水上バスにて。
「はぁ…はぁ…はぁ…」
と、一歌は息を切らしていた…
「ごめんね、急に連れて来ちゃって…」
「ううん、助かったよ。
あんまり、人もいないし、
見つかっていたら、大変なことになっていたね…
それより、ごめんね。
私のせいで、こんな騒ぎになっちゃって…」
「ううん、全然、大丈夫だよ。
咲希も鈴菜も、大丈夫だと思う」
「そうなのかな?」
「あっ、いっちゃん!遥ちゃん!」
「天馬さん、内田さん」
「これに乗った後、時間のある限り、遊ぼうね」
「そうだね!」
「潮風が気持ちいい」
「そうだね!あーっ、キレイな海!」
「そうだね!海は、あんまり、見たこと無かったから…
ずっと、山奥の田舎に住んでいたから…」
「あっ、そうだったんだ!」
「うん、上京してきてね、この学校に入学したんだ」
「そうだったね」
「せっかくだし、写真でも撮る?」
「あたし、いっちゃんと写真撮りたい!
こっち、こっち!」
「う、うん…」
「あたしに向けて」
「えっ?」
「目を閉じて」
「こ、こう…?」
チュッ
「!!??」
一歌は、顔面を真っ赤にした。
「いっちゃん、いつも、
あたしと、一緒にいてくれて、ありがとう。
あたし、いっちゃんと結婚して、
幸せな家庭を築きたい。
いつか、近い未来に、結婚してくれると、嬉しいな」
「ささささささ、咲希!?!?!?!?!?」
「これは、あたしの気持ち」
「…もーう!咲希!」
と、一歌は、かなり困惑した。
そのタイミングで、咲希は一歌にハグをした。
ギュッ…と!
「いつも、あたしのことを、考えてくれて…
ホントに、ありがとう…あたし、体を元気にして、
大切にして、本当にありがとう!
いっちゃんの、お嫁さんになるね」
「女の子同士だよ…?」
「ううん、あたしは、いっちゃんが好き。
それだけ」
「う、うん…」
「あわわわわわわ!」
「みんなには、内緒だよ?
しほちゃんにも、ほなちゃんにもね!」
「う、うん…」
「いっちゃんは、あたしの、いっちゃんだからね」
「う、うん…」
「ケッコンしようね!」
「ひゃぁえええええ!?!?!?!?」
と、一歌は、ビクビクして、驚いていた。
水上バス、ゴールにて。
「あーっ!楽しかった~!」
一歌は、顔を終始真っ赤にしていた。
顔を隠しながら。
「恥ずかしいよ…初めてのキスが、
幼馴染の女の子だなんて…
それも、咲希とで…男の子とキスなんて、一度もした事、無かったのに…!」
「それにしても、天馬さんは星乃さんのこと、
ホントに好きなんだね」
「ふっふーん!婚約相手ですから!」
「えっ?こここここ、婚約、ああああああ、相手!?!?!?」
一歌は倒れそうになった。
「あっ、いっちゃん!?」
「全部、天馬さんのせいだけど…」
「大丈夫だよ…私は…咲希が好きだから、
これくらい、どうだってことは、無い…!」
「ホントかな…?」
こうして、校外学習が終わった。