはないと思ってるようですね。姉さんを倒す為に何かしているって聞きましたけど具体的に何をしてるかまでは分かりませんでした。ただ一言で言えば…」

 

「君達は川神百代がいなければこの戦いには勝てない集まりだと言われている…要するに舐められているという訳になるが…君達はそれでいいのかな?」

 

舐められてると聞いてからざわつきが再び起こり始めた。

 

「この交流戦に参加する理由はなんだい?勝てる戦いだからそれに乗っかっただけなのかい?自分の腕に自信があったからではないのかね?」

 

ざわつきは更に大きくなり段々と声が大きくなってくる。

違うという声が聞こえてくる。

 

「少しは聞こえているが…まだ足りないな…君達は舐められたままでいいのか?川神百代がいなければ何も出来ないと思われていていいのか?」

 

「違う!!!」

「俺達だってやれば出来る!」

「これでも武士家の娘なのよ!」

「天神館め!!舐めやがって!!!」

「川神百代だけが川神学園じゃないわよ!!」

「言った奴わ引きずり出してやる!!」

「上等じゃねぇか!やってやるよ!」

 

「問おう!戦う意志はあるか?」

「「「「「応っ!!!!」」」」」

 

「ならばその力を存分に見せてやろう!!川神学園にはまだまだ強いやつがいると…天神館の勘違いに気づかせてやろではないか!」

「「「「「応っ!!!!」」」」」

 

「皆が力を出す為に私も人肌脱がせてもらう!前線隊長として皆と共に前にゆこう!各自持ち場にて待機!指示を待て!隊長クラスはインカムを付け忘れるな!勝つぞ!川神学園に勝利をもたらすのだ!!!!」

「「「「「「「「「おおおおおおっおおおおっ!!」」」」」」」」」

 

川神学園3年生達の咆哮がこだまする。

 

「という訳で百代は大将の護衛を頼む」

「不満だが…まぁ約束だしな!仕方ない」

「彦一は開始前に皆に言霊を頼む」

「承知した。戦えない分手伝わせてもらおう」

「矢場くんは狙撃部隊の指揮を頼む。遊撃に回したり護衛に回したりと大変だろうけど」

「任せるで候(ノアくんに頼られちゃった!がんばろっと!)」

「南條くんは後ろで構えていてくれ。護衛は最強が担当するから安心するといい」

「HA〜HA〜マカセタヨ!」

 

「後は確証はないが百代を倒す秘策があると言うらしいのだが…これは確かめて百代じゃないと対処できない場合は百代を呼ぶのでそのつもりで」

「それまではしっかり守っているからな!というか私もサクサクっと終わらせるつもりだったんだが」

「確かに。武神が入れば直ぐにでも終わるだろう。ノアよ。何を考え他の生徒達を焚き付けたんだ?」

 

なんで焚き付けたか…か…

 

「川神百代がいなければ何も出来ないと言われたら黙ってる事は出来ないと思ってね。それに今年で卒業するなら少しでも思い出というものを残してもいいんじゃないかな?それでも参加したくないなら参加しなければいい。俺はあくまでも皆のやる気を確認したに過ぎない」

「言い方一つで何とでも言えるな。薄味な学年だったが少しは面白くなりそうだ」

 

士気も向上し後は開始を待つばかりとなった。

 

「ぐぬぅ!東の人間なんぞ、川神百代がいかなけば何もできぬと思ったが中々やるな!!」

「舐めんなよ!川神百代だけが川神学園じゃないんだよ!」

 

「いいぞ!そのまま押し切れ!相手が強いと思ったら二人で当たれ!」

 

「卑怯な!貴様らも武士なら正々堂々と戦わんか!」

 

「耳を貸すな!これは交流戦という戦いだ!勝てないのは恥じゃない!勝てるようにすればいい!右翼!突出し過ぎだ!下がれ!」

 

「あの指揮官の首を狙え!頭さえ落とせば敵は川神百代のみぃ!!」

「確かにそれは合理的だ!しかしそこまで辿り着けなければ意味がない」

 

「指揮官のとこに行かせるなぁぁぁぁっ!」

「舐めた事言ってる学校に負けるもんですか!!」

 

「なんなんだこいつらは!川神百代以外は雑魚じゃないのか!」

「その情報が間違っているのだよ?彼等は強いぞ?」

「ぬぅぅぅ東の奴らに負けるなんぞ…あってはならぬのだ!」

 

「さぁ!もうひと押しだ!ここが踏ん張りどころだぞ!左翼!右翼同時に突き進め!中央はその後ろから打ち漏らしを確実に落としていくぞ!」

「ぬぅぅ!まだだ!西の意地を見せる時だ!」

 

意外に踏ん張るものだな。

彦一の言霊で強化しているとはいえここまでとは…

各々の自力では負けていたかもしれないな。

だが今はそんな事は関係ない!

 

「これ以上は無理か!対川神百代用だったが仕方ない!皆やるぞ!天・神・合・体!」

 

天神館の学生が一箇所に集まり次々と重なっていき…

 

「これは…」

「これが我ら天神館の対川神百代の奥の手だ!」

 

正直見掛け倒しな気もするが…

 

「あれだけ巨大なら素早く動けまい!足元を狙え!動きを止めてしまえば恐れるに足らず!」

 

「「「「「うおぉぉぉぉぉぉぉ!」」」」」

 

数十人の生徒が合体した天神館の生徒達へと向かっていく。

 

「甘いわ!」

 

合体した物体は腕を振るい味方の生徒達は薙ぎ倒され、吹き飛ばされていく。

 

「意外と素早く動けるんだね。ビックリだよ」

「ふはははは!対川神百代という名は伊達ではない!他の生徒なんぞ敵ではない!」

 

対川神百代って言いたいだけじゃないのか?

 

「いや、奥の手使ってしまうほど追い詰められてるからね?」

「ええい!うるさいぞ!そこの優男!貴様も直ぐにやってくれるわ!」

「相手してみたい気持ちはあるが残念ながらそれは俺の役目じゃないのさ。な?百代」

 

そう声を掛けると上空から一人地上に舞い降りた。

 

「天から美少女登場!」

「相変わらず登場が派手だな」

「こうした方がカッコイイだろ?」

「ノーコメントさ。という訳であのデカブツは任せた。俺は部隊を下がらせる」

「もう暴れていいのか?」

「さすがに皆これ以上の戦闘は無理だろうな。後は任せて大丈夫だろ?」

「ああ!それじゃあサクッと大将を狩ってくるとするか!」

「お手柔らかにしてやれよ…各自下がるぞ!後方の大将の場所まで戻るぞ!負傷者を回収し速やかに下がるぞ!殿は私が務める!」

 

言葉通り殿を務める予定だが…天神館の生徒で残っているのは大将とその護衛とあそこで合体している彼等だけだろうな。

 

「「「「「ぐわぁぁぁぁぁぁぁっっ!!!」」」」」

 

突如断末魔が聞こえそちらを向くと合体していた天神館の生徒達が吹き飛ばされている。

 

「勝負あったな…よーし、皆ゆっくりと帰ろう。勝鬨を上げる準備をしておくんだ」

 

間もなくして百代からの大将を討ち取ったと連絡が入り川神学園3年の勝利が決まった。

 

 

 

「やっぱり最後は百代ちゃんかよ…もう少し何とかならんかねぇ」

「しかし、途中までは面白かったじゃろ?」

「ああ、百代ちゃんはともかく他の連中も結構やるとはな。やっぱ指揮官がいいと動きがちげぇや」

「うむ、これにて東西交流戦は終わりじゃな」

「1勝2敗か…十勇士もそうだが勝った1年も鍛えておかねぇと来年もやばそうだぜ」

 

 

こうして東西交流戦は2勝1敗で川神学園の勝利で幕を閉じた。

しかし、翌日この話題はすっかりと無くなり新たな話題が繰り広げられるのであった。

 

 




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