「よけたか・・・さすがはヤミカゲ。いや、私の父上だ。」
ブンとフームは驚愕の声を上げた。
「う、うそでしょ!?」
「全然にてねー・・・。」
すると、その声で辛さに悶えて撃沈していたカービィが目を覚ました。
「うー、うーん・・・。」
涙でぐしょぐしょになった眼をこすりながら見覚えのあるシルエットに目を凝らした。
そして視界に映る現実にカービィは驚いた。
「ベニカゲ!生きていたのか!?それに今ヤミカゲを父上って・・・。」
「僕としてはカービィが喋れている事実に驚きを隠せないけど、ヤミカゲは本当に僕の父上なんだ。そのくせして彼は君たちと戦いたいがために僕を利用したんだよ。」
「ふん。」
「・・・じゃあ、あのぼろきれは?」
ヤミカゲは、ぼろきれを拾いながら説明した。
「昔、ベニカゲがまだ隠れ里にいたころに使っていたものだ。」
「隠れ里?それってどんなところなの。」
ヤミカゲによると二人の出身地である隠れ里は、もともと銀河戦士団の生き残りがポップスターに流れ着いた時に築き上げた村で、そこでは来るべき魔獣との戦いに対処するため厳しい訓練が日々行われている。
「当然、訓練についていけないものやその村で罪を犯した者は長老に追い出される。」
「へー。」
「それでベニカゲは何者かに成績表を盗まれたせいで長老から大目玉を喰らって追放されたというわけだ。」
「え、じゃあ、ベニカゲが持っていたのが成績表だってことをあなたは初めから知っていたの?」
フームの問いかけにヤミカゲは首を縦に振った。
ベニカゲが恥ずかしそうにうつむいた。
「父上に成績表を見せるのが怖くてね・・・。」
黙って聞いていたメタナイトはヤミカゲに問いただした。
「ところでヤミカゲ。なぜ、ナイトメアに寝返ったのだ?まさかとは思うが成績表をベニカゲから奪い取るためだけに・・・。」
なぜか、一瞬だけヤミカゲは顔をしかめた。
「・・・ああ、その通りだ。」
「呆れたやつだ。貴様が裏切ったせいでどれほどの星の戦士が散っていったことか。」
メタナイトの目は赤く燃え滾っていた。
「子を思う親の気持ちは、貴様には解らんだろうがね。」
突如赤く燃えていたメタナイトの目は無表情を表す黄色に戻った。
「わ、私は清らかな気持ちで剣士の道を極めるために純潔を守っているだけだ!」
「純潔ねえ・・・。」
二人が言い合っているとなぜかフームが止めに入った。
「ちょっとお二人さん!そう言う話は向こうでしてくれないかしら?」
「なんで?姉さん。」
「私になぜか二人の言葉が刺さるのよ。」
ブンは意地悪な笑みを浮かべた。
「あ、そっか。胸が年不相応の姉さんなんてもらうやつがいな・・・。」
言い終わらないうちにブンはフームにアームロックをかけられた。
「だれがなんだって・・・オオン!?」
「イキスギィ!イクイクイクイク・・・ンアッー!!」
そんな二人をよそにヤミカゲはある提案をした。
「ベニカゲよ。お前はあの里へ帰りたいか?」
「できればね。」
「ならば、この私を倒してみろ。そしたら村長に頼んでやってもいいぞ。」
「ほ、ほんと?」
ヤミカゲは頷き、高く飛んだ。
「では、いくぞ!!」
ヤミカゲは空中で両手を水平にして交差させ、それを思いっきり横に振った。
「ヤミカゲ忍法、『風神の刃』!!」
すると、大きな竜巻とともに真空でできた無数の刃がベニカゲに向かって飛んできた。
「危ない!」
だが、ベニカゲは顔色一つ変えず影分身を使いこなしながらそれを飛んですべてよけた。
それだけではなく、刃を足場にしてヤミカゲに近づいていった。
「ほう・・・やるではないか?」
「まだまだあ!」
ベニカゲは分身したまま、自由落下していくヤミカゲに肉薄して手裏剣を複数枚投げた。
「聞かぬ!」
地面に着地したヤミカゲはそれを軽くいなした。
だが、ヤミカゲの前にベニカゲの姿は見えなかった。
「む?どこだ?!」
後ろから気配がしたが時すでに遅し・・・。
「捕まえたあ!」
「し、しまった!」
だが、ベニカゲは違和感に気づいた。そして、次の瞬間にそれが確証に変わった。
「なんちゃって。」
前にいたヤミカゲが煙となって消えて、本物のヤミカゲがベニカゲを後ろからがっちり捕まえた。
「や、やば・・・。」
「そうれ!たかいたかーい!!」
「う、うわあああ!!!」
「ヤミカゲ忍法!『飯綱落し返し』!!」
ヤミカゲはベニカゲを抱き上げたまま高くジャンプした後に縦方向に半回転して地面に叩き落とした。
「グエ!!」
ベニカゲは勢い余って地面に頭から激突した。
相も変わらず戦闘シーンを書くのが苦手でござる・・・。
今回はうまくかけたかな?