真剣でクリスの兄に恋しなさい!   作:トラックオジサン

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どうしてこうなった


22話

『男子バトルロワイヤル決勝戦、間もなく開始されます』

 

開始位置に立つと残りの参加者の殺気が俺に向かって突き刺さる。

開始前にヤマトくんが全員を集めて何かを相談していたようだが…

先程の予選と同じように全員でこちらに向かってくるかな?

何人で来ようとこちらのやる事に変わりはない。

目指すは優勝のみだ。

 

「ふぉっふぉっ、こちらも皆やる気があって大いに結構。それでは始めるぞい。男子バトルロワイヤル決勝戦…はじめぇぇぇっ!」

 

学園長の開始合図と共に一斉にノアの元へと駆け寄る7人

ノアはその場からの動かず待ち構えている。

 

下手に動いて後ろを取られるのも厄介だしな。

ここは海を背にしたほうがやりやすい。

 

先にノアの元へ辿り着いたのは風間翔一だ。

 

「まずは俺からだ!いくぜぇ!」

 

勢いそのままにノアへ飛び蹴りを放つ。

 

「良い勢いだが勢いだけではな!」

 

風間翔一の飛び蹴りをヒラリと躱す。

 

「そこで俺様よ!ハンサムラリアーット!!」

 

腕を伸ばしノアの胸元目掛けて島津岳人のラリアットが迫るが…

 

「くっ!まじかよ!」

「いいパワーだ!あれから教えた筋トレを欠かしてないようだが…まだ足りないな!」

 

島津岳人のラリアットはノアの胸元に直撃したがまるで硬い岩に当たったかのようにノアはピクリとも動くことはなかった。

 

「悪いがこのまま海に投げさせてもら!? ちぃっ!」

 

島津岳人の腕を取りそのまま海へ放り投げようとしたが顔面に向かい放たれた拳を察知し、素早くその場から退避する。

 

「何やってんだ島津!」

「すまねぇなゲン!助かったぜ!」

 

なるほど、予選とは違うな…中央に移動させられてしまったか…次は…後ろかっ!

 

「ホアッチャァァァァァ!」

 

後ろからの殺気に素早く反応し九鬼英雄の攻撃を避ける。

 

「ハゲ!与一!我に続け!」

「ハゲって言うんじゃねぇよ!」

「喰らえ!俺の暗黒○龍拳を!」

 

九鬼英雄、井上準、那須与一が3方向からノアに襲いかかってくる。

先程までの単発攻撃とは違い手数で勝負してくる3人の攻撃を…

 

「ふっ!」

 

体を動かし、腕を使い、一つ一つの攻撃を丁寧に捌いていく。

 

「こいつマジかよっ!」

「お、俺の攻撃が効かないだとぉ!」

「ぬぅぅぅぅ!ここまでとは!」

 

確かにこの決勝まで来るだけの実力はある。

並の格闘家ならこの攻撃で終わっていただろうが…

 

「残念ながら対多数は経験済みでねっ!」

 

3者3様の攻撃を冷静に捌き反撃に出る。

 

「くっ!まだ届かんか!」

「マジモンのバケモンじゃねぇか!」

「Fクラスも手ぇ貸せぇ!」

「おっしゃぁ!俺もいくぜ!挑みがいがあるってもんだぜ!」

「俺様もまだまだパワーを見せてねぇからな!」

「せめて一撃ぐらい入れないと寝付きが悪くなりそうだしな!」

 

Sクラスの3人に加えFクラスの3人も加わり6人が一斉に

四方八方、単発の力を込めた攻撃、手数を優先した素早い攻撃、多彩な攻撃がノアへと襲いかかる。

 

「凄い…まるでリアルなドラ○ンボ○ルみたいだ…」

「ああ…モロの意見に同意する…あれは人間の動きじゃねぇ」

 

モロの言葉に同意するのは大串スグル

 

「ノア先輩の動きすごいわね…6人同時に相手するなんて…」

「あれはキャップ達じゃ厳しいかもね」

「ふっふーん!ノア兄様は凄いんだぞ!」

「何でクリが威張るのよ!」

「私の兄様だからな!」

「大和には頑張って欲しいけど…このまま負けても慰めてあげるからいいかも!」

「京の発想が逞しいわ…」

「ノア兄様が凄いのは知ってるが…キャップ達とどちらを応援すればいいんだ…」

「ここは大和達を応援すべきだわ」

「そうだな…クラスの仲間をファミリーを応援すべきだな!」

「本当は?」

「ノア兄様頑張れぇ!」

「まぁ実際勝てる可能性は少ないよね」

「自分と犬と京の3人で挑んでも勝てる気がしないな」

「やってみなきゃ判らないでしょ!」

「アタシもノア先輩応援しようかな、傷ついた大和を慰める事できそうだし」

(それにあの人は大和と波長の合いそうな弁慶といい雰囲気だし、ここで株を上げてもらっておかなくちゃね)

 

「おーおー、魅せるねぇ!」

「ほんと魅せてくれるね。でも何で終わらせないんだろ?」

「大和の存在じゃないか?ノアは大和のやり方を評価してたしな。一応警戒してるんだろ」

 

百代の言う通り、ノアは直江大和を警戒していた。

彼のやり方を評価しているノアはここまでまったく動いていない大和を少し不気味に感じている。

6人の攻撃を捌きながら大和の動きに警戒も忘れていないノアは攻めて反応を見てみるかどうするかを迷っている。

 

攻められているが大和くんに動きなしか…

ここまで何もされないのは不気味だな。

時間がかかり過ぎてしまうのもな…

そろそろ観客も飽きてきてしまうだろうしな。

 

実際見ている者達は飽きるどころか口を大きく開けて驚愕し驚いているがかなりの盛り上がりを見せている。

一人で複数人と戦うのは川神百代で見慣れているが全て一方的に終わっている。

それに対しノアは6人の攻撃を華麗に捌いている。

やたらと武士家系が多く戦闘の多い川神といえど、ノアほど魅せる戦いをする者は少ない。

 

大和くんの動きは気になる所ではあるが…そろそろこちらからも仕掛けさせてもらう!

まずは…

 

ノアが仕掛ける為に動いた。

6人の攻撃を全て受け止め弾き返すと一旦後ろへと下がる。

はぁぁっと息は吐き出し、グッと構えを取る。

前方に対する6人もノアが構えたのを見て身構える。

足に力を入れいざ踏み出そうとした瞬間に横から衝撃が襲ってきた。

 

「くっ!大和くんか!」

 

いつの間にか横へと移動していた大和がノアの体へと突っ込みそのままの勢いに押し出そうとしている。

 

「今だ!」

 

大和の合図と共に他の6人が一斉に襲いかかる。

大和と同じ様にノアを押し出そうとタックルで突っ込んでくる。

一瞬大和から意識を外したその瞬間を狙って突っ込んで来た大和をノアは賞賛する。

それと同時に驚愕もする。

彼にはここまでの力はあったのだろうか?

今まで実力を隠していた?

様々な憶測がノアの脳裏によぎる。

その間にもノアは徐々に後方へと押し出されていく。

 

考えるのは後にしろ!

今は目の前の事に集中だ!

 

「いいタイミングで大和も行ったな!あれにはノアも面喰らっただろうな」

「うん。大和くんにも気を配ってたノア君の意識が無くなったいいタイミングだったね」

「しかしちゃんと鍛えればあそこまでになるんだなぁ…お姉ちゃんはビックリだ」

「ちゃんと鍛えればの話だからね。人によっては何十年も掛かるだろうね。まぁでも…」

「ああ、ここまでだろうな」

 

「ああぁ、あんなにパワフルな大和も素敵…その勢いで押し倒してほしい…」

「大和ってばいつの間に鍛えたのかしら?」

「あれは鍛えて来たわけではないだろう?アイツズルしてないか?」

「一瞬だけど自分で体のツボみたいなの押してたからその効果じゃない?」

「何!?そんなのがあるのか?」

「分かんないけどそれしか理由は無いわよね」

 

見ている誰もがこのまま直江大和達がノアを押し出すのではないかと思っていた。

しかし一定の所まで押し出されるとその動きがピタリと止まった。

 

「ぐぬぬぬぬっ!」

「まさか大和くんにあんな力があるとはね…見誤っていたよ。素晴らしい」

「それほどでも…その素晴らしさに免じて落ちてもらえませんか?」

「いやいや、その素晴らしさに免じて君達を落とさせてもらう」

「ですよねー」

 

大和くんの後ろに固まってくれているのが好都合だな。

 

「腹に力を入れておくことをオススメするよ」

「それって…」

 

大和が何かを言い終える前に大和の腹に硬い何かが当たりそのまま後方へと吹き飛ばされた。

他の6人も後ろにいた為にそのまま大和に押し出される形で一緒に吹き飛び海へと落下していった。

 

「それまで!優勝は3-Sノア・フリードリヒ!」

 

勝者の名前を告げられるとワァっと歓声が上がる。

その歓声に応えるように右手を上げる。

 

「順当と言えば順当だったね。でも大和君も男の子だねぇ。意地見せちゃって」

「大和は基本的には冷静でいようとするからな。たまにはああやって熱くなるのもいいな」

「それにしても…ノア君は判ってあの勝ち方したのかな?」

「分かってないんじゃないか?」

「弁慶ちゃんと二人揃って押し出されそうになりながらも勝つとか…狙ってるとしか想えないよね」

 

「あぁう…大和達負けちゃった」

「さすがノア兄様だ!大和達も惜しかったんだがなぁ!」

「クリス…顔がニヤけてるよ?帰ってきたら大和を慰めてあげなくちゃね。くくくっ」

「京の笑顔がなんだか怖いわ…あわわわっ!」

 

「弁慶…与一が負けてしまった…」

「んーまぁ今回は真面目にやってたみたいだしお仕置きはなしとしますかねぇ」

「それにしてもフリードリヒ先輩は6人から攻撃されても平気なのだな。義経は見習わなければと思う」

「ノアと一緒に戦ったことあるけど対多数の戦闘になれてるよね多分あの勝負も本当なら私の負けだろうし…まぁいいや。かっくいーとこ見せてもらったしね」

 

競技が終わり自分の場所まで戻ると百代と燕が色々と言ってきたが軽く躱す。

正直あそこまで苦戦するとは思っていなかったな。

ある程度の人数はこちらに来るとは思っていたがまさか全員とはな。

連携もしっかりと出来ていたし、互いにフォローもしっかりと行い動きも良かった。

最後に大和くんの力が意外だったな。

 

「百代、大和くんは普段実力を隠しているのか?」

「いんや、あれは火事場の馬鹿力みたいなもんさ」

「あー、あれは私が教えたツボを押した効果だよ」

「燕が教えたツボ?」

「そ、自分の限界がわかるツボでね。大和君もちゃんと鍛えたらあそこまで強くなるよっていうね」

「なるほど、だがリスクもなしに強くなる訳ではないだろう?」

「モチのロン!次の日から一週間は筋肉痛に悩まされるよん」

「そうか…今度大和くんの好きな物でも作って持っていこう」

 

その後競技はつつがなく終了し、水上体育祭は最後の締めくくりとなった。




駄文過ぎますね。
書いててよく分からなくなってきてしましました。
いつも誤字脱字報告ありがとうございます。
感想評価お待ちしております。
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