内田鈴菜は小豆沢こはねと青柳冬弥と一緒にお出かけしていた。
「今日は買い物日和だな…」
「そうだね。青柳くん、買い物に付き合ってくれて、
ありがとう」
「大丈夫だ。後、内田さん、初めまして、
青柳冬弥です。小豆沢が世話になっている」
「う、内田鈴菜です…よろしくお願いします!」
「あぁ、よろしく頼む」
そうこうしているうちに、小さな女の子が泣いていた…
「…!近くで女の子が泣いている!」
「何かあったのかな?」
「声を掛けてみよう」
と、鈴菜が声を掛ける…
「えっと…どうかしたの?」
「おかあさんとケンカしちゃったの…」
「何か問題がありそうだな…」
と、冬弥が深刻そうに考えていた。
「何があったのか、詳しく聞かせてくれないかな?
私達でよければ…」
どうやら、その女の子は、母子家庭であり、
施設に通いながら母と暮らしている、
小学二年生の7歳の女の子であるそうだ。
「それで、お母さんと、
事ある事や、些細なことで喧嘩をすると…
俺がどうにかしないと!」
「青柳くん?」
「俺もそんなことがよくあった」
「えっ?おにいちゃんにも…?」
「あぁ、だが、今は和解が出来た。
父とも分かり合えることが出来た」
「そうだったんだ…」
「お母さんと話し合ってみるのはどうだ?」
「それが…おこってばかりだから、なかなか…」
「そうか…困ったな…」
「俺たちが力になるには…
あっ、俺たちが会いに行くのはどうだ?」
「えっ?」
「それは、ちょっと…」
「でも、このままにする訳にもいかない」
「青柳さんの言う通りです。
困っている人を見過ごす訳には、いきません。
今はその時です!」
「そ、そうだね!わかった!
もしよかったら、私達でよければだけど…
お母さんに会えるかな?」
「わかった。おねーちゃん達、ありがとう!」
そして、その女の子の母親が住んでいる、アパートの一室へ…
「ここが…」
「おかあさん!」
「この人たちは?」
「…おかあさん!おねえちゃんたちの話を聞いて欲しいの!
どうして、いっつも怒ってばっかりなのって!」
「…聞かせてください」
「実は…」
その子の母親は、家事や仕事に追われて、
娘にキツク当たってしまい、施設に入れてからも、
会う暇が無く、どうして自分は娘を愛せれないのか、
そして、捨てようと考えてしまうのか、
親が子を捨てた事例の動画ばかり観ているせいで、
色々なニュースを、あちらこちらから見ているせいで、
精神状態が悪化しつつあったらしい。
「そうだったんですね…」
「えぇ、本当はどうしたら、絆が生まれるのか?
そのことを、しばしば考えてしまう…
それに、親として、育てる自信が無くなりそうで…
キツく当たってしまったのは、自信の無さからかもしれない…」
「そうだったんだ…」
「ごめん…私は母親失格だよ…こんな母親…」
「でも!わたしは!おかあさんがいないと…!」
「わかっている。ありがとうございます。
もっと、怒らずに、娘と接します。
それと時々で良いので、娘の顔を見に来てください」
「わかりました。お役に立てて何よりです」
「よかった…」
「話せてよかったね…」
子どもの為にも、親の為にも、人の役に立ちたいと鈴菜は思うのだった。