真剣でクリスの兄に恋しなさい!   作:トラックオジサン

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一応何とか間に合いました。
これで一ヶ月連続投稿達成しました。


30話

決闘の場所である河原へと川神書店のチームメンバー全員でやってきた。

相手のチームはまだ誰もおらず文太一人のみである。

少し待っていると大きな音を立てながらハーレーが一台止まりメイドが降りてきた。

 

「ファァック!何で近くにいるって理由だけで私がこんな事しなきゃならないんだよ!」

「ステイシーか…」

「あん?っんだよ軍神いるんじゃん。もう勝負しなくていいだろ」

 

降りてくるや文句を垂れ流すステイシー

 

「悪いねステイシー」

「弁慶に頼まれちゃやらねー訳にはいかないからな。とりあえず使えそうな物は一通り持ってきたぜ?」

 

ステイシーが取り出したのはサイコロの他にもパーティーグッズと呼ばれる類の物が複数

 

「要請して即対応とはね…九鬼は暇なのかい?」

「んな訳あるか!忙しいっつーの!」

 

「しっかし相手さんのチームはまだこねぇの?」

「ああ、すまないね。そろそろだと…来たようだね」

 

文太の後方から複数人こちらに向かって来る影が見えた。

あれらがあちらのチームメンバーのようだが…

 

「わざわざ悪いね」

「まったくだぜ、暴れられるってんならなんでもいいけどよ」

「あ〜…大和くんだぁ〜」

 

一人は前に大和くんと遭遇した男だな。

 

「あ、てめぇ!この前はよくもやりやがったな!」

「身の危険を感じた正当防衛だよ?」

「知り合いだったのかな?彼等は板垣兄妹。うちの会社で警備員をしているんだよ」

 

なるほど、確かに従業員ではあるな。

男の方はそこそこやれるようだが…

女性の方はイマイチ判らないな…やれそうな雰囲気は感じるが…

 

「あの女性は大和くんの知り合いなのかい?」

「あー、知り合いと言いますか河原で一緒に昼寝した仲といいますか…」

「つまり情報はなしか…」

 

女性…板垣辰子と呼ばれる人を注意深く観察するがやっぱりイマイチ判らない。

 

「じっと見ちゃって…もしかして浮気?」

「いや、どうにも雰囲気が掴めなくてね…出来るように見えるんだけど…」

「ああ、私も何となく感じてたね」

「一応警戒はしておいたほうがいいだろうね」

 

ノアと弁慶が警戒を強める相手を見据える。

次に見えた女性はどことなく大和に似た雰囲気の女性であったが…

 

「か、母さん!?」

「…大和くんのお母さん?確かに似てるけど…」

「おー!やまとぉ!久しぶり!元気してるか?」

「言われてみれば凄いそっくりだね」

「何で母さんがここに!?」

「今日一日だけ文太の手伝いしてんだよ」

「いやー、咲さんが帰ってきてくれて助かりましたよ」

「中々面白そうな事やるよなぁ!さすが川神だな」

「父さんはどうしたの?」

「ごしゅ…旦那様は香港で取引してるよ。本当はついて行きたかったんだけど先方が女嫌いだって言うからさ」

 

更に話を聞けば文太と大和くんのお母さんは幼馴染という間柄みたいだ。

強さ的にはそこそこ出来るようだが話によれば昔はここらへんを仕切っていたレディース?という物をやっていたらしい。

大和くんには世話になっているし挨拶した方がいいな。

 

「大和くんのお母さん、はじめましてノア・フリードリヒと言います。大和くんには色々と助けて貰ってます」

「丁寧にありがとね。見た所年上っぽいしうちの大和がなんかしちゃったらやっちゃっていいからね」

「いえ、大和くんには助けられてばかりですので…しかし本当にこちらと戦うおつもりで?息子さんがいてはやりずらいのでは?」

「いや、逆に大和の成長が気になってたから丁度いいかなって!」

「では手加減は無用で?」

「おお!気にせずにドーンっとこい!」

「判りました。では後程」

 

大和くんのお母さんは気持ちの良い方みたいだな。

仮に当たったとしても何ら問題はないだろう。

 

「大和くん、諦めてお母さんがいる現実を受け止めた方がいいね」

「はぁ…なんでこんなことに…」

 

そして向こう側の最後の一人が現れたのだが…

 

「やれやれ、疲れるボランティアだぜ」

 

なるほど…向こうが自信満々だった理由がよく分かったよ。

 

「天神館館長の鍋島正…向こうの自信はこれだったのか…」

「あれはヤバイね…」

「ああ、最後だけ突出した強さだ。これは気を引き締めないといけないようだね」

 

「ごめんね叔父さん。手伝ってもらっちゃって」

「構わねぇよ。親戚付合いも大切にしねぇとな」

 

最後の一人だけ明らかに突出した強さだな。

組み合わせ次第では勝てるかもしれないがこれは厳しい戦いになりそうだな。

 

「とりあえずサイコロに名前を書くか…一人2面かけるけどどうする?」

「私の…「俺の名前を書いてくれるかい?」」

 

弁慶の言葉に被せるようにノアが名乗り出た。

 

「いいんですか?」

「構わないよ」

「大丈夫なの?」

「女性に…彼女に任せてしまうなど男として譲ってはいけない所だよ」

「そんなの気にしなくていいのに」

「弁慶が気にしなくても俺が気にするんだよ?まぁ…男の意地みたいな物だよ」

「そっか…かっくいーとこ見せちゃってよ」

「ふっ、そうさせてもらうとするよ」

「お二人共ブレないね…じゃぁサイコロに名前書くのは俺、弁慶、キャップ、宇佐美先生、ノア先輩が2面でいいね?」

「向こうは鍋島さんが2面だろうね」

「ま、当然だろうな」

「いいじゃねーか!燃える展開になってきたぜ!」

 

サイコロの出目次第で何とでもなりそうではあるがギャンブル要素が強すぎるな

 

「ちょっといいかな?九鬼が立ち会ってくれるならトランプを使った正規ルールを追加したいんだけど、どうだい?」

 

ここで追加ルールか…もう始まる直前にそれは明らかにオカシイとは思うが…何を考えている?

 

「追加ルールといのは?」

「簡単な話だよ」

 

まだ話が続きそうなら少し電話をかけてこよう。

 

「弁慶、悪いがルールを聞いといてくれるかい?」

「ん?どしたの?」

「少しだけ電話をね…頼むよ」

 

少しだけ集団から離れると携帯を取り出しとある場所へと連絡をし始めた。

 

「追加ルールは以上で?」

「ああ、それで問題がなければ始めようじゃないか」

 

電話を終えると丁度追加ルールの話が終わったようだ。

 

「どんな追加ルールだった?」

「おかえりー。んーとね…」

 

 

・トランプを1から7まで1種類ずつ配る

・ダイスで対戦が決まったらそれを見たうえで代表同士

・トランプを1枚選んで出し合う

・数の大きい方は戦うか戦わないか組み合わせを決める 

・一度使ったカードは使えない

・数が同じなら流してサイコロを振り直し

・7回トランプを使い切ったら手元に戻して2巡目

・トランプは九鬼が用意した物を使用する

・勝敗の決着は先に5勝した方の勝ち

・出た目の奴が戦えない場合は不戦勝となる

・戦闘時間は60秒

・決着はギブアップかKOもしくはレフリーストップ

・基本何でもありのルール

・ギブアップは開始30秒たたないと宣言出来ない

・一方的になる場合はストップをかける

・第三者の介入なし

・出目が決めた戦闘以外での暴力行為禁止

 

「こんな所かな」

 

なるほど…トランプを使うことによって運要素だけでなく相手の思考を読み合う事の追加か…

しっかりと考えられているルールだな。

 

「こうなってくると読み合いが重要だな…」

「あー、俺だと勢いでカード出しちまいそうだな」

「それはまずいのでとりあえず俺が預かるよ」

「そのまま大和くんがカードを出してくれ」

「いいんですか?」

「複数でゴチャゴチャと考えるよりも一人でやった方がいいでしょ?」

「判りました」

「頼んだよ軍師大和くん」

 

一方、河原近くの橋の上にはギャラリーが集まってきていた。

 

「弁慶ちゃんの決闘か…応援しなくちゃね」

「ノアも出ているのか…一波乱ありそうだな」

 

葉桜、京極と言った学園の生徒達が多数をしめていた。

 

「あれは…咲か、いつの間に帰ってきてたんだい」

 

一般人も次々と集まってきていた。

 

「いいねー!盛り上がってきたぜ!早速一試合目だ!ダイスロール!ロックンロール!」

 

ステイシーによりサイコロが振られ1試合目の組み合わせが…

 

 

第1試合

ノア vs 文太

 

「いきなり俺か」

「いいねー!ノアあいつ生意気だからやっちゃってよ」

「そうしたいのは山々だけど相手は流しを狙うだろうね」

 

カードは両者7を出し勝負が流れる。

相手の男は戦闘タイプじゃないだろうから確実に流したかったはずだ。

そうなると本来は7ではなく1を出すべきだったろうな。

 

「ナオトくん?だっけ?残念だったね」

「てめぇ!何息子の名前間違えてんだよね?あぁん?」

「さ、咲さん、今のは挑発って意味なので…」

 

「よーし!気を取り直していくぞー、ダイスロール!」

 

第2試合

大和 vs 咲

 

「母さんとか…何とか手加減してくれないかな…」

 

ため息を吐きながら手札を選ぶ大和

手札を公開しこちらが1で相手が2

ここで1を無くせたのは大きいだろう。

1は引き分け狙いでしか使えない手札である。

相手の思考を読みきらないと使えないカードなら早めに捨ててしまった方が得策である。

 

相手は咲の実力を知っているので勝負を選択する。

結果は引き分けドローで終わった。

大和は最初に気合を貯めるというよくわからない行動に出るがこれが時間を稼ぐ結果となり残りの時間はひたすら回避に専念し時間切れとなった。

ノアは大和の母、咲の攻撃を見て手加減は無いことを確認した。

少しばかり期待をしてしまったが実の息子相手でも容赦が無い。

 

「ぜぇ…はぁ…はぁ…きつい…」

「大和くんの回避性能には眼を見張る物があるよ」

「はぁっ…はぁっ…ど、どうもです…」

 

大和の回避能力は理不尽なまでの強さを持つ百代とのじゃれ合いから身に付いた物である。

これに攻撃手段が加わればそれなりのやり手になると確信するノアだが特に何かをアドバイスする訳ではない。

彼には彼のやり方があるのだろう。

 

「おいおい、まだどっちにも勝敗ついてねーぞ。そろそろロックな勝負を頼むぜ」

 

第3試合のサイコロが振られ、出目は翔一と咲であったがお互いに3と3で勝負が流れる。

 

続く第4試合で初めて勝負が動いた。

ステイシーがサイコロを降る。

 

「あちゃー…オジサンの出番かぁ…直江、流してくれよー」

 

相手のサイコロには板垣竜兵

そしめ大和が選んだ手札が2で相手が4

 

「おい…」

「ごめんねヒゲ先生」

「だらけ部顧問のカッコイイとこ見てみたーい」

「お前らねぇ…」

「心配いらないのでは?宇佐美先生なら勝てますよ」

「おいおい…フリードリヒもかよ…」

「宇佐美先生の実力なら勝てますよね?」

「いやいや、オジさん強くないからね」

 

ノアはじっと宇佐美巨人の目を見つめる。

 

「はぁ…お前さんは誤魔化せないのね…」

「そういうことですね。まぁ大和くんも流さないあたり信頼してるんですよ」

「そんな信頼いらねぇんだけど…まぁ行ってきますかね」

 

両者中央に揃う。

板垣竜兵は指をポキポキ鳴らしやる気に満ち溢れているのが判る。

 

「それじゃ二人ともいいな?はじめ!」

 

「おらおらっ!」

 

ステイシーの開始合図と同時に板垣竜兵が攻める。

 

「ちょっと…オジサン…暴力は…反対なんだよ…ね!」

 

宇佐見巨人はギリギリの所でなんとか躱している。

 

「ひげ先生大丈夫かな…」

「うーん…危ないかもしれないね」

 

大和と弁慶は不安を隠せないでいる中ノア一人は平然と二人の戦いを観察している。

 

「二人共心配することはないよ。なんたって我等だらけ部の顧問なのだからね」

「だから心配なんですよ?」

「大丈夫さ、だって宇佐美先生は…」

 

「逃げてばっかいねぇで掛かっこいよ!」

「はぁ…ったく…オジサンは平和主義者だってのに…」

 

板垣竜兵の攻撃が当たると思われていたが先に崩れたのは攻撃していた板垣竜兵だった。

 

「えっ!?」

「うっはー、宇佐美先生やるじゃーん」

「攻めてた方が倒れちまってるじゃねーか…」

「だから言っただろう?大丈夫だってね」

 

各々が驚く中ノアだけは当たり前のように話してみせた。

 

「知ってたの?」

「実際何処までやれるのかは知らないけど…ある程度はやれるとは何となくね」

「宇佐美先生!俺は信じてたよ!」

 

宇佐美巨人は相手の攻撃をギリギリで躱しカウンターを叩き込むタイミングを待っていた。

宇佐美巨人の素早い反撃に反応できず板垣竜兵は倒れてしまった。

 

「おー…いてぇ…クラっと来ちまったぜ」

「おいおい…どんだけタフなんだよ…」

「こんぐらいでやられてたらダブルドラゴンは名乗れねぇんだよ!」

 

ダメージは確実に負っているだろうが板垣竜兵は気にせず再び攻め込んでくる。

 

「やれやれ…大人しく寝てりゃいいのに…」

 

板垣竜平が突っ込んでくるのを迎え撃とうと少し身構える宇佐美巨人…だが…

 

「…っい!あいててててっ!やべぇ、こ、腰が…」

「オラァっ!」

 

宇佐美巨人は板垣竜兵の攻撃をモロに受けてしまいそのまま倒れてしまう。

 

「そこまで!勝者板垣竜兵!」

 

初めて勝敗が付いた勝負は川神書店側が1敗からとなってしまった。

 

「ヒゲ先生大丈夫?」

「こ、腰が…やっちまった…いててて…」

「ちょっと失礼するよ…そぉいっ!」

「いてぇぇぇっ!なにしやが…あれ?」

「応急処置だから後でちゃんと見てもらわないと駄目だけどね」

「大和くん、小島先生に宇佐美先生の活躍を伝えてあげなくてはね」

「おお、頼んだぜ直江」

「それはいいんですけど1敗しちゃいましたね」

「先に5勝すればいいのだからそこまで悲観することは無いよ。気持ちを切り替えて次に備えよう」

 

「やぁっと面白くなってきやがったな!次の試合だ!ダイスロール!」

 

第5試合は、風間翔一と板垣竜兵の試合となるが互いに6を出し勝負が流れる。

 

第6試合ここでもまた試合が動く

ノアと板垣竜兵の対戦となる。

 

大和は迷わず2を選ぶ。

 

「ノア先輩。すみませんがお願いします」

「謝ることはないよ。ここで2を出すのは最良の選択だよ」

 

こちらのカードは2と5が残り向こうは4と5

最後の一回に最大の壁である鍋島が来る可能性を考えるとここで2を出すのは正しい選択だ。

戦うか否かの権利は向こうに委ねられる事となるがノアならば大丈夫だろうと大和は考えた。

 

結果向こうのカードは4となり最終戦は流れる事が決まった。

 

「それで?やるのか?」

「ああ、板垣君はまだやれるみたいだからね。そうだね?」

「ったりめーだろ?奴には借りがあるしよ」

「ということで審判、勝負でお願いします」

「おーし、それじゃあ選手は前に出てきな」

 

「ノア、負けないとは思うけど応援いる?」

「弁慶の応援があったら誰にも負けないだろうね」

「ふふっ、じゃあ愛情を込めて応援してあげるよ」

「その愛情に応えさせて頂くよ」

「もうツッコミませんよ?ノア先輩頑張って!」

 

両者審判の元へと寄っていく。

橋の上のギャラリーは大いに盛り上がりを見せていた。

 

「京極君!ノア君が出て来たよ!応援しよう!」

「ふむ、ノアならば問題なく勝つだろうな」

 

「みてみて!ノア先輩よ!」

「あぁん…ノア先輩カッコイイ…抱かれたい…」

「大丈夫かしら…?怪我されたりしないかしら…」

 

竜兵は先程と同じ様に指をポキポキと鳴らし戦闘態勢を整える。

 

「あん時はよくもやってくれたな?不意打ちでやったくらいでいい気になんなよ!」

「そんなつもりはない。それにあれは正当防衛だよ」

「まぁいい、お前負けたら今日は俺に付き合えよ。最高の夜を送らせてやるよ」

「悪いが恋人がいるのでお断りさせて頂くよ。まあ、万が一にも君が勝ったら考えておこう」

「へっ!言ったな?こりゃー今日の夜が楽しみだぜ!」

 

ニヤニヤと笑みを浮かべノアを見つめる竜兵に対し、興味をまったく見せないノア

 

「よーし!いくぞー!……はじめ!」

 

開始と同時に竜兵がノアへ攻撃を始める。

 

「行くぜ優男!とっととくたば…ぶはっ!」

 

竜兵が拳を伸ばそうとした瞬間に竜兵の顔面に衝撃が走り体ごと後ずさりしてしまう。

 

「ぐっ!てめぇ!なにしやがった!」

「これは勝負なのだろう?殴っただけだが問題あったかな?」

「はっ!ちったぁやるようだが…だからどうしたってんだ…ブッ!」

 

再び竜兵の顔面に衝撃が走る。

先程より威力を上げノアは竜兵へと拳を浴びせた。

 

「なるほど…君は中々タフなようだね。痛い目に合いたくなかったら降参することをオススメするよ」

「なめやがってぇ!おらっ!」

 

竜兵の拳がノア目掛け放たれるがノアはその拳を難なく受け止める。

 

「中々いいパンチだね。でも…俺には届かないよ?」

「ごちゃごちゃと…うっるせぇんだよ!」

 

ノアの言葉に耳を傾けず攻撃を繰り出す竜兵であるがその全てをノアに受け止められてしまう。

 

「少しばかり強いからって調子に…乗るんじゃ…ねぇ!」

「やれやれ…喋らないと戦えないのかな?」

「てめぇはだまってろや!オラッ!」

「……ふっ!」

「うぐっ…!あっ…!」

 

竜兵の攻撃に合わせ先程の宇佐美巨人が見せたようにカウンターを竜兵の無防備な腹へと叩き込むと一撃で地面に付してしまう。

 

「それまで!勝者ノア・フリードリヒ!」

 

勝者が宣言されると橋の上から歓声が上がる。

歓声に応えるように右手を上げながら元の位置へ戻っていく。

 

「おかえりー、余裕だったね?」

「正直に言ってしまえばあの程度の相手なら遅れは取らないよ」

「これで降り出しに戻せましたね」

 

賑わいが戻った川神書店チーム

そこに水を指すように文太が言葉を放つ。

 

「見事だね。ここまでやるとは思ってなかったよ」

「へっ!俺等を甘くみんじゃねーぞ!」

「だがナオト君、君のカードの出し方のクセは判ったよ。次からは僕が全ての決定権をいただくよ」

「大した自信だね…なーんか嫌な感じ…」

「ハッタリを効かせたのか…それとも本当にクセが判ったのか…いずれにせよ油断はしないでおこう」

 

これで勝負は1対1の振り出しに戻った。

最後のカードは5のみが互いに残っているので再度カードを配られ二巡目が開始される。




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